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デリダ: なぜ「脱-構築」は正義なのか (シリーズ・哲学のエッセンス) 単行本 – 2006/9/1

3.7 5つ星のうち3.7 8個の評価

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ NHK出版 (2006/9/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2006/9/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 126ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4140093358
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4140093351
  • カスタマーレビュー:
    3.7 5つ星のうち3.7 8個の評価

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斎藤 慶典
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カスタマーレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2009年5月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
 誰それの哲学入門、という類の本はできれば読まないようにしているが、さすがにデリダを自力で理解するのは難しかろうと思い、読んでみた。だがこれはデリダを基にした著者の自由な哲学的エッセイというべきで、余りデリダ本人についての解説にはなっていない。もちろんこれはこれでよい。
 しかし言いたいことはいくらでも生ずる。そもそも存在の基としての「空」があり、そこから差延して現象が生じてくる、という基本のヴィジョンは、言葉は違うがカントの物自体と現象の関係と実はそれほど違わない。また、サルトルやハイデガーもつまるところは現象とそれを支える何かの二重構造を唱えているわけで、ただそれを表現する言葉が違うだけではないかと私などは思ってしまう(つまりこれらの哲学の持つ矛盾を、このヴィジョンも共有しているはずだ。それがいかなることかはここではふれないが)。ここにはその上に、対人間的な事実と対世界的な事実の、故意の混同も加わっている。
 世界をテクストとみなすということは、一見柔軟な態度のようだが、実は世界を平板化するものである。私たちは直接に存在に向き合うことができる、と思う。
 私がデリダについて問題だと思うのは、その曖昧なヴィジョンが他人を論駁するためのものにすぎないということだ。AはAであるという明確な意見の人はそれに反するような事実に直面したら、自分の世界観を変えざるを得ないが、AがBにもCにもなりうるデリダの世界観では、そもそもその変更を迫るような事態は起こりようがない。彼自身が、脱構築の機会を失っているというべきだ。しかし本当に必要なのはそこである。
 もっとも、この本のあらさがしをしようというのではない。何かしら言いたいことが生じたというだけでも、この本を読んだ価値はあった、と思う。私がここに書いたことに引っかかりを感じた人は、読んでみても損はない。哲学とはそういうものだと思う。
12人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2023年1月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
書に代表される、ひとの痕跡(コミュニケーションも含んだ現象)について、意味や存在を決めつけることには暴力がある
(そのもの自体を知ることは不可能なため)
それをしないで、常に別の面を見続ける、見つけ続ける
そのプロセスが脱構築
決めつけの暴力への対抗。それが正義。

このプロセスが一般化すれば、確かに社会的な革命になる。
差別等がなくなる。
2007年10月23日に日本でレビュー済み
著者のデリダ理解は深いと思われるが、それがうまく伝わって来ない。
手紙調だし、不精確な例えや蛇足が目立つ。
というより、親切丁寧に伝えようという気がないのかもしれない。
デリダの入門書にはそういう著者が多い。
それはデリダの哲学にとって本質的なことかも知れないが、入門書くらいもっとサービスしてくれても良いと思う。
すでにデリダを分かっている人が復習するための本。
19人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2007年1月9日に日本でレビュー済み
著者の現象学解釈はとても素晴らしいもので、「現実」というものを考えるときには非常に有用である。本書も薄い本だが、著者の個性がよく出ている。この人の書いた本はどれも、フッサールとかレヴィナスとかデリダとかの言っていることを概観するにはあまり役立たないかもしれないが、読んでいるうちにどんどん引き込まれていってしまう。

本書は小さいながらも「脱構築」について原理的な解説を施している優れた本。この本からデリダへと足を伸ばしてみるのもよいが、個人的には著者の他の本を一読されることも薦めたい。
15人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2006年10月4日に日本でレビュー済み
デリダの「脱構築」概念と正面から格闘した名著。やや重い文体ながら、粘り強い思索によってジリジリと対象に肉薄してゆく斉藤氏ならではの、掘りの深い本だ。初期の「エクリチュール」や「差延」という概念から、後期の「贈与」「正義」論まで、「脱構築」という一貫した視点から読み解く。本書の優れたところは、なぜ脱構築が「良いこと」=「正義」なのかという疑問に答えている点にある。そもそも脱構築を繰り広げることは、際限のない相対主義に陥ることではないのか? いや、そうではないのだ。重要な出発点は、世界が現象することは、同時に「本体が隠れる」ことであり、我々に与えられているものは、自我も含めてすべて「本体がもたらした痕跡」だという根本把握にある。

しかし我々は「痕跡」の「繰り返し」の中に「同一性」を読み取ってしまうので、「本体が秘匿される」こと自体が隠蔽されて、現象(=痕跡)を本体と取り違えてしまう。その結果、「偽の本体」を有難く拝受する受動性の内に閉じ込められ、根源的な自由を見失ってしまう。たとえば我々は、法(則)を実体化して、それを単に個別的状況に適用しているだけと思いがちだ。しかし、裁判官が法を参照しながら個別事例に判決を下すとき、それは法そのものをそのつど創造している。書かれた法という「痕跡」を、様々に多様な事件において「別の仕方で現象する」痕跡に「読み替える」ことによって、「正義それ自身の秘匿性」を守りながら、正義に関わっている。つまり裁判官は、つねに法という「痕跡」を脱構築するからこそ、正義に関われるのだ。斉藤氏によれば、これこそ、脱構築が根源的自由そのものであり、正義であり、良きものである理由なのである。
31人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2007年1月7日に日本でレビュー済み
 デリダに関する解説書は多いです。しかもその種類は膨大で何から読んで良いのか解らなくなります。このシリーズはこういったことを全て解消してくれます。まず、的を絞った内容が良いです。この本では脱構築ですけど。この本を読んで脱構築という概念を掴んでから他の解説書、デリダの著書を読むことをお薦めします。こういう橋渡し的な本としての企画は素晴らしいと思います。
11人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2006年11月22日に日本でレビュー済み
 デリダは彼自身の著書はもちろん、その解説本も負けないくらいに難しい。その難しい解説本の中でも本書は易しいほうだと思うが、無論思うほど易しくはない。デリダの思想を分かりやすく例えれば(分かりやすくならないかもしれないが)、「巨人の星」の大リーグボール3号に、「サインはV」のX攻撃を加えたものと言ってみたい。捕らえたと思って思いっきりバットを振っても当たらないし、誰がアタックしたのかも分からない。私が本書で理解できたと思うことは、‘正義’と‘正確’は違うということと、‘繰り返し’と‘反復’は違うということぐらいだが、これだけでも本書を読んだ甲斐があったと思う。勿論私は本書をデリダの入門書として薦めることにやぶさかではないのだが、もし本書がデリダ初体験になるという人にはこう問いたい。「もし貴方の人生が順調にいっていて、思い悩むようなことが何もないのであるのならばデリダを一生知らなくてもいいのではないのですか?」と。
9人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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