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スケール 上:生命、都市、経済をめぐる普遍的法則 単行本 – 2020/10/15
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コロナ時代の未来を予言する画期的な文明論登場! ――福岡伸一(『生物と無生物のあいだ』著者)大推薦
この本はあなたの思考を3次元から4次元へと拡大させてくれるだろう。――ナシーム・ニコラス・タレブ(『ブラック・スワン』著者)
この世界を支配する法則とは何か?
- 本の長さ320ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日2020/10/15
- 寸法13.8 x 2.2 x 19.4 cm
- ISBN-104152099747
- ISBN-13978-4152099747
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商品の説明
出版社からのコメント
・クジラはネズミに比べて腫瘍ができにくいのはなぜか。そしてヒトを含めたすべての生物に寿命がある理由とは。
・企業は死を免れることができないのに、一方で都市はなぜ成長し続けることが可能なのか。
・環境に負荷をかけず、アイデアと富が生まれる社会を維持することはできるのか。それとも地球は荒廃したスラムの惑星になるしかないのか。
TED Talksで150万超のビュー数を記録した理論物理学者が、複雑さと多様性に満ちた生命、都市、経済を貫く数学的法則を解き明かす。
著者について
◎著者紹介
ジェフリー・ウェスト(Geoffrey West)
1940年、イギリス生まれ。理論物理学者。ケンブリッジ大学で学士号を、スタンフォード大学で博士号を取得。2005年から2009年まではサンタフェ研究所の所長を務めた。素粒子物理学が専門であったが、物理学の法則を生物の諸問題(大きさや寿命)に適用するという方法論を拡大し、ビジネスや都市にも共通する数学的規則性について研究している。2011年には「都市および組織の意外な数学的法則」(The surprising math of cities and corporations)というテーマでTEDに登壇し、また2006年には、タイム誌の「世界で最も影響力のある100人」の一人に選ばれた。
◎訳者略歴
山形浩生(やまがた・ひろお)
1964年、東京生まれ。東京大学大学院工学系研究科都市工学科およびマサチューセッツ工科大学大学院修士課程修了。 大手シンクタンクに勤務の頃から、幅広い分野で執筆、翻訳を行う。著書に『新教養主義宣言』など。訳書にクルーグマン『さっさと不況を終わらせろ』『ゾンビとの論争』(ともに早川書房刊)『クルーグマン教授の経済入門』、ピケティ『21世紀の資本』(共訳)、グレイザー『都市は人類最大の発明である』、スノーデン『スノーデン 独白:消せない記憶』ほか。
森本正史(もりもと・まさふみ)
1967年、広島生まれ。共訳書にヘラー『グリッドロック経済』、シーブライト『殺人ザルはいかにして経済に目覚めたか?』、ケンリック『野蛮な進化心理学』、ハーツォグ『ぼくらはそれでも肉を食う』ほか。
登録情報
- 出版社 : 早川書房 (2020/10/15)
- 発売日 : 2020/10/15
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 320ページ
- ISBN-10 : 4152099747
- ISBN-13 : 978-4152099747
- 寸法 : 13.8 x 2.2 x 19.4 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 331,230位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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- カスタマーレビュー:
著者について

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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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具体的には2つの挙動を示すのですが、1つは経済学でいうところの「規模に関して収穫逓増」、つまりインプットが倍になると、アウトプットは倍以上になる関係があり、本書ではそれを「超線形スケーリング(つまり傾きが1より大きい)」と呼びます。これは例えば都市で見られるのですが、人口規模が2倍になると、GDPや特許数、犯罪数など様々な指標が2倍以上になる、具体的には15%のボーナスが生まれます(つまり犯罪も2倍以上になる)。
もう1つが「スケールメリット」つまり規模が倍になると、効率性が高まる現象です。本書ではそれを「線形未満のスケーリング(つまり傾きが1より小さい)」と呼びます。たとえば大きさが2倍の動物が必要とする食料とエネルギーは、単純に2倍(100%増)にはならず75%増にしかなりません。つまり25%の効率性アップが起こっていることになるわけです。
上巻の最後からは都市の話が始まりますが、現代社会は人新世ならぬ都市新世だという主張は興味深いです。人類がこれだけ経済発展できた背景には、都市への人口集中があった、それによって「超線形スケーリング」と「線形未満スケーリング」(エネルギー効率など)の恩恵を受けてきたという主張です。ここで思ったのは、デジタル技術の本格的な普及とスマートシティの登場によって、この法則は崩れるのか否か、という疑問です。本書ではそのあたりの議論は行われていませんでしたが、デジタル技術がスケールを増幅する可能性もあるのではないかと感じました。
物理学者らしく、生命、都市、企業の規模の拡大や寿命に共通のスケーリング則があるかどうかを論じた興味深い本。
結論は、生命と企業は、線形以下(生命は0.75、企業は0.9)のべき乗スケーリング則に従うので、最初は効率よく成長できても、ある一定のところでエネルギーの供給網(フラクタル構造を持つ血管網や組織)が末端(細胞や社員)の活動を維持できなくなって、成長が止まり、摩耗による死を迎える。
一方都市は、システムを維持するインフラ(道路網、ガソリンスタンド数、水道管全長など)は線形以下(0.85)のべき乗スケーリングで効率的に大規模化するのに加えて、社会経済活動の基盤である人の繋がり方は、末端ほど強い(フラクタル構造ではない)ことに起因して、それは線形以上(1.15)のべき乗スケーリングをし、社会経済活動の結果である、GDPや平均収入、雇用数などは収穫逓増を実現する。
これによって都市は無限に見える成長をして有期限でのシンギュラリティを迎えそうに思えるが、その状況を相転移させるイノベーションが起きて、リセットされた成長を繰り返し続ける。
という事。
フラクラル理論はあまりすっきりした説明がないけれど、「自己相似型のフラクタル構造は4次元である」というのが驚きだった。だから、フラクタル生命体は3/4乗でスケールする、というのがこの本のハイライトかな。
典型的なフラクタル構造として、血管網や樹木の枝のはり方があげられる。大学の時に、こういう構造はエントロピー最大化を実現する構造だと習ったことを覚えている。当時はフラクタルなんて概念はなかったからなあ、多分。
都市の道路網などは疑似フラクタル構造なので、そのスケールファクターは3/4=0.75ではなく、0.85だと言うのが統計的に示されていたのも面白かった。
”ネズミはなぜ2、3年しか生きられないのか、ゾウはなぜ75歳まで生きるのか?そしてこの差にも関わらず、なぜ生涯心拍数は、ゾウ、ネズミなどあらゆる哺乳類で、15億回とほぼ同じなのか?”
例えば、こんな話だ。『ゾウの時間 ネズミの時間』という名著を思い浮かべる方もいるかもしれない。本書がすごいのは、もともと素粒子物理学の研究者だった著者が、複雑系研究で知られるサンタフェ研究所にやってきてチームを組み、”(べき乗則で)あらゆるものをなで切りにしまくった大胆さ(訳者)”にある。
著者は、ゾウやネズミだけでなく、ビジネスや都市のあり方までを説明する普遍的な法則を提案する。それが「スケール」だ。
この法則から導かれる示唆は重い。
A)都市と地方の格差の拡大は、あらがえない法則に従っている
B)ただし、どうやらそれは持続可能ではない
示唆は重いが、法則が導かれるプロセスはとても刺激的なので、ぜひ読んでいただきたい。
道路、電線、水道管の全長、ガソリンスタンド数などのインフラから、賃金、資産、特許、エイズ患者、犯罪まで、あなたがどんな都市にいようと、おおよその状況を言い当てることができるのだ。なぜなら、これらはべき乗則(y=cx^a)になっているから。
べき乗関数は両軸が対数のグラフで描くと直線になる。上の式の「a」がその傾きになる。この傾きの大きさが重要だ。本書では「生物」「企業」「都市」が取り上げられるが、生物と企業は規模と生み出すエネルギーの関係を調べると傾きは1より小さい。これから予測されるのは、規模が大きくなるにしたがって、必要なエネルギーが供給を上回り規模拡大は止まるということだ。両者には寿命もある。
対して都市の場合は、傾きは1より大きい。すなわち規模が拡大するほど大きなエネルギーを生み出し、拡大は止まらないのだ。しかし、資源は有限なので、どこかで破綻する。
著者は、破綻を避けるには、イノベーションで「リセット」するしかないとする。ただ、その間隔は規模が大きくなるほど、当然短くなっていく。なので、果たしてこれからくる危機に間に合うだろうか、と問いかけて本書は終わる。
僕らに何ができるのだろうか。ハードカバーの帯でドミニク・チェンさんはこう書いている。
”微生物から都市までの環世界を行き来するために、認知のスケーラビリティを獲得しよう。”
僕はドミニクさんといくつかプロジェクトをやっているが、認知の変化には可能性があると思う。ただ、グローバル都市化の課題が、べき乗則で大きくなるときに、認知の変化は間に合うだろうか。自分にできることは限られているように思える。
もう一つ、突破口になるのではと思うのは、べき乗則の事象にあらわれるフラクタル構造だ。スケールに関わらず構造が同じという、海岸線や株価変動など自然や社会に多くみられる。訳者の山形さんが解説で書いているように、フラクタル構造や複雑系の考え方が、人間社会のもっと多くの現象に適用できれば、小さな部分を見ながら、社会の変容を構想する理論が生まれるかもしれない。そして、もう既に僕らの内観や直感は、そのことに気づいているのではないか。
『都市』を新しい生命体だと仮定すると、いろいろと面白い考察ができます。
ビッグデータブーム全盛の今こそ、モデリングの必要性を訴える良書です。
スケーリング則によって生命(この場合の多くは哺乳類)の寿命や血管のサイズ、心臓の鼓動回数、寿命などがべき乗則があることを端に発し、一気に都市論に上巻は展開する。
数字のミスを他のレビューで指摘があったが、正直その辺の揚げ足取りは、どうでも良い大胆さは評価したい。だがしかし、一気に「都市論」に展開ということが実は最大の問題であり、これは議論の展開がどうしても勇み足にしか思えない。
生命に関しては、本川達雄「ゾウの時間 ネズミの時間 -サイズの生物学」でも話題になった、動物の大きさ(スケール)が年齢や心臓の鼓動回数、身体の新陳代謝にまで、まったく同じ原理が横たわっていると述べる。中には「ゴジラ」がなぜ実際に存在出来ないかと、科学的にクソ真面目に述べる辺りは大変面白かった。日本では「ゴジラ生物学的序説」とか、「ウルトラマン研究序説」といった本が過去にあり、柳田理科雄の空想科学読本シリーズといった諸作もあるが、まあこの辺りは良い。
まず、都市に関してもコミュニティ、つまり人間の集合体としての「社会」から慎重に述べるべきだったと考える。
分かりやすい言い方をすれば、東京都内でも世田谷に住んでいる者と、大田区に住む層(過去は町工場が多くあった)、墨田区、中央区とではまるっきり社会の「性格」が違って見えることは誰でも感覚でわかるはずだ。ニューヨークにしても、ウォール街の金融市場の住人と、ハーレムの層とをごっちゃに扱うことは危険が伴う。都市の中の人間を微生物の「マイクロバイオーム」の「棲み分け」の様にまず扱った後で、人口のスケーリング則で扱うべきだと考えるべきだった。つまり、所得の格差が集合体のテリトリーはそれだけ「差別」や偏見で敵対視が生まれる。そして、ある町にはよく似た考え方の層が発生するのだ。これはどこの都市でも起こっていることで、都市が河川を分けて明確に住んでいる層が分かれているケースが非常に多いことを人類学者は述べている。しかし、著者はその考えが無く、単なる人口によるスケーリングで終わっている。
都市を生命体の様に扱うならば、その地域(区画)による人間による「差別」を念頭に入れつつ、都市の「役割」を明快にするところがまず必要ではないかと思える。確かに20世紀を経るに至って、大都市が田舎の町々を駆逐するかの如く人口が一気に集中し出したことに危惧を覚えることに同情を禁じ得ないのだが、コロナ禍の中に都市に嫌気が指している人々も今では出てきている。そして「ムラ」の論理が都市に持ち込まれたことで、都市が居心地の悪い存在に代わってしまったことの方が余程問題である。
都市は古来は「ムラ」秩序から排除された者達のよりどころであって、現代の様な経済の中心地という存在になったのは、ここ百年程度の出来事に過ぎない。以前では、都市は駆け込み寺としての「無縁」であり「苦界」であるが、何より自由という「楽」であった都市は今では存在し得ない。野垂れ死出来る「自由」が祝福だったのは、ムラの論理では生きられないアウトサイダーや社会不適合者の安息地だったことが「都市」の本来だった。スケーリングを行うなら、都市という存在を「相対化」してからでも遅くは無かったはずだ。この辺の議論は大変なお手付きだ。
この辺を述べたいならば、複雑系のメッカのサンタフェ研究所の一員なら、地理上に蠢く人々を微生物のコロニーとして扱い、それを数量的なスケーリングで動的に考察するところから開始すべきで、いっそ後半のも紹介されている「スモール・ワールド問題」の考察からの方が有効ではないかと思える。それでも生命システムに関しては、一考に値する意味で上巻は★3とする。