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社会はなぜ左と右にわかれるのか――対立を超えるための道徳心理学 単行本 – 2014/4/24

4.4 5つ星のうち4.4 91個の評価

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リベラルはなぜ勝てないのか?

皆が「自分は正しい」と思っているかぎり、左派と右派は折り合えない。
アメリカの政治的分断状況の根にある人間の道徳心を、
進化理論や哲学、社会学、人類学などの知見から多角的に検証し、
豊富な具体例を用いてわかりやすく解説した、全米ベストセラー!

気鋭の社会心理学者が、従来の理性一辺倒の道徳観を否定し、感情の持つ強さに着目。
自身の構築した「道徳基盤理論」で新たな道徳心理学を提唱する、注目の一冊。

◆ ◆ ◆

「人間性の理解に大きく貢献する重要な一作だ」
――『ニューヨークタイムズ・ブックレビュー』

「現役の心理学者のなかでもっとも賢く創造的な一人、ジョナサン・ハイトのこの力作は、現代のきわめて重要な問題の解明を試みる、輝かしく、勇敢で雄弁な書だ」
――ポール・ブルーム(イェール大学教授・認知心理学)

「道徳の心理学的な起源と、それが政治的な対立の激化に果たしてきた役割について深くメスを入れる本書は、この無益な争いの緩和に必ずや役立つはずだ。これは過大な期待ではない」
――リチャード・E. ニスベット(ミシガン大学教授・社会心理学)

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商品の説明

著者について


【著者】ジョナサン・ハイト Jonathan Haidt
1963年生まれの社会心理学者。
ヴァージニア大学准教授を経て、ニューヨーク大学スターンビジネススクール教授(倫理的リーダーシップ)。
2001年にポジティブ心理学テンプルトン賞を受賞。
2012年には米国Foreign Policy 誌の100 Top Global Thinkers 2012入りを果たし、
翌年には英国Prospect 誌でWorld Thinkers 2013に選ばれた。
邦訳された著書に『しあわせ仮説――古代の知恵と現代科学の知恵』(新曜社、2011年)がある。

【訳者】高橋 洋(たかはし・ひろし)
翻訳家。同志社大学文学部文化学科卒(哲学及び倫理学専攻)。
訳書に、ニールセン『オープンサイエンス革命』、グリーンフィールド『〈選択〉の神話――自由の国アメリカの不自由』、ブレイスウェイト『魚は痛みを感じるか?』、ミッチェル『ガイドツアー 複雑系の世界――サンタフェ研究所講義ノートから』(以上、紀伊國屋書店)、ベコフ『動物たちの心の科学』(青土社)ほか。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 紀伊國屋書店 (2014/4/24)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2014/4/24
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 616ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4314011173
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4314011174
  • 寸法 ‏ : ‎ 13.5 x 3.4 x 19.6 cm
  • カスタマーレビュー:
    4.4 5つ星のうち4.4 91個の評価

著者について

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ジョナサン・ハイト
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カスタマーレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2021年2月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
正直、期待していなかった分に驚きました。
あまりに簡潔的に説明、分類していて分かり易いです。
遺伝子レベルから政党の嗜好、傾向まで分かるとは…。
リベラル、個人主義、合理主義者、独りよがりには良い薬です。
自分にとっては名著過ぎて人生のスタンスまで変わりました。
20人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2022年1月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ただ左から右へ移る人は多いがが逆はすくないのでは?感情的になっても結果は、よくならずあらゆる角度から冷静に考えることが大事な気がしますね。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2019年2月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
とりあえず、分厚く内容もとんでもなく濃く社会科学、文化人類学、心理学、脳神経科学や遺伝学などありとあらゆる科学の"最新の知見"を経て徹底的に"人間性"についてメスを入れて述べてあります。

とにかく"ヒトの心"をついに解き明かしてしてまった・・・!!
圧倒的なスケールの著作!!

ジョナサン ハイト・・・。
日本ではマイナーな学者さんですが、数々の世界的な賞を取っています。
わたしが数百冊読んだ社会科学者の中では、
間違いなくズバ抜けた超Sの天才な先生です!!。

前作の「幸せ仮説」
も素晴らしいのですが、それを読んでからだと、
この大著作の、その凄さ!!鋭さ!!、、広大さ!!・・・
が理解できると私は考えております。

(注.)また、私は中道左派でしたが、読んだ方の思想が改変されてしまうような、思想的に
【危険】な大著作だと申し上げます。

(素晴らしさが理解できない方が、ほとんどだと考えておりますので、"TEDの動画"を見てみるのを是非ぜひおススメします。)

私は何百回読んでも飽きないので本がボロボロになっていました・・・なので何冊も買いだめして置きます。(笑)

では、レディー・・・ゴー!!。。。
41人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2019年11月25日に日本でレビュー済み
文系の本は冗長で読むのが大変。

まあ、労働者階級でも自助努力でなんとかやってる人が右傾向、自助努力じゃなんともならない人と、知的労働で簡単に金を稼げるインテリが左傾向、ということですな。
アンケート調査を自前でやっているのは評価できます。

よく勉強してるけど、文系は楽ですね。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2014年7月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
Shorebird先生の有益な書評が http://d.hatena.ne.jp/shorebird/20140622#1403404038 にあります。

ジョナサン・ハイト先生はいま世界で一番注目されている社会心理学者・道徳心理学者の一人で、国内では『しあわせ仮説』に続く書籍ということになります。

この先生が有名になったのは”The Emotional Dog and its Rational Tail” 「感情的な犬とその合理的な尻尾」 (2000年)っていう論文で、これは人間ってのは道徳判断をするときに、いろんなことをよく考えて答を出すというよりは、まずぱっと感情的に判断して、それにいろんな理由をあとづけでくっつけるようだ、って話でした。この論文のあとに道徳心理学が爆発的に流行することになります。例の「トロッコが暴走して、スイッチを押せば5人助かるけど〜」みたいな話も、とりあえず直感や感情で判断してそのあとで理屈をいろいろひねったりしているようだ、とかそういう研究とかが盛んになったり。

前著の『しあわせ仮説』では、人間てのは象さん(感情)とその乗り手(理性)の組みたいなもんで、乗り手の方は象のパワーをよく知ってうまくコントロールしないとしあわせになるのは難しい、もっとよく自分たちの心理を研究しよう、みたいな話だったわけですが、この『左と右』では政治的な運動をする上でも人間の心理をよく知っておくことは大事だ、みたいな話になります。

ここ数年ネトウヨとか保守派とか国粋主義者のような人びとが力をつけて、ネットインテリの人たちは困っているようですが、それはアメリカとかも同じようなもので、いまはオバマの民主党政権だけど保守派の共和党も強い。米国民主党に代表される政治的な立場は、貧乏人とか弱い者にもっとやさしくしよう、もっと人びとのそれぞれの価値観を尊重しましょう、みたいな立場なわけで、インテリの多くはそっちを選ぶ。まあふつう文句ないですよね。でも実際に選挙したりすると保守派が勝ってしまったりする。なぜなの? ネットインテリの人とか見てると、保守的な立場の人は馬鹿だからそうなっているのだ、みたいなことをほのめかす人もいますが、馬鹿がそんな多いというわけでもないですよね。保守派は保守派の魅力があるから多数派なわけで。保守的な人もリベラルな人も、自分は正義だと思ってる。この「自分は正義だ」っていう「正義心」がテーマです。

ハイト先生がいろいろ心理学的調査をして考えた結論は、そういうリベラル派は人の苦しみとかそれに対する「ケア」や援助、防衛とか、「自由 liberty」だとか、あとはせいぜい「公正さ fairness」ぐらいが道徳のすべてだって思いこむ傾向があるけど、実は人間が気にしている軸はもっとある。

まず「忠誠心 loyalty」。これは仲間意識とかそういうやつですね。家族は大事だ、俺たちは仲間だ、他人を助ける前にまず仲間を助けよう、裏切り者には罰を与えろ、なんで自分たちの仲間をくそみそにけなすんだ、みたいな感情です。それに「権威 authority」。ちゃんと権威にはしたがうべきで、権威を認めないとか軽視するとか、権威をおとしめるようなことを言ったりやったりする奴は許せない、みたいな感情。そして、「神聖さ sanctity」。汚れたものには触りたくない、清浄でなければならない場所や時間や行為がある、など。こういうのが神聖さとか信心深さとか、共同体を大事にするとか、社会秩序や階層をしっかりするとか、伝統を重視するとか、ご先祖様や戦没者をちゃんとうやまうとか、あるいは(宗教的な)罪にあたることをしないようにっていう意識につながってるというわけです。

保守派はリベラルが重視しない忠誠心や権威の尊重や神聖さっていう価値にうまく訴えていて、それがなかなか米国社会でリベラルな価値観が普及しない理由だ、とかって話になるわけです。リベラルな人は、保守派が馬鹿だから保守なのだとか考えるんじゃなく、ちゃんとその理由みたいなものを考えて、そのうえで政治運動しないといつまでも勝てませんよ、ということだそうです。

ハイト先生ははっきり述べてないですが、政治だけじゃなくて、たとえば生命倫理(脳死や尊厳死や中絶など)にもおそらく関係があると思います。(ただし生命倫理などに関する議論では、日本の右/左と米国のリベラル/保守がうまく対応してません。)

いろいろな実証的な調査や哲学的な考察が入っていておもしろいです。ただグループ進化の部分は生物学の専門家から非常に評判が悪いのでそのまんま信じるのはやめた方がよさそうです。

翻訳はきれいで読みやすいです。

どういう人物か見たい人は、このプレゼンテーションとかもどうぞ。
http://digitalcast.jp/v/12397/
89人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2019年9月9日に日本でレビュー済み
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「政治的に左寄りの人と右寄りの人がどうして分かれるのか」「リベラルはなぜ勝てないのか」ということについて、どちらの陣営の意見が正しいかというのではなく、心理学者が人間の特性から説明した本ですごく面白い。
人間の正しさの基準は6つ。それぞれが進化的な基盤を持つ。保守のほうが多くを掴んでいる。
あと、育ちより遺伝子のほうが政治傾向に影響するらしい。
保守はリベラルより、脅威に強く反応し、新しいものに弱く反応する遺伝子を持っている。つまりリベラルは、自分の危機に鈍感で、新しいものに興味をひかれやすい人間がそうなる。
世の中の保守とリベラルの割合がこうなっているのは、それが最適な割合だからこうなってきたのだろう。この割合の集団が一番存続しやすいという感じなんだろう。進化論的に。
僕はどっちかというとリベラル寄りの考えだけど、リベラルが勝てないのはしかたないのかなーと思った。
17人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2017年1月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
とりあえずこれまで学んできたこと今現在の問題意識を全部盛り込んだような体裁で、学問的成果と個人の思い出話のようなものが同列に語られているので読みづらかったが、「なぜリベラルは保守に勝てないのか」という問いに対しては非常に説得力のある議論がなされている点は評価したい。本書は3部に分かれていて(著者は「とりあえずこれらを三冊の別の本と見なしてもよい」と最初にことわっている)、上記の問題提起とそれに対する答えは第2部にある。備忘録的に書いておくと第1部は、道徳は理性ではなく感情に端を発している、つまり道徳的な理屈というもののほどんどが後づけやでっちあげであるという話(道徳心理学の第一原理:まず直観、そのあと戦略的な理論化)。第3部は人間の本性は個人間の競争と集団間の競争によって形成されており、後者によって培われた高次の本性が自集団を利するかたちの道徳的物語を紡ぎ出すという話(道徳心理学の第三原理:道徳は人々を結びつけると同時に盲目にする)。

ここでは道徳心理学の第二原理(道徳は危害と公正だけではない)について掘り下げた第2章について書く。もっとわかりやすく書くと、道徳というものは人に危害を与えること、および不正を行うことを禁じるだけのものではない、ということ。具体的には 人間には少なくとも5つの道徳基盤(「ケア/危害」「公正/欺瞞」「忠誠/背信」「権威/転覆」「神聖/堕落」)がある、というのが著者の考えだ。心理学者が対象とするのはWEIRD(Western, Educated, Industrialized, Rich, Democratic)文化に属する全人類のうちでも特異なグループであり、彼らはこれらの道徳基盤のうちごく一部に極端に反応する。つまり、彼らの道徳世界は非多元的でものごとを関係性や文脈性を考慮しないものになりがちなのだ。

道徳は感情から生まれるとしたデビッド・ヒュームの没後、合理主義者の天下となり、道徳はジェレミー・ベンサム、やイマヌエル・カントのようなシステム主義者に乗っ取られてしまった。「最大多数の最大幸福」というベンサムの功利主義、普遍的道徳律たる「定言命法」で知られるカントの義務論は、共感力の欠如(この二人はアスペルガー症候群を抱えていたという説があるらしい)のたまものでもあって、便利であはるが現実を説明するには不十分なものであると著者は指摘する。それに代わるものとして著者が提案するのが「道徳基盤理論」である。社会における正義を定義する5つの道徳基盤(ケア、公正、忠誠、権威、神聖)のなかで、左派はおもにケアと公正の2つに、右派は5つすべてに依存している。特筆すべきは、忠誠、権威、神聖の核基盤においてリベラルはこれらをたいてい「無視して」いるという点だ。以下の点は、本書のなかでも最も興味深い議論で、2016年の大統領選でトランプが勝利したことに対する非常に説得力のある説明となっている。

「1960年以来民主党が示してきた道徳観は狭量で、犠牲者を救済し、抑圧された[少数派の]人々の権利を勝ち取ることにみに終始してきた感がある。つまり民主党は砂糖(<ケア>基盤)と塩(平等としての<公正>基盤)のみを提供する一方、共和党は5つの道徳基盤すべてに訴えることができたわけだ」。

これは著者がジョージ・W・ブッシュに二期続けて敗れた後の民主党本部でおこなった講演のなかで主張したことだが、当時はまだ仮説であった。この仮説はその後13万人以上を対象とした調査で実証された。オバマが2008年に民主党の大統領候補に指名されてから、著者は民主党のこの盲点について改めて警鐘を鳴らす小論を書いた。そのなかで、ジョン・スチュアート・ミルとエミール・デュルケームを対比させて、社会は構成員間の同意により成り立つというミルはリベラルとリバタリアンに、そうではなく強制的な規律の網によって安定と安全を保つことで社会が成り立つとするデュルケームは保守主義者にそれぞれアピールすると論じた。保守が5つの道徳基盤を万遍なく尊重するのに対し、リベラルはその一部のみを尊重し、それ以外を支持する心理を病理的なものとして拒絶することによって深い溝が生まれている。著者は民主党に対し、選挙に勝ちたければケア、公正以外の道徳基盤を考慮したメッセージを打ち出すように呼びかけた。

この小論には、保守派の読者から、リベラルのほうがより公正に敏感であるというのは解せないという反論が多く寄せられた。そこで著者は5つの道徳基盤のうち「公正」の定義を、貢献に応じた比例配分、怠惰な者は罰せられ勤勉な者が報われるという因果応報の側面をより重視する方向で修正すると同時に、「自由/抑圧」という6番目の基盤を新たに付け加えた。この6番目の道徳基盤は「機会さえあれば他人を支配し、脅し、抑制しようとする個体とともに小集団を形成して生きて行かなければならないという適応課題に対応するために進化した」と著者は考える。この基盤に基づく怒りを誘発するのは権力の乱用、個人の自由に課される制限、さらには極端な富の蓄積などである。抑圧への反発は保守・リベラルのどちらにもみられるが、(弱者や少数派への)ケアをとりわけ重んじるリベラルにとってより許しがたいものにうつる。一方保守はあくまでも自分たちの属する集団に対しての抑圧に敏感に反応する傾向がある。リベラルの抑圧への反発は平等を志向するものになりがちで、保守へのそれは干渉・介入されないという意味での自由を志向するものになり、これは「他のほとんどすべての関心を脇に置いてでも自由を擁護する」リバタリアン思想と相性がいい。

本書の結論としては、リベラルはケア/危害、自由/抑圧、公正/欺瞞の3つの基盤に、保守はそれに忠誠/背信、権威/転覆、神聖/堕落を含めた6つの基盤すべてに依存するとしている。ただしリベラルは弱者へのケアと天秤にかけた場合、比例配分的公正を放棄する傾向が、保守はそれ以外の道徳的目標を達成するためには弱者へのケアを犠牲にする傾向が見られる、と付け加えている。

そしてこの理論によって「富の均等な再分配を重視しているのは民主党なのに、なぜ地方や労働者階級の有権者は、一般に共和党に投票するのか」という近年のアメリカ政治における謎を解明できるとしている2016年的文脈でいえば、なぜ下層労働者階級が大富豪であるトランプをもっとも熱狂的に支持していることに民主党がかくも鈍感で打つ手を持たなかったのかということだ。民主党陣営には3つの道徳的基盤しか見えておらず、共和党(トランプ)陣営は、6つすべてが見えており、とりわけ民主党が病理とさえみなす忠誠、権威、神聖という道徳基盤への目配りができていたということではなかっただろうか。6つの基盤を前提にすれば、TPP構想からの脱退、オバマケア廃止といった滅茶苦茶にみえる政策も保守派にとっては「公正」の範疇にきっちり入るということがわかる。

この道徳基盤論に基づく2000年・2004年の大統領選の民主党の敗因分析の内容をオバマは認識していたのではないだろうか。トランプ勝利後、ヒラリーのキャンペーン戦略を草の根の運動になっていなかったと批判したことからもオバマはWEIRDなリベラルの価値感に共鳴する全国メディアを通じた発信やセレブリティの動員だけでは地域に根付いた伝統を重んじる層の支持を得ることはできないと考えていたことが垣間見れる。つまりは、アメリカで格差が広がったとか、テロリズムなどの社会不安が広がったとか、有権者がポピュリズムに踊らされているという話ではなく、たんに民主党の戦略ミスによる自滅だったという結論になる。本書を読んだ後で考えてみれば、もし大統領候補がヒラリー・クリントンでなくバーニー・サンダースであっても民主党は負けていたと思われる。
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