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幻肢 単行本 – 2014/8/28

3.6 5つ星のうち3.6 18個の評価

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映画版とは男女が逆転したオリジナル・ストーリー

事故で記憶を失った糸永遥は不安と焦燥でうつ病を発症。治療のためTMS(経頭蓋磁気刺激法)を受けた直後から恋人の幽霊が現れる。
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 文藝春秋 (2014/8/28)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2014/8/28
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 397ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4163901094
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4163901091
  • カスタマーレビュー:
    3.6 5つ星のうち3.6 18個の評価

著者について

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島田 荘司
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島田 荘司 1948年、広島県生まれ。武蔵野美術大学卒。

1981年に『占星術殺人事件』で衝撃のデビュー。アジアを中心に海外でもその作品は数多く翻訳されベストセラーとなっている。

国内で本格ミステリーの代表的作家であるばかりでなく、アジア各国でも「推理之神(GOD OF MYSTERY)」と尊敬されている。「島田荘司選ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」や、台湾・皇冠文化出版有限公司が主催する中国語によるミステリー新人賞「島田荘司推理小説賞」の選考委員をつとめるなど、後進の育成にも尽力している。

Soji Shimada

Soji Shimada was born in 1948 in Hiroshima, Japan.

After graduating from Musashino Art University in Tokyo, he makes his sensational debut with ""The Tokyo Zodiac Murders"" in 1981.

He is regarded as one of the leading figures of Logic (Honkaku) Mystery in Japan, and is even revered as the ""God of Mystery"" throughout Asia.

His works have been translated into Chinese, Korean, Thai, French, and English.

Mr.Shimada is also an ardent promoter of blossoming mystery authors, and recently inaugurated ""The City of Roses Fukuyama Mystery Award Competition"" in his hometown and ""The Soji Shimada Logic Mystery Award Competition"" with Taiwan's Crown Publishing Company.

He serves on the selection committee for both competitions.

"

カスタマーレビュー

星5つ中3.6つ
5つのうち3.6つ
18グローバルレーティング

この商品をレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2023年9月9日に日本でレビュー済み
島田荘司の『幻肢』を読了した。かなり今までの島田荘司の作品とは違った作品だった。

2014年8月30日リリースで初出は、『オール読物』の2014年5~8月号。島田荘司の作品で初めて映画化された作品である。映画では、小説の登場人物の立場が男女逆転していることでも話題になった。

この作品の中で中心になっているのが、TSM(経頭蓋磁気刺激法)という技術だ。この技術を元に、島田荘司は様々な投げかけを小説の中でしてくる。

幻肢という現象からスタートさせ、TSM(経頭蓋磁気刺激法)を、左側頭葉と前頭葉のあいだにあるシルヴィウス溝という場所にあて、刺激することによって、幻肢が拡張し、記憶に基づく幽霊を見させる、というのが島田荘司の投げかけだ。それに基づき、ストーリーは進行していく。

ラストに行くほど、島田荘司らしさが発揮されてくる。『底辺に流れる心の優しさ』こそが島田荘司の最大の魅力だと思うのだが、ラストはそれに満ちている。とても深い一冊だった。
2017年3月12日に日本でレビュー済み
医学小説なのか、恋愛小説なのか、ミステリーのか、ホラーなのかよく分からなかった。脳を電気的に刺激することで、記憶を蘇らせたり、その作用で幻を見るというちょっとメルヘン的な要素は面白かったが、この小説の核は別の所で、イマイチ、のめり込めませんでした。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2015年10月19日に日本でレビュー済み
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島田さんの作品にしては、なんだかすっかすかな感じがして、ちょっと物足りない感じがしました。島田さんだから・・・という先入観がなければ普通に面白かったのかもしれませんが。いつもの作品が小説なら、これは絵本といった感じ。映画やドラマにするにはちょうどいいのかもしれませんね。あらすじは面白いです。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2014年9月7日に日本でレビュー済み
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先頃「脳のなかの幽霊」「脳のなかの幽霊ふたたび」を読んだばかりだったので、グッドタイミングの本書となった。
若い女性同士の会話の箇所には読むのに努力を要したが、まあ概ね読み進めるのに支障はないと言えようか。勿体ぶった筋運びに少しイライラしたことも確かなので、星は4個とした。映画化作品ということで、若い人(特に女性)を意識して書かれたように思う。うーむ、最後に2020年の頃には「幻肢」の全容が解明するだろうとの予言は大胆だが説得力充分。作者の自信が窺えた。ミステリ仕立てだが学術書としての側面も持つ。
と、ここまで書いて、単行本ではなく電子書籍版を求めたのでレビュー欄を間違えたことに気付いた。しかし内容は同じなので、改めて訂正することもないかな。電子書籍は「闇に香る嘘」に続き2冊目だが、スマホでもiPad miniでも、読みかけ途中継続が可能で超便利。ページ移行がi文庫Sのように、紙の捲り模様にならないのが不満だけど、慣れたらそれもどうってこともない。仕様よりも中身が重要。今後ライブラリーも増えていきそうだ。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2015年6月8日に日本でレビュー済み
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注文から発送まで素早い対応ありがとうございました。コストパフォーマンスに満足です。ありがとうございました。
2015年11月11日に日本でレビュー済み
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去年の成城大学で催された、島田氏の講演で知った作品。
いずれ読もうと思ってましたが、ほぼ1年経ってしまいました・・・。

表紙や映画のチラシからは、骨太で重厚な作品をイメージしてました。
読み進めると、まず遥の失われた記憶が焦点ということで、
もしや「異邦の騎士」の様な展開になるのか、
はたまた綾辻氏の「四○九号室の患者」みたいな事になるのか……。
とにかく、”幻肢の感覚”が何かを解決する鍵になるんだろうな。

違いました。
全く違いました。

死んだらしい恋人、”雅人”のゴーストがこのタイトルの表すものだったわけですが
主人公ちゃんは、幻といちゃつく為だけに己の全てを賭けます。
とんだ恋愛バカですよ。

シルヴィウス溝を磁気刺激して、あり得ないものが見える様になったとして
それが自分の知らない事柄を述べたりすることはないだろう。
そもそもそんなに喋らないと思う。ましてやキスするなどは!

自宅に招き入れることにご執心な遥ちゃん、
終いにはゴーストとセックスおっぱじめるんじゃないだろうな?ってな勢い。
もしそんな展開になったら、本叩きつけて読むの止めようかと思った位でした。

それでも我慢したのは、最後に何かあると思ったからなのですが、
なんだよ、結局単なる痴話喧嘩かよ!!!
こんなキレ方する女とは、私はヨリを戻したいとは思わないです。以上。

追伸
途中までは星3つで投稿するつもりでしたが、こんなんでは1しか無理だわ。
今年読んだ本で1番つまらなかったんですもの。

ついでですが、これからやる映画「母と暮らせば」の幽霊を幻肢の理屈で語ると
おかんは超絶重病人の物語ではないか?
(まさか夢オチじゃないだろうね?)
8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2014年11月19日に日本でレビュー済み
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これを機に、ほかの作品も映画化をしてほしいが、あまり、今風の出演者でも困る。市川昆クラスの監督ならいいが。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2014年9月7日に日本でレビュー済み
前略 島田先生

 サイン会、お疲れ様でした。相変わらずお元気そうで何よりです。アジアに、また世界に向けて作品を発表しつつ、世界各地での新たな才能発掘に尽力される前向きな姿勢には敬服するばかりです。益々のご活躍を祈念しています。

 さて、本作「幻肢」について、です。
 主人公は交通事故で大きな怪我をし、一時的に記憶を失います。治療と共に徐々に記憶を取り戻すものの、事故当時の状況はどうしても思い出せません。主治医と主人公は、磁気刺激治療(TMS)という新たな治療法を使い、発症したうつ病の治癒に努めるのですが、治療と共に恋人の幻を視るようになり、少しずつ封印された記憶が呼び起されていきます……。
 いつもながらの、時に強引ながら、「やられた!」という爽快なサプライズを期待しつつ読んだのですが、良心的なヒントが各所に提示されているだけに、正直に言えば最後まで大きな驚きはありませんでした。「幻肢」や「心霊現象」が起きる心理的な作用機序についての仮説や、ペンフィールドのホムンクルス、TMSを使って主人公が踏み込んでいく、危うい幻の世界、日本の医療・投薬システムに対する批判など、島田先生らしく楽しめる読める部分は随所にあったものの、同じく交通事故にかかわるミステリーで、結末や読後感で読者の意見が分かれている「秘密」(東野圭吾先生)に比較すると、やや予定調和的な印象です。映画のための書下ろしとのことですので、やむを得ないのかもしれませんが、「初の映画化作品」=「映画の精巧なノベライズ作品」になっている印象です。リアリティを追求するミステリーとして読む立場からすると、「警察の現場検証はどうなったんだろう?」などと余計な心配までしてしまいます。
 とは言え、サプライズを追求した「ラブ・ミステリー」としてではなく、ミステリアスな愛の行方を見守る「ミステリアス・ラブストーリー」として手に取る方なら、主人公の心理に同調し、十分に楽しめると思います。また、映画館で映像として観ると、より楽しめるようにも思えます。個人的には、本作品のBGM・映像は、どちらかと言えば平井堅さんの「瞳をとじて」の音楽・プロモーションビデオのイメージですが。
 次作はまた、サプライズを追求したミステリーを期待しています。どうぞ、お体に気をつけて。今冬の成城大学での講演も楽しみに待っています。

 草々

 平成二十六年九月七日

 一人のファンより
10人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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