違和感を感じさせる導入から、静かに異世界へ。いつのまにか周りが信じられなくなっていく。
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山の人魚と虚ろの王 単行本 – 2021/2/27
山尾悠子
(著)
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購入オプションとあわせ買い
風変わりな若い妻を迎えた男 秋の新婚の旅は 〈夜の宮殿〉その他の街を経て、機械の山へ 舞踏と浮遊/夜の芝地を埋め尽くす不眠の観衆たち/幾つかの寝室と寝台の謎 圧倒的なるイメジャリーに満ちみちた驚異と蠱惑の〈旅〉のものがたり
- 本の長さ150ページ
- 言語日本語
- 出版社国書刊行会
- 発売日2021/2/27
- 寸法15.5 x 2 x 22.2 cm
- ISBN-104336070997
- ISBN-13978-4336070999
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商品の説明
著者について
1955年、岡山市生まれ。同志社大学文学部国文科卒。 著書に『夢の棲む街』『仮面物語』『オットーと魔術師』『角砂糖の日』『山尾悠子作品集成』『ラピスラズリ』『歪み真珠』『夢の遠近法』『飛ぶ孔雀』ほか。
登録情報
- 出版社 : 国書刊行会 (2021/2/27)
- 発売日 : 2021/2/27
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 150ページ
- ISBN-10 : 4336070997
- ISBN-13 : 978-4336070999
- 寸法 : 15.5 x 2 x 22.2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 241,858位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 5,996位日本文学
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2021年6月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
作品については問題ないのですが、一冊で買った場合、紙袋の内側のダンボールに擦れてステキな装丁の本の角が擦れます…かなしい…
2021年4月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
作品については触れない。
にわかな読者の拡がりにキャンペーン/特典は悪くないでしょう。しかし、これまでの読者を無視したかのような「応募券」キャンペーンは、残念でなりません。
山尾悠子の熱心なファンなら「同じ本でも応募券目当てにもう一冊ポチる」とでも読んでいるのでしょうか?
それは逆効果になるかと思います。
少なくとも、『歪み真珠』『ラピスラズリ』『山尾悠子作品集成』『白い果実』の応募券は現在流通の帯にしか付いてないことを明記すべきでした。
重ねますが、残念な対応だったと思います。
にわかな読者の拡がりにキャンペーン/特典は悪くないでしょう。しかし、これまでの読者を無視したかのような「応募券」キャンペーンは、残念でなりません。
山尾悠子の熱心なファンなら「同じ本でも応募券目当てにもう一冊ポチる」とでも読んでいるのでしょうか?
それは逆効果になるかと思います。
少なくとも、『歪み真珠』『ラピスラズリ』『山尾悠子作品集成』『白い果実』の応募券は現在流通の帯にしか付いてないことを明記すべきでした。
重ねますが、残念な対応だったと思います。
2021年4月12日に日本でレビュー済み
章立ての無い130頁弱の幻想.冒頭にてこれから語られる物語が既に明示されており、発端と結末は円環を成す.しかし冒頭と結末の間で世界がいくつも入れ替わっているかも知れない.反復され複製される追憶と回想が物語の時間軸を混ぜこぜにする.そもそも時は流れているのか静止しているのか逆流しているのか定かでない.長い夜と短い朝の繰り返し.奇怪な建築(その柱構造は男性の象徴か)が「私」と「妻」を閉じ込め、奇怪な人物達が「私」と「妻」を翻弄する.しかし自由だ.視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚が研ぎ澄まされる.「私」の心理はほとんど描写されず、なのに感情がほのかにゆらめく.しかし「私」は本当に「私」なのか?(列車事故で意識不明だと「妻」に告げられ「死んでしまったのではないかね」と返す).機械仕掛けの「虚ろの王」.巨大な眼球.かつて誰も見たことのない、だけど誰もがどこかで見たことのあるような、世界.本書を読んで私が感じたのはざっとこんなところです.幻視者=山尾悠子さんの作品には、日本語でこんな世界を創造できるんだ、という驚きとそれに接することの出来る喜びをいつも感じます.また本書は造本も素晴らしく、函、帯、見返し、扉、紙面のレイアウト、紙質や活字のインクに至るまで、あたかも本小説の孤高の魔力を立ち上げるために慎重に取り揃えた祭具のようにも思えます.