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ダルフールの通訳 ジェノサイドの目撃者 単行本(ソフトカバー) – 2008/7/25

3.9 5つ星のうち3.9 8個の評価

部族民数十万人が殺され、
250万人以上が難民キャンプに追われ、
いまだ解決の目処さえたたぬ、
戦慄の地ダルフール。

なぜこんなことがおきたのか?
故郷ダルフールとそこに暮らす人々を愛するがゆえに、辛く苦しいその物語を世界に伝えることを、
その身に課した男の心揺さぶる真実の記録。

『世界人権宣言』より
第3条――すべての人は、生命、自由及び身体の安全に対する権利を有する。
第5条――何人も、拷問又は残虐な、非人道的なもしくは屈辱的な取扱もしくは刑罰を受けることはない。
【1948年12月10日 第3回 国連総会採択】


わたしは通訳だ。いまも最も危険とされる地帯、
ダルフールにジャーナリストを連れて行くのがわたしの仕事だ。
今日、あなたをそこへお連れする旅に出ようと思う。
もしあなたが、この問題に足を踏み込む勇気をもっているのならば――

本書は、現代社会が抱える最悪の事件を実体験した男・ダウド・ハリの物語である。
ダルフール紛争――2008年現在もなお、戦火の終息する見通しはたっておらず、
人々は恐怖のただ中にいる。
家族を守るため、村の男たちは火薬を詰め込んだ武器を手に取った。
しかし、ハリが選んだ武器は「英語」だった。

家族と故郷を失い、戦渦の砂漠を駆け抜け、自国の政府を敵に回しながらも、
「いま」を伝えるために奔走した通訳。
これは、一人の通訳者が不正と戦い、ジェノサイドの残虐性を世界に訴える警鐘とならんがために語った、
真実の物語である。
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商品の説明

著者について

ダウド・ハリ
スーダン、ダルフール地方生まれ。
ダルフール紛争による襲撃で故郷を逃れた後、チャド難民キャンプに入り、
ニューヨーク・タイムズ、NBC、BBCなどの世界的報道機関や、国連をはじめとする援助団体等で
通訳として活動する。セーブ・ダルフール同盟のため、ボイス・フロム・ダルフール・ツアーに参加。
現在、米国ニュージャージー州在住。
著者やダルフール地域の紛争についての更新情報は
www.thetranslator-book.com(英語)を。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 武田ランダムハウスジャパン (2008/7/25)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2008/7/25
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本(ソフトカバー) ‏ : ‎ 288ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 427000388X
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4270003886
  • カスタマーレビュー:
    3.9 5つ星のうち3.9 8個の評価

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ダウド・ハリ
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カスタマーレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2009年9月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
国家元首が戦争犯罪人として訴えられるほどに、スーダンのジェノサイドの実態は広く知られる事になりました。しかし日本ではジェノサイドに対し、理解や追及が及び腰です。その意味でスーダン人である著書が自身の体験を記した本書は、別のスーダン人女性が記した「奴隷にされた少女」と同様、スーダンの内情を知るには非常に貴重なものです。
「奴隷にされた少女」の出版から本書の出版まで、8年が経ちました。その間に形ばかりの南北和平も締結されましたが、邪悪そのものであるジェノサイドの実態は8年経っても少しも改善されず、さらに悪化する方向にあります。果たしてスーダン政府にとって和平締結とは一体どれほどの意味を持つのか、本書からその一端を知る事ができます。
スーダン政府の考えを知る上で注目すべきなのは、様々な反政府組織と政府との関わりです。様々なゲリラ組織と口先だけの和平締結を繰り返し、非アラブ系組織同士を互いに争わせ、人道支援活動家の殺害を始めとした様々な非道を競わせながら、最終的にはゲリラたちも使い捨てにする。こうしたスーダン政府の姿勢を見る限り、スーダン政府が真の和平や国民統合の担い手となる事も、スーダン情勢が改善する事も有り得ないでしょう。
もはや平和の担い手になり得ず、犯罪集団として追及の対象にしかなり得ないバシール政権に対し、イスラム諸国が莫大な支援を行い、国際司法裁判所の決議に反対する事で、政権の延命とジェノサイドの助長を図っています。イスラム教を絶対視し、異教徒や非アラブ系民族を軽んじるイスラム世界の態度もまた、追及されなければならないでしょう。
著者が体験してきた事実は本当に邪悪そのもので、本書は決して軽い気持ちでは読めないものです。しかしスーダンの内情を理解し、通訳や報道や人道支援という非暴力手段で戦い続けている人たちがいる事を知るためにも、本書を読む必要があると思います。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2009年2月21日に日本でレビュー済み
 ダルフールで育った著者が「外の世界」を知ったことと、自分の村が「消滅
させられる」ことを、自身の目と耳で体験してしまったが故に選んだ道は
ダルフールを救う為にやって来たNGOや各国政府の調査団、そしてそこで行われて
いることを伝える為にやって来たジャーナリスト達と現地を繋ぐ仕事=通訳と
いう道でした。

 この本はその道を選び−文字通り命を懸けて−奮闘した著者の半生記を、彼の
言葉で且つ平易に描いた一冊です
(読みやすさの一つは、彼がどんな時もユーモアを忘れていない点に因ります)。

・彼はどこに産まれ、どんな生活を送って来たのか?
・彼が「外の世界」を知ることになったきっかけとは?
・自分の故郷が無くなる瞬間
・昨日の友が今日の敵になり、今日の敵が明日の友になる世界
・ダルフールで起きていること
・そして著者に起きた最大の危機

 そこに写真は「一枚も」ありません。有るのは文字のみ。特段上手いという
文章でもありません。しかし、ページの向こうには家族やコミュニティーの
温もりが有るのと同時に、*1)凄惨な状況、そして死への恐怖が、現前と且つ
鮮明に広がっているのです。

*1)これは結構キツイです。著者の言葉を借りれば「邪悪そのものを見る」と
 いう状況がそこにはあります。

 同じ時代に産まれながらも、場所が異なったお陰で片方は(100年に一度の
不況と言われていますが)少なからず先進国や新興国は隣町が敵になり、互いに
それを殲滅している、という世界ではありません。しかし、もう片方では前述
したことが日常のこととして繰り広げられています。

 そう言ったことを誰にでも分かる文章で、しっかり伝えきっているこの本は
一読の価値有りと強く感じた次第です。

附:前述した様に文章は平易です。ルビは有りませんが、小学校高学年くらい
からでも読める内容です(中の凄惨な状況を、子供に見せるのはどうなのか?
という問題はあるでしょうが・・・)。未来を背負う彼ら彼女らにこそ読んで
欲しいと思う今日この頃です。
8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2008年10月5日に日本でレビュー済み
Darは「土地」 furは「フール人(族)」を意味する。チャドとの国境に沿ったスーダン西部の地域で面積は493,180k'uでスーダン全土の2割近くを占める。1956年の独立以来、政権は少数派であるアラブ人の手にあったが定住するアフリカ人諸部族と遊牧アラブ人は対立しつつも共存を続けていた。しかし近年、対立は先鋭化しバシール将軍の支援を受けるアラブ民兵軍(ジャンジャニード)がアフリカ人の村落を攻撃し続け、多くの難民を隣国チャドへ送り込んでいる。このような攻撃の激化の背景には水飢饉による部族の移動、シャリーア(イスラム法)の強制などがあるが何よりも大きいのは南部に大量の埋蔵石油が発見されたことであった。ダルフールの様相は民族の大量虐殺(ジェノサイド)と見られ、バシール将軍は本書の出版後に国際司法裁判所の訴追を受けている。(本書の著者が訪れた時、10箇所ほどに分かれたチャドの難民キャンプの名簿には250万人の氏名が記録されていた。)
題名の示すように著者はダルフールの一部族(ザガワ)に属し、ザガワ語、アラビア語、英語の知識によってそこを訪れる欧米人記者の通訳となった。本書は著者の生い立ちや家族の回想に始まっているが主としては通訳として働いたここ3年ほどの経験が描かれる。彼はその仕事によってスーダン政府のお尋ね者となり、拘留され、拷問され、民兵の気まぐれひとつであの世へ旅立つ運命の淵に幾度となく立たされた。彼はまたその命知らずの行動の過程で幾多の惨状を目撃する。惨劇は女子供を容赦しないどころか、女子供こそが狂った兵士たちの目ざす獲物であった。惨状は取材にあたった剛毅な西洋人記者を嘔吐させ、涙にくれさせた。読者は人間が人間でなくなるのはなぜだろうかと後々まで考えないではいられないだろう。
本書が描くのはこのようにして多くは人類の愚行と蛮行である。しかしたとえアフリカの狭い一角からに過ぎないとしても、読者は、砂漠とはどういうものか、砂漠を旅するとはどういうことか、部族や家族を結ぶ人間的な絆はどのようなものか、さらにはまたラクダやロバなどの興味深い生態についても教えられる。著者の働きは一介の通訳としての働きではなかった。その献身が結局は彼の命を救い、やがてこのような書物となってわれわれに届けられた。本書に登場する英米のジャーナリストはいずれも名の知られた人たちである。彼らの支援がなければ本書は日の目をみなかっただろう。
19人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2008年12月17日に日本でレビュー済み
描かれている内容は壮絶で悲惨なものだ。一つ一つ、それらを思い描くと、二度と忘れらない。想像できないような状況で家族が殺されるのを見て、そして絶望して殺されていった人々がいた。このような事実を多くの人に知ってほしいが、映像としては伝えられない。映画にも出来ないだろう。
著者ダウドの記述は、生死をさまよう中で、砂漠の様子やらくだのこと、ユーモアというか、その場の緊張感を和らげる記述がある。なんともいえない。彼のある種の陽気な性格のために、どのような場面でも生き残ったのだろうかとさえ思う。
少し不思議に思ったのは、彼らの行方を詳細に把握している政府軍や武装勢力の情報収集能力だ。お互いの勢力分布を把握しているのか、砂漠でダウドを殺そうとする際でも責任を取らないでいい方法や場所を気にする。伝統的な通信手段だけでなく衛星電話をつかっているのだろう。紛争当事者に物を売って利益を上げている組織があるのだろう。
ここ日本で、スーダンのために我々にできることはなんだろうか。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2008年10月10日に日本でレビュー済み
ダルフールのことを初めて知ったのは、実はアメリカのドラマ『ER』だった。難民を治療するボランティア活動の話で、アラブ系の民兵によるアフリカ系住民の虐殺が描かれており、番組の最後にはダルフールでいま起きている現実なのだといったメッセージがあったように記憶している。ところが、日本ではドラマどころか、テレビや新聞などマスメディアがダルフールの虐殺を報道することはまずない。スーダンに石油利権をもつ中国に遠慮しているのか、政府の反応もきわめて消極的。そこでは人類史上最悪かも知れないジェノサイドが行われているというのに。ダルフールの虐殺を解消するには、まず世界中の人々がその事実を知ることが必要だ。そのためには、ベストの一冊だと言ってよい。書かれている内容は極めて凄惨であるにもかかわらず、著者のもつユーモアとあくまで希望−人類に対する希望を捨てない前向きな姿勢が、さわやかな読後感すらもたらす。ぜひ多くの人に読んで欲しい。
16人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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