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フランクフルト学派 -ホルクハイマー、アドルノから21世紀の「批判理論」へ (中公新書) 新書 – 2014/10/24
細見 和之
(著)
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ホルクハイマー、フロム、ベンヤミンからアドルノ、ハーバーマス、さらに新世代へ。「批判理論」の歴史と思想家たちの群像を描く。
目次
はじめに
第1章 社会研究所の創設と初期ホルクハイマーの思想
第2章 「批判理論」の成立――初期のフロムとホルクハイマー
第3章 亡命のなかで紡がれた思想――ベンヤミン
第4章 『啓蒙の弁証法』の世界――ホルクハイマーとアドルノ
第5章 「アウシュヴィッツのあとで詩を書くことは野蛮である」―アドルノと戦後ドイツ
第6章 「批判理論」の新たな展開――ハーバーマス
第7章 未知のフランクフルト学派をもとめて
おわりに/フランクフルト学派関連年表
目次
はじめに
第1章 社会研究所の創設と初期ホルクハイマーの思想
第2章 「批判理論」の成立――初期のフロムとホルクハイマー
第3章 亡命のなかで紡がれた思想――ベンヤミン
第4章 『啓蒙の弁証法』の世界――ホルクハイマーとアドルノ
第5章 「アウシュヴィッツのあとで詩を書くことは野蛮である」―アドルノと戦後ドイツ
第6章 「批判理論」の新たな展開――ハーバーマス
第7章 未知のフランクフルト学派をもとめて
おわりに/フランクフルト学派関連年表
- 本の長さ238ページ
- 言語日本語
- 出版社中央公論新社
- 発売日2014/10/24
- ISBN-104121022882
- ISBN-13978-4121022882
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対象商品: フランクフルト学派 -ホルクハイマー、アドルノから21世紀の「批判理論」へ (中公新書)
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登録情報
- 出版社 : 中央公論新社 (2014/10/24)
- 発売日 : 2014/10/24
- 言語 : 日本語
- 新書 : 238ページ
- ISBN-10 : 4121022882
- ISBN-13 : 978-4121022882
- Amazon 売れ筋ランキング: - 33,330位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 157位中公新書
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年10月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
読みやすく分かりやすかった。フランクフルト学派の入門にピッタリです。
2022年1月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
***本書の良かった点***
ざっくりいうと、マルクスやフロイト、ヘーゲルの思想を軸に
・ルカーチ
・ホルクハイマー
・エーリッヒ・フロム
・ウォルター・ベンヤミン
・マルクーゼ
・アドルノ
・ハーバマス
といった哲学者が線でつながる体験ができる本です。
また、本書で明示はされていませんでしたが、個人的には、
・ベネディクト・アンダーソン
・アレント
・フーコー
も、この思想の系列に位置付けられると思いました。
ほとんどがユダヤ人で、第2次世界大戦でホロコーストを目の当たりにし、なぜ理性の国であるドイツで、ホロコーストのような野蛮な事件が起きてしまったのか、を考えた人たちです。
ルカーチは、”物象化”をキーワードにマルクス思想を哲学化しました(資本主義のもとでは人々までが商品と化してしまう、というような意味合いです)。
エーリッヒ・フロムは、マルクスとフロイトの思想を統合しました(資本主義によって虐げられた人々の精神状態をフロイトの理論により説明しました)。
ベンヤミンは、マルクス主義的な芸術批評を行いました(ベンヤミンのことは、ベネディクト・アンダーソンの『想像の共同体』で何度か引用されているため、名前を存在は知ってましたが、どのようなことを言っていた人なのかは、本書を読んで初めて理解の端緒をつかめた気がします。アンダーソンが「出版資本主義こそがナショナリズムを生んだ。そのナショナリズムは幻想でしかないにも関わらず、人々はそのナショナリズムのために死んでいった」と指摘していたことを思い起こすと、アンダーソンは出版資本主義・ナショナリズム批判を行っていたという意味で、フランクフルト学派の潮流に位置付けられるように思いました)
アレントも、ユダヤ人であり、アイヒマンの裁判を傍聴してなぜホロコーストが起きたのか追求していたこと、ハーバマスと同じように、意見の多様性、公共空間を大切にしていたことを考えると、フランクフルト学派と思想内容に似ている部分があると感じました。
フーコーについては、なんとフーコー自身が自分のことをフランクフルト学派の流れのなかに位置付けていたそうです(本書でその内容が出てきます)
以上のように、西洋哲学批判の大きな流れであるマルクス主義やフロイト精神分析の流れの中で、多くの哲学者の立ち位置を理解できる、優れた本だと感じました。(本書はドイツ寄りだったので、次は西洋哲学批判のもう一つの潮流であるフランス現代思想の本でも読んでみようと思います。)
個人的には、アメリカ式プラグマティズムの資本主義が、格差の拡大や環境破壊といった問題を次々に生み出している中で、オルタナティブな思想や社会の進むべき方向性を探るために有用だと感じました。
***本書を読む上での難点***
・ところどころ、説明のない言葉が出てきます。例えばシステム論、社会哲学、メルヘン等々。
まぁググればいいのですが。
・読んでいて感じたのは、どこまでも自己撞着に陥りそうな西洋哲学批判の立ち位置の問題です。理性によって理性批判をし、脱構築が構造物を生み、小さな権力を解明する試みがまた新たな小さな権力を生む。アドルノはそのぎりぎりのライン(自己撞着に陥るライン)で踏みとどまった、とこの本には書かれていますが、自己撞着に陥らずに西洋哲学批判を行うことを難しさを感じました。(ウィトゲンシュタインが「梯子を外す」と言って、自己の議論を無に帰そうとしたのを思い出します)
ざっくりいうと、マルクスやフロイト、ヘーゲルの思想を軸に
・ルカーチ
・ホルクハイマー
・エーリッヒ・フロム
・ウォルター・ベンヤミン
・マルクーゼ
・アドルノ
・ハーバマス
といった哲学者が線でつながる体験ができる本です。
また、本書で明示はされていませんでしたが、個人的には、
・ベネディクト・アンダーソン
・アレント
・フーコー
も、この思想の系列に位置付けられると思いました。
ほとんどがユダヤ人で、第2次世界大戦でホロコーストを目の当たりにし、なぜ理性の国であるドイツで、ホロコーストのような野蛮な事件が起きてしまったのか、を考えた人たちです。
ルカーチは、”物象化”をキーワードにマルクス思想を哲学化しました(資本主義のもとでは人々までが商品と化してしまう、というような意味合いです)。
エーリッヒ・フロムは、マルクスとフロイトの思想を統合しました(資本主義によって虐げられた人々の精神状態をフロイトの理論により説明しました)。
ベンヤミンは、マルクス主義的な芸術批評を行いました(ベンヤミンのことは、ベネディクト・アンダーソンの『想像の共同体』で何度か引用されているため、名前を存在は知ってましたが、どのようなことを言っていた人なのかは、本書を読んで初めて理解の端緒をつかめた気がします。アンダーソンが「出版資本主義こそがナショナリズムを生んだ。そのナショナリズムは幻想でしかないにも関わらず、人々はそのナショナリズムのために死んでいった」と指摘していたことを思い起こすと、アンダーソンは出版資本主義・ナショナリズム批判を行っていたという意味で、フランクフルト学派の潮流に位置付けられるように思いました)
アレントも、ユダヤ人であり、アイヒマンの裁判を傍聴してなぜホロコーストが起きたのか追求していたこと、ハーバマスと同じように、意見の多様性、公共空間を大切にしていたことを考えると、フランクフルト学派と思想内容に似ている部分があると感じました。
フーコーについては、なんとフーコー自身が自分のことをフランクフルト学派の流れのなかに位置付けていたそうです(本書でその内容が出てきます)
以上のように、西洋哲学批判の大きな流れであるマルクス主義やフロイト精神分析の流れの中で、多くの哲学者の立ち位置を理解できる、優れた本だと感じました。(本書はドイツ寄りだったので、次は西洋哲学批判のもう一つの潮流であるフランス現代思想の本でも読んでみようと思います。)
個人的には、アメリカ式プラグマティズムの資本主義が、格差の拡大や環境破壊といった問題を次々に生み出している中で、オルタナティブな思想や社会の進むべき方向性を探るために有用だと感じました。
***本書を読む上での難点***
・ところどころ、説明のない言葉が出てきます。例えばシステム論、社会哲学、メルヘン等々。
まぁググればいいのですが。
・読んでいて感じたのは、どこまでも自己撞着に陥りそうな西洋哲学批判の立ち位置の問題です。理性によって理性批判をし、脱構築が構造物を生み、小さな権力を解明する試みがまた新たな小さな権力を生む。アドルノはそのぎりぎりのライン(自己撞着に陥るライン)で踏みとどまった、とこの本には書かれていますが、自己撞着に陥らずに西洋哲学批判を行うことを難しさを感じました。(ウィトゲンシュタインが「梯子を外す」と言って、自己の議論を無に帰そうとしたのを思い出します)
2023年10月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
読書・哲学が好きな、40代のサラリーマンです。海外在住です。
私がこれまでに、フランクフルト学派の哲学者の著書で読んだことがあるのは、エーリッヒ・フロムの「自由からの逃走」です。
最近、中公新書の「ハンナ・アーレント」を読み、同じ年代の他のドイツの哲学者たちが、どのような思想を持っていたのか気になり、本書を手に取りました。
色々な哲学者の思想が紹介されているのですが、新書にたくさんのボリュームを詰め込むのは、無理があったのではないかと思います。フロムに関しても多少触れている程度でしたし、私の無知が原因であるとは思いますが、もう少し細かい解説が欲しいと感じました。(決して、著者の細見先生を非難しているわけではありません。)
読んでいて興味深かったのは、オデュッセイアに関しての記述です。
人間、理性的に振る舞うだけだと、その反動が来て別の問題が生じるのだと感じました。多少論点がずれるかもしれませんが、これに関して今の私の考えは、できるだけ子供のうちに、欲求を満たすために色々な経験をさせてあげるのが良いのではないかということです。
また、本書を読んでいて、人権を守ることの大切さを感じました。それは個人を守るだけでなく、社会も守ることにつながるのだと思います。
ほか、フランクフルト学派の哲学者にとって、カント、マルクス、ハイデッガーの思想が大きく影響しているのだと感じました。
私がこれまでに、フランクフルト学派の哲学者の著書で読んだことがあるのは、エーリッヒ・フロムの「自由からの逃走」です。
最近、中公新書の「ハンナ・アーレント」を読み、同じ年代の他のドイツの哲学者たちが、どのような思想を持っていたのか気になり、本書を手に取りました。
色々な哲学者の思想が紹介されているのですが、新書にたくさんのボリュームを詰め込むのは、無理があったのではないかと思います。フロムに関しても多少触れている程度でしたし、私の無知が原因であるとは思いますが、もう少し細かい解説が欲しいと感じました。(決して、著者の細見先生を非難しているわけではありません。)
読んでいて興味深かったのは、オデュッセイアに関しての記述です。
人間、理性的に振る舞うだけだと、その反動が来て別の問題が生じるのだと感じました。多少論点がずれるかもしれませんが、これに関して今の私の考えは、できるだけ子供のうちに、欲求を満たすために色々な経験をさせてあげるのが良いのではないかということです。
また、本書を読んでいて、人権を守ることの大切さを感じました。それは個人を守るだけでなく、社会も守ることにつながるのだと思います。
ほか、フランクフルト学派の哲学者にとって、カント、マルクス、ハイデッガーの思想が大きく影響しているのだと感じました。
2022年1月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本書を購入した理由はいくつかあります。まず、フランクフルト学派と関係のある精神分析家エーリッヒ・フロムの思想的背景を知りたかったこと。ナチス時代にフランクフルト学派の学者たちが移住したニューヨークに学んだこと。「批判理論」について学びたかったこと。一昨年フランクフルトを訪れる機会があったが、そのときはフランクフルト学派のことはまるで頭になかったこと、などです。
専門が心理学で、哲学や思想史にはあまり詳しくなく難儀したところもあるのですが、なんとなく全体像を掴めたかとは思います。これだけ多くの「知の巨人」の業績や生き様を新書というコンパクトさにまとめるのは大変だったのではないかと思います。さらに関連の書籍も読んでみたくなりました(時間があればですが)。
歴史的にも20世紀初頭~現代という約1世紀以上をカバーしており、その間の社会や歴史観の変化というのも反映されているかと思います。日本もですがナチスを直接知る世代が消えるというのはどうなるのでしょうか。人間と自然の関わりという意味では、現在のSDGsの課題とも緊密に関わるところがあり、重要な視点だと思いました。
また、こうした「ヨーロッパ中心」の視点・史観がある一方、アジアの一角である日本はどうやって国際社会でバランスを取っていくのか・・・またアジアらしさ・日本らしさを伝えていけるのかというところも気になりました。
専門が心理学で、哲学や思想史にはあまり詳しくなく難儀したところもあるのですが、なんとなく全体像を掴めたかとは思います。これだけ多くの「知の巨人」の業績や生き様を新書というコンパクトさにまとめるのは大変だったのではないかと思います。さらに関連の書籍も読んでみたくなりました(時間があればですが)。
歴史的にも20世紀初頭~現代という約1世紀以上をカバーしており、その間の社会や歴史観の変化というのも反映されているかと思います。日本もですがナチスを直接知る世代が消えるというのはどうなるのでしょうか。人間と自然の関わりという意味では、現在のSDGsの課題とも緊密に関わるところがあり、重要な視点だと思いました。
また、こうした「ヨーロッパ中心」の視点・史観がある一方、アジアの一角である日本はどうやって国際社会でバランスを取っていくのか・・・またアジアらしさ・日本らしさを伝えていけるのかというところも気になりました。
2014年11月17日に日本でレビュー済み
フランクフルト学派について、簡潔にまとめている。
ホルクハイマー、アドルノ、ベンヤミン、ハーバーマスについて、
その思想のハイライトと、主要な著者を紹介し、ブックガイドにもなっている。
本人はあとがきで、ですます調で書くのに難儀したと書いているが、
詩人でもある細見の文書は、読むやすく、かなりの推敲を重ねたことがうかがえる。
特に、ハーバーマスとフーコー、デリダの意外な関係と、最後のサイードのエピソードが面白かった。
ホルクハイマー、アドルノ、ベンヤミン、ハーバーマスについて、
その思想のハイライトと、主要な著者を紹介し、ブックガイドにもなっている。
本人はあとがきで、ですます調で書くのに難儀したと書いているが、
詩人でもある細見の文書は、読むやすく、かなりの推敲を重ねたことがうかがえる。
特に、ハーバーマスとフーコー、デリダの意外な関係と、最後のサイードのエピソードが面白かった。
2019年7月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
フランクフルト学派の思想家たちの系譜をくっきり俯瞰出来るのみならず、それぞれの思想家の個性・文体の魅力までも窺い知ることが出来る好著。
ヘーゲル研究から出発し、詩作の心得もある著者ならではの綿密かつ繊細な文章は概説書の域を超えており、好感が持てます。
そもそもフランクフルト学派の思想家たちの営みは、台頭しつつあったナチズムに抗するべく、フロイトとマルクスという思想界の二人の巨人の思想の融合を試みることから始まったとされます。(概略化が過ぎる旨の指摘は甘受します)
とはいえマルクスの理論もまた「レーニン、さらにはスターリンを経て、何らファシズムと異ならない、個人崇拝を生み出して」(p103)いた訳で、事は一筋縄では行きません。
そんな状況で、それぞれの思想家たちが如何に技量と見識の限りを尽くして、今なお読み継がれる諸作品を残したかが、著者の誠実な叙述からひしひしと伝わって来て、スリリングな読書体験が出来ました。
とりわけ今日の目から見ても新鮮な早世の天才、ヴァルター・ベンヤミンの詩的感受性の迫力と強度には、ただ脱帽するのみ。
ヘーゲル研究から出発し、詩作の心得もある著者ならではの綿密かつ繊細な文章は概説書の域を超えており、好感が持てます。
そもそもフランクフルト学派の思想家たちの営みは、台頭しつつあったナチズムに抗するべく、フロイトとマルクスという思想界の二人の巨人の思想の融合を試みることから始まったとされます。(概略化が過ぎる旨の指摘は甘受します)
とはいえマルクスの理論もまた「レーニン、さらにはスターリンを経て、何らファシズムと異ならない、個人崇拝を生み出して」(p103)いた訳で、事は一筋縄では行きません。
そんな状況で、それぞれの思想家たちが如何に技量と見識の限りを尽くして、今なお読み継がれる諸作品を残したかが、著者の誠実な叙述からひしひしと伝わって来て、スリリングな読書体験が出来ました。
とりわけ今日の目から見ても新鮮な早世の天才、ヴァルター・ベンヤミンの詩的感受性の迫力と強度には、ただ脱帽するのみ。
2023年7月10日に日本でレビュー済み
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フランクフルト学派の哲学のアカデミックな解説、入門としてはいいのかもしれません。
ですが、このフランクフルト学派の思想が現在のアメリカの伝統文化の破壊の元となっていると言われています。現在アメリカの状況は尋常でありません。ポリコレの嵐が吹き荒れています。この点がまったくと言っていいほど語られていません。2014年の出版ですから、ご専門がこの領域でしたら知っていておかしくないではないかと思います。他のレビューにもこの点に触れているものがありません。どうなっているのでしょうか。
「おわりに」のところで「日本がアジアに対する徹底した加害者であったという事実」(p.229)とあります。「徹底した」と書いてありますので反論しやすいです。日本が進駐したところはほぼすべて欧米の植民地でした。ひどく搾取されていました。日本は多くの東南アジアの国々を解放しました、少なくとも欧米植民地から解放しました(感謝されましたよ)。その中で、日本が解放したインドネシア、ベトナムはオランダ、フランスの植民地でした。日本は欧米のような植民地支配はやっていないと思います。日本敗戦後には、自由と民主主義を標榜する連合国のオランダ、フランスが「再度」植民地化するためにインドネシア、ベトナムに戻ってきました!それでそれぞれ植民地にされないよう戦争になりました。この時インドネシアでは、インドネシアを助けてオランダと戦ったのは日本人です。そのほか、ミャンマーでは日本人がイギリスからの独立を助けています。
ですが、このフランクフルト学派の思想が現在のアメリカの伝統文化の破壊の元となっていると言われています。現在アメリカの状況は尋常でありません。ポリコレの嵐が吹き荒れています。この点がまったくと言っていいほど語られていません。2014年の出版ですから、ご専門がこの領域でしたら知っていておかしくないではないかと思います。他のレビューにもこの点に触れているものがありません。どうなっているのでしょうか。
「おわりに」のところで「日本がアジアに対する徹底した加害者であったという事実」(p.229)とあります。「徹底した」と書いてありますので反論しやすいです。日本が進駐したところはほぼすべて欧米の植民地でした。ひどく搾取されていました。日本は多くの東南アジアの国々を解放しました、少なくとも欧米植民地から解放しました(感謝されましたよ)。その中で、日本が解放したインドネシア、ベトナムはオランダ、フランスの植民地でした。日本は欧米のような植民地支配はやっていないと思います。日本敗戦後には、自由と民主主義を標榜する連合国のオランダ、フランスが「再度」植民地化するためにインドネシア、ベトナムに戻ってきました!それでそれぞれ植民地にされないよう戦争になりました。この時インドネシアでは、インドネシアを助けてオランダと戦ったのは日本人です。そのほか、ミャンマーでは日本人がイギリスからの独立を助けています。
2015年8月13日に日本でレビュー済み
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フランクフルト学派といえば、20年以上前に学生だった頃大変関心を持ちましたが、当時はまだ関連する書籍も少なく、個々の思想家の名前は知られていても、この本ほど丁寧に一冊ずつ内容を分かりやすく説明した本はなかったように記憶しています。当時は道標もなく個々の著作を読み始めても訳も分からず挫折することが少なくなかったですが、このような解説書があれば個々の著作への取り組みも容易になると思います。フランクフルト学派への入門書としてお勧めしたい本だと思います。