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漱石と倫敦ミイラ殺人事件 (光文社文庫 し 5-23) 文庫 – 1994/2/1
- 本の長さ274ページ
- 言語日本語
- 出版社光文社
- 発売日1994/2/1
- ISBN-104334718337
- ISBN-13978-4334718336
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登録情報
- 出版社 : 光文社 (1994/2/1)
- 発売日 : 1994/2/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 274ページ
- ISBN-10 : 4334718337
- ISBN-13 : 978-4334718336
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,870,113位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
島田 荘司 1948年、広島県生まれ。武蔵野美術大学卒。
1981年に『占星術殺人事件』で衝撃のデビュー。アジアを中心に海外でもその作品は数多く翻訳されベストセラーとなっている。
国内で本格ミステリーの代表的作家であるばかりでなく、アジア各国でも「推理之神(GOD OF MYSTERY)」と尊敬されている。「島田荘司選ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」や、台湾・皇冠文化出版有限公司が主催する中国語によるミステリー新人賞「島田荘司推理小説賞」の選考委員をつとめるなど、後進の育成にも尽力している。
Soji Shimada
Soji Shimada was born in 1948 in Hiroshima, Japan.
After graduating from Musashino Art University in Tokyo, he makes his sensational debut with ""The Tokyo Zodiac Murders"" in 1981.
He is regarded as one of the leading figures of Logic (Honkaku) Mystery in Japan, and is even revered as the ""God of Mystery"" throughout Asia.
His works have been translated into Chinese, Korean, Thai, French, and English.
Mr.Shimada is also an ardent promoter of blossoming mystery authors, and recently inaugurated ""The City of Roses Fukuyama Mystery Award Competition"" in his hometown and ""The Soji Shimada Logic Mystery Award Competition"" with Taiwan's Crown Publishing Company.
He serves on the selection committee for both competitions.
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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最初に出版された際に購入し、一度なくして数年後に古本屋で購入し、この度Kindleでも購入してしまいました。
初めて読んだときから何度読んでも、ホームズのバイオリンのシーンはとにかく感動します。
漱石の手記とワトソンの記述が交互に並び、それぞれから見たホームズが180度違っていて、両方の文体がわかる方はより楽しめるかと。
少なくとも、私は十数回読んで毎回大笑いして、ラストは泣いてます。
あまりミステリを読まない知人から「何か面白いミステリ無い?」と聞かれた時に気軽に貸せる。
そんなミステリです。
ちょっと怒るよ。
同じテーマで山田風太郎も『黄色い下宿人』というのを書いている。
そっちは漱石が殺人の嫌疑をかけられて、ホームズと事件を解決する。
山田風太郎の方が面白いかもね。
出版当時、その島田荘司がホームズのパスティーシュ(作風を模倣して書かれた作品)を書いたというのだから、大いに興味を持ったものだった。
彼のデビュー作であり代表的シリーズの主人公・御手洗潔はまさにシャーロック・ホームズのような存在感を放つキャラクターだからだ。
果たして島田がホームズをどんな風に書くのか。しかも本書は同時に夏目漱石のパスティーシュでもあるのだ。
ホームズが活動していた頃の1900年に漱石は渡英していた。その史実(?)を利用して組み立てられた筋立てはまさに本格推理小説。漱石ヒストリーをなぞり、漱石の在英時のスケッチ的なものが混じる『永日小品』など漱石作品のエピソードを交えながら話は進む。
漱石の書いた文章とワトスンの書いた文章が交互に現れ、互いの目線が交差する仕組みが楽しい。だが読み出してまずはビックリすることがある。漱石のパートが激しくトバしてるのだ。
漱石パートの、ホームズへの悪意あるキャラクター造形がとにかく凄い。もはやいしいひさいちのホームズパロディの域に達するエゲツなさ。廃人同然。
そういう悪どい語りを聞いた後に、ワトスンの筆の中に登場する漱石の控え目でキチンとした感じがザワザワする!島田先生オモロイ。
「ちょっと金之助〜」と思ったけれど・・・後に本作は青少年向け図書としてルビ付本で新たに出版された。その経緯もうなずける爽快な読後感が待っていた。
そしてこの2017年2月に出た電書版は、そのルビ付本に島田荘司が寄稿した青少年へのメッセージ「夢見る時代の力」が掲載されている。(注・電書版ではルビと挿絵と年譜は除かれている)島田少年の小説家はじめの一歩が描かれていてジーンときた。青少年よ、推理小説を書け!という著者のメッセージに心が熱くなる。良いもん読ませてもらいました!
読んだら漱石とホームズと島田荘司が好きになっちゃう本。小説を読み始めたばかりの若い人にもぜひ読んで貰いたい。
漱石とホームズ、ワトソンが手に手を取って奇怪な事件を解決するという、あまりにわくわくするストーリー。
発表当時、ホームズや漱石といった「大物」を使った(パロッた)というので、反感を食らったいわくつきの作品らしいです。
私たち読者には「島田荘司」という「大物」がかいた事実も魅力なんですけれどね!
密室で一夜にして死体がミイラになるという不可解な事件を、最後には漱石の協力を得て見事ホームズが解決。
島田荘司らしい本格の骨子を持ちながら、同時に漱石とホームズの友情物語でもある。
謎の解決部分もさることながら、事件が解決されてからの部分もなかなか面白い。