プライム無料体験をお試しいただけます
プライム無料体験で、この注文から無料配送特典をご利用いただけます。
非会員 | プライム会員 | |
---|---|---|
通常配送 | ¥410 - ¥450* | 無料 |
お急ぎ便 | ¥510 - ¥550 | |
お届け日時指定便 | ¥510 - ¥650 |
*Amazon.co.jp発送商品の注文額 ¥3,500以上は非会員も無料
無料体験はいつでもキャンセルできます。30日のプライム無料体験をぜひお試しください。
新品:
¥1,210¥1,210 税込
ポイント: 73pt
(6%)
無料お届け日:
3月31日 日曜日
発送元: Amazon.co.jp 販売者: Amazon.co.jp
新品:
¥1,210¥1,210 税込
ポイント: 73pt
(6%)
無料お届け日:
3月31日 日曜日
発送元: Amazon.co.jp
販売者: Amazon.co.jp
中古品: ¥320
中古品:
¥320

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
戦争を始めるのは誰か 歴史修正主義の真実 (文春新書 1113) 新書 – 2017/1/20
渡辺 惣樹
(著)
{"desktop_buybox_group_1":[{"displayPrice":"¥1,210","priceAmount":1210.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"1,210","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"i2mGGJRnxKLbHRFs%2BeQAOTqwZIHgCbNVo9qvP5D4Uopeo7s2yRqFtiTRu3kpHkf6mOCM9woP2n1h16fsPyhhYkfmoXFWKFQNCvsBrQq8yWtOc5kqEtx8BoF5%2FRtlCTMdl7sBRcuJGuw%3D","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"NEW","aapiBuyingOptionIndex":0}, {"displayPrice":"¥320","priceAmount":320.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"320","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"Tdhzm6Pk7365mcZiaRQdNdVVxSai0sLza%2FTWvQKz213Ouks%2FgtkNSlpsHkAcO4lU4PNdh7x2RY1IhbQFPFdiVPW85wr2C79cttvYL5fCxv5oHrAjb6DfqZ3QYSaQdhsQUFDD8pktQF16ciARWN2fgh29qfh3%2FWHku9fTsqmFFhswnFl3dJiJEg%3D%3D","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"USED","aapiBuyingOptionIndex":1}]}
購入オプションとあわせ買い
二つの世界大戦は必要のない戦争だった。とくに第二次大戦は、チャーチルとルーズベルトがいなければ起らなかった――。
本来の「歴史修正主義」とは、戦前の日独を全面肯定する歴史観のことではありません。米英の外交に過ちはなかったのか、あったとすれば何が問題だったのか、それを真摯に探る歴史観のことです。
「公式の歴史」では、ベルサイユ体制と国際連盟体制を破壊した枢軸国(日独伊)の他国への侵略が第二次大戦の原因と説明されますが、実は英米参戦の「必要」や「理由」は後からでっち上げられました。「ヒトラーはどん底のドイツ経済を立て直した」「オーストリア国民はドイツへの併合を熱烈に歓迎した」「借金に追われていたチャーチルにとって、ナチス台頭は絶好のチャンスとなった」などと、本当のことを言ってしまうと、連合国が作り上げた戦後体制の正当性が崩れてしまうのです。
戦争を始めるのは誰か?――本書は、二つの世界大戦の真実に迫ります。
キーワード:第一次世界大戦、第二次世界大戦、歴史修正主義、歴史解釈、戦勝国、連合国、ヒトラー、スターリン、チェンバレン、フーバー、東京裁判、ナチス、モンロー主義、孤立主義、真珠湾攻撃、ユダヤ人、ホロコースト、スペイン内戦、満州事変、東西冷戦
本来の「歴史修正主義」とは、戦前の日独を全面肯定する歴史観のことではありません。米英の外交に過ちはなかったのか、あったとすれば何が問題だったのか、それを真摯に探る歴史観のことです。
「公式の歴史」では、ベルサイユ体制と国際連盟体制を破壊した枢軸国(日独伊)の他国への侵略が第二次大戦の原因と説明されますが、実は英米参戦の「必要」や「理由」は後からでっち上げられました。「ヒトラーはどん底のドイツ経済を立て直した」「オーストリア国民はドイツへの併合を熱烈に歓迎した」「借金に追われていたチャーチルにとって、ナチス台頭は絶好のチャンスとなった」などと、本当のことを言ってしまうと、連合国が作り上げた戦後体制の正当性が崩れてしまうのです。
戦争を始めるのは誰か?――本書は、二つの世界大戦の真実に迫ります。
キーワード:第一次世界大戦、第二次世界大戦、歴史修正主義、歴史解釈、戦勝国、連合国、ヒトラー、スターリン、チェンバレン、フーバー、東京裁判、ナチス、モンロー主義、孤立主義、真珠湾攻撃、ユダヤ人、ホロコースト、スペイン内戦、満州事変、東西冷戦
- 本の長さ326ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2017/1/20
- 寸法11 x 1.6 x 17.4 cm
- ISBN-104166611135
- ISBN-13978-4166611133
よく一緒に購入されている商品

対象商品: 戦争を始めるのは誰か 歴史修正主義の真実 (文春新書 1113)
¥1,210¥1,210
最短で3月31日 日曜日のお届け予定です
残り9点 ご注文はお早めに
¥1,210¥1,210
最短で3月31日 日曜日のお届け予定です
残り4点(入荷予定あり)
¥935¥935
最短で3月31日 日曜日のお届け予定です
在庫あり。
総額:
当社の価格を見るには、これら商品をカートに追加してください。
ポイントの合計:
pt
もう一度お試しください
追加されました
一緒に購入する商品を選択してください。
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。

渡辺 惣樹(わたなべ そうき、1954年 - )は、日米近現代史研究家。ソーワトレーディング代表。日本開国から太平洋戦争開戦までの日米関係史を研究し、著作を発表している。『日米衝突の萌芽 1898-1918』により第22回山本七平賞奨励賞を受賞した。
🔷Youtube - 渡辺 惣樹
https://www.youtube.com/@watanabesouki
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2021年1月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
著者の真摯な研究態度に感服した。一般の解説に飽きたらずに、真相が知りたかったので、この本を読んで、目から鱗が落ちる思いがする。テレビの解説のいかに薄っぺらいかがよくわかる本。
2017年7月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
あまり読みやすい本ではないが、読むべし!
副題は「歴史修正主義の真実」
歴史修正主義というのは説明が必要だろう。
もともとマルクス主義、共産主義には絶対的な史観がある。
絶対に正しい歴史認識というわけだ。
それに異論を唱えることを修正主義という。
歴史修正主義という言葉は戦後に特に強くなった。
発端はテイラー『第二次世界大戦の起源』の中で、
従来言われていたような第2次世界大戦の原因を
ヒトラー個人に求めるのではなく、
欧米諸国の外交の失敗にあるとしたことからだ。
一般的には、
『自らの都合の良いように過去を書き換えて
自らのイデオロギーに従うように過去を修正すること』
をいうのだが、戦後の歴史で言えば、
「日独を中心とした枢軸国=悪の全体主義国家が
世界覇権を求め、第一次大戦後のベルサイユ体制を破壊し、
世界を戦争へと導いた」
という歴史認識を正しいとし、戦後、ずうっと
それに反対する者を歴史修正主義として罵倒してきた。
そして、戦後70年を過ぎて、やっと、歴史修正主義と
揶揄され続けた歴史の真実に光が当たりはじめた。
本書は第一次世界大戦におけるヴェルサイユ条約において
果たされなかった正義が第二次世界大戦の原因であるとし、
第二次世界大戦に至るまでの経緯を追って説明している。
歴史書の例にもれず、読みやすい本ではないが、
今日、日本でも改憲論議が行われ、
隣の大国が領土への野心を燃やして武力行使を
いとわない状況を見れば、
将来の日本が戦争に巻き込まれないためにも
諸氏が読んでおくべき本なのではないかと思う。
それにしても、欧米人の、というか白人の残酷さと
強欲には読んでいて、反吐が出そうになった。
日本はそういう国と外交関係を続けていかねばならない
というのは、ある意味、不幸なことかもしれない。
長く続いた徳川幕府の鎖国政策は、そういった
白人の本質を理解し、日本を外敵から守るという意味で
優れた施策だったんだと、あらためて感心した。
・・・
副題は「歴史修正主義の真実」
歴史修正主義というのは説明が必要だろう。
もともとマルクス主義、共産主義には絶対的な史観がある。
絶対に正しい歴史認識というわけだ。
それに異論を唱えることを修正主義という。
歴史修正主義という言葉は戦後に特に強くなった。
発端はテイラー『第二次世界大戦の起源』の中で、
従来言われていたような第2次世界大戦の原因を
ヒトラー個人に求めるのではなく、
欧米諸国の外交の失敗にあるとしたことからだ。
一般的には、
『自らの都合の良いように過去を書き換えて
自らのイデオロギーに従うように過去を修正すること』
をいうのだが、戦後の歴史で言えば、
「日独を中心とした枢軸国=悪の全体主義国家が
世界覇権を求め、第一次大戦後のベルサイユ体制を破壊し、
世界を戦争へと導いた」
という歴史認識を正しいとし、戦後、ずうっと
それに反対する者を歴史修正主義として罵倒してきた。
そして、戦後70年を過ぎて、やっと、歴史修正主義と
揶揄され続けた歴史の真実に光が当たりはじめた。
本書は第一次世界大戦におけるヴェルサイユ条約において
果たされなかった正義が第二次世界大戦の原因であるとし、
第二次世界大戦に至るまでの経緯を追って説明している。
歴史書の例にもれず、読みやすい本ではないが、
今日、日本でも改憲論議が行われ、
隣の大国が領土への野心を燃やして武力行使を
いとわない状況を見れば、
将来の日本が戦争に巻き込まれないためにも
諸氏が読んでおくべき本なのではないかと思う。
それにしても、欧米人の、というか白人の残酷さと
強欲には読んでいて、反吐が出そうになった。
日本はそういう国と外交関係を続けていかねばならない
というのは、ある意味、不幸なことかもしれない。
長く続いた徳川幕府の鎖国政策は、そういった
白人の本質を理解し、日本を外敵から守るという意味で
優れた施策だったんだと、あらためて感心した。
・・・
2018年2月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
一、
渡辺惣樹氏の『戦争を始めるのは誰かー歴史修正主義の真実ー』(文春新書・平成29年刊)を読んでみたが、氏の論拠とする、フーバー、ハミルトン・フィッシュなどの歴史観の共通点は幾つかある。
一、共にルーズベルト(民主党)の政敵であり、共和党の政治家であること。特にフーバーは、大統領選挙でルーズベルトに敗北を喫した無念さを持っている。(こういう政治家の「回顧録」などは、「歴史の証言」としての史料価値は高いが、「全体的歴史像」を構成する立場にはない。)
二、共に、アメリカの「孤立主義」の立場に立つ。つまり、ヨーロッパで何が起きても、アメリカは関与しないことが建国以来のアメリカの国是であり、第一次大戦におけるウィルソンの参戦、第二大戦におけるルーズベルトの参戦判断はまちがいである、という立場に立つ。
三、したがってウィルソンの国際連盟、チャーチル=ルーズベルトの国際連合(大西洋憲章)なるものには何らの価値も無いという立場に立つ。
三、共に反共主義者。「ファッシズム」と「共産主義」とどっちが悪いか、という「悪さ比べ」でいうと「共産主義の方がタチが悪い」という立場に立つ。
四、第二次大戦後の、米ソ対立の冷戦構造は、ルーズベルト・チャーチルらの対ソ連政策の誤りから生じたものである。つまり、第二次大戦の結末は、中国の共産化、東欧の共産化など、共産圏の拡大をもたらしただけであった。そのために多くの米国の青年たちが犠牲になった。そのすべての責任はルーズベルトにある。(これは後付の結果論)
これが渡辺惣樹氏の主張する「歴史修正主義」のアウトラインである。
二、
ハミルトン・フィッシュ著『日米開戦の悲劇ー誰が第二次大戦を招いたのかー』(PHP文庫)において岡崎久彦氏は以下のような指摘をしている。
(岡崎久彦(監訳者)のまえがき)
(1)<「国際政治の本質」に立ち戻って考えて、①【ルーズベルトとハミルトン・フィッシュのどちらが正しかったか】、ということである。ルーズベルトのやり方は、不正直であったか、非アメリカ的であったか、という問題から離れて、アメリカの国家戦略として、ルーズベルトが正しかったか、どうかである。>
(2) <米国がいつまでも、世界政治の局外にいることは許されないことは事実であろう。たとえば、アメリカが旧大陸のすべてのコミット面とから手を引くことが非現実的なことは、誰の目にも明らかなことである。それなら、第一次大戦では局外に立てたか、その方が賢明だったか。それが第二次大戦ではどうだったか、という設問をしてみても、答えは程度の問題でしかない。やはり、いつかは②【アメリカは、世界的責任を負うべき宿命も持っていた】のだろう、というより、どの国でも、その国が自分で決めた国是がどうあろうと、国際政治の中で孤立して、それですまされるということはありえない。>
(3)<アメリカの孤立主義、あるいはその裏返しであるモンロー主義と言っても、畢竟、英国海軍(Royal Navy)が七つの海を支配していることが前提であったのだから、英国のヘゲモニーが脅かされれば、これを助けざるを得なかった、というのは歴史上の事実である。その意味では、③【ルーズベルトの方が正しかった】かも知れない。>
(4)<しかし、国際政治に全く無経験なアメリカが、権力政治の本当の意味を理解しないで、旧世界の政治に介入したために、どれだけの過ちを犯したか、ということになると話は別である。特に、東部インテレクチュアルの未熟さをそのまま持って政権を担当したルーズベルト及びその側近の、1910年代、20年代のマルクス・ボーイ独特の、④【共産主義に対する見方の甘さが、ヤルタ協定などにおいて、幾多の錯誤を犯した原因となった】ことは否定し難い。>
すなわち、岡崎久彦氏の見解は以下のように要約できる。
①【ルーズベルトとハミルトン・フィッシュのどちらが正しかったか】、
②【アメリカは、世界的責任を負うべき宿命も持っていた】
③【ルーズベルトの方が正しかった】
④【(ルーズベルト政権の)共産主義に対する見方の甘さが、ヤルタ協定などにおいて、幾多の錯誤を犯した原因となった】
このあたりが、妥当な見解である。やはり「アメリカ孤立主義」に固執したフーバー=フィッシュ史観(渡辺惣樹氏の歴史修正主義)は、基本的に誤っているといわざるを得ない。
その他、参考になるのが
林健太郎著『両大戦間の世界』(講談社学術文庫または文芸春秋版・「大世界史・22」)
である。
渡辺惣樹氏の『戦争を始めるのは誰かー歴史修正主義の真実ー』(文春新書・平成29年刊)を読んでみたが、氏の論拠とする、フーバー、ハミルトン・フィッシュなどの歴史観の共通点は幾つかある。
一、共にルーズベルト(民主党)の政敵であり、共和党の政治家であること。特にフーバーは、大統領選挙でルーズベルトに敗北を喫した無念さを持っている。(こういう政治家の「回顧録」などは、「歴史の証言」としての史料価値は高いが、「全体的歴史像」を構成する立場にはない。)
二、共に、アメリカの「孤立主義」の立場に立つ。つまり、ヨーロッパで何が起きても、アメリカは関与しないことが建国以来のアメリカの国是であり、第一次大戦におけるウィルソンの参戦、第二大戦におけるルーズベルトの参戦判断はまちがいである、という立場に立つ。
三、したがってウィルソンの国際連盟、チャーチル=ルーズベルトの国際連合(大西洋憲章)なるものには何らの価値も無いという立場に立つ。
三、共に反共主義者。「ファッシズム」と「共産主義」とどっちが悪いか、という「悪さ比べ」でいうと「共産主義の方がタチが悪い」という立場に立つ。
四、第二次大戦後の、米ソ対立の冷戦構造は、ルーズベルト・チャーチルらの対ソ連政策の誤りから生じたものである。つまり、第二次大戦の結末は、中国の共産化、東欧の共産化など、共産圏の拡大をもたらしただけであった。そのために多くの米国の青年たちが犠牲になった。そのすべての責任はルーズベルトにある。(これは後付の結果論)
これが渡辺惣樹氏の主張する「歴史修正主義」のアウトラインである。
二、
ハミルトン・フィッシュ著『日米開戦の悲劇ー誰が第二次大戦を招いたのかー』(PHP文庫)において岡崎久彦氏は以下のような指摘をしている。
(岡崎久彦(監訳者)のまえがき)
(1)<「国際政治の本質」に立ち戻って考えて、①【ルーズベルトとハミルトン・フィッシュのどちらが正しかったか】、ということである。ルーズベルトのやり方は、不正直であったか、非アメリカ的であったか、という問題から離れて、アメリカの国家戦略として、ルーズベルトが正しかったか、どうかである。>
(2) <米国がいつまでも、世界政治の局外にいることは許されないことは事実であろう。たとえば、アメリカが旧大陸のすべてのコミット面とから手を引くことが非現実的なことは、誰の目にも明らかなことである。それなら、第一次大戦では局外に立てたか、その方が賢明だったか。それが第二次大戦ではどうだったか、という設問をしてみても、答えは程度の問題でしかない。やはり、いつかは②【アメリカは、世界的責任を負うべき宿命も持っていた】のだろう、というより、どの国でも、その国が自分で決めた国是がどうあろうと、国際政治の中で孤立して、それですまされるということはありえない。>
(3)<アメリカの孤立主義、あるいはその裏返しであるモンロー主義と言っても、畢竟、英国海軍(Royal Navy)が七つの海を支配していることが前提であったのだから、英国のヘゲモニーが脅かされれば、これを助けざるを得なかった、というのは歴史上の事実である。その意味では、③【ルーズベルトの方が正しかった】かも知れない。>
(4)<しかし、国際政治に全く無経験なアメリカが、権力政治の本当の意味を理解しないで、旧世界の政治に介入したために、どれだけの過ちを犯したか、ということになると話は別である。特に、東部インテレクチュアルの未熟さをそのまま持って政権を担当したルーズベルト及びその側近の、1910年代、20年代のマルクス・ボーイ独特の、④【共産主義に対する見方の甘さが、ヤルタ協定などにおいて、幾多の錯誤を犯した原因となった】ことは否定し難い。>
すなわち、岡崎久彦氏の見解は以下のように要約できる。
①【ルーズベルトとハミルトン・フィッシュのどちらが正しかったか】、
②【アメリカは、世界的責任を負うべき宿命も持っていた】
③【ルーズベルトの方が正しかった】
④【(ルーズベルト政権の)共産主義に対する見方の甘さが、ヤルタ協定などにおいて、幾多の錯誤を犯した原因となった】
このあたりが、妥当な見解である。やはり「アメリカ孤立主義」に固執したフーバー=フィッシュ史観(渡辺惣樹氏の歴史修正主義)は、基本的に誤っているといわざるを得ない。
その他、参考になるのが
林健太郎著『両大戦間の世界』(講談社学術文庫または文芸春秋版・「大世界史・22」)
である。
2017年9月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
著者は、歴史修正主義とは米英両国の外交に過ちがなかったのか、あったとすれば何が問題だったのか、それを真摯に探ろうとする歴史観に過ぎないと言う。フランクリン・デラノ・ルーズベルト(FDR)とチャーチルを弁護する歴史家の特徴は、二人にとって不都合な事件や二人の発した言葉を隠すことにある。歴史修正主義者からそのことを指摘されると釈明に終始する。釈明に終始する史観を歴史釈明主義というと、主張する。
私は、歴史とは立体であると考える。すなわち、世界地図という2次元平面が、時間軸という縦軸に沿って成長し続ける時空間の立体の体系が歴史であり、その立体の中で生起した事象間の因果関係の合理的な説明が真の歴史観であると考える。過去のある事象を理解する時、必ずその事象が生起したところの3次元座標に身を置いて、過去の歴史立体を俯瞰しなければ、真実の因果関係、すなわち真実の歴史は理解できないと考えている。
本書は、1939年9月1日にドイツがポーランドに侵攻して、第二次世界(欧州)大戦が勃発するまでの正当な歴史修正主義に基づく立体体系を、一次資料に基づき実に緻密に描き出している。日本が、1941年12月8日に、何故、大東亜戦争を起こさざるを得なかったかは、著者が本書おいて描く体系との絡みにおいて、FDR、チャーチル、スターリン、ヒットラーに翻弄された日本を見ると良くわかる。
著者は、第二次世界(欧州)大戦の原因は、ドイツ領土の必要以上の割譲と莫大な戦争賠償を課したベルサイユ体制の不条理と、チェンバレン英国首相が与えFDRが加担したポーランド独立保障と、これに勇気付けられたポーランドの頑な対独外交と、仲裁すべき立場であるはずのアメリカ大統領FDRの異常なまでの戦争介入の意志にあったという。
私は、これに加えるに、スターリンによる領土拡張欲と共産主義国家の世界拡散を挙げる必要があると考える。また、日本の場合には、共産主義に寛容なFDR、世界の共産主義化を目指すスターリン、何としてもアメリカを欧州戦争に引き込み、中国と東南アジアの植民地を維持したい好戦的なチャーチルの思惑、そして彼ら白人の日本人に対する人種差別意識、支那における排日活動と蒋介石のアメリカにおける反日プロパガンダ、これを真に受けて日本の真意を理解しないアメリカの指導者の態度が重要な戦争原因を構成していると考えている。
第一次世界大戦がなければ、ドイツを過酷に追い詰めたベルサイユ条約もなく、必然的に第二次世界大戦も起こらなかった。第一次大戦は大した原因がある訳ではなく、花火のように瞬時に全欧州に拡大した。1914年6月28日のオーストリア皇太子フェルディナントの暗殺の責任はひとえにセルビアにある。オーストリアはその責任を追求したが、十分な対応をしないためにセルビアに宣戦布告した。バルカン半島を狙うロシアがセルビアを支援するため全軍に動員をかけた。オーストリアに加担するドイツはロシア軍の動員を解除することを要請したが、ロシアはこれを拒否した。そのロシアをドイツに反目するフランスが加担した。ドイツはロシアに宣戦布告し、フランスに中立を要求したが、フランスが拒否したのでフランスにも宣戦布告した。最後に、大陸から離れ戦禍の及ばないイギリスは非干渉で良かったのであるが、好戦家チャーチル海軍大臣が対独戦争を強行に主張し、イギリスがロシア・フランス側に付いてドイツに宣戦布告した。これが1月程度の間に起こったのである。
アメリカは仲裁できる国力を有し、欧州への干渉をする理由がないにもかかわらず、イギリスへの武器供与を続け、ドイツのメキシコへの干渉を口実に、1917年4月6日ドイツに宣戦布告した。ロシアは共産主義革命により戦争から離脱し、1918年3月3日にドイツと単独講和し、ポーランド等のロシア領がドイツに割譲された。
アメリカの参戦により勝敗は決着した。終戦後、不正義とも言うべきベルサイユ条約により、ドイツは英仏の兵士の年金まで負担させられ、返済不可能な莫大な戦争補償を課せられ、ドイツ領が削減された。その一つが戦後チェコに侵入されたズデーテンラントであり、他の一つがポーランドに編入された、住民の90% がドイツ人であるダンツィヒである。ヒットラーは、この飛び地のダンツィヒを回廊と共にドイツへ失地回復することをポーランドと交渉したが、英仏とさらにFDRが干渉してポーランドに独立保障を与えたことから、ポーランドが頑なになり平和的解決ができなかった。
1933年にFDRが大統領に就任すると、ドイツでは経済の疲弊に乗じて熱狂的な国民の支持のもと、オーストリア人のヒットラーが首相に民主的に選任された。その後、ドイツは、ロシアでの工業化の技術指導、蒋介石に武器を輸出し軍事指導をするなどにより、ドイツ経済は急速に回復した。日本は支那事変において実質的にはドイツと戦ったようなものであり、支那事変を解決できなかった原因にドイツの蒋介石への軍事支援があった。
アメリカは、共産主義革命を世界に拡散するソ連を長年承認してこなかったが、FDRは大統領に就任するとソ連を容認し、ソ連のスパイや共産主義者を側近に置き、スターリンに対して全くの無警戒というか、むしろハル国務長官と共にスターリンに憧れていた。チャーチルと共にスターリンに対する認識の甘さが、戦後から現在に至るまでの紛争の原因となっている。日本の北方領土のロシアによる不法占拠の起源もここにある。
ドイツは元来日本と同様に共産主義に強く警戒しており、犬猿の仲であったドイツとソ連は、第一次大戦の結果のベルサイユ条約により削減された領土を回復するという唯一の共通目的を有していた。この目的のため、ドイツは、フィンランド、バルト三国の支配をスターリンのソ連に認め、ポーランドを独ソで2分割するという密約をソ連と締結した。ドイツは、この密約を含む独ソ不可侵条約を1939年8月23日に締結した上で、9月1日にポーランドに侵攻した。この瞬間に、英仏は利害関係がないにもかかわらず、ドイツに宣戦布告した。これが、第二次大戦の勃発である。
ソ連も密約に基づき9月17日にポーランドに侵攻し、続いてバルト三国、フィンランド、東欧地域に侵攻した。しかし、ドイツと同じことをしたソ連には英仏は宣戦布告しなかったし、FDRはスターリンを批判しなかった。
以後、FDRは、ニューディール政策の失敗から経済を回復するため、中立法を改正して武器を交戦国に輸出し、武器貸与法を成立させてイギリス、支那を支援し、局地戦を拡大させ、参戦の準備をすることになる。米国民は、直接的には国益には関係のなかった欧州での第一次大戦に参戦し多くの米国兵を死傷させたことから、参戦には絶対反対であった。
ソ連の東欧への侵攻に我慢のならないヒットラーは、必然とも言うべき、1941年 6月22日にソ連を攻撃した。スターリン独裁の共産主義国家ソ連を、民主主義を標榜する英米側に追いやった。これを契機に、FDRはソ連を民主主義国家といい、実質上の米ソ同盟によりソ連を支援し、ファシスト国家対民主主義国家の戦であると戦争目的を慫慂した。
日本とドイツは防共協定を締結して共産主義国家ソ連を警戒していたのであるが、ヒットラーは1939年8月に防共の相手ソ連と不可侵条約を結んだ。時の首相平沼は「欧州事情は複雑怪奇なり」と発言し、その事情を予測できなかったことを理由に内閣は瓦解した。この後、日本は、英米蘭からの経済圧迫を受け、1940年9月にドイツと軍事同盟を締結し、そのドイツがソ連と不可侵条約を締結していることを受けて、1941年4月13日にソ連と日ソ中立条約を締結した。しかし、そのドイツは1941年6月22日にソ連に宣戦布告した。日本のインテリジェンスの欠如は情け無いが、日本はドイツに翻弄されていた。
ドイツがソ連を連合国側に追いやった事実は、日本が大東亜戦争を起こさざるを得ず、そして、敗戦した大きな原因であると考える。
本書に記載された歴史体系に身を置いて、日本を眺めるとき、荒波に翻弄される日本の姿が浮かびあがる。
戦争が終結し、英国は大西洋憲章(英国の植民地維持)に反して全ての植民地を失い、オランダ、フランス、米国も全ての植民地を同様に失い、米国は目的とした大陸での権益を得ることはできなかった。これに対して、スターリンのソ連が勢力を拡大して共産国が広範に形成され、毛沢東の共産党が満洲と支那本土を支配するに至った。
容共の米国に反して、日本は戦前から一貫してソ連と共産主義を警戒していたのであり、内戦と住民が抑圧された混沌とした状態にあった無主の地、満洲に、満人、漢人、蒙古人、日本人、朝鮮人の5族協和による近代国家を建設して平和と人民の安寧をもたらせ(「見果てぬ夢 満洲国外史」星野直樹著)、世界で初めて人種差別の撤廃を主張し、アジアを西欧の白人支配の植民地から開放し独立させた。
日本は、混沌とした支那本土においては、共産党や蒋介石国民党により仕掛けられた盧溝橋事変と上海事変の挑発により戦争にずるずると巻き込まれ、日本の真意を理解しない英米の蒋介石への軍事と経済支援により、巻き込まれた戦争の解決ができなかったのであった。
米国は、何の目的で、日本に戦争を仕掛けたのであろうか。結局は、米国は戦争目的を達成しなかった。現在の大半の日本人の有するの歴史観からすると、日本の歴史は昭和20年の終戦を境に断絶している。現実の真の歴史は連続しているのであり、日本人は、米国の占領期における洗脳から目覚め、日本人の戦前の行為を自ら一方的に断罪する史観から脱却し、真実の歴史を見つめるべきである。
本書は真実の歴史観を養成するのに非常に有益な書籍である。多くの人が読まれることを薦める。
私は、歴史とは立体であると考える。すなわち、世界地図という2次元平面が、時間軸という縦軸に沿って成長し続ける時空間の立体の体系が歴史であり、その立体の中で生起した事象間の因果関係の合理的な説明が真の歴史観であると考える。過去のある事象を理解する時、必ずその事象が生起したところの3次元座標に身を置いて、過去の歴史立体を俯瞰しなければ、真実の因果関係、すなわち真実の歴史は理解できないと考えている。
本書は、1939年9月1日にドイツがポーランドに侵攻して、第二次世界(欧州)大戦が勃発するまでの正当な歴史修正主義に基づく立体体系を、一次資料に基づき実に緻密に描き出している。日本が、1941年12月8日に、何故、大東亜戦争を起こさざるを得なかったかは、著者が本書おいて描く体系との絡みにおいて、FDR、チャーチル、スターリン、ヒットラーに翻弄された日本を見ると良くわかる。
著者は、第二次世界(欧州)大戦の原因は、ドイツ領土の必要以上の割譲と莫大な戦争賠償を課したベルサイユ体制の不条理と、チェンバレン英国首相が与えFDRが加担したポーランド独立保障と、これに勇気付けられたポーランドの頑な対独外交と、仲裁すべき立場であるはずのアメリカ大統領FDRの異常なまでの戦争介入の意志にあったという。
私は、これに加えるに、スターリンによる領土拡張欲と共産主義国家の世界拡散を挙げる必要があると考える。また、日本の場合には、共産主義に寛容なFDR、世界の共産主義化を目指すスターリン、何としてもアメリカを欧州戦争に引き込み、中国と東南アジアの植民地を維持したい好戦的なチャーチルの思惑、そして彼ら白人の日本人に対する人種差別意識、支那における排日活動と蒋介石のアメリカにおける反日プロパガンダ、これを真に受けて日本の真意を理解しないアメリカの指導者の態度が重要な戦争原因を構成していると考えている。
第一次世界大戦がなければ、ドイツを過酷に追い詰めたベルサイユ条約もなく、必然的に第二次世界大戦も起こらなかった。第一次大戦は大した原因がある訳ではなく、花火のように瞬時に全欧州に拡大した。1914年6月28日のオーストリア皇太子フェルディナントの暗殺の責任はひとえにセルビアにある。オーストリアはその責任を追求したが、十分な対応をしないためにセルビアに宣戦布告した。バルカン半島を狙うロシアがセルビアを支援するため全軍に動員をかけた。オーストリアに加担するドイツはロシア軍の動員を解除することを要請したが、ロシアはこれを拒否した。そのロシアをドイツに反目するフランスが加担した。ドイツはロシアに宣戦布告し、フランスに中立を要求したが、フランスが拒否したのでフランスにも宣戦布告した。最後に、大陸から離れ戦禍の及ばないイギリスは非干渉で良かったのであるが、好戦家チャーチル海軍大臣が対独戦争を強行に主張し、イギリスがロシア・フランス側に付いてドイツに宣戦布告した。これが1月程度の間に起こったのである。
アメリカは仲裁できる国力を有し、欧州への干渉をする理由がないにもかかわらず、イギリスへの武器供与を続け、ドイツのメキシコへの干渉を口実に、1917年4月6日ドイツに宣戦布告した。ロシアは共産主義革命により戦争から離脱し、1918年3月3日にドイツと単独講和し、ポーランド等のロシア領がドイツに割譲された。
アメリカの参戦により勝敗は決着した。終戦後、不正義とも言うべきベルサイユ条約により、ドイツは英仏の兵士の年金まで負担させられ、返済不可能な莫大な戦争補償を課せられ、ドイツ領が削減された。その一つが戦後チェコに侵入されたズデーテンラントであり、他の一つがポーランドに編入された、住民の90% がドイツ人であるダンツィヒである。ヒットラーは、この飛び地のダンツィヒを回廊と共にドイツへ失地回復することをポーランドと交渉したが、英仏とさらにFDRが干渉してポーランドに独立保障を与えたことから、ポーランドが頑なになり平和的解決ができなかった。
1933年にFDRが大統領に就任すると、ドイツでは経済の疲弊に乗じて熱狂的な国民の支持のもと、オーストリア人のヒットラーが首相に民主的に選任された。その後、ドイツは、ロシアでの工業化の技術指導、蒋介石に武器を輸出し軍事指導をするなどにより、ドイツ経済は急速に回復した。日本は支那事変において実質的にはドイツと戦ったようなものであり、支那事変を解決できなかった原因にドイツの蒋介石への軍事支援があった。
アメリカは、共産主義革命を世界に拡散するソ連を長年承認してこなかったが、FDRは大統領に就任するとソ連を容認し、ソ連のスパイや共産主義者を側近に置き、スターリンに対して全くの無警戒というか、むしろハル国務長官と共にスターリンに憧れていた。チャーチルと共にスターリンに対する認識の甘さが、戦後から現在に至るまでの紛争の原因となっている。日本の北方領土のロシアによる不法占拠の起源もここにある。
ドイツは元来日本と同様に共産主義に強く警戒しており、犬猿の仲であったドイツとソ連は、第一次大戦の結果のベルサイユ条約により削減された領土を回復するという唯一の共通目的を有していた。この目的のため、ドイツは、フィンランド、バルト三国の支配をスターリンのソ連に認め、ポーランドを独ソで2分割するという密約をソ連と締結した。ドイツは、この密約を含む独ソ不可侵条約を1939年8月23日に締結した上で、9月1日にポーランドに侵攻した。この瞬間に、英仏は利害関係がないにもかかわらず、ドイツに宣戦布告した。これが、第二次大戦の勃発である。
ソ連も密約に基づき9月17日にポーランドに侵攻し、続いてバルト三国、フィンランド、東欧地域に侵攻した。しかし、ドイツと同じことをしたソ連には英仏は宣戦布告しなかったし、FDRはスターリンを批判しなかった。
以後、FDRは、ニューディール政策の失敗から経済を回復するため、中立法を改正して武器を交戦国に輸出し、武器貸与法を成立させてイギリス、支那を支援し、局地戦を拡大させ、参戦の準備をすることになる。米国民は、直接的には国益には関係のなかった欧州での第一次大戦に参戦し多くの米国兵を死傷させたことから、参戦には絶対反対であった。
ソ連の東欧への侵攻に我慢のならないヒットラーは、必然とも言うべき、1941年 6月22日にソ連を攻撃した。スターリン独裁の共産主義国家ソ連を、民主主義を標榜する英米側に追いやった。これを契機に、FDRはソ連を民主主義国家といい、実質上の米ソ同盟によりソ連を支援し、ファシスト国家対民主主義国家の戦であると戦争目的を慫慂した。
日本とドイツは防共協定を締結して共産主義国家ソ連を警戒していたのであるが、ヒットラーは1939年8月に防共の相手ソ連と不可侵条約を結んだ。時の首相平沼は「欧州事情は複雑怪奇なり」と発言し、その事情を予測できなかったことを理由に内閣は瓦解した。この後、日本は、英米蘭からの経済圧迫を受け、1940年9月にドイツと軍事同盟を締結し、そのドイツがソ連と不可侵条約を締結していることを受けて、1941年4月13日にソ連と日ソ中立条約を締結した。しかし、そのドイツは1941年6月22日にソ連に宣戦布告した。日本のインテリジェンスの欠如は情け無いが、日本はドイツに翻弄されていた。
ドイツがソ連を連合国側に追いやった事実は、日本が大東亜戦争を起こさざるを得ず、そして、敗戦した大きな原因であると考える。
本書に記載された歴史体系に身を置いて、日本を眺めるとき、荒波に翻弄される日本の姿が浮かびあがる。
戦争が終結し、英国は大西洋憲章(英国の植民地維持)に反して全ての植民地を失い、オランダ、フランス、米国も全ての植民地を同様に失い、米国は目的とした大陸での権益を得ることはできなかった。これに対して、スターリンのソ連が勢力を拡大して共産国が広範に形成され、毛沢東の共産党が満洲と支那本土を支配するに至った。
容共の米国に反して、日本は戦前から一貫してソ連と共産主義を警戒していたのであり、内戦と住民が抑圧された混沌とした状態にあった無主の地、満洲に、満人、漢人、蒙古人、日本人、朝鮮人の5族協和による近代国家を建設して平和と人民の安寧をもたらせ(「見果てぬ夢 満洲国外史」星野直樹著)、世界で初めて人種差別の撤廃を主張し、アジアを西欧の白人支配の植民地から開放し独立させた。
日本は、混沌とした支那本土においては、共産党や蒋介石国民党により仕掛けられた盧溝橋事変と上海事変の挑発により戦争にずるずると巻き込まれ、日本の真意を理解しない英米の蒋介石への軍事と経済支援により、巻き込まれた戦争の解決ができなかったのであった。
米国は、何の目的で、日本に戦争を仕掛けたのであろうか。結局は、米国は戦争目的を達成しなかった。現在の大半の日本人の有するの歴史観からすると、日本の歴史は昭和20年の終戦を境に断絶している。現実の真の歴史は連続しているのであり、日本人は、米国の占領期における洗脳から目覚め、日本人の戦前の行為を自ら一方的に断罪する史観から脱却し、真実の歴史を見つめるべきである。
本書は真実の歴史観を養成するのに非常に有益な書籍である。多くの人が読まれることを薦める。