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一の悲劇 (ノン・ノベル 352) 新書 – 1991/4/1

3.8 5つ星のうち3.8 51個の評価

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一の悲劇 (ノン・ノベル) [Apr 01, 1991] 法月 綸太郎

商品の説明

内容(「MARC」データベースより)

富沢路子の一人息子茂が誘拐された。が、脅迫は山倉史朗に向けられていた。犯人は山倉の息子隆史と、同級生の茂を間違えて誘拐したらしい。間違い誘拐の真犯人はいったい誰か?

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 祥伝社 (1991/4/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 1991/4/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 新書 ‏ : ‎ 278ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4396203527
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4396203528
  • カスタマーレビュー:
    3.8 5つ星のうち3.8 51個の評価

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法月 綸太郎
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上位レビュー、対象国: 日本

2021年9月24日に日本でレビュー済み
設定が凝っており、冒頭から一筋縄ではいきそうにないムードが濃厚。過去の過ちに呪縛されて、窮地に陥った主人公の、何としても妻を守る決意に、強く共感したのだけど、作者の計算通りだった。おかげで、ラストに近付いての、二転三転のどんでん返しに手もなく翻弄され、意外な真犯人に驚愕した。

  論理的に犯行が可能な人物は誰かと考えれば、真相にたどり着くはずなのに、複雑な人間関係に幻惑されて、まさかの真相に強い抵抗を覚えたようだ。見事な構成で、ラストのどんでん返しが鮮やかな、本格ミステリーの傑作と評したい。
2021年2月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
とても読みやすくあっという間に読み終えた。
山倉の息子と間違えられて近所に住む息子の同級生が誘拐される。私はあまり予想をせずにのほほんと読んでいくので、最後の最後まで二転三転する真相に私もコロコロ転がされた。自分勝手な山倉さんがイマイチ好きになれない…自分勝手過ぎでしょ。探偵の法月綸太郎の活躍もっと見たいので他も読んでみよう。
2022年1月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
主人公が時代錯誤も甚だしい愚かな中年男なのが、読んでいて非常に辛かったです。
同じくらいの時代に描かれた作品でもここまで酷いのはみたことないです。
思慮が浅く自分勝手で、自己評価が高く何事にも上から目線、根本的な人間性や性格、思考が酷いので、嫌悪感しか抱けませんでした。
作中で本人も語っていますが、自分の蒔いた種で苦しんでいるという自業自得な状態なので、主人公の置かれた状況に全く同情できませんでした。
内容的に意図してこのような人物を描いているのかもしれませんが、もうちょっと好感の持てる人物にして欲しかったです。
事件を追う語り手がこれなので、全体を通してあまり気持ちよく読めませんでした。

上記の点を除くと、ストーリーもトリックも質が高い方なのではと思います。
展開が目まぐるしく変わるのでこちらを飽きさせず、緊迫感のあるシーンも随所に盛り込まれており、スピード感とテンポの良さでグイグイとストーリーに引き込まれました。
そして展開がどんどん変わっても置いてけぼりにされない読みやすさと表現力の高さで、読み手の事を考えた良質な作品だと思いました。
終盤のどんでん返しも見事で、動機にこじつけ感はあるものの、犯人にはびっくりしました。

ただ、ラストがスッキリしないのが残念でした。
少々ネタバレになりますが、主人公の人物設定からして、主人公が再起不能になるくらいとんでもなく最悪な事態に陥るのだろうと勝手に思っていたので(笑)
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2023年7月22日に日本でレビュー済み
面白かったです。
2015年12月27日に日本でレビュー済み
久々の徹夜本。圧倒的なリーダビリティに中断しどきがわからずそのまま一気読み。「頼子のために」「生首に聞いてみろ」に続いての本作でしたがやはりこの作家のミステリーは面白い!
間違い誘拐から物語が始まる本作ですが、最初から最後まで二転三転するストーリーに息つく暇もありません。
ですが中盤での探偵役のセリフ通り、今回の事件は動機がわかれば自動的に犯人が誰かわかる仕組みのため、トリックはともかく犯人で悩むことはないはず。しかしフーダニットの点を差し引いても十二分に読ませる作品に仕上げているのはさすがです。
トリックについてはところどころ無理やりすぎて説得力に欠ける部分もありましたが(Cワードの保存についてなど)総合的に見てプラスマイナスゼロかな。
そしてこの作家の作品は登場人物たちがきちんと生きて動いているのが好印象。ミステリー小説において主役になりがちな探偵役をあえて物語の引き立て役にしてストーリーを進めるのはこの作家ならではな気がします。あくまで本作の主人公は父親なんですよね。それがたまらなくいいんです。
本作はタイトル通り悲劇的なお話なのでスカッと爽快な結末は期待しないでください。しかし一抹の希望を感じさせるラストには胸がじわりと締め付けられました。ミステリー小説でありながら家族のありかたも考えさせられる傑作だと思います。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2019年8月27日に日本でレビュー済み
誘拐事件の顛末、三浦の自宅で起きた事件の顛末がスリリングで読み応えがあった。
誘拐事件に秘められた犯人の真意は捻りがあって意外。
誘拐事件で犯人が行った〇〇の偽装、アリバイトリックの方法等など、犯行計画が実に巧妙。
最後に犯人候補が二転三転するところも面白い。
私は、真犯人以外の犯人候補に対しては全員疑いを持っていたのだが、真犯人だけは候補から外していた。電話の子供の声に騙されていたのだ。
誰が茂を誘拐できたのか、ということを考えれば、確かに犯人はこいつしかいない。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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