生態学を考える時、とかく人間は対象の動物や植物を群れとして、あるいは種としてとらえがちだと思う。けれどこの作者は自分の調査対象である鹿を一匹一匹認識し、それぞれの個性(それこそ性格や癖まで!)把握して調査し続けてきた。そしてそこから見える鹿の個性から見た時、群れはただの一群ではなく個々の存在がおりなす群れとなって別視点の窓が開いていく。この視点ってとても大切なものだと思う。
お金にも名声にも結び付きそうにない研究をひたすら地道に、鹿への愛をもってし続けてきたこの作者の鹿への愛を感じて欲しい。また、動物を群れや種としてだけでなく個として、個の集まりとして捉える視点での研究の重要さを知って欲しいのでぜひ読んで下さい。(昔手伝ったことのある学生より)
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シカの顔、わかります: 個性の生態学 単行本 – 2022/2/16
南 正人
(著)
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あなたはだれですか?――そんな問いかけから始まる生物学がある。人間と同じようにシカにも1頭1頭に個性がある。その個性に徹底的にこだわって、誕生、成長、そして最期のときまで、その一生を追う。30年以上にわたる行動観察にもとづく貴重なシカの記録。
【主要目次】
第1章 そんなに違う? シカの顔――個性に迫る
第2章 雌のためならなんでもします?――雄の闘い
第3章 お母さんと一緒がよいけれど――誕生と成長
第4章 婆ちゃん、母ちゃん、姉ちゃん、女系家族のいろいろ――家族関係
第5章 子どもを残すのはたいへん――雌の生涯・雄の生涯
第6章 人との長いおつきあい――シカと人間の関係
第7章 ひとりでは生きられない――個体から個体群、そして環境との関係
第8章 シカに教えてもらったこと――野生動物の研究とはなにか
【主要目次】
第1章 そんなに違う? シカの顔――個性に迫る
第2章 雌のためならなんでもします?――雄の闘い
第3章 お母さんと一緒がよいけれど――誕生と成長
第4章 婆ちゃん、母ちゃん、姉ちゃん、女系家族のいろいろ――家族関係
第5章 子どもを残すのはたいへん――雌の生涯・雄の生涯
第6章 人との長いおつきあい――シカと人間の関係
第7章 ひとりでは生きられない――個体から個体群、そして環境との関係
第8章 シカに教えてもらったこと――野生動物の研究とはなにか
- 本の長さ256ページ
- 言語日本語
- 出版社東京大学出版会
- 発売日2022/2/16
- 寸法13.8 x 2.1 x 19.6 cm
- ISBN-104130639544
- ISBN-13978-4130639545
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商品の説明
著者について
南 正人: 麻布大学獣医学部動物応用科学科教授
登録情報
- 出版社 : 東京大学出版会 (2022/2/16)
- 発売日 : 2022/2/16
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 256ページ
- ISBN-10 : 4130639544
- ISBN-13 : 978-4130639545
- 寸法 : 13.8 x 2.1 x 19.6 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 253,555位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 888位動物学
- カスタマーレビュー:
著者について
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2023年11月4日に日本でレビュー済み
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2023年4月25日に日本でレビュー済み
宮城県金華山の野生のシカを、33年間、個体識別して観察・研究した記録です。
こういう本を待っていました…ニホンジカについて一歩踏み込んだ、しかし難しい専門書ではない、一般人がスラスラと読める文章です。中学生でも、「動植物に興味のある個体」なら読めるのではないでしょうか。
私は「奈良公園で野鳥やシカを観察するのが好き」な個体です。奈良公園のシカも野生動物です。
金華山とは環境が違うことも多いですが、シカについて漠然と感じていたことがこの本の中で幾つか立証されています。婆ちゃん、母ちゃん、姉ちゃん…母系の血縁で一緒にいることが多い、角が立派なオスが必ずしも一番強いということはない。
当然、気づかなかった生態もたくさん知る事ができ、うれしいです。毎年子ジカを見ていても、性別は全くわかりませんでしたが、さすがに研究者の目は性別を見分けるんですね。
野生動物について、私たち一般人はほとんど何も知らない。著者は33年 研究されていても「まだよくわからない」と何か所かで書いておいでです。
毎年60万頭が駆除されているニホンジカ。それは本当に必要なのか。絶滅させてしまうことはないのか。
後半、シカと人間の関係が述べられています。人間も含めた命についての著者の考え方に、強く共感しました。
人間にすぐ役に立つ、成果が出せる研究以外にも日が当たり、長期的な野生動物の研究が続くことを願ってやみません。
こういう本を待っていました…ニホンジカについて一歩踏み込んだ、しかし難しい専門書ではない、一般人がスラスラと読める文章です。中学生でも、「動植物に興味のある個体」なら読めるのではないでしょうか。
私は「奈良公園で野鳥やシカを観察するのが好き」な個体です。奈良公園のシカも野生動物です。
金華山とは環境が違うことも多いですが、シカについて漠然と感じていたことがこの本の中で幾つか立証されています。婆ちゃん、母ちゃん、姉ちゃん…母系の血縁で一緒にいることが多い、角が立派なオスが必ずしも一番強いということはない。
当然、気づかなかった生態もたくさん知る事ができ、うれしいです。毎年子ジカを見ていても、性別は全くわかりませんでしたが、さすがに研究者の目は性別を見分けるんですね。
野生動物について、私たち一般人はほとんど何も知らない。著者は33年 研究されていても「まだよくわからない」と何か所かで書いておいでです。
毎年60万頭が駆除されているニホンジカ。それは本当に必要なのか。絶滅させてしまうことはないのか。
後半、シカと人間の関係が述べられています。人間も含めた命についての著者の考え方に、強く共感しました。
人間にすぐ役に立つ、成果が出せる研究以外にも日が当たり、長期的な野生動物の研究が続くことを願ってやみません。
2022年5月21日に日本でレビュー済み
日本の野生動物のうち長期の家系図があるのはニホンザルの一部の集団と,この本に載っている金華山のシカだけです。この貴重なデータは33年間金華山に通って個体識別と出生死亡確認の調査を続けてこられた成果です。この本はその調査がどのように行われ,そこからどのようなことが分かってきたのかを詳しく解説したものです。
一頭一頭の個体を識別するのには大変で色々と工夫がいりますが,観察を続けていると顔を見るだけで区別ができるようになったそうです。それが本のタイトルになっています。それもすごい事でしょうが,顔の違いが分かるまで観察することによって,シカ一頭一頭の個性にまで迫れるようになりました。科学は一般的な法則を求めるものですが,そればかり追っかけていると,行動の本当の所を見失うと警告しています。例えば雌が交尾相手の雄を選ぶときに,遺伝的に優れた形質を持つ雄を選んでいるのだと理論的には説明できても,一頭一頭が何故その雄を選んだのかまでは,まだまだ判断できないといいます。すべての個体が平均的な同じ行動パターンをとるのではなく,個性的な行動の集まりが典型的な行動パターンとして見えているはずですから,よく観察して個性も考慮できるようになることが大切だと説いています。
野生動物では長期の調査が重要な基礎研究だということが,この本でよくわかります
シカの寿命は15年ほどですので,33年間調査を続けると親はすべて死んでいます。そのため,今生きている個体はどの雌の子どもか全てわかっています。そうなると血縁関係もわかり,シカの一生を知ることもできます。そこから,どれだけの子どもや孫を残したのか(生涯繁殖成功度)など,多くのことが分かります。しかし,30年ぐらいではわからないこともあります。1984年から今までに豪雪などで冬を越せなく大量死が起こったことが4回あったそうです。通常の冬は小ジカや高齢の個体が多く死亡するそうですが,このような大量死の年は全年齢層の個体が死亡しています。しかし,本格調査は1989年からですので,このように稀にしか起こらない事象の場合,数回だけのデータでは判断できないようです。これからも調査を続けないと解明されないことも多いようです。
最後に,野生動物を資源としてとらえるべきだという議論に対して,その傾向が強くなりすぎて本来の価値が見えてないのではないかと疑問を呈しています。人間の価値がどれだけ利用できるかで測れるものではなく,存在そのものが価値であるように,野生動物も存在そのものに価値があるのではないかと。
一頭一頭の個体を識別するのには大変で色々と工夫がいりますが,観察を続けていると顔を見るだけで区別ができるようになったそうです。それが本のタイトルになっています。それもすごい事でしょうが,顔の違いが分かるまで観察することによって,シカ一頭一頭の個性にまで迫れるようになりました。科学は一般的な法則を求めるものですが,そればかり追っかけていると,行動の本当の所を見失うと警告しています。例えば雌が交尾相手の雄を選ぶときに,遺伝的に優れた形質を持つ雄を選んでいるのだと理論的には説明できても,一頭一頭が何故その雄を選んだのかまでは,まだまだ判断できないといいます。すべての個体が平均的な同じ行動パターンをとるのではなく,個性的な行動の集まりが典型的な行動パターンとして見えているはずですから,よく観察して個性も考慮できるようになることが大切だと説いています。
野生動物では長期の調査が重要な基礎研究だということが,この本でよくわかります
シカの寿命は15年ほどですので,33年間調査を続けると親はすべて死んでいます。そのため,今生きている個体はどの雌の子どもか全てわかっています。そうなると血縁関係もわかり,シカの一生を知ることもできます。そこから,どれだけの子どもや孫を残したのか(生涯繁殖成功度)など,多くのことが分かります。しかし,30年ぐらいではわからないこともあります。1984年から今までに豪雪などで冬を越せなく大量死が起こったことが4回あったそうです。通常の冬は小ジカや高齢の個体が多く死亡するそうですが,このような大量死の年は全年齢層の個体が死亡しています。しかし,本格調査は1989年からですので,このように稀にしか起こらない事象の場合,数回だけのデータでは判断できないようです。これからも調査を続けないと解明されないことも多いようです。
最後に,野生動物を資源としてとらえるべきだという議論に対して,その傾向が強くなりすぎて本来の価値が見えてないのではないかと疑問を呈しています。人間の価値がどれだけ利用できるかで測れるものではなく,存在そのものが価値であるように,野生動物も存在そのものに価値があるのではないかと。