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天皇の原理 単行本 – 1993/6/1

5つ星のうち4.3 11

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 文藝春秋 (1993/6/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 1993/6/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 316ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4163477101
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4163477107
  • カスタマーレビュー:
    5つ星のうち4.3 11

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小室 直樹
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5大宗教との比較で説く天皇
5 星
5大宗教との比較で説く天皇
タイトルは、出版社の営業政策によって付けられたものでしょう。内容と乖離があります。内容としては5大宗教(キリスト教、ユダヤ教、イスラム教、仏教、儒教)の「神」概念と天皇の比較が、テーマです。小室直樹さんならではの幅広く深い知識がなければ書き表せない洞察力に富んだ一書です。小室さんは、学問バカというのか、東大、ハーバード大学などで学んだ後も、いろんな大学を渡り歩いて、ひたすら学問に打ち込んだ極貧生活を続け、「ソビエト帝国の崩壊」などで夜に知られ始めたのは40才代担ってからです。学んだ学問は、社会学、経済学、法学、歴史学、宗教学、人類学、統計学、政治学、物理学、数学、心理学などで、もうタジタジとなります。「天皇の原理」は316ページの本ですが、前ぶりがおそろしく長くて、全体の75%の213ページまであります。天皇が登場するのは、214ページからで、103ページしかありません。各宗教の根本原理と神(仏・天)概念を説いていきます。分類のモノサシは予定説と因果律です。仏教、儒教は因果律の宗教です。日本人にはおなじみの考え方です。ある結果が生じるのは、必ず原因があり、それは法則性に基づいている、という考え方です。なにか良くないことがあれば、「バチが当たった」と言いますが、それです。芥川龍之介の「蜘蛛の糸」なんかで日本人にはお馴染みの考えです。儒教も因果律の宗教です。儒教では「天」の法則があり、この法則に則って良き政治を行えば天下は栄えると考えます。天は王朝に地上を治めさせるが、飢饉、戦争、天変地異の災害、疫病などの世の中の乱れは徳を失った現在の王朝が原因だから天が見切りをつけ革命(天命を革める)が起きる。これを易姓革命、湯武放伐といい中国の歴史を動かく原動力となっています。キリスト教、ユダヤ教、イスラム教は、予定説の宗教です。この考えは、神道・仏教・儒教が宗教的なベースの日本人とはまったく合いません。予定説とは、神が予(あらかじ)め定める、を意味しています。是非善悪は、すべて神が決める。神は正しいことを決めるのではない。神が正しいと決めたから、正しい。神は天地万物を創造した。正しいことも、また神が決める。これは正しい、なぜか。神がこれは正しいと決めたからである。神が決定したことが正しく、そうでないことは正しくない。神の恩恵が与えられたものは救済され永遠の生命を得る、そうでないものは永遠の死が待つ。ここには輪廻転生がなく、神から給わった死が蘇生することはない。神が救う人と救わない人を選別する。その人の人徳、善行、評判などは何の関係もない。神は、なぜ、このような不公正、身勝手な行いをするのか。理由は簡単で、この世界と生きものを創ったのは神であり、煮て喰おうが焼いて喰おうが、神様の勝手だからです。それに対して人間は神によって創られたの立場なので何も言うことは出来ません。すべてを決めるのは神の命令であり、それは神との契約で法として社会規範となっています。イスラム教徒、ユダヤ教徒が豚肉やイカを食べないのも神の命令が書かれている旧約聖書を厳守しているからです。日本人には、とても受け入れられない屁理屈にしか聞こえません。日本の天皇は、古代から長く予定説の神でした。万葉集の柿本人麻呂の歌です。「大君は神にしませば天雲の雷の上に廬(いほり)せるかも」神様として絶対者の如くです。兼好法師の徒然草でも「天皇と皇族は神胤(しんいん)にして人間の種にあらず」と神様扱いです。天皇は日本の正統であり、天皇の宣旨 は絶対的な力を持っていました。天皇の絶対性が崩れたのは承久の変が原因です。鎌倉幕府倒幕の宣旨に対して真っ向から異を唱え、鎌倉武士が朝廷を攻めるきっかけになったのは北条政子でした。北条政子の一喝で武士は奮い立ち、承久の変の勝利へと導きました。これは日本史上初の朝廷と武家政権の間で起きた武力による争いであり、朝廷側の敗北で後鳥羽上皇は隠岐に配流されました。以後、武士が天皇を支配下に置く時代が明治維新まで続きました。承久の変は天皇の絶対権力である予定説を、善政主義の因果律に転覆させました。天皇が、現人神として再登場するのは明治ですが、この予定説の絶対者としての昭和天皇の地位も太平洋戦争の敗北で消滅し、現在の因果律の立場の天皇に至ったようです。
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上位レビュー、対象国: 日本

2018年8月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
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5つ星のうち5.0 5大宗教との比較で説く天皇
2018年8月30日に日本でレビュー済み
タイトルは、出版社の営業政策によって付けられたものでしょう。
内容と乖離があります。
内容としては5大宗教(キリスト教、ユダヤ教、イスラム教、仏教、儒教)の「神」概念と天皇の比較が、テーマです。

小室直樹さんならではの幅広く深い知識がなければ書き表せない洞察力に富んだ一書です。
小室さんは、学問バカというのか、東大、ハーバード大学などで学んだ後も、いろんな大学を渡り歩いて、ひたすら学問に打ち込んだ極貧生活を続け、「ソビエト帝国の崩壊」などで夜に知られ始めたのは40才代担ってからです。
学んだ学問は、社会学、経済学、法学、歴史学、宗教学、人類学、統計学、政治学、物理学、数学、心理学などで、もうタジタジとなります。

「天皇の原理」は316ページの本ですが、前ぶりがおそろしく長くて、全体の75%の213ページまであります。
天皇が登場するのは、214ページからで、103ページしかありません。

各宗教の根本原理と神(仏・天)概念を説いていきます。
分類のモノサシは予定説と因果律です。

仏教、儒教は因果律の宗教です。
日本人にはおなじみの考え方です。
ある結果が生じるのは、必ず原因があり、それは法則性に基づいている、という考え方です。
なにか良くないことがあれば、「バチが当たった」と言いますが、それです。
芥川龍之介の「蜘蛛の糸」なんかで日本人にはお馴染みの考えです。

儒教も因果律の宗教です。
儒教では「天」の法則があり、この法則に則って良き政治を行えば天下は栄えると考えます。
天は王朝に地上を治めさせるが、飢饉、戦争、天変地異の災害、疫病などの世の中の乱れは徳を失った現在の王朝が原因だから天が見切りをつけ革命(天命を革める)が起きる。
これを易姓革命、湯武放伐といい中国の歴史を動かく原動力となっています。

キリスト教、ユダヤ教、イスラム教は、予定説の宗教です。
この考えは、神道・仏教・儒教が宗教的なベースの日本人とはまったく合いません。

予定説とは、神が予(あらかじ)め定める、を意味しています。
是非善悪は、すべて神が決める。
神は正しいことを決めるのではない。
神が正しいと決めたから、正しい。
神は天地万物を創造した。
正しいことも、また神が決める。
これは正しい、なぜか。
神がこれは正しいと決めたからである。

神が決定したことが正しく、そうでないことは正しくない。
神の恩恵が与えられたものは救済され永遠の生命を得る、そうでないものは永遠の死が待つ。
ここには輪廻転生がなく、神から給わった死が蘇生することはない。
神が救う人と救わない人を選別する。
その人の人徳、善行、評判などは何の関係もない。

神は、なぜ、このような不公正、身勝手な行いをするのか。
理由は簡単で、この世界と生きものを創ったのは神であり、煮て喰おうが焼いて喰おうが、神様の勝手だからです。
それに対して人間は神によって創られたの立場なので何も言うことは出来ません。

すべてを決めるのは神の命令であり、それは神との契約で法として社会規範となっています。
イスラム教徒、ユダヤ教徒が豚肉やイカを食べないのも神の命令が書かれている旧約聖書を厳守しているからです。

日本人には、とても受け入れられない屁理屈にしか聞こえません。

日本の天皇は、古代から長く予定説の神でした。
万葉集の柿本人麻呂の歌です。
「大君は神にしませば天雲の雷の上に廬(いほり)せるかも」
神様として絶対者の如くです。

兼好法師の徒然草でも「天皇と皇族は神胤(しんいん)にして人間の種にあらず」と神様扱いです。
天皇は日本の正統であり、天皇の宣旨 は絶対的な力を持っていました。

天皇の絶対性が崩れたのは承久の変が原因です。

鎌倉幕府倒幕の宣旨に対して真っ向から異を唱え、鎌倉武士が朝廷を攻めるきっかけになったのは北条政子でした。
北条政子の一喝で武士は奮い立ち、承久の変の勝利へと導きました。

これは日本史上初の朝廷と武家政権の間で起きた武力による争いであり、朝廷側の敗北で後鳥羽上皇は隠岐に配流されました。
以後、武士が天皇を支配下に置く時代が明治維新まで続きました。

承久の変は天皇の絶対権力である予定説を、善政主義の因果律に転覆させました。
天皇が、現人神として再登場するのは明治ですが、この予定説の絶対者としての昭和天皇の地位も太平洋戦争の敗北で消滅し、現在の因果律の立場の天皇に至ったようです。
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2016年2月23日に日本でレビュー済み
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