前作『侍女の物語』では完全なる悪役だったリディア小母がそうならざるを得なかった酷い拷問の日々が描かれる。あれに屈しない人間がどれほどいるだろうか?彼女は彼女なりに、酷い状況下で出来うる限り女性を守ろうとしたし、命をかけてギレアデへの復讐を果たした。彼女のしたことは決して許されないけども、そんな事言ってられないのが法もあってないような独裁国家。
独裁国家、軍事政権のダメさもよく描かれている。疑心暗鬼、汚職、密告、不当逮捕、リンチ、偽証、が横行し、やがて政権は脆くなり虐げられた民衆からのクーデターがおこったり外国から総スカンくらうのは必須。
プライム無料体験をお試しいただけます
プライム無料体験で、この注文から無料配送特典をご利用いただけます。
非会員 | プライム会員 | |
---|---|---|
通常配送 | ¥410 - ¥450* | 無料 |
お急ぎ便 | ¥510 - ¥550 | |
お届け日時指定便 | ¥510 - ¥650 |
*Amazon.co.jp発送商品の注文額 ¥3,500以上は非会員も無料
無料体験はいつでもキャンセルできます。30日のプライム無料体験をぜひお試しください。
新品:
¥3,190¥3,190 税込
ポイント: 96pt
(3%)
無料お届け日:
4月4日 木曜日
発送元: Amazon.co.jp 販売者: Amazon.co.jp
新品:
¥3,190¥3,190 税込
ポイント: 96pt
(3%)
無料お届け日:
4月4日 木曜日
発送元: Amazon.co.jp
販売者: Amazon.co.jp
中古品: ¥997
中古品:
¥997

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
誓願 ハードカバー – 2020/10/1
マーガレット・アトウッド
(著),
鴻巣友季子
(翻訳)
{"desktop_buybox_group_1":[{"displayPrice":"¥3,190","priceAmount":3190.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"3,190","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"XItknXacZUZGHLl4y9mm1vZ2i8otqsQ99WVwb5Ql8SBWIOJ81h3teu9Rq55LfgzoeQXWjUi0geU1bExyXNamn0qpVHUlLFg3ebhMO9d8%2FxqDW7GZra3YnJWTOO%2BqXH4SbFzSCekO1wU%3D","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"NEW","aapiBuyingOptionIndex":0}, {"displayPrice":"¥997","priceAmount":997.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"997","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"XItknXacZUZGHLl4y9mm1vZ2i8otqsQ90h9EcuRWtfLon5boQQBl5NAX0xSlT0EoWlodKEmvuxo2SpJK1qJLC1BttySRsPdmN6IGIJADFRUsSc5B%2F9y9CdN8fqGVrY7%2FksSmxDZ2sCM%2BD76FlVwP%2FQoxSfLXLwv1nOr8BrDZI3cSM31seLDfIA%3D%3D","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"USED","aapiBuyingOptionIndex":1}]}
購入オプションとあわせ買い
『侍女の物語』続篇
ブッカー賞受賞作
〈侍女〉オブフレッドの物語から15年後。
〈侍女〉の指導にあたっていた小母リディアは、司令官たちを掌握し、ギレアデ共和国を操る権力を持つまでになっていた。
司令官の娘として大切に育てられるアグネスは、将来よき妻となるための教育にかすかな違和感を覚えている。
カナダで古着屋の娘として自由を謳歌していたデイジーは、両親が何者かに爆殺されたことをきっかけに、
思いもよらなかった事実を事実を突きつけられ、危険な任務にその身を投じていく。
まったく異なる人生を歩んできた3人が出会うとき、ギレアデの命運が大きく動きはじめる。
静かに、強靭に、闘いをやめない女たちの物語。
ブッカー賞受賞作
〈侍女〉オブフレッドの物語から15年後。
〈侍女〉の指導にあたっていた小母リディアは、司令官たちを掌握し、ギレアデ共和国を操る権力を持つまでになっていた。
司令官の娘として大切に育てられるアグネスは、将来よき妻となるための教育にかすかな違和感を覚えている。
カナダで古着屋の娘として自由を謳歌していたデイジーは、両親が何者かに爆殺されたことをきっかけに、
思いもよらなかった事実を事実を突きつけられ、危険な任務にその身を投じていく。
まったく異なる人生を歩んできた3人が出会うとき、ギレアデの命運が大きく動きはじめる。
静かに、強靭に、闘いをやめない女たちの物語。
- 本の長さ600ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日2020/10/1
- 寸法13.9 x 4.2 x 19.4 cm
- ISBN-104152099704
- ISBN-13978-4152099709
よく一緒に購入されている商品

¥1,320¥1,320
最短で3月31日 日曜日のお届け予定です
在庫あり。
¥1,353¥1,353
最短で3月31日 日曜日のお届け予定です
在庫あり。
総額:
当社の価格を見るには、これら商品をカートに追加してください。
ポイントの合計:
pt
もう一度お試しください
追加されました
一緒に購入する商品を選択してください。
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
商品の説明
著者について
マーガレット・アトウッド
Margaret Atwood
50以上の小説、詩、批評を発表しているカナダの代表的作家。
『【昏/くら】き目の暗殺者』、『オリクスとクレイク』(以上早川書房刊)『キャッツ・アイ』、『またの名をグレイス』等の著作がある。
1985年に発表した『侍女の物語』(早川書房刊)はドナルド・トランプ大統領の誕生をきっかけに再びベストセラー入りし、
〈侍女〉は女性への抑圧に対抗するシンボルとなった。同作は2017年にドラマ化し、エミー賞を8部門で受賞した。
ブッカー賞、アーサー・C・クラーク賞、フランツ・カフカ賞など数々の賞を受賞している。2018年にはその文学活動によってコンパニオンズ・オブ・オナー勲章を受けている。
また、イラストレーター、劇作家、脚本家、操り人形師としても活躍。カナダ・トロント在住。
翻訳・鴻巣友季子
英米文学翻訳家・文芸評論家
訳書
『恥辱』『遅い男』『イエスの幼子時代』『イエスの学校時代』J・M・クッツェー(以上早川書房刊),
『嵐が丘』エミリー・ブロンテ,『風と共に去りぬ』マーガレット・ミッチェル,
『昏き目の暗殺者』(早川書房刊)『獄中シェイクスピア劇団』『ペネロピアド』マーガレット・アトウッド他多数
著書
『謎とき『風と共に去りぬ』』他多数
Margaret Atwood
50以上の小説、詩、批評を発表しているカナダの代表的作家。
『【昏/くら】き目の暗殺者』、『オリクスとクレイク』(以上早川書房刊)『キャッツ・アイ』、『またの名をグレイス』等の著作がある。
1985年に発表した『侍女の物語』(早川書房刊)はドナルド・トランプ大統領の誕生をきっかけに再びベストセラー入りし、
〈侍女〉は女性への抑圧に対抗するシンボルとなった。同作は2017年にドラマ化し、エミー賞を8部門で受賞した。
ブッカー賞、アーサー・C・クラーク賞、フランツ・カフカ賞など数々の賞を受賞している。2018年にはその文学活動によってコンパニオンズ・オブ・オナー勲章を受けている。
また、イラストレーター、劇作家、脚本家、操り人形師としても活躍。カナダ・トロント在住。
翻訳・鴻巣友季子
英米文学翻訳家・文芸評論家
訳書
『恥辱』『遅い男』『イエスの幼子時代』『イエスの学校時代』J・M・クッツェー(以上早川書房刊),
『嵐が丘』エミリー・ブロンテ,『風と共に去りぬ』マーガレット・ミッチェル,
『昏き目の暗殺者』(早川書房刊)『獄中シェイクスピア劇団』『ペネロピアド』マーガレット・アトウッド他多数
著書
『謎とき『風と共に去りぬ』』他多数
登録情報
- 出版社 : 早川書房 (2020/10/1)
- 発売日 : 2020/10/1
- 言語 : 日本語
- ハードカバー : 600ページ
- ISBN-10 : 4152099704
- ISBN-13 : 978-4152099709
- 寸法 : 13.9 x 4.2 x 19.4 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 322,598位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 4,090位英米文学
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。

著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2023年2月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ドラマから入りましたが、前作、侍女の物語より、構成も読みやすく希望が見えて面白かった。
前作は、結構きちんと読むのに労力を要したが、こちらの方がすっと頭に入った。
この手のフィクションで面白い本がなかなかないなーと思える昨今、久々に長編ながら引き込まれた一冊。
前作は、結構きちんと読むのに労力を要したが、こちらの方がすっと頭に入った。
この手のフィクションで面白い本がなかなかないなーと思える昨今、久々に長編ながら引き込まれた一冊。
2023年2月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
読みやすくて簡単です。聖書の表現もきちんと注釈が入っているし、
出てくる登場人物が全員都合よくつながっていて、わかりやすい世界観だと思いました。
ただ、前作の続きとして書く必要あったのかなあ…。あまりにもわかり易すぎて
余韻を残して終わった前作があったことが惜しいように思いました。
前作の良かったところが一つ一つは宗教的に美しくも正しい思想を積み重ねていくと全体として
正しくなくなってしまうという不可解さや難しさを被害者の主観だけから描いていたことだと
思うのですが、これは、ただの子どもと老人の冒険活劇になっちゃっていますよね…。
勧善懲悪的なのも惜しいなと思いました。別に宗教国家だから汚職があるわけでもないわけで
いつの間にかわかりやすい汚職の問題にすり替わっちゃってるのが惜しいなと思います。
出てくる登場人物が全員都合よくつながっていて、わかりやすい世界観だと思いました。
ただ、前作の続きとして書く必要あったのかなあ…。あまりにもわかり易すぎて
余韻を残して終わった前作があったことが惜しいように思いました。
前作の良かったところが一つ一つは宗教的に美しくも正しい思想を積み重ねていくと全体として
正しくなくなってしまうという不可解さや難しさを被害者の主観だけから描いていたことだと
思うのですが、これは、ただの子どもと老人の冒険活劇になっちゃっていますよね…。
勧善懲悪的なのも惜しいなと思いました。別に宗教国家だから汚職があるわけでもないわけで
いつの間にかわかりやすい汚職の問題にすり替わっちゃってるのが惜しいなと思います。
2022年1月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
なんとまぁ!
34年も経って、ある物語の続きを書こうとか、なんてこった。
私自身、年齢を重ねるごとに、読書の傾向が変わっています。
少年少女文学集の探偵シリーズやドラえもんのような空想世界から始まり、多感な(笑)10代20代前半は幻想文学やら純文学を拗らせ、疾風怒濤の20後半、30代はSF、ファンタジー、歴史に現実逃避し、今40代の入り口に立って、現実の世の中には悲しいことも辛いことも山ほどあるので、ハッピーエンドの話が読みたいと思います。
文筆業ならなおのこと。
これまでのアトウッド女史の34年の人生が、作品に強い影響を与えていると思わずにはいられません。
『侍女の物語』は、不条理で、抑圧と諦めの中に一筋の希望というか、怒りと熱情が入り混じった物語でしたが、続編の『誓願』は、崩壊の足音の先に見える自己犠牲と、信念と、人は何のために生き死すべきかという希望の物語だと思いました。
前作は閉じた物語で、後作は開かれた物語だ。という感想を書かれていたレビュアーさんがおられますが全くその通りと納得しました。
意地悪を言えば、前作のほうが、よりセンセーショナルで実験的で力強く、後作はご都合主義でハッピーエンドで説教臭いかもしれませんが…
でも私は『誓願』が読めてよかったです。
希望の見えない時代だからこそ、希望をもって歩みたいから。
34年も経って、ある物語の続きを書こうとか、なんてこった。
私自身、年齢を重ねるごとに、読書の傾向が変わっています。
少年少女文学集の探偵シリーズやドラえもんのような空想世界から始まり、多感な(笑)10代20代前半は幻想文学やら純文学を拗らせ、疾風怒濤の20後半、30代はSF、ファンタジー、歴史に現実逃避し、今40代の入り口に立って、現実の世の中には悲しいことも辛いことも山ほどあるので、ハッピーエンドの話が読みたいと思います。
文筆業ならなおのこと。
これまでのアトウッド女史の34年の人生が、作品に強い影響を与えていると思わずにはいられません。
『侍女の物語』は、不条理で、抑圧と諦めの中に一筋の希望というか、怒りと熱情が入り混じった物語でしたが、続編の『誓願』は、崩壊の足音の先に見える自己犠牲と、信念と、人は何のために生き死すべきかという希望の物語だと思いました。
前作は閉じた物語で、後作は開かれた物語だ。という感想を書かれていたレビュアーさんがおられますが全くその通りと納得しました。
意地悪を言えば、前作のほうが、よりセンセーショナルで実験的で力強く、後作はご都合主義でハッピーエンドで説教臭いかもしれませんが…
でも私は『誓願』が読めてよかったです。
希望の見えない時代だからこそ、希望をもって歩みたいから。
2020年10月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「侍女の物語」のオフブレッドの単独の語りから、この作品では、リティア小母、デイジー、アグネスの3人の語りとなる。それが、この物語にスリリングな要素を加えて、時間を忘れさせてくれる。
Hulu制作のテレビドラマも一緒に見るとより楽しめるかも。。。
Hulu制作のテレビドラマも一緒に見るとより楽しめるかも。。。
2020年11月17日に日本でレビュー済み
16年前に書かれた前作、侍女の物語を連続して読めたのも読書の精の導きとでも言うべきか?
二作を続けて読み比較するとより一層この世界がよく見えてくる
赤と白の侍女の物語、 緑と紺の誓願
閉じる物語と 開いてゆく物語
世紀末幻想絵画のような世界のトーンと VRムービーのような誓願の臨場感
アメリカに突然クーデターにより建国された独裁国家ギレアデ共和国、イスラム国のようなこの国では
全女性の権利と自由は剥奪され、一握りの権力層の為の子を産む装置のような扱いに貶められている。
前作でギレアデから逃亡した侍女オブカイル
彼女が彷徨うように暮らしていた町の光景ヴィジョン
それは奇妙に静かで不気味で薄ら寒く、そして何故か魅力的な美しささえ読み感じていた。
まるでポールデルヴォーの描く夜の町と女達の絵を誰もいない美術館で観ているようなやましさを
感じていたのだ。
今回の物語には彼女は出てこない。だが、彼女に関わっていたのであろう3人の女たちの手記と
インタビューが入れ替わり交互に彼女が見限り逃亡した国のその後を叙述している。
その3人の中でも重要で忘れ難い女性、リディア小母。女性を縛りつけ拘束する社会システムを
創設したのもまた女性 という巧緻で狡猾な国家構造。
彼女が権力欲に満ちた醜悪な存在であれば当たり前の物語だ。
だがここでは彼女もまた国家に圧制され剥奪された者であり、辛うじて同胞を殺す側に回ることに
より生き延び、国家への復讐を秘める者であり、そんな自分自身を自嘲できる瀬戸際のユーモアを
持つ者なのだ。
その存在こそがこの、続く物語、開く物語の肝であり、作者がこのアフターコロナの戦時下の現実
世界に提示した、生き延びる人間の像なのであろう。
地獄の中で抜け道を、辛苦の最中に笑いを、
試練の陰に救いを、闇の道中に光を、
見い出し、手に取り、手渡すことのできる者。
そんな存在に自分はなりたい
二作を続けて読み比較するとより一層この世界がよく見えてくる
赤と白の侍女の物語、 緑と紺の誓願
閉じる物語と 開いてゆく物語
世紀末幻想絵画のような世界のトーンと VRムービーのような誓願の臨場感
アメリカに突然クーデターにより建国された独裁国家ギレアデ共和国、イスラム国のようなこの国では
全女性の権利と自由は剥奪され、一握りの権力層の為の子を産む装置のような扱いに貶められている。
前作でギレアデから逃亡した侍女オブカイル
彼女が彷徨うように暮らしていた町の光景ヴィジョン
それは奇妙に静かで不気味で薄ら寒く、そして何故か魅力的な美しささえ読み感じていた。
まるでポールデルヴォーの描く夜の町と女達の絵を誰もいない美術館で観ているようなやましさを
感じていたのだ。
今回の物語には彼女は出てこない。だが、彼女に関わっていたのであろう3人の女たちの手記と
インタビューが入れ替わり交互に彼女が見限り逃亡した国のその後を叙述している。
その3人の中でも重要で忘れ難い女性、リディア小母。女性を縛りつけ拘束する社会システムを
創設したのもまた女性 という巧緻で狡猾な国家構造。
彼女が権力欲に満ちた醜悪な存在であれば当たり前の物語だ。
だがここでは彼女もまた国家に圧制され剥奪された者であり、辛うじて同胞を殺す側に回ることに
より生き延び、国家への復讐を秘める者であり、そんな自分自身を自嘲できる瀬戸際のユーモアを
持つ者なのだ。
その存在こそがこの、続く物語、開く物語の肝であり、作者がこのアフターコロナの戦時下の現実
世界に提示した、生き延びる人間の像なのであろう。
地獄の中で抜け道を、辛苦の最中に笑いを、
試練の陰に救いを、闇の道中に光を、
見い出し、手に取り、手渡すことのできる者。
そんな存在に自分はなりたい
2021年6月19日に日本でレビュー済み
マーガレット・アトウッドの代表作、「侍女の物語」の34年ぶりの続編。世界で最もハズレのない文学賞であるブッカー賞受賞作。どちらから考えても読んでおきたい作品と言えよう。
内容も期待に違わぬ快作。前作・侍女の物語は、現実世界がまだこんな歪んだ世の中になる前に、その可能性を示唆した作品だった。アーサークラーク賞受賞ということからも、当初SFとして読まれていた側面が窺われる。
対して、本作は、悪い冗談のような合衆国大統領が出現するように、前作の世界観が現実味を帯びる中での発表となった。
さすがの手練れアトウッドは、今度は閉塞感の増す世界に向けて、全体主義や人権侵害に敢然と立ち向かう勇気の物語を紡いだ。
本作単独で読んでも充分面白いが、是非是非「侍女の物語」から読み解いて欲しい。二冊合わせれば、かなりのページ数だが、その価値があることは、自信持って保証できる。
内容も期待に違わぬ快作。前作・侍女の物語は、現実世界がまだこんな歪んだ世の中になる前に、その可能性を示唆した作品だった。アーサークラーク賞受賞ということからも、当初SFとして読まれていた側面が窺われる。
対して、本作は、悪い冗談のような合衆国大統領が出現するように、前作の世界観が現実味を帯びる中での発表となった。
さすがの手練れアトウッドは、今度は閉塞感の増す世界に向けて、全体主義や人権侵害に敢然と立ち向かう勇気の物語を紡いだ。
本作単独で読んでも充分面白いが、是非是非「侍女の物語」から読み解いて欲しい。二冊合わせれば、かなりのページ数だが、その価値があることは、自信持って保証できる。
2021年10月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「侍女の物語」の中で、1番権威を持ち、恐ろしい存在であったリディア小母が、ますます力を持って存在している。
オブフレッドの衝撃的な逃走から、15年後の設定から始まる。
リディア小母が、建国当初のひどい経験の中から、今の位置に身を置くことができるようしてきた生き方は、悲しく辛い。
アグネスと、デイジーの体験もそれぞれ大変ではあるが、この『誓願』は、リディア小母が、主人公といっていいだろう。
作者のアトウッドさんは、「人類史上前例のない出来事は作中に登場させない」という基本方針で著作に取り組んでいるという。そうとすれば、なおさら、ギデアナ共和国のような国が、存在する可能性があるということ。
恐怖政治の政権は、確かに、世界にはあるようだ。なんとか回避できるか、どう、生き延びるか。
本書を読みつつ、自問した。
オブフレッドの衝撃的な逃走から、15年後の設定から始まる。
リディア小母が、建国当初のひどい経験の中から、今の位置に身を置くことができるようしてきた生き方は、悲しく辛い。
アグネスと、デイジーの体験もそれぞれ大変ではあるが、この『誓願』は、リディア小母が、主人公といっていいだろう。
作者のアトウッドさんは、「人類史上前例のない出来事は作中に登場させない」という基本方針で著作に取り組んでいるという。そうとすれば、なおさら、ギデアナ共和国のような国が、存在する可能性があるということ。
恐怖政治の政権は、確かに、世界にはあるようだ。なんとか回避できるか、どう、生き延びるか。
本書を読みつつ、自問した。