さて、
東方美人(オリエンタル・ビューティー) (幻冬舎ルチル文庫)
の続きです。
前巻ではアレクセイが恋に落ちていった印象でしたが今巻は、
どちらかというと怜悧だったサエキの心情の変化が著しい巻でした。
【以下、本編の内容に触れています。ご注意下さい。】
いよいよ本部から殺人を命じられることとなったアレクセイ。
それもターゲットは仕事のためとはいえ、親しくなった熟年の夫婦。
穏やかで暖かな心を持つ彼は動揺しますが、次第に腹を括ります。
殺害任務に向けて暗殺者らしく変貌していってしまうアレクセイ。
しかし彼にそんなことをさせたくないサエキは彼に代わって自分がその任務の始末をつけようと、
天敵ソフィアにまで交渉を持ち掛けます。
サエキ自身、殺人を犯したことがないにも拘らず、アレクセイのためならそれすら厭わないところがもう…!!
相変わらず水と油の関係のサエキとソフィアですが、アレクセイに好意を持っているところは同じで、
ソフィアも手助けを了承、この任務に決着がつきます。
しかしその後、別の任務中、戦地アフガニスタンで肩を撃ち抜かれたアレクセイ。
脱出用のヘリから滑り落ちそうなアレクセイをサエキは必死に引っ張りあげようとしますが、
無情にもアレクセイは地上に落下。
ヘリは地上から狙っているランチャーを避けるのに精一杯で逃走するほかなく、
サエキはアレクセイを助けることはできませんでした。
そのアレクセイがヘリから落下する直前、サエキに微笑むシーンで胸が痛みました……。
アフガニスタンでどんなに手を尽くしてもアレクセイの生死も行方もわからず、疲弊し切ってベルリンへと戻るものの、
アレクセイを失って涙するサエキ。
誰が死のうが泣かなかった彼が流す涙は、アレクセイへの想いを雄弁に物語っていました。
結局サエキはアレクセイに貰ったクマ以外の荷物を全て処分し、情報員としての立場すら棄てて、
生死不明のアレクセイを探すために単身アフガニスタンへと赴きます。
そして……。
本編の最後はあの歴史的な日で〆られていました。
この巻も旧社会主義圏の雰囲気を存分に味わえました。
そして新しい時代の幕開けへ…!
同時収録の短編「さくら、さくら」は情景が美しく、
時代の変革の兆候と幸せそうな二人が見れて良かったです。
それにしても、やっぱりサエキとソフィアのやりとりが面白かったです。
二人とも辛辣で聞くに耐えない罵詈雑言の応酬をするのですが、
その底には同志としての繋がりもあり、
情報員にしか分かり合えないものを共有しあっている感が出ていました。
あと、桜に似ているらしい、アーモンドの花が見たくなりました。
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東方美人2 千年王国 (幻冬舎ルチル文庫) 文庫 – 2014/2/17
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KGBのアレクセイと美貌の上官・サエキ。旧体制のドイツを舞台に時代に翻弄される男たちを描くドラマティックロマンス、遂に完結!
- 本の長さ317ページ
- 言語日本語
- 出版社幻冬舎コミックス
- 発売日2014/2/17
- ISBN-104344830601
- ISBN-13978-4344830608
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登録情報
- 出版社 : 幻冬舎コミックス (2014/2/17)
- 発売日 : 2014/2/17
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 317ページ
- ISBN-10 : 4344830601
- ISBN-13 : 978-4344830608
- Amazon 売れ筋ランキング: - 868,663位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 8,422位ボーイズラブノベルス (本)
- - 180,012位文庫
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2014年2月19日に日本でレビュー済み
BLの要素は十分に満足しました。
上官であり優秀な情報将校であるサエキをいつも注意深く気遣うアレクセイが、
ベッドの中でだけ、高嶺の花を征服する喜びに、つい自分本位になりかけ、ギリギリまで興奮を抑え込もうとしている様子や、
そんな彼にゆるゆると咽喉を突かれながら、そこはかとなく被虐の興奮の気配も見え隠れするサエキ。
一方で、異様なタスクを命じられて心が定まらないアレクセイが、狙撃用のライフルを分解しては組み立てる重苦しいムードなど、
BLとは程遠いシーンもまったく目が滑ることなく張りつめた気分で読んでいました。
あと残り100ページあたりから、紛争地アフガニスタンの、しかも前線近くの街に二人は派遣されてしまうので、
こんなわずかなページでどんな展開に?とちょっと危ぶみました。
でも、アフガンの風景や辺境の不便さ、紛争地のムードが
ザっと鮮やかに目前で幕開けとなり、戦闘員としての訓練経験のないサエキの弱り切った様子もリアルに感じました。
アフガンで大きく状況が変わっても、単にふたりだけが存在するのではなく、
周りにいろいろな立場の人がいて、いろいろな事物があって、一瞬にして状況が変わる戦場やアフガン侵攻のソ連軍の実情、
アフガン人武装勢力の目線など、二人の運命に係るBL以外の部分が緊張感があってのめり込めました。
その中で、あのサエキがついにこんな捨て身のことを!というシーンがいくつも出てくるのです。
水のように思惑を静かに隠していたサエキが、アレクセイのためにどんな小さな可能性にも賭けて、
何でもやってのけるのを読んで欲しいです。
でも、ドライでストイックな文でずっと緊張感を味わった後に、日本という異郷における二人の様子が読めます。
上官であり優秀な情報将校であるサエキをいつも注意深く気遣うアレクセイが、
ベッドの中でだけ、高嶺の花を征服する喜びに、つい自分本位になりかけ、ギリギリまで興奮を抑え込もうとしている様子や、
そんな彼にゆるゆると咽喉を突かれながら、そこはかとなく被虐の興奮の気配も見え隠れするサエキ。
一方で、異様なタスクを命じられて心が定まらないアレクセイが、狙撃用のライフルを分解しては組み立てる重苦しいムードなど、
BLとは程遠いシーンもまったく目が滑ることなく張りつめた気分で読んでいました。
あと残り100ページあたりから、紛争地アフガニスタンの、しかも前線近くの街に二人は派遣されてしまうので、
こんなわずかなページでどんな展開に?とちょっと危ぶみました。
でも、アフガンの風景や辺境の不便さ、紛争地のムードが
ザっと鮮やかに目前で幕開けとなり、戦闘員としての訓練経験のないサエキの弱り切った様子もリアルに感じました。
アフガンで大きく状況が変わっても、単にふたりだけが存在するのではなく、
周りにいろいろな立場の人がいて、いろいろな事物があって、一瞬にして状況が変わる戦場やアフガン侵攻のソ連軍の実情、
アフガン人武装勢力の目線など、二人の運命に係るBL以外の部分が緊張感があってのめり込めました。
その中で、あのサエキがついにこんな捨て身のことを!というシーンがいくつも出てくるのです。
水のように思惑を静かに隠していたサエキが、アレクセイのためにどんな小さな可能性にも賭けて、
何でもやってのけるのを読んで欲しいです。
でも、ドライでストイックな文でずっと緊張感を味わった後に、日本という異郷における二人の様子が読めます。