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<トリイ・へイデン文庫>シーラという子--虐待されたある少女の物語 (ハヤカワ文庫 HB) 文庫 – 2004/6/10

4.6 5つ星のうち4.6 70個の評価

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 早川書房 (2004/6/10)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2004/6/10
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 444ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4151102019
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4151102011
  • カスタマーレビュー:
    4.6 5つ星のうち4.6 70個の評価

著者について

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トリイ・ヘイデン
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カスタマーレビュー

星5つ中4.6つ
5つのうち4.6つ
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上位レビュー、対象国: 日本

2021年5月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
引き込まれました。
2019年11月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
小さなころ適切な環境を与えてもらえなかった子どもが熱心な先生と愛着を結んでいき、成長していくお話です。主人公と一緒に内蔵がよじれる思いをしながら読みました。子どもの成長が感動的でした。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2013年10月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
教師と子供の感動物語。

なんてものは、私の好むタイプの話では無い。
「BOOK」データベースの内容を読んで、感動できそうだから読んでみようと思った訳でも無い。

こんな問題児をどうやって更正させたのだろう?

という好奇心だけで手を出し、サスペンスを読むのと同じ気持ちで読み始めた。

読み進めるうちに、ほどなくシーラが登場し、予想以上の問題児っぷりを見せてくれた。
「さて、このクソガキをどうやってまともにしていくんだ?」
などと斜に構えて読み進めていくこと数十ページ。

もう、私はシーラの虜になっていた。
作者であるトリイが彼女に惹かれてしまったのも無理はない。
この作者の他の本にも、魅力的で個性的な子供は出てくるが、
シーラほど魅力的な登場人物はいないと断言できる。

変な言い方かもしれないが、彼女からは一種のカリスマ性というものすら感じてしまうのだ。

わがままで、自分勝手で、どうしようもないクソガキ。
そんなシーラのことが気になって仕方が無くなる。

文章も軽快で読みやすく、一気に読了してしまった。
そして、成長したシーラが登場する「タイガーと呼ばれた子」の購入を即断。

「シーラ」を読んだら、間違いなく「タイガー」も読みたくなる。

この本を買うなら「もう一冊買うハメになるかもしれない」という覚悟が必要だ。
10人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2014年12月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
シーラの家族は愛することに不器用な人達ばかり.
シーラの母親も,父親も,ジェリー叔父も.
彼らもまたそういう大人に囲まれて育ったのかもしれない.
親から子へと繰り返される負の連鎖.
無力感に心が押しつぶされる.

本書は見るに耐えない現実の断片を切り取った一冊である.
覚悟を持って読まれたし.
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2019年5月23日に日本でレビュー済み
トリイ・ヘイデンという女性が実際にどのような療育をしているのかは分からないが、「語り」という点については一流である。

随所で語られる彼女の思想は、実際に対人援助という分野で働く人たちには大いに参考になるだろう。たとえばこういう文章(太字下線はブログ主)。

“シーラがどうして紙に書くことを恐れるようになったのかはついにわからなかった。後に彼女と再会して話したときに、それが失敗を恐れることと関係があるのではという私の考えが正しいことを彼女が認めたことはあった。だが、ほんとうのところはわからなかった。また知る必要もそれほど感じなかった。というのも、私は人間の行動は、そんな単純な因果関係で説明のつくものばかりではないと思っていたからだ。”

精神科診療でも、「なんでこういう行動をしたのか」「どうしてこうなったのか」といった問いが、家族から、スタッフから、あるいは本人から、そして時には医師自身のなかからも出てくる。そういうとき、トリイのこの言葉を思い出すようにしたい。
「人間の行動は、そんな単純な因果関係で説明のつくものばかりではない」

本書の主人公シーラから、トリイと恋人のチャドが本当の父母だったら良いのに、と言われたときのトリイの返事が素晴らしい。

“「トリイがお母さんで、チャドがあたしのお父さんだったらいいのにって思ってるんだ」
(中略)
「それよりいいんじゃない? 私たち、友達だもの。友達って親よりいいわよ。だって友達だってことは、私たちは、そうしなければならないからじゃなくて、自分たちがそうしたいと思っているから、愛し合っているんですもの。自分たちで友達になろうってことを選んだわけだから」”

こういうことを恥ずかしがらず言い合える友だちはいるだろうか?(俺は何人かいる)

シーラを愛していながらも虐待してしまう父について、トリイが感じたことにも強く胸を打たれた。

“いつの間にか彼を好きになっていた。そして同情の念がこみあげてきた。犠性者はシーラだけではないのだ。彼女の父も彼女と同じだけの気遣いを必要としており、またそうされるだけの資格を持っているのだった。かつて痛みからも苦しみからも決して救われることのなかった小さな少年がいて、それがいま一人の男性になっているのだった。ああ、そういう人に気配りをしてあげるだけの充分な人間がいたら、無条件に愛してあけるだけの人かいたらーーー私は悲しい思いでそう思わずにはいられなかった。”

「虐待の連鎖」「負の連鎖」という言葉で語られることではあるが、こういう眼差しで親を支援する人たちが増えれば、連鎖を弱めていくことができるはずだと信じている。

最後に、トリイの信念めいた一文が胸に残ったので記しておく。

“人が人に与えられるもので思い出ほどすばらしいものはない。”
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2017年7月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
これは一番最初に日本で出版されたトリイ・ヘイデンのノンフィクションで、後に文庫化された本です。舞台はアメリカの小学校にある「特殊学級」。現在日本では「特別支援学級」と呼ばれている様なクラスで働く女性教師のトリイ・ヘイデンと、虐待の末に高速道路に置き去りにされた少女の実話を軸に、様々な人間ドラマを描いたノンフィクション・ドラマです。
トリイ・ヘイデンの本は、今現在で何冊か出版されていますが、この本は「虐待」というタブーが、まだ日本に埋もれていた1990年代後半頃に本屋に並び、瞬く間に人々が手にしていったベストセラー本です。
内容は主に虐待された少女と教える立場のいわゆる現場教師の葛藤なので、読むだけで気が滅入る人も居るかもしれません。
それでも今でもトリイの本には支持者が多く、それはある種、「声なき声」や「姿なき命の悲鳴」が終わらない日本社会の底辺と、どこか重なるシーンがあるからでしょう。
親に棄てられ、誰の手にも負えない幼い少女は、一人の教師との出会いによって6歳まで得ることが不可能だった愛情をもらいます。
少女を救う為に、トリイや学級の生徒たちや、その子たちを取り巻く全ての人々が動き始めた時に、見えてくるものとは…。
これは単に「虐待」を綴った本ではなく、人が救われる為に必要な「人権」を、第三者として関わる立場の者が、どうすれば取り戻せるか。それを問いかける矛先は、何処にあるのかを知ろうとするが故の、葛藤と闘い。そこからの共存の行方を手放さない真の救助とは何か?を、問いかけた本だと思います。
現場を見た著者だからこそ、語らう事のできる、鮮烈な生々しさをもった描写は、切実で鮮明なまでのリアリティを綴っています。
すぐそこに在るヒューマン・ドキュメンタリー要素を含んだノンフィクションがあるとすれば、間違いなく「シーラという子」だと思います。

もしかしてこの少女は、今の日本のどこかにいる少年少年かもしれない。
その「声なき声」の存在・命・その瞬間を知っている自分にとっては、とても重要な本だと言えるでしょう。
多くの人が、人生のどこかで見てきた風景が重なり、多くの人が手にした。
それだけ必要とされ、ベストセラーになるという経緯が語るものは、決して遠い国の出来事じゃないからでしょう。
身近な場所で起こることだからこそ、多くの人が関心をもち、その日本社会の闇に放り込まれた本を読んだのかもしれません。
ただの感動的な物語としては、ラストはあまりにも生々しい哀しみと痛みを伴います。
それでも、きっと人生は続く。
それを知る為の本かもしれません。
12人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2014年7月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
以前に一度読んだことがあり、子供関係の仕事を希望している娘に読ませたいと思って購入しました。
愛情を受けず、虐待されてきた子どもはこんなふうになってしまうんだ、と思いました。子どもは嫌いだったけど、親の接し方によって子どもの人格は変わってしまうのだと、いわゆる不良と呼ばれる子、行動に問題のある子はきっと親の愛情不足なのだと思った。トリィのような先生がたくさんいたら、どんなに救われる子どもたちがどんなにたくさんいるだろう。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2015年4月1日に日本でレビュー済み
著者トリイ・ヘイデンの連作は図書館で借りてほとんど読みました。なぜ買わなかった? 買って読むほどでもないと思ったからです。

ヘイデンは、次から次へと悲惨このうえない状況下に置かれた児童を、真正面から向き合って取り組むわけですね。しかし連作となると、多くの患者( 障害児 )と接しなければならない職業上の理由とはいえ、当事者である子供たちを置き去りにして良いのだろうか、との疑問が先立ってしまいます。
これほど重篤な児童なら五年、十年、それ以上のスパンを掛けなければ、はい、次って訳にはいかないでしょう。

たとえて言うならば、ヘレン・ケラーに付き添ったサリヴァン先生。こうした関係こそ、より深くて真摯なものではないかと思うのです。

夢中になって丸一日で一気に読みました。あまりに衝撃的で感動しました。考えさせられました。
新刊書がでた当時は爆発的に売れて、あっと言う間に書店のコーナーから消え去りました。

続編また続編と、図書館に予約して待ちに待って読んだら、またすぐ出される。出版社の売らんかな主義があまりにも目に見えてひどい。
児童虐待という重いテーマを、安易に商業主義の路線に乗せて売りまくるのに疑問があったわけです。

「シーラという子」と「タイガーと呼ばれた子」(トリイがシーラと再会する話)。この二冊は秀逸です。是非とも一度はお読みになってください、新品同様の古書がいっぱいありますから。
本作品を貶(おとし)める意図はありません。あしからずご了承ください。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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