タイトルから、ひょっとしてコメディ? と思ったが、とんでもない。ガチガチの本格ミステリーだった。聖夜に密室で血塗れの殺人が起きる趣向で、皆に嫌われてる偏屈者の金持ちが、クリスマスに家族を一同に集めるのは、まるで「クリスマスキャロル」みたい。
殺害動機のない方が珍しいキャラの中、意外な真犯人を設定したのは、さすがクリステイー。ポアロの謎解きで、かなり冒頭の箇所から、伏線が貼られていたとわかるのは快感。「血塗れ」の密室は、派手な演出だけど、そうなるよう仕向けた犯人の行動は理性的。犯人の意外性と、その人物の理性的な犯行が明らかになってゆく終盤は、正に本格ミステリーの味わいだった。
有名作ではないけれど、本格ミステリーの教科書みたいな傑作と評価したい。
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ポアロのクリスマス (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) 文庫 – 2003/11/11
アガサ・クリスティー
(著),
村上 啓夫
(翻訳)
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- 本の長さ473ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日2003/11/11
- ISBN-104151300171
- ISBN-13978-4151300172
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登録情報
- 出版社 : 早川書房 (2003/11/11)
- 発売日 : 2003/11/11
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 473ページ
- ISBN-10 : 4151300171
- ISBN-13 : 978-4151300172
- Amazon 売れ筋ランキング: - 298,227位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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著者について
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1890年、保養地として有名なイギリスのデヴォン州トーキーに生まれる。中産階級の家庭に育つが、のちに一家の経済状況は悪化してしまい、やがてお金のかからない読書に熱中するようになる。特にコナン・ドイルのシャーロック・ホームズものを読んでミステリに夢中になる。
1914年に24歳でイギリス航空隊のアーチボルド・クリスティーと結婚し、1920年には長篇『スタイルズ荘の怪事件』で作家デビュー。1926年には謎の失踪を遂げる。様々な憶測が飛び交うが、10日後に発見された。1928年にアーチボルドと離婚し、1930年に考古学者のマックス・マローワンに出会い、嵐のようなロマンスののち結婚した。
1976年に亡くなるまで、長篇、短篇、戯曲など、その作品群は100以上にのぼる。現在も全世界の読者に愛読されており、その功績をたたえて大英帝国勲章が授与されている。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2021年2月20日に日本でレビュー済み
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コロナの自粛期間中にすっかりアガサクリスティ―にはまり、特にポアロシリーズが好きでコツコツと読んでいます。
この作品も、ポアロらしくあっという間に読み終わってしまいました。
ここ最近ポアロシリーズを読んでいるので後半部分で犯人がわかりました。
全くトリックなどはわからなかったので、ただの勘ですが。
アガサクリスティーの作品は登場人物が多く、海外の名前なのでなかなか覚えられず誰が誰だが途中でわからなくなるのですが、こちらの作品は比較的登場人物が夫婦が多くシンプルなのでわかりやすかったです。
初心者にもお勧めできると思います。
ただ個人的に翻訳があまり良くない気がします。今まで何冊かシリーズを読んできましたが一番しっくりきませんでした。新訳が出てくることを望みます。
その為星を四つにしました。
この作品も、ポアロらしくあっという間に読み終わってしまいました。
ここ最近ポアロシリーズを読んでいるので後半部分で犯人がわかりました。
全くトリックなどはわからなかったので、ただの勘ですが。
アガサクリスティーの作品は登場人物が多く、海外の名前なのでなかなか覚えられず誰が誰だが途中でわからなくなるのですが、こちらの作品は比較的登場人物が夫婦が多くシンプルなのでわかりやすかったです。
初心者にもお勧めできると思います。
ただ個人的に翻訳があまり良くない気がします。今まで何冊かシリーズを読んできましたが一番しっくりきませんでした。新訳が出てくることを望みます。
その為星を四つにしました。
2021年11月11日に日本でレビュー済み
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タイトルとは裏腹にクリスマスっぽさは皆無の、クリスティの作品では珍しい、本格派の密室殺人です。
あまり有名な作品ではないので期待せずに読みはじめたのですが、「アクロイド殺し」や「オリエント急行殺人事件」などの傑作と比べても遜色無いのではないかと思うほどに大変楽しめました。
何がそれほどまでに楽しめたのかといえば、犯人の意外性でした。
この作品の面白さは、犯人を暴く最終盤のシーンに凝縮されていると思います。
ええええええええええ!!???となったのは本当に久しぶりでした。
ただ、他のクリスティの作品ではよく提示されている幾つかの事象が、この作品で提示されていないため、少々ご都合主義な部分があるのは否めません。
また、終盤までいまひとつ盛り上がりに欠ける展開の弱さがあります。
この辺りが有名になれなかった原因なのかもしれません。
しかしそれらの欠点を補って余りあるほど、犯人があまりにも意外すぎて、細かいことは全部吹っ飛んでしまいました。
欠点はあれどポアロ物の中ではかなり質の高い作品ではないでしょうか。
ちなみに一部の女性陣は深みのある人間性が描かれているので、クリスティの巧みな人物描写がお好きな方にもおすすめしたいです。
あまり有名な作品ではないので期待せずに読みはじめたのですが、「アクロイド殺し」や「オリエント急行殺人事件」などの傑作と比べても遜色無いのではないかと思うほどに大変楽しめました。
何がそれほどまでに楽しめたのかといえば、犯人の意外性でした。
この作品の面白さは、犯人を暴く最終盤のシーンに凝縮されていると思います。
ええええええええええ!!???となったのは本当に久しぶりでした。
ただ、他のクリスティの作品ではよく提示されている幾つかの事象が、この作品で提示されていないため、少々ご都合主義な部分があるのは否めません。
また、終盤までいまひとつ盛り上がりに欠ける展開の弱さがあります。
この辺りが有名になれなかった原因なのかもしれません。
しかしそれらの欠点を補って余りあるほど、犯人があまりにも意外すぎて、細かいことは全部吹っ飛んでしまいました。
欠点はあれどポアロ物の中ではかなり質の高い作品ではないでしょうか。
ちなみに一部の女性陣は深みのある人間性が描かれているので、クリスティの巧みな人物描写がお好きな方にもおすすめしたいです。
2015年1月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ミステリ界の女王と言えば、文句なしに本作品の著者、アガサ・クリスティーでしょう。
では、ミステリのジャンルでの王道は、と言われたら、「密室殺人」と「意外な犯人」が挙げられると思います。
本作品は、そんな2つの王道に、ミステリの女王が挑んだ作品です。
ロンドンの郊外、ゴーストン館に住む富豪の老人、シメオン・リーはクリスマスを家族で過ごそうと、息子夫婦たちや、リー家に縁のある人々を招待する。
果たしてクリスマス・イヴにシメオンの部屋から悲鳴が上がり、老人が密室状態で刺殺されているのが発見された。
たまたま現地を訪れていたエルキュール・ポアロは捜査を開始するが…といったお話。
大邸宅の富豪の死という設定は、作品発表の1930年代の本格ミステリではありがちですが、事件発生をクリスマス・イヴにして、発見された死体も、サンタクロースを思わせる真っ赤な血染めというところが、本作品の特徴です。
ただ、注目の「密室殺人」と「意外な犯人」についてはちょっとインパクトに欠けていたように思います。
作品の書かれた時代としては新鮮だったのかもしれませんが、こうした古典的な作品を踏まえたミステリを読んでいる21世紀の読者としては、常套手段の印象を拭えなかったのです。
とは言っても、真相に至るまでの手掛かりや伏線、また、最後のポアロの推理は、さすがミステリの女王と思わせるものがあります。
本格ミステリとしては、上質のレベルにあると言えます。
そのような訳で、著者の代表作と呼ばれる作品を読んだ方が、次は何を?と言われたら、オススメしたくなる、そんな作品でした。
では、ミステリのジャンルでの王道は、と言われたら、「密室殺人」と「意外な犯人」が挙げられると思います。
本作品は、そんな2つの王道に、ミステリの女王が挑んだ作品です。
ロンドンの郊外、ゴーストン館に住む富豪の老人、シメオン・リーはクリスマスを家族で過ごそうと、息子夫婦たちや、リー家に縁のある人々を招待する。
果たしてクリスマス・イヴにシメオンの部屋から悲鳴が上がり、老人が密室状態で刺殺されているのが発見された。
たまたま現地を訪れていたエルキュール・ポアロは捜査を開始するが…といったお話。
大邸宅の富豪の死という設定は、作品発表の1930年代の本格ミステリではありがちですが、事件発生をクリスマス・イヴにして、発見された死体も、サンタクロースを思わせる真っ赤な血染めというところが、本作品の特徴です。
ただ、注目の「密室殺人」と「意外な犯人」についてはちょっとインパクトに欠けていたように思います。
作品の書かれた時代としては新鮮だったのかもしれませんが、こうした古典的な作品を踏まえたミステリを読んでいる21世紀の読者としては、常套手段の印象を拭えなかったのです。
とは言っても、真相に至るまでの手掛かりや伏線、また、最後のポアロの推理は、さすがミステリの女王と思わせるものがあります。
本格ミステリとしては、上質のレベルにあると言えます。
そのような訳で、著者の代表作と呼ばれる作品を読んだ方が、次は何を?と言われたら、オススメしたくなる、そんな作品でした。
2023年8月22日に日本でレビュー済み
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作品の雰囲気はまずまずだったんですが、犯人が仕掛けたトリックにチープな印象を受けて、いまいちだったかなと。
犯人は予想外でしたね。ちっとも分かりませんでした。
ちょっとひどいなと思ったのは、訳文すね。この登場人物がこういう言葉遣いはしないだろうと、あちこちで感じました。なかでも、エルキュール・ポアロが相手に対して、「きみの意見では」というふうに〈きみ〉と言うんだけれど、ポアロが使う言葉として、私はこれがとても引っかかりました。
訳文に関して、もう一点。
〈ヘンリー・リー〉という名前が二回出てくるのですが(文庫本の159頁並びに169頁)、これは明らかに登場人物のひとりである〈ハリー・リー〉のことを指しています。おそらく、〈ハリー〉は愛称で〈ヘンリー〉が本名だと思ったんだけど、そのことがどこにも記されていません。巻頭の登場人物欄には〈ヘンリー・リー〉なる人物は見当たらないし、これ、不親切だなあと思いました。
文庫本の元となった単行本の訳文は1957年(昭和32年)と古いものですし、そろそろ新訳版が欲しいところっすね。
犯人は予想外でしたね。ちっとも分かりませんでした。
ちょっとひどいなと思ったのは、訳文すね。この登場人物がこういう言葉遣いはしないだろうと、あちこちで感じました。なかでも、エルキュール・ポアロが相手に対して、「きみの意見では」というふうに〈きみ〉と言うんだけれど、ポアロが使う言葉として、私はこれがとても引っかかりました。
訳文に関して、もう一点。
〈ヘンリー・リー〉という名前が二回出てくるのですが(文庫本の159頁並びに169頁)、これは明らかに登場人物のひとりである〈ハリー・リー〉のことを指しています。おそらく、〈ハリー〉は愛称で〈ヘンリー〉が本名だと思ったんだけど、そのことがどこにも記されていません。巻頭の登場人物欄には〈ヘンリー・リー〉なる人物は見当たらないし、これ、不親切だなあと思いました。
文庫本の元となった単行本の訳文は1957年(昭和32年)と古いものですし、そろそろ新訳版が欲しいところっすね。
2018年9月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
素晴らしい。本格
推理小説の面白さが詰まっている。
クリスティの突き放したような客観性は、舞台を見ているような俯瞰的な目線を与えてくれる。クリスマスのワクワク感と美味しい料理と殺人。
同じような読後感を持つものは有栖川有栖氏の「46番目の密室」があると私は思う。
推理小説の面白さが詰まっている。
クリスティの突き放したような客観性は、舞台を見ているような俯瞰的な目線を与えてくれる。クリスマスのワクワク感と美味しい料理と殺人。
同じような読後感を持つものは有栖川有栖氏の「46番目の密室」があると私は思う。
2011年1月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
のどかそうなタイトルからは想像できない“本格”です。
殺人が起こり、容疑者の証言を集め、その中にはもちろん虚言や語られていないことがあるわけで、それを見極めながら一つの結論に至る。ミステリーかくあるべし、という王道の運びです。
比較的初期の作品ということもあるのでしょう。
☆を一つ減らしたのは、犯人が良くも悪くも意外すぎ、というところで。
殺人が起こり、容疑者の証言を集め、その中にはもちろん虚言や語られていないことがあるわけで、それを見極めながら一つの結論に至る。ミステリーかくあるべし、という王道の運びです。
比較的初期の作品ということもあるのでしょう。
☆を一つ減らしたのは、犯人が良くも悪くも意外すぎ、というところで。
2018年6月29日に日本でレビュー済み
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アガサクリスティの文庫を全て所持してますがデジタル化に伴ってまた読み始めてます。
この作品はポアロシリーズの中でも好きな作品です。
それぞれの人間性をどの作品でもうまく表現しているのがアガサクリスティの好きなところなのですが、この作品の登場人物も本当うまく表現されていて楽しめます。
この作品はポアロシリーズの中でも好きな作品です。
それぞれの人間性をどの作品でもうまく表現しているのがアガサクリスティの好きなところなのですが、この作品の登場人物も本当うまく表現されていて楽しめます。