コロナ禍でカミュの『ペスト』を知ったが、
飛ぶ教室というラジオ内で、詩人の伊藤比呂美が、ことあるごとに、デカメロンと、のたもおていて、すげえ気になっていたのじゃよ。でね、ふとある夜、勘で一冊ものの最新訳を購入。見事、いや、美事、これはアタリ!でちた!必読もの!超おーもろお♪

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デカメロン 単行本 – 2012/10/11
ペストが猛威を振るう14世紀フィレンツェ。郊外に逃れた男女10人がおもしろおかしい話で迫りくる死の影を追い払おうと、10日のあいだ交互に語りあう100の物語。不滅の大古典、新訳決定版。
世界文学の金字塔!
待望の新訳決定版、ついに完成!
いま、清新なルネサンスの息吹が甦る!
ペストが猖獗を極めた十四世紀イタリア。恐怖が蔓延するフィレンツェから郊外に逃れた若い男女十人が、おもしろおかしい話で迫りくる死の影を追い払おうと、十日のあいだ交互に語りあう百の物語。人生の諸相、男女の悲喜劇を大らかに描く物語文学の最高傑作が、典雅かつ軽やかな名訳で、いまふたたび躍動する。挿画訳60点収録。
生命の危機を背景にしながら、ボッカッチョのこの物語はなんという生命力の横溢であろう。死の恐れが背景にあるからそれで逆に生の礼讃もまたあり得たということであろうか。しかし死の舞踏の足音は遠く近くで響いてはいるけれども、この作品はニヒリスティックな生の饗宴ではなく、ましてや性の狂宴ではない。作中の淑女貴公子は実にのびのびとしている。彼らの生と性の肯定は健康で明るく、時にはおっとりとしている。背景をなすトスカーナの空はなんという青さであろう。なんという天真爛漫であろう。(訳者解説より)
世界文学の金字塔!
待望の新訳決定版、ついに完成!
いま、清新なルネサンスの息吹が甦る!
ペストが猖獗を極めた十四世紀イタリア。恐怖が蔓延するフィレンツェから郊外に逃れた若い男女十人が、おもしろおかしい話で迫りくる死の影を追い払おうと、十日のあいだ交互に語りあう百の物語。人生の諸相、男女の悲喜劇を大らかに描く物語文学の最高傑作が、典雅かつ軽やかな名訳で、いまふたたび躍動する。挿画訳60点収録。
生命の危機を背景にしながら、ボッカッチョのこの物語はなんという生命力の横溢であろう。死の恐れが背景にあるからそれで逆に生の礼讃もまたあり得たということであろうか。しかし死の舞踏の足音は遠く近くで響いてはいるけれども、この作品はニヒリスティックな生の饗宴ではなく、ましてや性の狂宴ではない。作中の淑女貴公子は実にのびのびとしている。彼らの生と性の肯定は健康で明るく、時にはおっとりとしている。背景をなすトスカーナの空はなんという青さであろう。なんという天真爛漫であろう。(訳者解説より)
- 本の長さ769ページ
- 言語日本語
- 出版社河出書房新社
- 発売日2012/10/11
- ISBN-104309206042
- ISBN-13978-4309206042
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商品の説明
著者について
ボッカッチョ
1313年イタリア生まれ。ルネサンス期を代表する文学者。著書に『フィローコロ』『フィアンメッタ夫人の哀歌』『コルバッチョ』など。
平川祐弘
1931年東京生まれ。著書に『東の橘 西のオレンジ』『ラフカディオ・ハーン』『和魂洋才の系譜』『ダンテ「神曲」講義』など。訳書にマンゾーニ『いいなづけ』、ダンテ『神曲』『新生』など。
1313年イタリア生まれ。ルネサンス期を代表する文学者。著書に『フィローコロ』『フィアンメッタ夫人の哀歌』『コルバッチョ』など。
平川祐弘
1931年東京生まれ。著書に『東の橘 西のオレンジ』『ラフカディオ・ハーン』『和魂洋才の系譜』『ダンテ「神曲」講義』など。訳書にマンゾーニ『いいなづけ』、ダンテ『神曲』『新生』など。
登録情報
- 出版社 : 河出書房新社 (2012/10/11)
- 発売日 : 2012/10/11
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 769ページ
- ISBN-10 : 4309206042
- ISBN-13 : 978-4309206042
- Amazon 売れ筋ランキング: - 345,555位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 103位イタリア文学 (本)
- - 826位古典文学 (本)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
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2021年2月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
娘が読みたいというので、買いました。
わたしにとって、デカメロン伝説は、少年隊です。
わたしにとって、デカメロン伝説は、少年隊です。
2015年8月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
平川訳は平明かつ痒いところに手が届いているので感心した。注や解説も丁寧である。
2012年12月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ボッカッチョの『デカメロン』。世界史の授業で習ったこともう忘れました?
先ず、内容紹介を読んでください。
『デカメロン』を読んでいくと、人間とは何か?好色で、貪欲で、狡猾であるが愚かでもある・・・まこと人間なるものは愛すべき存在であることがよーく分かってくるのです。そこに描かれているのは、日々の体験と観察から生まれた生(き)の人間観です。聖書的なイデア像ではない(だから良いのです)。まさに、イタリア・ルネッサンスを感じさせてくれる。
14世紀のイタリアで疫病(ペスト)が流行する(日本では南北朝の頃です)。その難を逃れようと若い男女10人がフィレンツェの町を出て郊外の屋敷に引き篭る。男が3人に女が7人。彼らは“乱交の文化史”のようなことはしない(失礼<m(__)m>)。彼ら10人は、死の恐怖、避難生活の無りょうを慰めるために、それぞれが知っているおもしろおかしい話を順番に語っていくのである。話は1日に10ずつ。10日間で100。100物語である。話は整然と並んでいて、影響を受けた『千一夜物語』などのように話の中で他の話に分岐することはない。話はユーモアと艶笑に満ちた恋愛話や失敗談などで、実に天真爛漫である。彼らの語る話が1つずつの短編小説のように巧妙に構築されている。話を読み込んでいくと、14世紀には、すでに近代文学の技法があったのだと思わされる(個人的に)。各話は直接読むのが一番でしょう。先ず、目次を見て吃驚!そこには話のタイトルではなく、1つずつの”あらすじ“が書かれている。4日第2話は「アルベルト修道士は『天使ガブリエルがあなたに恋している』とリゼッタ夫人に思い込ませる。そして天使ガブリエルになりすまし女と再三同衾する。しかし、リゼッタの身内に感づかれ恐怖のあまり、リゼッタの家から運河に身を投じて逃げ、とある男の家に隠れる。男は翌日、アルベルトを森から出てきた野蛮人として見世物にするためにサン・マルコ広場へ連れて行く。そこで、正体が露見し、修道士たちの手で獄に投ぜられる」。という具合に。ロメオとジュリエットよりずっと幸福で、エロティックで可愛らしい話等々・・・読みだしたら切がなくなります。
この分野の泰斗・平川祐弘氏による翻訳は、達意で品があることは、浅学の私にも解るほどで、この古典『デカメロン』に相応しい。本書は本文だけではなく、周到なる注、とりわけ巻末の解説は素晴らしく、詳細な事にまで配慮がなされているのを感じました。
久しぶりに本物の本物による書を読んだ気分です。古典『デカメロン』は人間賛歌(人間の肯定)の書で非常に面白く楽しい。
☆が5以上なのは当然。
先ず、内容紹介を読んでください。
『デカメロン』を読んでいくと、人間とは何か?好色で、貪欲で、狡猾であるが愚かでもある・・・まこと人間なるものは愛すべき存在であることがよーく分かってくるのです。そこに描かれているのは、日々の体験と観察から生まれた生(き)の人間観です。聖書的なイデア像ではない(だから良いのです)。まさに、イタリア・ルネッサンスを感じさせてくれる。
14世紀のイタリアで疫病(ペスト)が流行する(日本では南北朝の頃です)。その難を逃れようと若い男女10人がフィレンツェの町を出て郊外の屋敷に引き篭る。男が3人に女が7人。彼らは“乱交の文化史”のようなことはしない(失礼<m(__)m>)。彼ら10人は、死の恐怖、避難生活の無りょうを慰めるために、それぞれが知っているおもしろおかしい話を順番に語っていくのである。話は1日に10ずつ。10日間で100。100物語である。話は整然と並んでいて、影響を受けた『千一夜物語』などのように話の中で他の話に分岐することはない。話はユーモアと艶笑に満ちた恋愛話や失敗談などで、実に天真爛漫である。彼らの語る話が1つずつの短編小説のように巧妙に構築されている。話を読み込んでいくと、14世紀には、すでに近代文学の技法があったのだと思わされる(個人的に)。各話は直接読むのが一番でしょう。先ず、目次を見て吃驚!そこには話のタイトルではなく、1つずつの”あらすじ“が書かれている。4日第2話は「アルベルト修道士は『天使ガブリエルがあなたに恋している』とリゼッタ夫人に思い込ませる。そして天使ガブリエルになりすまし女と再三同衾する。しかし、リゼッタの身内に感づかれ恐怖のあまり、リゼッタの家から運河に身を投じて逃げ、とある男の家に隠れる。男は翌日、アルベルトを森から出てきた野蛮人として見世物にするためにサン・マルコ広場へ連れて行く。そこで、正体が露見し、修道士たちの手で獄に投ぜられる」。という具合に。ロメオとジュリエットよりずっと幸福で、エロティックで可愛らしい話等々・・・読みだしたら切がなくなります。
この分野の泰斗・平川祐弘氏による翻訳は、達意で品があることは、浅学の私にも解るほどで、この古典『デカメロン』に相応しい。本書は本文だけではなく、周到なる注、とりわけ巻末の解説は素晴らしく、詳細な事にまで配慮がなされているのを感じました。
久しぶりに本物の本物による書を読んだ気分です。古典『デカメロン』は人間賛歌(人間の肯定)の書で非常に面白く楽しい。
☆が5以上なのは当然。
2013年6月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
寝る前に少しずつじっくり読んでいるので、なかなか終わりません。それどころか、前に読んだ話を忘れちゃうので何回くり返し読んでも飽きません。そもそもルネッサンス時代の絵画が大好きで画集をすみずまでまじまじと眺めているうちに、その時代の人々の生き生きとした描写が読みたくて購入しました。なので大満足です。登場人物たちがその場のピンチをしのぐ時のアイディアが想定外すぎていちいち感心してしまいます。どうしてそんなこと思いつくの!?イタリア人、いろんな意味でほんとすごいです。
2016年5月11日に日本でレビュー済み
10人の男女(男子3名、女子7名)が入れ替わり、立ち代わり、一つのテーマに沿って、10日間にわたり、全部で100の話、あれやこれやの、男女間のあの方面を中心に、よもやま話を物語るめっちゃ面白い古典的傑作。リリースがなんと1351年ということだけど、なかなかどうして、現代に通じる格好、体位、言い回し等々・・・
700ページにわたる大著で、どのお話も面白いけど、若い男子を引きずり込んだ人妻。不倫中の最中に夫が帰ってきて、さあ、奥様はどうするか?っていうシーンがやたらと多い。当時のフィレンチェは羊毛産業が勃興しつつあり、お話にもそのことがよく出てきて、はてさて「羊毛」が何の隠喩か? 「私の畑を耕して、掘って、働いて、耕して・・・・」って、これも何のこと?って気を回すシーンがふんだんに・・・・
カトリックのおミサに欠かせない「聖器」って? 修道院長が女性を「上にして」って? 師匠のそのまねをする若き修道士って? この部分の英訳のpremiereって? いやはや・・・・
平川先生の訳注及び解説は、必読・必殺の名調子だけど、これらにちょくちょく出てくるおせいさん(田辺聖子)の「ときがたりデカメロン」の引用もタイミングが良く、心地よくも興味深い。
本書は分厚くて重い!同じ平川先生が訳した「神曲」のように、早く文庫化してもらいたいものではある。
(PS)翻訳者の平川先生は、天皇の生前退位は憲法違反じゃない?って意見を出していることにも興味津々(2016-11)
700ページにわたる大著で、どのお話も面白いけど、若い男子を引きずり込んだ人妻。不倫中の最中に夫が帰ってきて、さあ、奥様はどうするか?っていうシーンがやたらと多い。当時のフィレンチェは羊毛産業が勃興しつつあり、お話にもそのことがよく出てきて、はてさて「羊毛」が何の隠喩か? 「私の畑を耕して、掘って、働いて、耕して・・・・」って、これも何のこと?って気を回すシーンがふんだんに・・・・
カトリックのおミサに欠かせない「聖器」って? 修道院長が女性を「上にして」って? 師匠のそのまねをする若き修道士って? この部分の英訳のpremiereって? いやはや・・・・
平川先生の訳注及び解説は、必読・必殺の名調子だけど、これらにちょくちょく出てくるおせいさん(田辺聖子)の「ときがたりデカメロン」の引用もタイミングが良く、心地よくも興味深い。
本書は分厚くて重い!同じ平川先生が訳した「神曲」のように、早く文庫化してもらいたいものではある。
(PS)翻訳者の平川先生は、天皇の生前退位は憲法違反じゃない?って意見を出していることにも興味津々(2016-11)