官僚を批判しながら、実は官僚的なものを求めてきた大衆。
大衆化が進むにつれ官僚化も同時に進んでいる、すなわち、
大衆化と官僚化は随伴的であると述べられています。
そのような事例が次々と示されますが、経済学においてそ
れが顕著だと著者は言います。
官僚への批判が目的で本書を読むと、逆に自分たち(大衆)
の愚かさに気づくかもしれません。
本書の目的は官僚そのものを批判することではなく、官僚化
していく世の中(大衆化)を批判することです。
その大きすぎる問題の解決方法を提示できていないからと
いって、著者を批判するのは見当違いでしょう。
とにかく、目からうろこでした。

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
官僚の反逆 (幻冬舎新書) 新書 – 2012/11/30
中野 剛志
(著)
「改革派」官僚に騙されるな! !
『TPP亡国論』の気鋭の論客が、これまでの官僚論を根底からくつがえす。
TPP問題をめぐり「外圧を使って日本を変える」と公言する元官僚たち。政治主導と称して公務員制度の破壊を訴える行政改革。国民はこれら「改革派官僚」の言動を喝采するが、その本質は、さらなる官僚制の支配と政治の弱体化である。本来、政治家や利害関係者と粘り強く調整することこそ官僚の役割である。それなくして、問題が複雑に錯綜する現代、自由な民主国家は成立しない。
日本を国力低下の危機に陥れる官僚たちの反逆を許してはならない。日本を蝕む官僚制の病理に警鐘を鳴らす。
『TPP亡国論』の気鋭の論客が、これまでの官僚論を根底からくつがえす。
TPP問題をめぐり「外圧を使って日本を変える」と公言する元官僚たち。政治主導と称して公務員制度の破壊を訴える行政改革。国民はこれら「改革派官僚」の言動を喝采するが、その本質は、さらなる官僚制の支配と政治の弱体化である。本来、政治家や利害関係者と粘り強く調整することこそ官僚の役割である。それなくして、問題が複雑に錯綜する現代、自由な民主国家は成立しない。
日本を国力低下の危機に陥れる官僚たちの反逆を許してはならない。日本を蝕む官僚制の病理に警鐘を鳴らす。
- 本の長さ195ページ
- 言語日本語
- 出版社幻冬舎
- 発売日2012/11/30
- ISBN-104344982908
- ISBN-13978-4344982901
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
商品の説明
著者について
1971年神奈川県生まれ。東京大学教養学部教養学科卒業後、通商産業省(現経済産業省)入省。2000年より英エディンバラ大学大学院に留学(政治思想史専攻)し、優等修士号、博士号取得。03年には論文“Theorising Economic Nationalism"がイギリス民族学会Nations and Nationalism Prizeを受賞。著書に『TPP亡国論』(集英社)、『日本思想史新論』(ちくま新書、山本七平賞奨励賞受賞)などがある。
登録情報
- 出版社 : 幻冬舎 (2012/11/30)
- 発売日 : 2012/11/30
- 言語 : 日本語
- 新書 : 195ページ
- ISBN-10 : 4344982908
- ISBN-13 : 978-4344982901
- Amazon 売れ筋ランキング: - 129,944位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。

著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2012年12月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
中野剛志氏が、構造改革派の官僚・元官僚達のおっしゃっていることの問題点を列挙していく本。
キーワードは「構造改革による官僚化」。
官僚化を「縦割り」「きまりきったルーチンしかやらない」「サービス精神がない」ことになっていくことだとするならば、新自由主義的・構造改革的なことはまさにその体制を如実につくりだしていくということになる。
日経などのマスコミがその経営手法を絶賛してやまないマクドナルドが典型だが、マクドナルドは全世界ほとんど大きさくらいしか違わない商品をだす。新製品新サービスなど消費者のニーズにあわせた商品の開発こそされないが、商品製作はマニュアル化されるため熟練労働者は必要ない、誰でも雇えるし必要ない社員はクビを切れるから賃金をおさえられる。このやり方は消費者・生産者・労働者を馬鹿にしている事業だと言われても企業経営者が儲けられればそれでいいんだ。企業経営者が日経にでられればそれでいいんだ。と、他人の意見をきかない。
これが、今、一般には気づかれていないが、着々とすすむ「官僚化」だ。マクドナルドみたいな新自由主義的な事例は、よく頭を使って周囲を見渡せば周囲にあふれかえっている。それを是とする多くの人が支持しているのが新自由主義なり構造改革である。
新自由主義論者含め構造改革派はよくこう言う「決められない政治はダメだ。世の中やるかやらないか」だ。しかし、民主主義が決められない政治体制だというのはもともとわかりきっていたことだ。歴史を紐解けば、決められる政治体制は一党独裁によるファシズムなどいろいろある。しかし、それだと戦争にもなるし特にその際弱い分野の事業者や経済的弱者や女性・若者などが困窮するから、民主主義というプロセスが重視されるようになった歴史的背景があり、そこが今の政治課題においても一番重要なファクターであることは論を待たないであろう。「やるかやらないかだ」など批判を加える以前の問題だ。民主主義の代名詞のはずのマスコミからですらこういう単語が聞かれることには、民主主義は今まさに殺されていると感じざるをえない。
マスコミ含めすべてが新自由主義にのみこまれ、民主主義を失い官僚化し戦時のような歴史的に誤った方向にすすみつつある中、切に願いたい。ぜひ構造改革派は中野剛志氏の爪の垢でも煎じて飲んでいただきたい。
キーワードは「構造改革による官僚化」。
官僚化を「縦割り」「きまりきったルーチンしかやらない」「サービス精神がない」ことになっていくことだとするならば、新自由主義的・構造改革的なことはまさにその体制を如実につくりだしていくということになる。
日経などのマスコミがその経営手法を絶賛してやまないマクドナルドが典型だが、マクドナルドは全世界ほとんど大きさくらいしか違わない商品をだす。新製品新サービスなど消費者のニーズにあわせた商品の開発こそされないが、商品製作はマニュアル化されるため熟練労働者は必要ない、誰でも雇えるし必要ない社員はクビを切れるから賃金をおさえられる。このやり方は消費者・生産者・労働者を馬鹿にしている事業だと言われても企業経営者が儲けられればそれでいいんだ。企業経営者が日経にでられればそれでいいんだ。と、他人の意見をきかない。
これが、今、一般には気づかれていないが、着々とすすむ「官僚化」だ。マクドナルドみたいな新自由主義的な事例は、よく頭を使って周囲を見渡せば周囲にあふれかえっている。それを是とする多くの人が支持しているのが新自由主義なり構造改革である。
新自由主義論者含め構造改革派はよくこう言う「決められない政治はダメだ。世の中やるかやらないか」だ。しかし、民主主義が決められない政治体制だというのはもともとわかりきっていたことだ。歴史を紐解けば、決められる政治体制は一党独裁によるファシズムなどいろいろある。しかし、それだと戦争にもなるし特にその際弱い分野の事業者や経済的弱者や女性・若者などが困窮するから、民主主義というプロセスが重視されるようになった歴史的背景があり、そこが今の政治課題においても一番重要なファクターであることは論を待たないであろう。「やるかやらないかだ」など批判を加える以前の問題だ。民主主義の代名詞のはずのマスコミからですらこういう単語が聞かれることには、民主主義は今まさに殺されていると感じざるをえない。
マスコミ含めすべてが新自由主義にのみこまれ、民主主義を失い官僚化し戦時のような歴史的に誤った方向にすすみつつある中、切に願いたい。ぜひ構造改革派は中野剛志氏の爪の垢でも煎じて飲んでいただきたい。
2021年1月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
中野剛志氏の著書を沢山購入した。順番に読んでる。わかりやすく内容に同感する。
2013年3月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ただの悪口本は「TPP亡国論」を読んだだけですが、難しいことを分かりやすく、鋭い視点から多角的に物事を説明できる学者なんだというイメージを持ちました。
しかしこの本に書いてあることはかなり難しく全然理解できませんでした。結局何が言いたいのか分かりません。過去の経済学者を引用し、元官僚の古賀茂明さんをディスりたいだけにこの本を書いたとも思えます。
正直官僚批判の本なら、この古賀さんが書いた本の方が分かりやすかったです。
しかしこの本に書いてあることはかなり難しく全然理解できませんでした。結局何が言いたいのか分かりません。過去の経済学者を引用し、元官僚の古賀茂明さんをディスりたいだけにこの本を書いたとも思えます。
正直官僚批判の本なら、この古賀さんが書いた本の方が分かりやすかったです。
2012年12月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
我国の人文学系の知識層、特に経済学者、政治学者の知的劣化は目に余る。
本書をよって、それは、政治経済学から経済学が科学と僭称して、経済と政治の不可分の関係を無視したことから始まったことが明快に示されている。
アダムスミスに始まった経済学は、経済主体の単純化による数理的モデル化を可能とし、数理的な自然均衡理論と発展、経済の自然均衡の仮説を、あたかも万有引力の法則と同等の真理として盲信するドグマと化した。しかし、1930年代の世界恐慌により、不完全な仮説であることが暴露された。そこで、ケインズにより、マクロ経済のモデルが登場し、公的セクターの介入による一般均衡モデルに進化した。
ところが、世界的に、左翼系政権の登場により、このモデルが社会主義的福祉政策の正統化に悪用され、経済学としての正統性が疑問視された。しかし、問題はモデルではなく、モデルに変数として組み入れられた政治力学の必然の結果であり、ケインズ理論の破たんではなかったのである。この事実を無視して、自然均衡モデル派は、新自由主義と称してケインズ理論を否定する形で登場、保守系政治家のイデオロギーに利用された。サッチャーやレーガン。しかし、リーマンショックで、デタラメなイデオロギーであることが暴露された。
にもかかわらず、我国の学者(竹中等)は、依然として新自由主義を信奉するという知的に怠慢で無能な群盲のレベルである。その結果、小泉改革が強行され、政治が荒廃し、現在の惨状を招いた。
著者は、政治問題は官僚制の問題であることを明快に指摘している。官僚制とは制度ではなく、政治家と官僚の、数字化して計測できない政治の多次元性を無視する単細胞の思考パターンである。
多言無用、政治学、経済学専攻の学徒にとって必読の書である。
本書をよって、それは、政治経済学から経済学が科学と僭称して、経済と政治の不可分の関係を無視したことから始まったことが明快に示されている。
アダムスミスに始まった経済学は、経済主体の単純化による数理的モデル化を可能とし、数理的な自然均衡理論と発展、経済の自然均衡の仮説を、あたかも万有引力の法則と同等の真理として盲信するドグマと化した。しかし、1930年代の世界恐慌により、不完全な仮説であることが暴露された。そこで、ケインズにより、マクロ経済のモデルが登場し、公的セクターの介入による一般均衡モデルに進化した。
ところが、世界的に、左翼系政権の登場により、このモデルが社会主義的福祉政策の正統化に悪用され、経済学としての正統性が疑問視された。しかし、問題はモデルではなく、モデルに変数として組み入れられた政治力学の必然の結果であり、ケインズ理論の破たんではなかったのである。この事実を無視して、自然均衡モデル派は、新自由主義と称してケインズ理論を否定する形で登場、保守系政治家のイデオロギーに利用された。サッチャーやレーガン。しかし、リーマンショックで、デタラメなイデオロギーであることが暴露された。
にもかかわらず、我国の学者(竹中等)は、依然として新自由主義を信奉するという知的に怠慢で無能な群盲のレベルである。その結果、小泉改革が強行され、政治が荒廃し、現在の惨状を招いた。
著者は、政治問題は官僚制の問題であることを明快に指摘している。官僚制とは制度ではなく、政治家と官僚の、数字化して計測できない政治の多次元性を無視する単細胞の思考パターンである。
多言無用、政治学、経済学専攻の学徒にとって必読の書である。
2013年6月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
最近よく読まれている方のようなので、読んでみた。
まとまってはいるし、うなずける面はあるが、感想は「残念」という感じ。
ヴェーバーやオルテガの平易な援用の仕方は、いいと思いました。
官僚制の話などは、話題にはなるものの、意外とヴェーバー官僚制化の面からきちんと指摘している方はいないので。
社会学者や政治学者にとっては、常識的な話ではあると思いますが。
とはいえ、どうも違和感をいだくのは、官僚制化されていないローカルな「自由民主主義」への無批判な信奉ですね。
自由民主主義の価値は認めるし、多様な言論もあっていいでしょう。
でも、「じゃあ、どうするの?」という話。
ローカルな自由民主主義でやってきて、にっちもさっちもいかない状況になって、だから何とかしようという状況なんですよね。
自由民主主義は、声の大きい圧力集団に左右されたり、感情的な大衆意識で安定しなくなると指摘されていることは、筆者ならご存知でしょう。
しかも、結局は、その場その場の多数決で物事が決まり、場合によっては最悪の方向にだって向かいます(例:ナチズム)。
そうした負の面も持つ自由民主主義を守るのであれば、どう今の状況に対応するのか、という骨太な緻密なロードマップなりビジョンが必要。
それなくしては、全く説得力がないです。
意匠を変えただけの、相変わらずの、批判のための議論と変わりはない印象・・・
議論としては雑な印象はありませんし、観念左翼などの従来のものに比べれば、はるかに説得力はありますし頷けますが。
それと、「自由民主主義で自立を守って困窮する(かもしれない)」のと、「自由民主主義は多少制約されても豊かなの」と、どちらを選択するのかも、国民の選択でしょう。
自由民主主義により自立を守るべきだということを、筆者がアプリオリに決めつけることではないですよね。
この間、TVを見てたら、「そんなのどうでもいいから、豊かで楽しければいいんだよ」との趣旨で芸人さんが発言してました。
わたしも含め、普通の人の感覚は、これに近いんじゃないかな〜(笑
ちなみに、自由民主主義が制約されていても、豊かで国民の満足度が高い国は存在しますよ(例:香港、シンガポールとかもかな)。
たしかに改革派(元)官僚のロジックにはおかしく無理があるところもあるし、開国・規制緩和論者もいかがわしいところがある。
筆者の主張には首肯できるところもある。
開国・規制緩和論者の言う、目標数値掲げて規制緩和すればイノベーションが生じて成長するとか、ロジックとしてもデータとしてもお粗末としかいようがない。
民間識者の人選もいい加減なものだから(特定の系統、分野や人脈でラインができてますから)、適当に見つくろった声の大きな「論客」の方々が適当に絵を描いたんでしょう。
そして、結局、毎回かたちを変えたばらまきになる・・・。
環境とか、一部の製造業や理工系の分野は、新手の公共事業の様を呈してますね(笑
とはいえ、筆者も指摘するように、人間のすることに完璧はないのだから、進めてしくないじゃないですか。
筆者には、説得力のある具体的なオルターナティブ(代替的選択肢)を強く求めたいです。
そうでなければ、無責任な既得権者&守旧派にいいように援用されるだけでしょう。
その意味では、有害な可能性もあるので、星2つとしました。
まとまってはいるし、うなずける面はあるが、感想は「残念」という感じ。
ヴェーバーやオルテガの平易な援用の仕方は、いいと思いました。
官僚制の話などは、話題にはなるものの、意外とヴェーバー官僚制化の面からきちんと指摘している方はいないので。
社会学者や政治学者にとっては、常識的な話ではあると思いますが。
とはいえ、どうも違和感をいだくのは、官僚制化されていないローカルな「自由民主主義」への無批判な信奉ですね。
自由民主主義の価値は認めるし、多様な言論もあっていいでしょう。
でも、「じゃあ、どうするの?」という話。
ローカルな自由民主主義でやってきて、にっちもさっちもいかない状況になって、だから何とかしようという状況なんですよね。
自由民主主義は、声の大きい圧力集団に左右されたり、感情的な大衆意識で安定しなくなると指摘されていることは、筆者ならご存知でしょう。
しかも、結局は、その場その場の多数決で物事が決まり、場合によっては最悪の方向にだって向かいます(例:ナチズム)。
そうした負の面も持つ自由民主主義を守るのであれば、どう今の状況に対応するのか、という骨太な緻密なロードマップなりビジョンが必要。
それなくしては、全く説得力がないです。
意匠を変えただけの、相変わらずの、批判のための議論と変わりはない印象・・・
議論としては雑な印象はありませんし、観念左翼などの従来のものに比べれば、はるかに説得力はありますし頷けますが。
それと、「自由民主主義で自立を守って困窮する(かもしれない)」のと、「自由民主主義は多少制約されても豊かなの」と、どちらを選択するのかも、国民の選択でしょう。
自由民主主義により自立を守るべきだということを、筆者がアプリオリに決めつけることではないですよね。
この間、TVを見てたら、「そんなのどうでもいいから、豊かで楽しければいいんだよ」との趣旨で芸人さんが発言してました。
わたしも含め、普通の人の感覚は、これに近いんじゃないかな〜(笑
ちなみに、自由民主主義が制約されていても、豊かで国民の満足度が高い国は存在しますよ(例:香港、シンガポールとかもかな)。
たしかに改革派(元)官僚のロジックにはおかしく無理があるところもあるし、開国・規制緩和論者もいかがわしいところがある。
筆者の主張には首肯できるところもある。
開国・規制緩和論者の言う、目標数値掲げて規制緩和すればイノベーションが生じて成長するとか、ロジックとしてもデータとしてもお粗末としかいようがない。
民間識者の人選もいい加減なものだから(特定の系統、分野や人脈でラインができてますから)、適当に見つくろった声の大きな「論客」の方々が適当に絵を描いたんでしょう。
そして、結局、毎回かたちを変えたばらまきになる・・・。
環境とか、一部の製造業や理工系の分野は、新手の公共事業の様を呈してますね(笑
とはいえ、筆者も指摘するように、人間のすることに完璧はないのだから、進めてしくないじゃないですか。
筆者には、説得力のある具体的なオルターナティブ(代替的選択肢)を強く求めたいです。
そうでなければ、無責任な既得権者&守旧派にいいように援用されるだけでしょう。
その意味では、有害な可能性もあるので、星2つとしました。
2012年12月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
マックス・ウエーバーやオルテガなど、重要な思想家の主張を交え、官僚(制度ではなく考え方)
とは何かを歴史的、世界的な見地から考察する。
加えて民主主義が「官僚の反逆」により危機に晒されている現在、民主主義の本質である国民の
付託を受け議論を行なう「政治」の復権を訴える。
著者の国家観、人間観を下敷きにした政治に対する畏怖、真摯な態度、そして政治家へのエール
を感じる。
中野氏の他著書も同様だが、読み手に深い思索を要求する。
間違いなく良書だと思う。
とは何かを歴史的、世界的な見地から考察する。
加えて民主主義が「官僚の反逆」により危機に晒されている現在、民主主義の本質である国民の
付託を受け議論を行なう「政治」の復権を訴える。
著者の国家観、人間観を下敷きにした政治に対する畏怖、真摯な態度、そして政治家へのエール
を感じる。
中野氏の他著書も同様だが、読み手に深い思索を要求する。
間違いなく良書だと思う。
2012年12月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ヴェーバーとオルテガを中心に引用しながら、「官僚制」について論じている良書です。
古賀茂明や田中均、山下一仁ら元官僚を例にとって批判が始まっていますが、公務員制度改革や成果主義、主流派経済学やグローバル化などを取り上げて、「官僚制」を官界だけでなく政界や財界、学会にも見いだしています。
古賀茂明氏の「うさんくささ」を漠然と感じていたものの、この本で明確になりました。
著者が官僚に戻った理由がこの書に書かれているような気がします。
古賀茂明や田中均、山下一仁ら元官僚を例にとって批判が始まっていますが、公務員制度改革や成果主義、主流派経済学やグローバル化などを取り上げて、「官僚制」を官界だけでなく政界や財界、学会にも見いだしています。
古賀茂明氏の「うさんくささ」を漠然と感じていたものの、この本で明確になりました。
著者が官僚に戻った理由がこの書に書かれているような気がします。