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試験に出る哲学―「センター試験」で西洋思想に入門する (NHK出版新書 563) 新書 – 2018/9/11
斎藤 哲也
(著)
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「センター倫理20問」にチャレンジすれば 西洋思想がサク分かり!
思想の重要なポイントが毎回出題される「センター試験・倫理」。哲学を学び直すなら、これにあたるのが一番。ソクラテス、プラトンからニーチェ、ウィトゲンシュタインまで、厳選20問にチャレンジし、解説とイラストを楽しむうちに西洋思想の基本がサラリと頭に入ってくる。大ベストセラー『哲学用語図鑑』の監修者、初の書き下ろし新書!
[内容]
I 哲学は「無知の知」から始まった
──古代ギリシャ哲学からスコラ哲学へ
1 - 1「ソクラテス以前」に何が起きたのか?
──神話から理性へ
古代ギリシャの神話的世界観/タレスはなぜ「最初の哲学者」といわれるのか
タレスへのツッコミ/「万物の本質」って何だ?/そして原子論が登場した!
1 - 2「無知の知」って何だ?
──ソクラテスvs.ソフィストの攻防
ポピュリズム、アテナイを覆う/ソフィストの相対主義/ソクラテス=プラトン?
「無知の知」はいかに自覚されたか/ソクラテスの手法は「ツッコミ」だった
相対主義への命がけの抵抗
1 - 3「洞窟」とは何の比喩なのか?
──プラトンのイデア論
ピタゴラス学派からの影響/イデア界と現象界/哲学者の役割とは何か
二世界論が西洋思想をつくった/魂の三分説と理想国家論
1 - 4 世界の成り立ちをどう解きほぐす?
──プラトンからアリストテレスへ
世界を整理しようとした人/世界は「形相」と「質料」でできている
世界の変化までもが説明できる/物事には四つの原因がある
人は「中庸の習慣」でカシコクなる/共和制こそ持続可能
1 - 5「自然に従って生きよ」とはどういう意味?
──ヘレニズム期の思想
現代にも通じるヘレニズム思想/1キュニコス派──虚飾を嫌い、ときにシニカルに
2ストア派──自然に従って生きよ/3エピクロス派──隠れて生きよ
4懐疑主義──自らの五感すら信じるな
1 - 6 信仰と理性をどう調和させる?
──アウグスティヌスとトマス・アクィナス
新プラトン主義との出会い/できるのは、無条件に神を愛することのみ
救済は「教会」を通してのみ/アリストテレスをいかに受容するか
信仰と理性は協働する
II「神」が主役の座を譲り、退場していく
──近代哲学のエッセンス
2 - 1 誰が「イドラ」に囚われているのか?
──ベーコンと近代科学
近代科学成立の背景/自然に服従し、自然を支配する
三段論法vs.帰納法/四つのイドラ
2 - 2 人はいかに「真理」に辿りつくのか?
──デカルトの物心二元論
探究の四つの規則/方法的懐疑から導かれた「我思う、ゆえに我あり」
神の理性の出張所/そして、物心二元論に行きつく
人工知能研究との関連
2 - 3 自由とは? 実体とは?
── スピノザとライプニッツの大陸合理論
認知科学の先駆者スピノザ、一〇〇〇年に一人の天才ライプニッツ
石ころから人間の肉体まで、すべては神のあらわれである!
意志が存在しないのなら、人間にとって自由とは何か/モナドって何だ?
超絶プログラマーの腕前を見よ!
2 - 4「因果関係」って何だ?
── ロック、バークリー、ヒュームのイギリス経験論
人間の心は「タブラ・ラサ」である/知覚されなければ事物は存在しない!?
ヒュームの問い──何が人間に物体の存在を信じさせているのか
因果関係なんて思い込みにすぎない
2 - 5「定言命法」って何だ?
──カントの認識論と道徳論
ヒュームの一撃/「認識のサングラス」の効用/認識と理性の限界を画定する
定言命法の例/カントにとっての自由
2 - 6 理想の共同体はいかに生まれるのか?
──ヘーゲルの歴史観
ドイツ観念論の登場/ヘーゲルが描いた精神の成長物語
世界史とは自由が拡大していくプロセスである/ヘーゲルの代名詞「弁証法」
人倫とは「理想の共同体」/家族・市民社会・国家
III ひねくれた哲学者たちが
「当たり前のこと」を疑いはじめた──近代批判の哲学
3 - 1 資本主義社会はなぜ批判されるのか?
──マルクスの唯物史観
思想を武器に世界を変えよう/歴史の主役は「物質的生活」
唯物史観とは何か/労働が疎外される!
搾取のカラクリ
3 - 2 西洋哲学の破壊者登場!
──ニーチェの超人論
「真理」なんてクソ食らえ/「神の死」がもたらすニヒリズム
道徳はルサンチマンから生まれた/世界は解釈でできている
現実逃避せずに、生そのものに満足せよ
3 - 3 プラグマティズムって何だ?
──パース、ジェイムズ、デューイ
1パース──知識と経験を結びつける
2ジェイムズ──真理とは「有用性」である
3デューイ──民主主義としてのプラグマティズム
デューイが提唱した「問題解決学習」
3 - 4 大衆社会と科学技術を批判せよ!
──ハイデガーの存在論
「存在の意味」への問い/人間とは、他人やモノと関係し合う存在である
モノに対する「気遣い」/大衆社会に埋没するダス・マン
重要なのは「死」を直視すること/技術の時代の「故郷喪失」
3 - 5「実存」という不安とどう向き合うか?
──キルケゴールからサルトルへ
実存主義とはどのような思想か/追求するべきは主体的真理
実存の三段階/生き方が本質をつくりあげる
アンガージュマン︱︱︱未来へのポジティブ思考
3 - 6「言語ゲーム」って何だ?
──ウィトゲンシュタインの軌跡
語りえぬものについては、沈黙せねばならない
「いかに生き、いかに死ぬか」は言語化不能
「やばい」を哲学的に探究すると/「本質」ではなく「類似」
思想の重要なポイントが毎回出題される「センター試験・倫理」。哲学を学び直すなら、これにあたるのが一番。ソクラテス、プラトンからニーチェ、ウィトゲンシュタインまで、厳選20問にチャレンジし、解説とイラストを楽しむうちに西洋思想の基本がサラリと頭に入ってくる。大ベストセラー『哲学用語図鑑』の監修者、初の書き下ろし新書!
[内容]
I 哲学は「無知の知」から始まった
──古代ギリシャ哲学からスコラ哲学へ
1 - 1「ソクラテス以前」に何が起きたのか?
──神話から理性へ
古代ギリシャの神話的世界観/タレスはなぜ「最初の哲学者」といわれるのか
タレスへのツッコミ/「万物の本質」って何だ?/そして原子論が登場した!
1 - 2「無知の知」って何だ?
──ソクラテスvs.ソフィストの攻防
ポピュリズム、アテナイを覆う/ソフィストの相対主義/ソクラテス=プラトン?
「無知の知」はいかに自覚されたか/ソクラテスの手法は「ツッコミ」だった
相対主義への命がけの抵抗
1 - 3「洞窟」とは何の比喩なのか?
──プラトンのイデア論
ピタゴラス学派からの影響/イデア界と現象界/哲学者の役割とは何か
二世界論が西洋思想をつくった/魂の三分説と理想国家論
1 - 4 世界の成り立ちをどう解きほぐす?
──プラトンからアリストテレスへ
世界を整理しようとした人/世界は「形相」と「質料」でできている
世界の変化までもが説明できる/物事には四つの原因がある
人は「中庸の習慣」でカシコクなる/共和制こそ持続可能
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──ヘレニズム期の思想
現代にも通じるヘレニズム思想/1キュニコス派──虚飾を嫌い、ときにシニカルに
2ストア派──自然に従って生きよ/3エピクロス派──隠れて生きよ
4懐疑主義──自らの五感すら信じるな
1 - 6 信仰と理性をどう調和させる?
──アウグスティヌスとトマス・アクィナス
新プラトン主義との出会い/できるのは、無条件に神を愛することのみ
救済は「教会」を通してのみ/アリストテレスをいかに受容するか
信仰と理性は協働する
II「神」が主役の座を譲り、退場していく
──近代哲学のエッセンス
2 - 1 誰が「イドラ」に囚われているのか?
──ベーコンと近代科学
近代科学成立の背景/自然に服従し、自然を支配する
三段論法vs.帰納法/四つのイドラ
2 - 2 人はいかに「真理」に辿りつくのか?
──デカルトの物心二元論
探究の四つの規則/方法的懐疑から導かれた「我思う、ゆえに我あり」
神の理性の出張所/そして、物心二元論に行きつく
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道徳はルサンチマンから生まれた/世界は解釈でできている
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──パース、ジェイムズ、デューイ
1パース──知識と経験を結びつける
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3デューイ──民主主義としてのプラグマティズム
デューイが提唱した「問題解決学習」
3 - 4 大衆社会と科学技術を批判せよ!
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モノに対する「気遣い」/大衆社会に埋没するダス・マン
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──キルケゴールからサルトルへ
実存主義とはどのような思想か/追求するべきは主体的真理
実存の三段階/生き方が本質をつくりあげる
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3 - 6「言語ゲーム」って何だ?
──ウィトゲンシュタインの軌跡
語りえぬものについては、沈黙せねばならない
「いかに生き、いかに死ぬか」は言語化不能
「やばい」を哲学的に探究すると/「本質」ではなく「類似」
- 本の長さ264ページ
- 言語日本語
- 出版社NHK出版
- 発売日2018/9/11
- 寸法11.2 x 1.3 x 17.2 cm
- ISBN-104140885637
- ISBN-13978-4140885635
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商品の説明
著者について
■斎藤哲也(さいとう・てつや)
1971年生まれ。ライター・編集者。東京大学文学部哲学科卒業。
人文思想系から経済・ビジネスまで、幅広い分野の書籍の編集・構成を手がける。
編集・監修に『哲学用語図鑑』『続・哲学用語図鑑──中国・日本・英米(分析哲学)編』(プレジデント社)、『現代思想入門』(仲正昌樹ほか著・PHP研究所)など。著書に『読解 評論文キーワード』(筑摩書房)など。「文化系トークラジオ Life」(TBSラジオ)サブパーソナリティーとして出演中
1971年生まれ。ライター・編集者。東京大学文学部哲学科卒業。
人文思想系から経済・ビジネスまで、幅広い分野の書籍の編集・構成を手がける。
編集・監修に『哲学用語図鑑』『続・哲学用語図鑑──中国・日本・英米(分析哲学)編』(プレジデント社)、『現代思想入門』(仲正昌樹ほか著・PHP研究所)など。著書に『読解 評論文キーワード』(筑摩書房)など。「文化系トークラジオ Life」(TBSラジオ)サブパーソナリティーとして出演中
登録情報
- 出版社 : NHK出版 (2018/9/11)
- 発売日 : 2018/9/11
- 言語 : 日本語
- 新書 : 264ページ
- ISBN-10 : 4140885637
- ISBN-13 : 978-4140885635
- 寸法 : 11.2 x 1.3 x 17.2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 12,384位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 6位NHK出版新書
- - 42位西洋思想
- - 47位センター試験対策参考書
- カスタマーレビュー:
著者について
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1971年生まれ。ライター・編集者。東京大学哲学科卒業。人文思想系を中心に、知の橋渡しとなる書籍の編集・構成を数多く手がける。著書に『試験に出る哲学──「センター試験」で西洋思想に入門する』(NHK出版新書)、『もっと試験に出る哲学――「入試問題」で東洋思想に入門する』(同)、『読解 評論文キーワード』(筑摩書房)など。編集・監修に『哲学用語図鑑』『続・哲学用語図鑑──中国・日本・英米(分析哲学)編』(田中正人著、プレジデント社)、『現代思想入門』(仲正昌樹ほか著、PHP研究所)など。「文化系トークラジオLife」(TBSラジオ)サブパーソナリティーとして活躍中。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2022年12月14日に日本でレビュー済み
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まず、文章が上手い。さらに、内容も、難解な哲学を、平易に説明してある。しかも、大切な箇所はちゃんと押さえてある。作者が哲学書を自分なりしっかりと咀嚼した跡が伺え、各哲学者の主張の相互比較も、親切になされていました。
2021年8月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
真理を求めて、哲学が紆余曲折しながら発展してきた歴史がよく分かる。世界の成り立ちをギリシア神話が説明していた時代から理性で考えるようになった飛躍、真理への到達に神の後ろ盾を必要としなくなった飛躍、真理は絶対的なものから、個人の生きる指針になった飛躍などが分かった。スピノザ、ニーチェ、ハイデガー、パースの本を読みたくなった。
2018年10月8日に日本でレビュー済み
著者は、東京大学哲学科を卒業し、Z会で国語や小論文の編集を担当した経験のある斎藤哲也さん。
本書の対象は大学生や社会人だが、タイトルにあるように、大学入試センター試験の倫理の問題と、そこで取り上げられる哲学者を軸に構成されたユニークな哲学入門書だ。著者は、人文思想系から経済・ビジネスまで、幅広い分野の書籍の編集・構成を手がける斎藤哲也さん。
まず、森羅万象を神話(ミュトス)ではなくロゴスで合理的に説明しようとした古代ギリシアのタレスから始まる。ペルシア戦争で活躍した都市国家アテナイでは、民主主義の下、弁論テクニックを教えるソフィストが重用された。これに、ソクラテスが「無知の知」で挑む。この部分には、現代のプピュリズム問題を重ね合わせて読んだ。そして、プラトン、アリストテレスへと続く。
アレクサンダー大王に始まる世界帝国の時代、キュニコス派、ストア派、エピクロス派、懐疑主義といった新しい哲学の流れが生まれる。
キリスト教がローマ帝国の国教として認められ、新プラトン主義を知ったアウグスティヌスは神への信仰とをいた。その後、西ローマ帝国は滅亡し、プラトンのアカデミアやアリストテレスのリュケイオンは異端として、キリスト教圏から追放されイスラム圏へと伝わる。
十字軍の時代、アリストテレス哲学が逆輸入され、トマス・アクィナスは自由意志である理性をもって自然を探求することは、神の神秘と対話することに他ならないと考えた。
ルネサンス時代に入ると、大陸ではベーコン、デカルト、スピノザ、ライプニッツが原理を重視する一方、イギリスではロック、バークリー、ヒュームらが経験論を展開した。大陸では、カトリックとプロテスタントが争い宗教改革や三十年戦争が起きたことが背景にある。400年前、イギリスのヒュームは、相関関係と因果関係の差異を明らかにした。
カントは、いくら外見上は道徳的な行為に見えても、そこに善をなそうという意志が伴わなければ、道徳的な行為とは見なせないとした。
ヘーゲルは弁証法を提案し、あらゆる事物は否定を原動力として発展していくと言った。そこにはアウフヘーベンが働き、理想的な市民社会を目指す。
マルクスやニーチェはヘーゲルの影響を受けた。マルクスは資本主義を否定し『資本論』を著し、ニーチェはそれまでの西洋哲学すべてを否定し、道徳はルサンチマンから生まれたと説いた。
キルケゴールを先駆とする実存主義は、20世紀に入り、サルトルによって世界を席巻する。サルトルは、「つねに現在の自分を否定して、未来に向かって新しい自分をつくりあげていくことができるのが人間」(235ページ)とした。
古代ギリシアから現代までの哲学を超特急で縦覧したわけだが、哲学は歴史から影響を受けている。ということは、現代史の中を生きている我々もまた、哲学と無縁でいられるわけではない。
本書の対象は大学生や社会人だが、タイトルにあるように、大学入試センター試験の倫理の問題と、そこで取り上げられる哲学者を軸に構成されたユニークな哲学入門書だ。著者は、人文思想系から経済・ビジネスまで、幅広い分野の書籍の編集・構成を手がける斎藤哲也さん。
まず、森羅万象を神話(ミュトス)ではなくロゴスで合理的に説明しようとした古代ギリシアのタレスから始まる。ペルシア戦争で活躍した都市国家アテナイでは、民主主義の下、弁論テクニックを教えるソフィストが重用された。これに、ソクラテスが「無知の知」で挑む。この部分には、現代のプピュリズム問題を重ね合わせて読んだ。そして、プラトン、アリストテレスへと続く。
アレクサンダー大王に始まる世界帝国の時代、キュニコス派、ストア派、エピクロス派、懐疑主義といった新しい哲学の流れが生まれる。
キリスト教がローマ帝国の国教として認められ、新プラトン主義を知ったアウグスティヌスは神への信仰とをいた。その後、西ローマ帝国は滅亡し、プラトンのアカデミアやアリストテレスのリュケイオンは異端として、キリスト教圏から追放されイスラム圏へと伝わる。
十字軍の時代、アリストテレス哲学が逆輸入され、トマス・アクィナスは自由意志である理性をもって自然を探求することは、神の神秘と対話することに他ならないと考えた。
ルネサンス時代に入ると、大陸ではベーコン、デカルト、スピノザ、ライプニッツが原理を重視する一方、イギリスではロック、バークリー、ヒュームらが経験論を展開した。大陸では、カトリックとプロテスタントが争い宗教改革や三十年戦争が起きたことが背景にある。400年前、イギリスのヒュームは、相関関係と因果関係の差異を明らかにした。
カントは、いくら外見上は道徳的な行為に見えても、そこに善をなそうという意志が伴わなければ、道徳的な行為とは見なせないとした。
ヘーゲルは弁証法を提案し、あらゆる事物は否定を原動力として発展していくと言った。そこにはアウフヘーベンが働き、理想的な市民社会を目指す。
マルクスやニーチェはヘーゲルの影響を受けた。マルクスは資本主義を否定し『資本論』を著し、ニーチェはそれまでの西洋哲学すべてを否定し、道徳はルサンチマンから生まれたと説いた。
キルケゴールを先駆とする実存主義は、20世紀に入り、サルトルによって世界を席巻する。サルトルは、「つねに現在の自分を否定して、未来に向かって新しい自分をつくりあげていくことができるのが人間」(235ページ)とした。
古代ギリシアから現代までの哲学を超特急で縦覧したわけだが、哲学は歴史から影響を受けている。ということは、現代史の中を生きている我々もまた、哲学と無縁でいられるわけではない。
2018年10月21日に日本でレビュー済み
著者は1971年に生まれ、東京大学哲学科を卒業したライター・編集者です。大学入試の倫理のセンター試験に出た20問を俎上に載せ、古代ギリシャから現代のウィトゲンシュタインまでの哲学史を概観するという構成の新書です。
書名にあるとおり「西洋思想に入門する」ことがこの書によってできるかと問われると、私はすぐには肯定しづらいのです。この書の結構(けっこう)が、センター試験が問うていることを理解するための西洋思想史入門ですので、試験に問われていないところまでもうまく加味したうえでそれぞれの哲学思想を理解できるようにはなっていないように思うのです。私はこの書を読んだだけでは、トマス・アクィナスが理性と信仰の問題をどう解決したのかが十全に理解できませんでしたし、カントの「認識が対象に従うのではなく、対象が認識に従う」と主張したことの意味を真にわかったとも思えませんでした。どちらも、以前読んだ飲茶『 史上最強の哲学入門 』 (河出文庫)を書棚から引っ張り出し、再読してようやくわかった気になったのです。
またヘーゲルの弁証法も、30年以上前に中埜肇『 弁証法―自由な思考のために 』(中公新書)で学んだ知識が残っていましたし、ニーチェのニヒリズムも今年読んだ飲茶『飲茶の「最強! 」のニーチェ』(水王舎)でかなりわかっていたので、どちらもすんなりと頭に入った気がしますが、哲学関連の書を読んだことがない若い読者が、果たしてこの『試験に出る哲学』の記述だけで理解できると薦めるだけの自信がもてませんでした。
おそらくこの書は「入門書」というよりは「哲学の入門書を手に取る前の準備の書」ととらえておいたほうが良いように思います。だからこそ、巻末に著者が記す「本書の次に読んでみてほしい」ブックリストは大変参考になりそうです。今後いくつか読んでみようと思います。
-------------------------
*70頁:「倫理的徳とは、習慣によってに身につける実践的な徳のことです」とありますが、「習慣によって身につける」のあやまりでしょう。余計な「に」の字が紛れ込んでいます。
.
書名にあるとおり「西洋思想に入門する」ことがこの書によってできるかと問われると、私はすぐには肯定しづらいのです。この書の結構(けっこう)が、センター試験が問うていることを理解するための西洋思想史入門ですので、試験に問われていないところまでもうまく加味したうえでそれぞれの哲学思想を理解できるようにはなっていないように思うのです。私はこの書を読んだだけでは、トマス・アクィナスが理性と信仰の問題をどう解決したのかが十全に理解できませんでしたし、カントの「認識が対象に従うのではなく、対象が認識に従う」と主張したことの意味を真にわかったとも思えませんでした。どちらも、以前読んだ飲茶『 史上最強の哲学入門 』 (河出文庫)を書棚から引っ張り出し、再読してようやくわかった気になったのです。
またヘーゲルの弁証法も、30年以上前に中埜肇『 弁証法―自由な思考のために 』(中公新書)で学んだ知識が残っていましたし、ニーチェのニヒリズムも今年読んだ飲茶『飲茶の「最強! 」のニーチェ』(水王舎)でかなりわかっていたので、どちらもすんなりと頭に入った気がしますが、哲学関連の書を読んだことがない若い読者が、果たしてこの『試験に出る哲学』の記述だけで理解できると薦めるだけの自信がもてませんでした。
おそらくこの書は「入門書」というよりは「哲学の入門書を手に取る前の準備の書」ととらえておいたほうが良いように思います。だからこそ、巻末に著者が記す「本書の次に読んでみてほしい」ブックリストは大変参考になりそうです。今後いくつか読んでみようと思います。
-------------------------
*70頁:「倫理的徳とは、習慣によってに身につける実践的な徳のことです」とありますが、「習慣によって身につける」のあやまりでしょう。余計な「に」の字が紛れ込んでいます。
.
2020年11月29日に日本でレビュー済み
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センター試験「倫理」の問題を引用するメリットは下記4点だと思います。
1.自分の頭で考えるので、正解しても間違っても頭に残り易い
2.「解答は何だろう?」と意識するので漫然と読書することを防止できる
3.正解すると嬉しい
4.「全問正解」とゴール設定することで何度も繰り返し読む動機付けができる
なお4は
・難しすぎず易しすぎず丁度良い難易度の問題が選ばれている
・一冊通して哲学の変遷をストーリー立てて理解できる構成
・読んだ時の気分次第で(なるほど!確かに自分の過去を振り返ってみると…)
と自分で思索を楽しめるよう、哲学の重要部分が凝縮されている
という筆者の秀逸な工夫に支えられていることを申し添えます。
1.自分の頭で考えるので、正解しても間違っても頭に残り易い
2.「解答は何だろう?」と意識するので漫然と読書することを防止できる
3.正解すると嬉しい
4.「全問正解」とゴール設定することで何度も繰り返し読む動機付けができる
なお4は
・難しすぎず易しすぎず丁度良い難易度の問題が選ばれている
・一冊通して哲学の変遷をストーリー立てて理解できる構成
・読んだ時の気分次第で(なるほど!確かに自分の過去を振り返ってみると…)
と自分で思索を楽しめるよう、哲学の重要部分が凝縮されている
という筆者の秀逸な工夫に支えられていることを申し添えます。
2021年3月30日に日本でレビュー済み
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本の内容としては分かりやすく問題は無いのだが、試験問題は各章の最後に付いていてほしかった。問題を読む→解説を読む→もう一度問題に戻るのが電子書籍だと非常にストレスが溜まる。
2019年2月8日に日本でレビュー済み
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本書のタイトルは「試験に出る哲学」だけど、内容的には「試験に出た哲学」!(過去問だからね。)
ま、それはいいとして、古代ギリシャ哲学からウィトゲンシュタインまで、西洋哲学の流れを、大学入試”センター試験”問題を通して、一気通貫的に眺めてみようとする厚かましくも贅沢な入門書。
各時代の主要な哲学者の考え方の基本がわかりやすく書かれているので、一般読者にとってなかなかありがたい。
本文を読んで、各哲人の考え方がわからない読者は、そもそもこの方面に素養がなかったものだとして、あきらめるか、まあね、時間をおいて再度チャレンジするか…だな。それほど、わかりやすい!
これは選択問題だけど、今後この出題、どうなるのかな?記述式の倫理の問題なんて、だれが採点できるんだろう?
巻末には、ブックガイドが載っているので、もっと勉強してみたい読者にとっては参考になる。
ま、それはいいとして、古代ギリシャ哲学からウィトゲンシュタインまで、西洋哲学の流れを、大学入試”センター試験”問題を通して、一気通貫的に眺めてみようとする厚かましくも贅沢な入門書。
各時代の主要な哲学者の考え方の基本がわかりやすく書かれているので、一般読者にとってなかなかありがたい。
本文を読んで、各哲人の考え方がわからない読者は、そもそもこの方面に素養がなかったものだとして、あきらめるか、まあね、時間をおいて再度チャレンジするか…だな。それほど、わかりやすい!
これは選択問題だけど、今後この出題、どうなるのかな?記述式の倫理の問題なんて、だれが採点できるんだろう?
巻末には、ブックガイドが載っているので、もっと勉強してみたい読者にとっては参考になる。
2018年10月4日に日本でレビュー済み
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ああ、面白かった。
著者はZ会教材、学習参考書等の編集を通じて高校での勉強とアカデミックな世界との橋渡しをして来たと言う。本書はプロならではの経験と実力が発揮されたプロジェクトと言える。
日本の中等教育のレベルは高く、広い範囲を扱っていると思う。米国の大学では日本の高校で履修することを教えていることが多いと聞く。広すぎて、履修できなかった、不十分だった、忘れてしまったことは多い。教科書・参考書はたくさん出版されていて、自習しやすい。社会人が高校までの課程を学びなおすことは、効率の良い自己研鑽だと思われる。
センター試験問題を資料に主要な西洋哲学の概念を紹介する本書は、書名の付け方は安易に見えるが、内容は書名の通りで偽りなく、工夫された問題文を使うそのアプローチは非常に成功している。各時代の哲学の概念を簡潔にとてもわかりやすく書かれており、自分が知らなかった、忘れていた、あるいは理解できなかった事をたくさん教えてくれた。しかも、時代が進んで、前の時代の哲学者の考えの欠陥点を後の時代の哲学者がどう克服したか、流れを簡潔に説明しており、哲学史が自然に腑に落ちるように編集してある。これはすごいことだ。自分の高校や大学時代に本書があったら知識の蓄積が進んだだろう、その後の思考が深まっただろうと思う。
日本語も正確で、多くの本のブックガイドもある。良心的。本書にとどまらず、勉強を続ける必要があることは明白だ。惜しむらくは、ガイドブックに紹介されている本には、著者が若いころに読んだであろう、古い本が多いのか、やや絶版が多い。入手できる本をこそ紹介してほしい。
また、ギリシャ哲学とハイデガーの一部以外に、哲学用語が原文ないしカタカナで紹介されていない。ヘーゲルの「人倫」始め、無理に日本の研究者に日本語訳をつけられると、一般人は却って混乱する。ギリシャ語はローマ字で、英独仏人の用語はまず原文で表記し、それぞれの英語訳も併記して欲しい。
さらに、西洋哲学だけではなく、東洋哲学、三大宗教について続編の出版を期待したい。本書が素晴らしいので、ぜひ他の分野でも。
著者はZ会教材、学習参考書等の編集を通じて高校での勉強とアカデミックな世界との橋渡しをして来たと言う。本書はプロならではの経験と実力が発揮されたプロジェクトと言える。
日本の中等教育のレベルは高く、広い範囲を扱っていると思う。米国の大学では日本の高校で履修することを教えていることが多いと聞く。広すぎて、履修できなかった、不十分だった、忘れてしまったことは多い。教科書・参考書はたくさん出版されていて、自習しやすい。社会人が高校までの課程を学びなおすことは、効率の良い自己研鑽だと思われる。
センター試験問題を資料に主要な西洋哲学の概念を紹介する本書は、書名の付け方は安易に見えるが、内容は書名の通りで偽りなく、工夫された問題文を使うそのアプローチは非常に成功している。各時代の哲学の概念を簡潔にとてもわかりやすく書かれており、自分が知らなかった、忘れていた、あるいは理解できなかった事をたくさん教えてくれた。しかも、時代が進んで、前の時代の哲学者の考えの欠陥点を後の時代の哲学者がどう克服したか、流れを簡潔に説明しており、哲学史が自然に腑に落ちるように編集してある。これはすごいことだ。自分の高校や大学時代に本書があったら知識の蓄積が進んだだろう、その後の思考が深まっただろうと思う。
日本語も正確で、多くの本のブックガイドもある。良心的。本書にとどまらず、勉強を続ける必要があることは明白だ。惜しむらくは、ガイドブックに紹介されている本には、著者が若いころに読んだであろう、古い本が多いのか、やや絶版が多い。入手できる本をこそ紹介してほしい。
また、ギリシャ哲学とハイデガーの一部以外に、哲学用語が原文ないしカタカナで紹介されていない。ヘーゲルの「人倫」始め、無理に日本の研究者に日本語訳をつけられると、一般人は却って混乱する。ギリシャ語はローマ字で、英独仏人の用語はまず原文で表記し、それぞれの英語訳も併記して欲しい。
さらに、西洋哲学だけではなく、東洋哲学、三大宗教について続編の出版を期待したい。本書が素晴らしいので、ぜひ他の分野でも。