小説が面白ければ、他社製の翻訳も紹介する姿勢で、これは誠実に思える。
ここでいう教養も、「わくわくできるもの」という定義に思えて、読書欲も湧かせる。
また、高遠氏のプルーストへの熱意執着を読むと、高遠氏の「失われた時を求めて」は現時点で未完だが、いつか翻訳は完遂されそうな気がした。(つまり買う気になったということ)
対談形式で、スノッブさもなく、まさに、今息をしてる言葉なので、わかりやすい。
とにかくわかりやすいことが大事。
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文学こそ最高の教養である (光文社新書) 新書 – 2020/7/15
駒井稔
(著, 編集),
光文社古典新訳文庫編集部
(著, 編集)
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購入オプションとあわせ買い
社会を、人間を、広く、深く知るのに
最も役立つのが「文学」だ――。
ビジネスパーソンこそ必読!
名翻訳者14名が、語りでナビゲートする古典文学入門編
プルーストも、鴨長明も、プラトンも……みんな隣人だった
紀伊國屋書店新宿本店の人気イベントの待望の書籍化!
【内容】
混迷の深まる現代に、何らかの指針を求めつつ、現実世界をひたむきに生きる人々にとって、
文学は「即効性のない教養」として、魅力的、かつ有用な存在ではないだろうか。
登場人物も作者も、じつは私たちと同じような世界に生きていた「隣人」。
とはいえ、古典文学は、なぜかいまだに敷居の高いジャンルと思われていることも事実だ。
新訳シリーズとして人気の「光文社古典新訳文庫」を立ち上げた駒井稔が、
その道の専門家である翻訳者たち14人に、初歩的なことから果敢に話を聞いた。
肩の力を抜いて扉を開け、名翻訳者たちの語りを聞くうちに、
しだいに奥深くまで分け入っていく……。
紀伊國屋書店新宿本店で続く大人気イベントを書籍化。
イベントのもっとも刺激的で濃厚な部分を再現する。
【目次】
まえがき
I フランス文学の扉 フランス文学への入り口(駒井)
第1夜 プレヴォ『マノン・レスコー』
自由を求め、瞬間に賭ける――フランス恋愛小説のオリジン │ 野崎 歓
第2夜 ロブ = グリエ『消しゴム』
戦争体験に裏打ちされた、ヌーヴォー・ロマンの方法論 │ 中条省平
第3夜 フローベール『三つの物語』
隠れた名作、その感動的なラストを日本語で再現する │ 谷口亜沙子
第4夜 プルースト『失われた時を求めて』
「いま」「この瞬間」によみがえる、深い目論み │ 高遠弘美
*さらにお勧めの4冊 (ブックガイド)
II ドイツ文学の扉 ドイツ文学への入り口(駒井)
第5夜 トーマス・マン『ヴェネツィアに死す』『だまされた女/すげかえられた首』
謹厳な作家が描くエロスの世界・三部作 │ 岸 美光
第6夜 ショーペンハウアー『幸福について』
天才哲学者の晩年のエッセイはなぜベストセラーになったのか? │ 鈴木芳子
*さらにお勧めの4冊(ブックガイド)
III 英米文学の扉 英米文学への入り口(駒井)
第7夜 デフォー『ロビンソン・クルーソー』
百カ国以上で訳された「イギリス最初の小説」の持つ魅力 │ 唐戸信嘉
第8夜 オルダス・ハクスリー『すばらしい新世界』
『一九八四年』と並ぶ、元祖「ディストピア小説」を読み解く │ 黒原敏行
第9夜 メルヴィル『書記バートルビー/漂流船』
謎の多い『白鯨』の著者が、巧妙に作品に隠した秘密とは │ 牧野有通
*さらにお勧めの4冊(ブックガイド)
IV ロシア文学の扉 ロシア文学への入り口(駒井)
第10夜 ナボコフ『カメラ・オブスクーラ』『絶望』
『ロリータ』の作家が、亡命時代にロシア語で書いた小説の謎 │ 貝澤 哉
第11夜 ドストエフスキー『賭博者』
文豪の三つの病、そしてルーレットと性愛と創作の関係とは? │ 亀山郁夫
*さらにお勧めの4冊(ブックガイド)
V 日本文学·アフリカ文学·ギリシア哲学の扉 日本文学・アフリカ文学・ギリシア哲学への入り口(駒井)
第12夜 鴨長明『方丈記』
達観していない作者、災害の記録――予想外の人間臭さの魅力 │ 蜂飼 耳
第13夜 アチェベ『崩れゆく絆』
世界的ベストセラーに見る、アフリカ社会の近代との出会い │ 粟飯原文子
第14夜 プラトン『ソクラテスの弁明』
哲学二千年の謎を解く――死の理由、そしてプラトンの戦略とは │ 納富信留
*さらにお勧めの4冊
イベント会場の隅から宇田川信生
あとがき
【著者プロフィール】
駒井 稔(こまいみのる)
1956 年横浜生まれ。慶應義塾大学文学部卒。'79 年光文社入社。
広告部勤務を経て、'81 年「週刊宝石」創刊に参加。
ニュースから連載物まで、さまざまなジャンルの記事を担当する。
'97 年に翻訳編集部に異動。2004 年に編集長。
2 年の準備期間を経て'06 年9 月に古典新訳文庫を創刊。10 年にわたり編集長を務めた。
著書に『いま、息をしている言葉で。「光文社古典新訳文庫」誕生秘話』(而立書房)がある。
現在、ひとり出版社を設立準備中。
「光文社古典新訳文庫」編集部
2006 年9 月創刊。文学のみならず哲学、社会科学、自然科学を含む古典作品を、
現代の読者に読みやすい日本語で新訳として刊行している。
最も役立つのが「文学」だ――。
ビジネスパーソンこそ必読!
名翻訳者14名が、語りでナビゲートする古典文学入門編
プルーストも、鴨長明も、プラトンも……みんな隣人だった
紀伊國屋書店新宿本店の人気イベントの待望の書籍化!
【内容】
混迷の深まる現代に、何らかの指針を求めつつ、現実世界をひたむきに生きる人々にとって、
文学は「即効性のない教養」として、魅力的、かつ有用な存在ではないだろうか。
登場人物も作者も、じつは私たちと同じような世界に生きていた「隣人」。
とはいえ、古典文学は、なぜかいまだに敷居の高いジャンルと思われていることも事実だ。
新訳シリーズとして人気の「光文社古典新訳文庫」を立ち上げた駒井稔が、
その道の専門家である翻訳者たち14人に、初歩的なことから果敢に話を聞いた。
肩の力を抜いて扉を開け、名翻訳者たちの語りを聞くうちに、
しだいに奥深くまで分け入っていく……。
紀伊國屋書店新宿本店で続く大人気イベントを書籍化。
イベントのもっとも刺激的で濃厚な部分を再現する。
【目次】
まえがき
I フランス文学の扉 フランス文学への入り口(駒井)
第1夜 プレヴォ『マノン・レスコー』
自由を求め、瞬間に賭ける――フランス恋愛小説のオリジン │ 野崎 歓
第2夜 ロブ = グリエ『消しゴム』
戦争体験に裏打ちされた、ヌーヴォー・ロマンの方法論 │ 中条省平
第3夜 フローベール『三つの物語』
隠れた名作、その感動的なラストを日本語で再現する │ 谷口亜沙子
第4夜 プルースト『失われた時を求めて』
「いま」「この瞬間」によみがえる、深い目論み │ 高遠弘美
*さらにお勧めの4冊 (ブックガイド)
II ドイツ文学の扉 ドイツ文学への入り口(駒井)
第5夜 トーマス・マン『ヴェネツィアに死す』『だまされた女/すげかえられた首』
謹厳な作家が描くエロスの世界・三部作 │ 岸 美光
第6夜 ショーペンハウアー『幸福について』
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第7夜 デフォー『ロビンソン・クルーソー』
百カ国以上で訳された「イギリス最初の小説」の持つ魅力 │ 唐戸信嘉
第8夜 オルダス・ハクスリー『すばらしい新世界』
『一九八四年』と並ぶ、元祖「ディストピア小説」を読み解く │ 黒原敏行
第9夜 メルヴィル『書記バートルビー/漂流船』
謎の多い『白鯨』の著者が、巧妙に作品に隠した秘密とは │ 牧野有通
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第10夜 ナボコフ『カメラ・オブスクーラ』『絶望』
『ロリータ』の作家が、亡命時代にロシア語で書いた小説の謎 │ 貝澤 哉
第11夜 ドストエフスキー『賭博者』
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達観していない作者、災害の記録――予想外の人間臭さの魅力 │ 蜂飼 耳
第13夜 アチェベ『崩れゆく絆』
世界的ベストセラーに見る、アフリカ社会の近代との出会い │ 粟飯原文子
第14夜 プラトン『ソクラテスの弁明』
哲学二千年の謎を解く――死の理由、そしてプラトンの戦略とは │ 納富信留
*さらにお勧めの4冊
イベント会場の隅から宇田川信生
あとがき
【著者プロフィール】
駒井 稔(こまいみのる)
1956 年横浜生まれ。慶應義塾大学文学部卒。'79 年光文社入社。
広告部勤務を経て、'81 年「週刊宝石」創刊に参加。
ニュースから連載物まで、さまざまなジャンルの記事を担当する。
'97 年に翻訳編集部に異動。2004 年に編集長。
2 年の準備期間を経て'06 年9 月に古典新訳文庫を創刊。10 年にわたり編集長を務めた。
著書に『いま、息をしている言葉で。「光文社古典新訳文庫」誕生秘話』(而立書房)がある。
現在、ひとり出版社を設立準備中。
「光文社古典新訳文庫」編集部
2006 年9 月創刊。文学のみならず哲学、社会科学、自然科学を含む古典作品を、
現代の読者に読みやすい日本語で新訳として刊行している。
- 本の長さ600ページ
- 言語日本語
- 出版社光文社
- 発売日2020/7/15
- 寸法10.7 x 2.3 x 17.2 cm
- ISBN-104334044824
- ISBN-13978-4334044824
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社会を、人間を、広く、深く知るのに
最も役立つのが「文学」だ――。
ビジネスパーソンこそ必読!
名翻訳者14名が、語りでナビゲートする古典文学入門編
プルーストも、鴨長明も、プラトンも……みんな隣人だった
紀伊國屋書店新宿本店の人気イベントの待望の書籍化!
【内容】
混迷の深まる現代に、何らかの指針を求めつつ、現実世界をひたむきに生きる人々にとって、
文学は「即効性のない教養」として、魅力的、かつ有用な存在ではないだろうか。
登場人物も作者も、じつは私たちと同じような世界に生きていた「隣人」。
とはいえ、古典文学は、なぜかいまだに敷居の高いジャンルと思われていることも事実だ。
新訳シリーズとして人気の「光文社古典新訳文庫」を立ち上げた駒井稔が、
その道の専門家である翻訳者たち14人に、初歩的なことから果敢に話を聞いた。
肩の力を抜いて扉を開け、名翻訳者たちの語りを聞くうちに、
しだいに奥深くまで分け入っていく……。
紀伊國屋書店新宿本店で続く大人気イベントを書籍化。
イベントのもっとも刺激的で濃厚な部分を再現する。
この本を読むと、面白すぎて全部読みたくなる…! !
プレヴォ『マノン・レスコー』……野崎歓
ロブ=グリエ『消しゴム』……中条省平
フローベール『三つの物語』……谷口亜沙子
プルースト『失われた時を求めて』……高遠弘美
トーマス・マン『ヴェネツィアに死す』『だまされた女/すげかえられた首』……岸美光
ショーペンハウアー『幸福について』……鈴木芳子
デフォー『ロビンソン・クルーソー』……唐戸信嘉
オルダス・ハクスリー『すばらしい新世界』……黒原敏行
メルヴィル『書記バートルビー/漂流船』……牧野有通
ナボコフ『カメラ・オブスクーラ』『絶望』……貝澤哉
ドストエフスキー『賭博者』……亀山郁夫
鴨長明『方丈記』……蜂飼耳
アチェベ『崩れゆく絆』……粟飯原文子
プラトン『ソクラテスの弁明』……納富信留
著者について
【著者プロフィール】
駒井 稔(こまいみのる)
1956 年横浜生まれ。慶應義塾大学文学部卒。'79 年光文社入社。
広告部勤務を経て、'81 年「週刊宝石」創刊に参加。
ニュースから連載物まで、さまざまなジャンルの記事を担当する。
'97 年に翻訳編集部に異動。2004 年に編集長。
2 年の準備期間を経て'06 年9 月に古典新訳文庫を創刊。10 年にわたり編集長を務めた。
著書に『いま、息をしている言葉で。「光文社古典新訳文庫」誕生秘話』(而立書房)がある。
現在、ひとり出版社を設立準備中。
「光文社古典新訳文庫」編集部
2006 年9 月創刊。文学のみならず哲学、社会科学、自然科学を含む古典作品を、
現代の読者に読みやすい日本語で新訳として刊行している。
駒井 稔(こまいみのる)
1956 年横浜生まれ。慶應義塾大学文学部卒。'79 年光文社入社。
広告部勤務を経て、'81 年「週刊宝石」創刊に参加。
ニュースから連載物まで、さまざまなジャンルの記事を担当する。
'97 年に翻訳編集部に異動。2004 年に編集長。
2 年の準備期間を経て'06 年9 月に古典新訳文庫を創刊。10 年にわたり編集長を務めた。
著書に『いま、息をしている言葉で。「光文社古典新訳文庫」誕生秘話』(而立書房)がある。
現在、ひとり出版社を設立準備中。
「光文社古典新訳文庫」編集部
2006 年9 月創刊。文学のみならず哲学、社会科学、自然科学を含む古典作品を、
現代の読者に読みやすい日本語で新訳として刊行している。
登録情報
- 出版社 : 光文社 (2020/7/15)
- 発売日 : 2020/7/15
- 言語 : 日本語
- 新書 : 600ページ
- ISBN-10 : 4334044824
- ISBN-13 : 978-4334044824
- 寸法 : 10.7 x 2.3 x 17.2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 340,926位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2020年12月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
読んだことのない、古典文学に、興味が沸く本でした。
2020年7月26日に日本でレビュー済み
光文社古典新訳文庫の誕生から14年を記念して(?)、創刊編集長と翻訳者による公開対談14回分を収録した読書案内。ライブトークの場に居合わせたかのようにテンポよく、知識も解釈も満載で、いつのまにか600ページを読み終えていた。
本の構成は、フランス、ドイツ、英米、ロシア、日本、アフリカ各文学、〆はプラトン哲学。
じつは常々、「なぜこの作家のこの作品を選んだのだろう?」と不思議に思っていたが、この点が詳しく解説されているため、謎がスルスルと解けていった。
毎回、編集長が第一級の研究者であられる翻訳者に、問いを投げかけるスタイルで対談は進む。なぜこの作品の新訳に取り組むことになったのか、その来歴や日本における受容史など、新訳を味わうポイントが次々と引き出されていく。
一般読者を代表して、というには少々、教養がありすぎる編集長が合いの手をいれながら、評伝や旧訳などを知り尽くしているからこその逸話が飛び出し、新たな仮説や発見が披露される。翻訳者としてじっくり取り組まれた熱意ごと伝わってくるため、思わず新訳を手に取りたくなる。読みものとしてページをめくる手が止まらないのだが、しっかりと目的を果たしている古典案内なのだ。
とりわけ印象に残ったのは、ドストエフスキーが収録作品を書いた当時の足取りをたどり、ドイツを中心に欧州を旅して明らかになったこと。さらに、邦訳は存在しない、と思いこんでいたアフリカ文学の父アチェベの新訳があったこと。そして、プラトン作品群における『ソクラテスの弁明』の立ち位置と読み解きかた、などなど。難しくて敬遠していた作品が、対談の中で一口サイズにかみ砕かれ、苦手意識が薄らいで関心をもてるようになった。
今、学生として本書に触れられる方がいたら運がいいと思う。今年は奇妙な時間がぽっかり空くこともあるだろう。文芸から遠ざかっていた大人にも、良い出会いがあるかもしれない。
本書を読み終えた今、「あの作品も、この作品も同じように謎解きをしてほしい!」と具体的な作品が脳裏に浮かんでくる。古の作家の隣には、今、息づく言葉に作品を丁寧に置き換えてくれる翻訳者さんの姿がある。この魅力的な読書案内の続編をぜひ読んでみたい。
本の構成は、フランス、ドイツ、英米、ロシア、日本、アフリカ各文学、〆はプラトン哲学。
じつは常々、「なぜこの作家のこの作品を選んだのだろう?」と不思議に思っていたが、この点が詳しく解説されているため、謎がスルスルと解けていった。
毎回、編集長が第一級の研究者であられる翻訳者に、問いを投げかけるスタイルで対談は進む。なぜこの作品の新訳に取り組むことになったのか、その来歴や日本における受容史など、新訳を味わうポイントが次々と引き出されていく。
一般読者を代表して、というには少々、教養がありすぎる編集長が合いの手をいれながら、評伝や旧訳などを知り尽くしているからこその逸話が飛び出し、新たな仮説や発見が披露される。翻訳者としてじっくり取り組まれた熱意ごと伝わってくるため、思わず新訳を手に取りたくなる。読みものとしてページをめくる手が止まらないのだが、しっかりと目的を果たしている古典案内なのだ。
とりわけ印象に残ったのは、ドストエフスキーが収録作品を書いた当時の足取りをたどり、ドイツを中心に欧州を旅して明らかになったこと。さらに、邦訳は存在しない、と思いこんでいたアフリカ文学の父アチェベの新訳があったこと。そして、プラトン作品群における『ソクラテスの弁明』の立ち位置と読み解きかた、などなど。難しくて敬遠していた作品が、対談の中で一口サイズにかみ砕かれ、苦手意識が薄らいで関心をもてるようになった。
今、学生として本書に触れられる方がいたら運がいいと思う。今年は奇妙な時間がぽっかり空くこともあるだろう。文芸から遠ざかっていた大人にも、良い出会いがあるかもしれない。
本書を読み終えた今、「あの作品も、この作品も同じように謎解きをしてほしい!」と具体的な作品が脳裏に浮かんでくる。古の作家の隣には、今、息づく言葉に作品を丁寧に置き換えてくれる翻訳者さんの姿がある。この魅力的な読書案内の続編をぜひ読んでみたい。
2021年7月20日に日本でレビュー済み
古今東西の名作(と言われる著作)を翻訳した人たちと駒井稔氏との対談集です。当文庫では、すでに数多くの翻訳がなされているようですが、当書では(私にとっては)マイナーなものが案内されています。当書を読んで、自分の中学、高校時代を思い出しました。
当時、小説を読み終えてから、巻末の解説を読むのが嫌いでした。有益な周辺情報などが書かれているのはよかったのですが、小説の中身について、あれやこれやと解説されるのがどうも鬱陶しかったのです。解説者たちは、おしなべて偉そうな人たちばかりだったし(笑、その口吻も高踏的であるように感じました。 小説を読み終えて、共感したり反発したり、理解できない自分に愕然としたりして、感動、余韻に浸っているそばから、全く自分と異なる内容の解説があると、むっ としていたのです。一時は、解説は読まないと決めた時期もありました。
そんな私がこのような本を読むなんて、どうしたことでしょう。どうして手にとってしまったのだろう。
小説はとにかく若いときに読まなければいけませんね。若いときというのは、経験も知識も少ないですから理解力は低いですが、しかし最大の武器、「感受性」がありますから。
さて、当書案内のショーペンハウアーでも読んでみるか、、、小説ではないけれども、、、
★光文社古典新訳文庫のHPを見ようとすると、画面が全く動かない(2021.7.20現在)のは、一体どうなっちゃってるんでしょう?!
当時、小説を読み終えてから、巻末の解説を読むのが嫌いでした。有益な周辺情報などが書かれているのはよかったのですが、小説の中身について、あれやこれやと解説されるのがどうも鬱陶しかったのです。解説者たちは、おしなべて偉そうな人たちばかりだったし(笑、その口吻も高踏的であるように感じました。 小説を読み終えて、共感したり反発したり、理解できない自分に愕然としたりして、感動、余韻に浸っているそばから、全く自分と異なる内容の解説があると、むっ としていたのです。一時は、解説は読まないと決めた時期もありました。
そんな私がこのような本を読むなんて、どうしたことでしょう。どうして手にとってしまったのだろう。
小説はとにかく若いときに読まなければいけませんね。若いときというのは、経験も知識も少ないですから理解力は低いですが、しかし最大の武器、「感受性」がありますから。
さて、当書案内のショーペンハウアーでも読んでみるか、、、小説ではないけれども、、、
★光文社古典新訳文庫のHPを見ようとすると、画面が全く動かない(2021.7.20現在)のは、一体どうなっちゃってるんでしょう?!
2023年6月19日に日本でレビュー済み
私は定年を迎えた年代の読書人です。今さらですが、古典をピックアップして読もうとしています。他の出版社の版と比べて、光文社文庫がいちばんわかりやすい現代語になっているので、お世話になっています。編集者や翻訳者の皆さんの熱意に感謝したい。
ただほんの少し、異論があります。「天才読書」という本を愛読しています。ビル・ゲイツ、イーロン・マスク、ジェフ・ベゾスら有名企業の創業者たちが愛読する本100冊を取り上げて、内容を簡潔に紹介してくれる良書です。彼らに共通しているのは、若い頃から猛烈な読書家で、それを今も続けていること。しかもそのジャンルは、経営、経済、科学、歴史、哲学、文学など多岐にわたること。
いろんな分野の本を読むことで、お互いが刺激し合って相乗効果を生み出す。それが新しいアイディアになって出てくる。そのアイディアが、人生のあらゆる場面で、結果として役に立つ。中でも文学・歴史は必須の教養で必ず読まなければいけません。しかし文学ばかりではダメで、「多方面に渡る読書の一部として文学書を読みなさい」という考え方なのです。
You Tubeで読書家の人たちが蔵書や読了本の紹介をしていて、私は好きでよく見ます。読む本は人それぞれですが、小説しか読まない人が多い印象を受けます。小説を愛読することは必要ですが、それでは相乗効果が生まれてこない。評論家の立花隆氏は、「日本の読書家というのは人文系の教養書の読書家という意味であって、それ以外は読まない人が多い。だから読めば読むほど現実から遊離していき、頭でっかちになる傾向がある」と述べています。「文学が最高の教養」なのはいいのですが、「最高の教養のひとつ」だと考えたほうがいいのではないでしょうか。参考文献:立花隆「ぼくはこんな本を読んできた」、デイビッド・エプスタイン「RANGE 知識の幅が最強の武器になる」
ただほんの少し、異論があります。「天才読書」という本を愛読しています。ビル・ゲイツ、イーロン・マスク、ジェフ・ベゾスら有名企業の創業者たちが愛読する本100冊を取り上げて、内容を簡潔に紹介してくれる良書です。彼らに共通しているのは、若い頃から猛烈な読書家で、それを今も続けていること。しかもそのジャンルは、経営、経済、科学、歴史、哲学、文学など多岐にわたること。
いろんな分野の本を読むことで、お互いが刺激し合って相乗効果を生み出す。それが新しいアイディアになって出てくる。そのアイディアが、人生のあらゆる場面で、結果として役に立つ。中でも文学・歴史は必須の教養で必ず読まなければいけません。しかし文学ばかりではダメで、「多方面に渡る読書の一部として文学書を読みなさい」という考え方なのです。
You Tubeで読書家の人たちが蔵書や読了本の紹介をしていて、私は好きでよく見ます。読む本は人それぞれですが、小説しか読まない人が多い印象を受けます。小説を愛読することは必要ですが、それでは相乗効果が生まれてこない。評論家の立花隆氏は、「日本の読書家というのは人文系の教養書の読書家という意味であって、それ以外は読まない人が多い。だから読めば読むほど現実から遊離していき、頭でっかちになる傾向がある」と述べています。「文学が最高の教養」なのはいいのですが、「最高の教養のひとつ」だと考えたほうがいいのではないでしょうか。参考文献:立花隆「ぼくはこんな本を読んできた」、デイビッド・エプスタイン「RANGE 知識の幅が最強の武器になる」
2020年8月5日に日本でレビュー済み
毎月後半に、新宿紀伊国屋本店の会議室で開催されている(レビュー時現在はWEB上)光文社古典新訳文庫の読書会が本になった。14夜分、編集者の駒井さんと訳者との生き生きとした掛け合いが聴きどころ(読みどころ)である。評者もこのイベントに何回か参加したが、この本は会の雰囲気をよく伝えてくれる。冒頭の第一夜にフランス文学の野崎歓(放送大学教授)、西洋文学の最後となる第11夜にロシア文学の亀山郁夫(名古屋外国語大学学長)という、外国文学の紹介者として著名な両氏が双璧として登場する。これらは、もちろん面白い。野崎の話では情熱恋愛至上主義のフランス文学の面白さや、悪女というよりファムファタルとしてのマノン・レスコーが印象的だ。亀山の話では、「賭博者」から明らかになるドストエフスキーの賭博と創造との関係やなぜドストエフスキーがルーレットをやめたかの謎解きが興味深いし、フロアーとのやり取りも面白い。この二氏以外にも、例えば、プルーストの「失われた時を求めて」のマドレーヌをめぐる高遠弘美の論考や牧野有通のメルヴィルの隠された謎の話、貝澤哉のナブコフのロシア語からの翻訳の話など、私から見れば読みどころ満載の感じがする。そして通読すると、各章が相互に響き合っていることにも気が付く。それぞれの翻訳者の、外国文学の作家や翻訳に対する良い意味でのこだわりも伝わってくる。日本の良さの一つは、外国の書物が高度な翻訳によって母国語で読めることであって、翻訳を支える研究者の活動の集積がソフトなインフラになっていると思う。AIの時代になり表面的には外国語翻訳が容易になっても、こういったところは、AIで代替できないようにも思う。いずれにしても、この本は、大いに読書欲をそそる本で、今後、いくら時間があっても足りないように思うのは私だけだろうか?駒井さんに向けて付け足すと、私も続編を期待します。駒井さんがほとんど発言できず結果的に独演会になってしまった、渡辺守章先生の異色の一夜も面白かったので入れてください!
2020年10月22日に日本でレビュー済み
こういった本は読んでいる途中で、たしかあったはず、これを読み終わったら次に読もうとか勢い込んで本棚に向かったりしてしまうので、ページ数はさておき、意外と時間を要してしまいます。加えて、未読のものも読んだような気になって、うっかり授業で読んだかのように生徒に話してしまい、あとで自己嫌悪に陥ることがままあるため、あまり手にしないようにしているのですが、古典新訳文庫はシリーズとしてなるべく読むようにしているので購入しました。目次の14講を見ると、未読のものも多かったですが、読書会のゲストの方のお話を伺っているようで大変興味深かったです。学問的な妥当性の云々であったり、もしかするとリップサービスであったり、ここで知ったことを半知半解で他で話すのは控えた方が良いような気もしますが、読みたい本が大幅に増えるのは間違いないと思います。