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イギリスではなぜ散歩が楽しいのか? 単行本 – 2005/5/17

4.7 5つ星のうち4.7 3個の評価

商品の説明

著者からのコメント

 日本は物質的にはとても豊かな国である。それは誰もが認めるだろう。これほど物があふれている国は、めずらしい。
 イギリスに暮らし始めて十四年になる私は、年に一度か二度、日本に帰る。そしてあちこちを歩き回る。たまに帰るから、日本の変化にはかえって敏感になる。その私は、最近思うのである。「日本は、物質的には豊かだけど、とても疲れる国だ」と-。けばけばしい広告看板の林立、周囲との調和などおかまいなしに建てられた大小のビル、ところかまわず設置された自動販売機、そして騒音-。コンクリートジャングルの中で、人々は物や金への欲望に衝き動かされ、余裕を失っているように見える。
 物や環境だけではない。教育や就職においても、日本人は画一的な価値観のもとで、他人との比較に汲々として、本当の自分の人生が楽しめなくなっているのではないだろうか。豊かなはずの日本で、毎年三万人以上の人が自殺している。これは異常だ。「勝ち組」「負け組」という考え方がまかり通っていることもおかしい。人の生き方は「勝ち」と「負け」に分けられるほど単純ではないはずだ。日本人の価値観や生き方にどこか無理が生じているのではないだろうか。
 この本は、イギリスと日本では、環境、教育、就職、障害者や老人への福祉などの面でどう違うか、比較考察したものである。イギリスという国は散歩していて楽しい。けばけばしい看板がないし、人を威圧するような高層ビルもない。イギリスには公園が多い。そこで人々は金をかけずに、のんびりと心身を癒すことができる。
 しかし、これらのすぐれた環境も、国からただ与えられているものではない。イギリスにも再開発の問題はある。地域の住環境がこわされそうになった時、イギリス人は断固として立ち上がり、戦う。また、それを支援する公的な制度がある。
 教育や就職に関しても、イギリス人の価値観は多様だから、他人との比較に汲々とせず、時間をかけて自分の人生を選び取ることができる。イギリスでは、障害者も老人も、権利を主張しながら、堂々と暮らしている。このへんも日本とは全く違う。
 日本にも、生きることが楽しい国になって欲しい。散歩が楽しい国になって欲しい。そういう願いをこめて、私はこの本を書いた。ご一読いただければ幸いである。

(イギリス)渡辺幸一

出版社からのコメント

 次々に巨大な高層ビルが建ち、新しいビジネス街や豪華なショッピング・モールが誕生する豊かな国・日本。ところが一方で、毎日のようにおぞましい事件が起き、街には「ニート」と呼ばれる若者があふれ、毎年三万もの人が自殺する……物質的な繁栄とは裏腹に、日本は何だか窮屈で住みにくい国になってしまったようです。
 片やイギリスには巨大なビルも派手な看板もありませんが、緑豊かな公園と調和のとれた景観に囲まれて人々は伸び伸びと人生を楽しんでいるように見えます。
 いったいこの差はどこから来るのでしょう?
 本書の著者である渡辺幸一さんは、一九九〇年にイギリスに移住、以来一四年間、国際金融の一大中心地・シティの第一線で働きながら、日英社会を見つめたエッセイを発表し続けてきました。この間、身を持って痛感したのはイギリス社会の持つ「ふところの深さ」。住環境、教育や福祉のシステム、失業問題……どれをとっても、そこには「人は誰でも皆、豊かな生活を楽しむ権利がある」という思想に基づく社会のネットワークが構築されています。自分の人生を大切に考え、他人の人生を尊重する「真の個人主義」、そしてそれに基づく「フレンドリー・ネットワーク」――そこにこそ、物質的に豊かでありながら強い閉塞感の漂う日本との差があるのではないか、という指摘には考えさせられる点が少なくありません。
 私たちは人生を、社会をどう考えればいいのか? 時にユーモアあふれるエピソードに笑いつつ、そんなことを考えさせてくれる、本当に豊かで示唆に富んだエッセイです。ぜひ、ご一読下さい。
(河出書房新社編集部 小野寺 優)

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 河出書房新社 (2005/5/17)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2005/5/17
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 208ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 430924338X
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4309243382
  • カスタマーレビュー:
    4.7 5つ星のうち4.7 3個の評価

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渡辺 幸一
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