数年前(十数年前?)「ルカといた夏」のあとがきで紹介されていて気になっていたが、当時は廃版だったので諦めた。ところが忘れた頃に検索したら存在したため、すぐ購入。
読み出したらあっという間に読み切りました。
主要人物も多くなく、冒頭の世界紹介から展開、ラブストーリーから戦争へと話を広げて、最後はSFの王道で締める、という「SFフルコース」とも言えるべき作品です。
加えて、結末が「いろいろと選択肢が予想できる」のも良いです。
食後のデザートは、みなさんで「結末後の主人公達」を自由に語り合うのもよいのではないでしょうか。
(分かる人にしか分からない追記)
※結末後の考え方によっては「ルカ夏」ほど切なくはないです。
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ハローサマー、グッドバイ (河出文庫 コ 4-1) 文庫 – 2008/7/4
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戦争の影が次第に深まるなか、港町の少女ブラウンアイズと再会を果たす。ぼくはこの少女を一生忘れない。惑星をゆるがす時が来ようとも……少年のひと夏を描いた、SF恋愛小説の最高峰。待望の完全新訳版。
- 本の長さ384ページ
- 言語日本語
- 出版社河出書房新社
- 発売日2008/7/4
- 寸法10.5 x 1.5 x 14.9 cm
- ISBN-104309463088
- ISBN-13978-4309463087
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著者について
1932年、英国バーミンガム生まれ。SF作家。72年にカナダのブリティッシュコロンビア州に移住。『ブロントメク!』で英国SF協会賞受賞。2005年没。著書に『ハローサマー、グッドバイ』『カリスマ』他。
1962年、新潟県生まれ。埼玉大学教養学部卒。訳書にイーガン『宇宙消失』『しあわせの理由』、コーニイ『ハローサマー、グッドバイ』他。編訳書に『20世紀SF』(共編)他。
1962年、新潟県生まれ。埼玉大学教養学部卒。訳書にイーガン『宇宙消失』『しあわせの理由』、コーニイ『ハローサマー、グッドバイ』他。編訳書に『20世紀SF』(共編)他。
登録情報
- 出版社 : 河出書房新社 (2008/7/4)
- 発売日 : 2008/7/4
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 384ページ
- ISBN-10 : 4309463088
- ISBN-13 : 978-4309463087
- 寸法 : 10.5 x 1.5 x 14.9 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 245,721位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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2014年10月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「草子ガイドブック(3)」という漫画に取り上げられていて興味を惹かれ読んでみました。私がSFにはまっていた1970年代に書かれたSF小説なのですが、マイクル・コーニーという作家もこの「ハローサマー・グッドバイ」という作品も聞いたことがありませんでした。
2008年に再発刊された山岸真氏による翻訳版ですが、まずは表紙絵の片山若子さんによる、ヒロインのブラウンアイズを描いた表紙がとても素敵です。
と言ってもこのブラウンアイズ、人類ではありません。作者によると、
「舞台は異星人の住む惑星であり、そこにはひとりも人類がいない」
けれども
「多くの点で地球と似ていないわけではないので、作中の異星人はヒューマノイド」
なので、ほぼ人類と同様に考えて良く、大体1875年ごろの文明と同じレベルだと想定されています。
物語は思春期にさしかかったドローヴとブラウンアイズの、ピュアで甘くて切ないひと夏の恋愛と成長の物語が軸となって進んでいきます。粘流により浮かび上がった沈没船上での初々しい初体験シーンがひとつのクライマックスで、その描写は煌くばかりに美しいのですが、おじさんが読むとさすがに赤面してしまいます。
もちろんそれだけではありません。これはれっきとしたSF小説であり、戦争小説でもあり、政治小説でもあり、さらに素晴らしいことには私の大好きな海洋小説でもあります。
パラークシという港町の情景とそこに住む人々の活き活きとした描写。そしてお約束の少年少女の探検譚。恐怖の氷魔が住む海辺の潮溜まり。夏の暑さによる蒸発により海水の粘度が上がる粘流(グルーム)。それとともにやってくるいろいろな魚や恐ろしいグルームライダー等々。
さて、この星は地球より長径の長い楕円軌道であるため、太陽に当たる恒星フューから遠く離れる冬はとても厳しく、地球での四文字が「フリージング」であったり「極寒」であったり「凍ってろ」であったりします。そして最上級の罵倒語が「ラックス」です。このラックスというのはこの惑星の近くにある巨大惑星なのですが、このラックスが後半の急展開の鍵となってきます。
終盤はあまりにも突然にそれはそれはとにかく大変なことになり、あの可愛いブラウンアイズの生死さえ定かではなくなってしまいます。
そして最後の最後には、訳者あとがきや多くのレビューで紹介されているように、
「SF史上有数の大どんでん返し」
が待ち受けています。と言っても多分そういうことなんだろうな、という示唆がされているだけで、人によっては「はあ、これで終わり?」と肩透かしを食わされる思いをされる方もおられるかもしれません。
ヒントはこの惑星の生物でロリンという精神感応力の高いおだやかな哺乳類にあります。読まれる方はこのロリンが出てくる箇所には特に注意して読んでください。
2008年に再発刊された山岸真氏による翻訳版ですが、まずは表紙絵の片山若子さんによる、ヒロインのブラウンアイズを描いた表紙がとても素敵です。
と言ってもこのブラウンアイズ、人類ではありません。作者によると、
「舞台は異星人の住む惑星であり、そこにはひとりも人類がいない」
けれども
「多くの点で地球と似ていないわけではないので、作中の異星人はヒューマノイド」
なので、ほぼ人類と同様に考えて良く、大体1875年ごろの文明と同じレベルだと想定されています。
物語は思春期にさしかかったドローヴとブラウンアイズの、ピュアで甘くて切ないひと夏の恋愛と成長の物語が軸となって進んでいきます。粘流により浮かび上がった沈没船上での初々しい初体験シーンがひとつのクライマックスで、その描写は煌くばかりに美しいのですが、おじさんが読むとさすがに赤面してしまいます。
もちろんそれだけではありません。これはれっきとしたSF小説であり、戦争小説でもあり、政治小説でもあり、さらに素晴らしいことには私の大好きな海洋小説でもあります。
パラークシという港町の情景とそこに住む人々の活き活きとした描写。そしてお約束の少年少女の探検譚。恐怖の氷魔が住む海辺の潮溜まり。夏の暑さによる蒸発により海水の粘度が上がる粘流(グルーム)。それとともにやってくるいろいろな魚や恐ろしいグルームライダー等々。
さて、この星は地球より長径の長い楕円軌道であるため、太陽に当たる恒星フューから遠く離れる冬はとても厳しく、地球での四文字が「フリージング」であったり「極寒」であったり「凍ってろ」であったりします。そして最上級の罵倒語が「ラックス」です。このラックスというのはこの惑星の近くにある巨大惑星なのですが、このラックスが後半の急展開の鍵となってきます。
終盤はあまりにも突然にそれはそれはとにかく大変なことになり、あの可愛いブラウンアイズの生死さえ定かではなくなってしまいます。
そして最後の最後には、訳者あとがきや多くのレビューで紹介されているように、
「SF史上有数の大どんでん返し」
が待ち受けています。と言っても多分そういうことなんだろうな、という示唆がされているだけで、人によっては「はあ、これで終わり?」と肩透かしを食わされる思いをされる方もおられるかもしれません。
ヒントはこの惑星の生物でロリンという精神感応力の高いおだやかな哺乳類にあります。読まれる方はこのロリンが出てくる箇所には特に注意して読んでください。
2017年10月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
バーナード嬢曰く。に影響されて買った本。
訳はちょっと読みにくい(直訳調)ところもあったが、丁寧に訳してくれているという印象。あとがきを見て訳者さんの苦労を知って、素直に尊敬した。
途中までは☆3.5くらいの評価だったのだが、終盤で一気に☆5に。
最初はこれジャンルSF? 異星設定以外、ファンタジーと言われた方がしっくりくるなあと首を捻って読んでいたのだが、うん、まぎれもなくSFでした。
……どうでもいいが、表紙の女の子ってブラウンアイズ? 彼女は海辺の町に育った健康的に日焼けした女の子ってイメージなのだが。本文中にも褐色の肌、みたいな表現があったような。
この星に住む人間が寒さに発狂するほどの恐怖を抱いていて、フリーザー、フリージング(凍るほど~だ)という言葉が汚い言葉(英語でいうfu〇k)になっているという設定には目を瞠った。変った動植物の存在よりもこういう文化の設定が、この小説が異星の物語であり主人公たちが地球人ではないということを印象付けてくれたように思う。
主人公は思春期反抗期少年って感じでひねくれている。自分の親を筆頭に、周囲の人たち(主に大人)を見下している。それは終盤まで変わらないのだけれど、読者目線で見ると、そんなに酷い人たちかなあ、と同情したくなる。特に主人公の父親とか。そりゃ権威主義的なところはあるけど、彼は彼なりに必死で、間違いなく家族を愛していたと思う。両親の愛情が最後まで主人公に伝わらなかったのは残念。
全体的に、善悪がはっきり分かれているタイプの物語ではないのでいろいろ考えさせられる。たとえば主人公はパラークシの人々側に立っていて、議会・役人側を敵視している。頼んでもいないのに勝手に戦争を始めて自分たちに不自由を強いる議会を憎悪するのは当然なのだが、議会(国全体)から見ると申し訳ないとは思うが国を守るためには仕方ないんだ受け入れてくれ、と言うのは当然だろう。このあたり、パラークシが海辺の町だということも相まって日本の某問題と重なった。解決しようのない溝だ。
(……まあ、終盤に差し掛かるまでは、の話だが)
最後に。ロリンに会ってみたい。ロリンは主人公たちと人種が違うが人間で、毛が多いという見た目と文明を持たないことから蔑まれ使役されている、心優しい被差別者……という妄想を抱いてしまった。
訳はちょっと読みにくい(直訳調)ところもあったが、丁寧に訳してくれているという印象。あとがきを見て訳者さんの苦労を知って、素直に尊敬した。
途中までは☆3.5くらいの評価だったのだが、終盤で一気に☆5に。
最初はこれジャンルSF? 異星設定以外、ファンタジーと言われた方がしっくりくるなあと首を捻って読んでいたのだが、うん、まぎれもなくSFでした。
……どうでもいいが、表紙の女の子ってブラウンアイズ? 彼女は海辺の町に育った健康的に日焼けした女の子ってイメージなのだが。本文中にも褐色の肌、みたいな表現があったような。
この星に住む人間が寒さに発狂するほどの恐怖を抱いていて、フリーザー、フリージング(凍るほど~だ)という言葉が汚い言葉(英語でいうfu〇k)になっているという設定には目を瞠った。変った動植物の存在よりもこういう文化の設定が、この小説が異星の物語であり主人公たちが地球人ではないということを印象付けてくれたように思う。
主人公は思春期反抗期少年って感じでひねくれている。自分の親を筆頭に、周囲の人たち(主に大人)を見下している。それは終盤まで変わらないのだけれど、読者目線で見ると、そんなに酷い人たちかなあ、と同情したくなる。特に主人公の父親とか。そりゃ権威主義的なところはあるけど、彼は彼なりに必死で、間違いなく家族を愛していたと思う。両親の愛情が最後まで主人公に伝わらなかったのは残念。
全体的に、善悪がはっきり分かれているタイプの物語ではないのでいろいろ考えさせられる。たとえば主人公はパラークシの人々側に立っていて、議会・役人側を敵視している。頼んでもいないのに勝手に戦争を始めて自分たちに不自由を強いる議会を憎悪するのは当然なのだが、議会(国全体)から見ると申し訳ないとは思うが国を守るためには仕方ないんだ受け入れてくれ、と言うのは当然だろう。このあたり、パラークシが海辺の町だということも相まって日本の某問題と重なった。解決しようのない溝だ。
(……まあ、終盤に差し掛かるまでは、の話だが)
最後に。ロリンに会ってみたい。ロリンは主人公たちと人種が違うが人間で、毛が多いという見た目と文明を持たないことから蔑まれ使役されている、心優しい被差別者……という妄想を抱いてしまった。
2022年3月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
正直、オチは微妙です。
どんでん返し? え? って感じです。
ネトフリやアマプラでハリウッドのプロが作った「どんでん返しもの」をたらふく観た人々にとっては、はあそうすか、って感想になると思うのでそこは。
中学生くらいのときに読んでおけばよかったって感想が示すとおり。
というか、そんな小手先で捻ったオチはいらないから、あの喪失感を抱えて人は成長するのだ、というメッセージだけを最後まで貫きとおせばよかったんじゃないかな。
sfファンってちょっと独特な感性してるんじゃないかな。
オチ以外の冒険譚、ラブストーリー、少し地球と違う異世界の雰囲気、大人と子供の対比など、いい点も多い。
だからオチに期待せず読むならあり。
あと表紙がいいですね
どんでん返し? え? って感じです。
ネトフリやアマプラでハリウッドのプロが作った「どんでん返しもの」をたらふく観た人々にとっては、はあそうすか、って感想になると思うのでそこは。
中学生くらいのときに読んでおけばよかったって感想が示すとおり。
というか、そんな小手先で捻ったオチはいらないから、あの喪失感を抱えて人は成長するのだ、というメッセージだけを最後まで貫きとおせばよかったんじゃないかな。
sfファンってちょっと独特な感性してるんじゃないかな。
オチ以外の冒険譚、ラブストーリー、少し地球と違う異世界の雰囲気、大人と子供の対比など、いい点も多い。
だからオチに期待せず読むならあり。
あと表紙がいいですね
2023年8月23日に日本でレビュー済み
というふれ込みの小説なのですが、個人的にはそんな大風呂敷を広げるに値する作品でした。
SF作品、特に海外の作品はどれだけ早く物語の世界観に入れるかが非常に重要です。
翻訳家次第で作品の良さが上手く伝わらない事もあるのですが、この作品の翻訳を手掛けたのは山岸真氏。
彼はこの作品の大ファンで、自らこの作品の翻訳を手掛けたほどの愛を持っているので素晴らしい翻訳になっている。
とは言え序盤からちゃんと読み込まないとラストへ向けての衝撃度合いが薄れてしまうので、合う合わないはともかく「分からない」という人は読解が出来ていないだけだと思う。
この作品には続編があるのですが、そちらを読むとこの小説の面白さが倍増するので是非読んで欲しい。
もちろん山岸さんの翻訳です。
SF作品、特に海外の作品はどれだけ早く物語の世界観に入れるかが非常に重要です。
翻訳家次第で作品の良さが上手く伝わらない事もあるのですが、この作品の翻訳を手掛けたのは山岸真氏。
彼はこの作品の大ファンで、自らこの作品の翻訳を手掛けたほどの愛を持っているので素晴らしい翻訳になっている。
とは言え序盤からちゃんと読み込まないとラストへ向けての衝撃度合いが薄れてしまうので、合う合わないはともかく「分からない」という人は読解が出来ていないだけだと思う。
この作品には続編があるのですが、そちらを読むとこの小説の面白さが倍増するので是非読んで欲しい。
もちろん山岸さんの翻訳です。
2017年8月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
十代のうちに読んでおけばもっと楽しめたかも。
汚れた心となった今読むと、恥ずかしくなってしまうほどの、純粋まっすぐな青春恋愛物語で、主人公の少年の両親の描かれ方などはあまりにステレオタイプ。
それでも本作は常にオールタイムSFの上位にランキングされるだけあって、ユニークな作品であることは間違いない。
本書冒頭に作者からのメッセージとして、この物語は、地球とは似ているが地球ではない惑星を舞台とし、文明発達段階を地球の1875年とした、とあるとおり、どこかノスタルジックな雰囲気を漂わせつつも地球とは違ったこの惑星ならではの特殊な性質が描かれていく。
主人公の少年は「自信のなさや外からの影響、従属、そして責任からの自由をさんざん経験した子ども時代を経て、人が自ら決断をくだす瞬間」にあり、「さまざまなことを目にし、両親や教師たちの考え方を耳にしてきた僕は、自分がまだ知らない事実があることは認めるけれど、それでももう、新しい事実を知っても覆されないくらいにしっかりした人格を形成していた」。
そんな少年が、特殊な環境にある惑星で経験する両親との確執、恋愛と戦争に巻き込まれていくといったお話だが、この世界がなぜ地球の19世紀レベルの文明レベルと設定されていたのかが徐々に分かってくるにつれ、SF的面白さが増してくる構成となっている。
本書で描かれる戦争の意味についてはある程度予測できるものの、その先の描かれ方がユニークだ。
汚れた心となった今読むと、恥ずかしくなってしまうほどの、純粋まっすぐな青春恋愛物語で、主人公の少年の両親の描かれ方などはあまりにステレオタイプ。
それでも本作は常にオールタイムSFの上位にランキングされるだけあって、ユニークな作品であることは間違いない。
本書冒頭に作者からのメッセージとして、この物語は、地球とは似ているが地球ではない惑星を舞台とし、文明発達段階を地球の1875年とした、とあるとおり、どこかノスタルジックな雰囲気を漂わせつつも地球とは違ったこの惑星ならではの特殊な性質が描かれていく。
主人公の少年は「自信のなさや外からの影響、従属、そして責任からの自由をさんざん経験した子ども時代を経て、人が自ら決断をくだす瞬間」にあり、「さまざまなことを目にし、両親や教師たちの考え方を耳にしてきた僕は、自分がまだ知らない事実があることは認めるけれど、それでももう、新しい事実を知っても覆されないくらいにしっかりした人格を形成していた」。
そんな少年が、特殊な環境にある惑星で経験する両親との確執、恋愛と戦争に巻き込まれていくといったお話だが、この世界がなぜ地球の19世紀レベルの文明レベルと設定されていたのかが徐々に分かってくるにつれ、SF的面白さが増してくる構成となっている。
本書で描かれる戦争の意味についてはある程度予測できるものの、その先の描かれ方がユニークだ。
2013年5月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
不快な登場人物しかいねえ。
人畜無害な昨今ラノベの登場人物はもちろん異常ですが、だからといってただの一人も感情移入できないほど不愉快な人物ばかり出さなくてもよかろうに。
主人公からして中二病をこじらせた独善的な人物ですし、周囲も馬鹿とか若くして老害とかメンヘラとかそんなのばっかです。
そんな中で無理にでも一番気に入ったキャラを挙げるとすれば……リボン?
なんか紙の向こう側に居るような台詞ばかりの中、一人だけリアルな言葉が聞けたような気がしないでもない。
そんなわけで途中くじけそうになりました。
終盤の急展開に衝撃を受けろとか言われてたのでがんばって最後まで読み進めたわけだが……たいしたラストじゃなくね。
そもそも根拠が主人公の妄想以外にないですし。
世界設定的に毎年たくさんの凍死者が出てるに間違いないわけですが、彼らが復活したという話をとんと聞かない時点で主人公の将来もお察しというところです。
ということで個人的には、これが何故世間で絶賛されているのか全く理解できない作品でした。
人畜無害な昨今ラノベの登場人物はもちろん異常ですが、だからといってただの一人も感情移入できないほど不愉快な人物ばかり出さなくてもよかろうに。
主人公からして中二病をこじらせた独善的な人物ですし、周囲も馬鹿とか若くして老害とかメンヘラとかそんなのばっかです。
そんな中で無理にでも一番気に入ったキャラを挙げるとすれば……リボン?
なんか紙の向こう側に居るような台詞ばかりの中、一人だけリアルな言葉が聞けたような気がしないでもない。
そんなわけで途中くじけそうになりました。
終盤の急展開に衝撃を受けろとか言われてたのでがんばって最後まで読み進めたわけだが……たいしたラストじゃなくね。
そもそも根拠が主人公の妄想以外にないですし。
世界設定的に毎年たくさんの凍死者が出てるに間違いないわけですが、彼らが復活したという話をとんと聞かない時点で主人公の将来もお察しというところです。
ということで個人的には、これが何故世間で絶賛されているのか全く理解できない作品でした。