めちゃくちゃ面白かった。恩田さん作品の中でも最も好みな作品かもしれない。
奈智自身の謎、両親の謎、磐座という場所の和の雰囲気と不思議さ。閉鎖的な集落での、祭りという行事が持つ魅惑的で、どこかおごそかな騒がしさ。惹かれる要素が満載で、それらが物語終盤に進むにしたがって、きちんと回収されていくのが素晴らしい。一気に読めてしまう。
物語終盤、吸血シーンをこれほど美しく哀しく描ける作家がいるだろうかと感嘆した。
私は奈智の描かれ方がすごく好きで、彼女の相手が彼でよかったと心底思ったので、ラストに向かうにつれ胸がいっぱいになった。個人的には、読めて幸せだなと思った作品。いわゆる典型的な吸血鬼作品をお求めの方にははまらないかもしれないが、少年少女、青春、妖しさ、といったキーワードが好きな方はきっと満足されると思う。
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愚かな薔薇 (文芸書) 単行本 – 2021/12/23
恩田陸
(著)
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購入オプションとあわせ買い
================
萩尾望都さん、絶賛!
================
これは21世紀の「地球幼年期の終わり」だ。
山間の夏祭りの中で少年や少女が変化していく。
進化なのか? 人類はどこへ向かうのか?
巡る星々。過去と未来。
愛、愛はどこへ行くのか?
※萩尾望都版カバーは在庫がなくなり次第、通常カバーで販売します
=====
著者より
=====
吸血鬼ってなんなんだろう、
と子供の頃からずっと考えていた。
人類の進化の記憶の発露なんじゃないか、
とどこかで感じていた。
一方で、うんと狭いところで
うんと大きい話を書いてみたいと思っていた。
昨今言われる「グローカル」というのが
念頭にあったのかもしれない。
またしても、
ものすごく時間が掛かってしまったが、
この二つの課題をやり遂げられたのかどうかは、
今はまだ自分でもよく分からない。 恩田陸
====================
【あらすじ】
14歳の少女高田奈智は、
4年ぶりに磐座の地を訪れた。
これから2カ月の間、
親戚が経営する旅館で世話になりながら、
昼間は磐座城周辺で行われる、
あるキャンプに参加することになっている。
事情をよく知らぬまま
この地を訪れた奈智であったが、
到着の翌朝、体の変調を感じ、
激しく多量に吐血してしまう。
やがて奈智は、親戚の美影深志や
同じキャンプに参加する天知雅樹らから、
磐座でのキャンプの目的を聞くことになる。
それは、星々の世界――
外海に旅立つ「虚ろ舟乗り」を育てる
ことであった。
虚ろ舟の聖地である磐座に集められた
少年少女たちは、徐々に体が変質し、
やがて、歳をとらない体となる。
食べ物もほとんどいらなくなり、
心臓に銀の杭を打たない限り、
死ぬことはない。
そのかわり変質体となると、
一定期間、他人の血を飲まないと、
死んでしまうという。
変質の過程で初めて他人の血を飲むことを、
「血切り」と呼ぶ。
深志は奈智の血切りの相手は
自分だと昔から決めていたと言うが、
奈智は、他人の血を飲むなどという
化け物じみた行為は嫌だと、思い悩む。
そんなことなら、虚ろ舟乗りなんかに、
なりたくない……と。
- 本の長さ592ページ
- 言語日本語
- 出版社徳間書店
- 発売日2021/12/23
- 寸法14 x 3.6 x 19.5 cm
- ISBN-10419865347X
- ISBN-13978-4198653477
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商品の説明
著者について
1964年生まれ。92年『六番目の小夜子』でデビュー。『夜のピクニック』で吉川英治文学新人賞と本屋大賞、『ユージニア』で日本推理作家協会賞、『中庭の出来事』で山本周五郎賞、『蜜蜂と遠雷』で直木賞と本屋大賞を受賞。その他『木漏れ日に泳ぐ魚』『消滅』『ドミノin上海』『スキマワラシ』『日曜日は青い蜥蜴』『灰の劇場』『薔薇のなかの蛇』など著書多数。
登録情報
- 出版社 : 徳間書店 (2021/12/23)
- 発売日 : 2021/12/23
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 592ページ
- ISBN-10 : 419865347X
- ISBN-13 : 978-4198653477
- 寸法 : 14 x 3.6 x 19.5 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 214,240位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 5,281位日本文学
- カスタマーレビュー:
著者について
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1964(昭和39)年、宮城県生れ。早稲田大学卒。
1992(平成4)年、日本ファンタジーノベル大賞の最終候補作となった『六番目の小夜子』でデビュー。2005年『夜のピクニック』で吉川英治文学新人賞、本屋大賞を、2006年『ユージニア』で日本推理作家協会賞を、2007年『中庭の出来事』で山本周五郎賞をそれぞれ受賞した。
ホラー、SF、ミステリーなど、さまざまなタイプの小説で才能を発揮している。著書に、『三月は深き紅の淵を』『光の帝国 常野物語』『ネバーランド』『木曜組曲』『チョコレートコスモス』『きのうの世界』などがある。
イメージ付きのレビュー

5 星
萩尾望都さんの書き下ろし期間限定カバー
何と言っても期間限定カバーです。とても美しいです♪ まだ、内容は読んでいませんが、文字が大きくて、あまり難しい漢字を用いていない事、それとルビまで振ってくれている事に、とても好感を持つことができました。ありがとうございました😊
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2022年1月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2023年3月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
●伝統ある町で催される夏祭り。それと並行して実施されている「虚ろ舟乗り」候補生のキャンプ。
本書では吸血鬼とかバンパイアではなく、「虚ろ舟乗り」や「血切り」など独特な古語を用いて、和
風ファンタジー仕立てにしています。と同時に地球を脱出する物語を科学的手段(SF)を併用。
ファンタジー(魔法)とSF(科学)の融合を試みているように感じましたが、私個人としては、開巻
後しばらくは物語の背景に馴染めず、違和感を抱きながらページをめくっていました。ホラーとサス
ペンスを加味しながらも、主人公の不安や戸惑いあるいは他人への嫉みなど心奥を繰り返し執拗に描
き出しています。磐座(いわくら)で繰り広げられる群像劇。580ページの長編を一気に読了させる
筆力は流石でした。
ただ残念な点は、科学的に大きな突っ込みどころがあったり、未回収の伏線が気になったので★4
にしました。
本書では吸血鬼とかバンパイアではなく、「虚ろ舟乗り」や「血切り」など独特な古語を用いて、和
風ファンタジー仕立てにしています。と同時に地球を脱出する物語を科学的手段(SF)を併用。
ファンタジー(魔法)とSF(科学)の融合を試みているように感じましたが、私個人としては、開巻
後しばらくは物語の背景に馴染めず、違和感を抱きながらページをめくっていました。ホラーとサス
ペンスを加味しながらも、主人公の不安や戸惑いあるいは他人への嫉みなど心奥を繰り返し執拗に描
き出しています。磐座(いわくら)で繰り広げられる群像劇。580ページの長編を一気に読了させる
筆力は流石でした。
ただ残念な点は、科学的に大きな突っ込みどころがあったり、未回収の伏線が気になったので★4
にしました。
2022年3月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
何と言っても期間限定カバーです。とても美しいです♪ まだ、内容は読んでいませんが、文字が大きくて、あまり難しい漢字を用いていない事、それとルビまで振ってくれている事に、とても好感を持つことができました。ありがとうございました😊

何と言っても期間限定カバーです。とても美しいです♪ まだ、内容は読んでいませんが、文字が大きくて、あまり難しい漢字を用いていない事、それとルビまで振ってくれている事に、とても好感を持つことができました。ありがとうございました😊
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2022年1月17日に日本でレビュー済み
若い人向けかなあ
元々恩田氏らしい恩田物は「血と薔薇、揺れる蠟燭の灯り、古よりの定め」系統だと解釈してるから「王道」と言える。が、自分がそれを解する歳を超えてしまった
奈智の苦悩より結衣の覚悟と合理性の方が好みだった。一三、四の少女の申し出に乗っかる大人が不甲斐なく、そこだけ割と真面目に憤ってみた。年端もいかない小娘の提案に都合よく乗っかるなら「支度金程度じゃなくて、大臣が払った額の半分はぶんどってやる」の気概が欲しい
ん~…意識の存在かあ…使命でもあるなら分かるが、転地の為だけにそうなったら永遠の強制罰ゲームのようだなあ。と思わんでもなかった
基本は楽しみました
元々恩田氏らしい恩田物は「血と薔薇、揺れる蠟燭の灯り、古よりの定め」系統だと解釈してるから「王道」と言える。が、自分がそれを解する歳を超えてしまった
奈智の苦悩より結衣の覚悟と合理性の方が好みだった。一三、四の少女の申し出に乗っかる大人が不甲斐なく、そこだけ割と真面目に憤ってみた。年端もいかない小娘の提案に都合よく乗っかるなら「支度金程度じゃなくて、大臣が払った額の半分はぶんどってやる」の気概が欲しい
ん~…意識の存在かあ…使命でもあるなら分かるが、転地の為だけにそうなったら永遠の強制罰ゲームのようだなあ。と思わんでもなかった
基本は楽しみました
2023年6月5日に日本でレビュー済み
めっちゃきれいでした。そして帯が、まさかこれをいただけるとは!本当にありがとうございます。
2022年6月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
恩田陸独特のちょっとこわい感じがありつつ、日常からその世界観にスッと入っていく。読み終わるのかもったいない。
2022年9月19日に日本でレビュー済み
恩田陸は最後まで読ます筆力があり、好きな作家の一人です。過去の多くの文学賞受賞が、その力量を裏付けていると言っても過言ではないでしょう。
本作は2006年から連載をスタートし、2020年まで15年間で、「SF Japan」と「読楽」の両誌で62回にわたって連載されたものを1冊にまとめています。584pというボリュームに最初は圧倒されますが、設定の面白さとストーリー展開の不思議さによって、どんどん読み進めていける作品でした。
地球の未来を救う存在として「虚ろ舟乗り」になるための過程を通奏低音のように描いているSFです。「虚ろ舟乗り」の存在を探る過程はミステリの色彩も帯びていました。特に主人公の両親の存在は大きかったですね。
主要登場人物の心情が縦糸として貫かれ、そこに導かれるかのように登場人物や関係する磐座の町やキャンプ、祭り、「血切り」が登場してきます。それらが少しずつ関連を帯びてくるわけで、読みながら先の展開が待ち遠しくなる密度の濃さも持ち合わせていました。
SFですから実際にはあり得ない出来事やエピソードの連続ですが、それをあたかも実在するかのように描写する恩田陸の筆力の確かさが最後まで飽きさせずに読ませる原動力になっていました。
まさしくSFそのものの不思議な状況設定と登場人物の心情の変化がドラマ性を帯びてくる展開は見事だと思いました。周辺の登場人物の心情まで気を配り、人物の成長記録としても読ませます。SFとしての構成や設定がしっかりとしてあるので、読者は安心して、「血切り」も含めて、作者の不思議な語りについていけるのです。
「虚ろ舟乗り」の意味合いもしっかりと語られていました。この説明不可能な不思議な存在すら解明されていき、ある方向に収れんしていく様は、心地よさを覚えるほどでした。
非日常的な状況設定の場で深く潜り込み、意識まで表面に浮かび上がらせて描写していくという筆力は、誰にでもできるものでは無いと心底感じました。恩田陸、恐るべし、でした。
本作は2006年から連載をスタートし、2020年まで15年間で、「SF Japan」と「読楽」の両誌で62回にわたって連載されたものを1冊にまとめています。584pというボリュームに最初は圧倒されますが、設定の面白さとストーリー展開の不思議さによって、どんどん読み進めていける作品でした。
地球の未来を救う存在として「虚ろ舟乗り」になるための過程を通奏低音のように描いているSFです。「虚ろ舟乗り」の存在を探る過程はミステリの色彩も帯びていました。特に主人公の両親の存在は大きかったですね。
主要登場人物の心情が縦糸として貫かれ、そこに導かれるかのように登場人物や関係する磐座の町やキャンプ、祭り、「血切り」が登場してきます。それらが少しずつ関連を帯びてくるわけで、読みながら先の展開が待ち遠しくなる密度の濃さも持ち合わせていました。
SFですから実際にはあり得ない出来事やエピソードの連続ですが、それをあたかも実在するかのように描写する恩田陸の筆力の確かさが最後まで飽きさせずに読ませる原動力になっていました。
まさしくSFそのものの不思議な状況設定と登場人物の心情の変化がドラマ性を帯びてくる展開は見事だと思いました。周辺の登場人物の心情まで気を配り、人物の成長記録としても読ませます。SFとしての構成や設定がしっかりとしてあるので、読者は安心して、「血切り」も含めて、作者の不思議な語りについていけるのです。
「虚ろ舟乗り」の意味合いもしっかりと語られていました。この説明不可能な不思議な存在すら解明されていき、ある方向に収れんしていく様は、心地よさを覚えるほどでした。
非日常的な状況設定の場で深く潜り込み、意識まで表面に浮かび上がらせて描写していくという筆力は、誰にでもできるものでは無いと心底感じました。恩田陸、恐るべし、でした。
2022年3月29日に日本でレビュー済み
最初書店で見た時はSFってうたい方から本格的なSFかと思うのと同時に、限定カバーのせいで妙味が持てなかった。
本当のこのカバーでイメージ違うのだけがもったいない。
いや恩田睦の作品がこんな絵の内容であるはずないと思い、読み進めたらむちゃくちゃ惹きこまれた。
ストーリー的に壮大に広げて、あえて小さな田舎町のお祭りとの対比が綺麗にまとまっている。
ただ広がり過ぎて終わりは回収しきれないというか、終わり切れない物足りなさは多少残る。
試験管ベイビーとしての視点ももっと展開されても良いのでは。
ボリュームあるけど、著者らしい思春期の子供の絡め方は相変わらずの魅力だし、ラストまで飽きずに読み進めることが出来る内容に仕上がっている。
本当のこのカバーでイメージ違うのだけがもったいない。
いや恩田睦の作品がこんな絵の内容であるはずないと思い、読み進めたらむちゃくちゃ惹きこまれた。
ストーリー的に壮大に広げて、あえて小さな田舎町のお祭りとの対比が綺麗にまとまっている。
ただ広がり過ぎて終わりは回収しきれないというか、終わり切れない物足りなさは多少残る。
試験管ベイビーとしての視点ももっと展開されても良いのでは。
ボリュームあるけど、著者らしい思春期の子供の絡め方は相変わらずの魅力だし、ラストまで飽きずに読み進めることが出来る内容に仕上がっている。