第二次大戦で連合国が行った作戦に関するノンフィクション。
枢軸国の側のイタリアを侵攻するにあたって、奇襲をしかける為、偽の情報を枢軸側に流布する事にした作戦で、連合側の重要な将校が事故で亡くなり、その遺体についていた情報を枢軸側に掴ませるという風変わりな作戦に関して、その作戦の内容を詳しく描いたノンフィクションでした。
重要な情報を持っている将校のキャラクターを捏造する為に、その実在性を深める為に数々の書類を捏造したり、恋人を作ってその役の女性にラブレターを書かせたり、遺体の腐敗状況から捏造がばれない様にしたり、キャラにあった遺体を見つける為に、戦争で犠牲になった人の遺体を色々物色したりと、微に入り細を穿つ尽力振りが面白かったです。
戦争中なので、重要な作戦で命がけで行った作戦ではありますが、今(2023年くらい)の平時に読むと、何となく馬鹿らしい、涙ぐましい感じがしたのも真実です(平時と書きましたが、ウクライナの戦争等がつづいておりますが)。こういう所に人の世の愚かさと悲しみを感じてしまいました。
という様は個人的な感想なので、無視して読めば、非常に優れた軍事ノンフィクションでした。
戦争のリアルさや真剣さを感じつつ、戦争の馬鹿々々しさも感じさせるノンフィクション。是非ご一読を。

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ナチを欺いた死体 - 英国の奇策・ミンスミート作戦の真実 単行本 – 2011/10/22
ベン・マッキンタイアー
(著),
小林 朋則
(翻訳)
偽情報を身にまとった兵士の亡骸を、敵陣の海に流したら――英情報部の変わり者達が編み出した欺瞞作戦が、やがて連合軍を勝利へ導く
- 本の長さ469ページ
- 言語日本語
- 出版社中央公論新社
- 発売日2011/10/22
- ISBN-104120042995
- ISBN-13978-4120042997
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登録情報
- 出版社 : 中央公論新社 (2011/10/22)
- 発売日 : 2011/10/22
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 469ページ
- ISBN-10 : 4120042995
- ISBN-13 : 978-4120042997
- Amazon 売れ筋ランキング: - 693,012位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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2023年11月18日に日本でレビュー済み
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2022年11月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この作戦は映画を見て初めて知りました。あまりに面白かったのでパンフレットを読んだ後関連本がないか探し発見。まうは試し読みと思い近くの図書館にあったので借り出しました。あっという間に引きずり込まれ、読了後も何回か部分的に見返したので、購入を決意。ちょうど中古がでていたので即買いです。最近図書館の使い方がこんな感じで、まず読んで気に入ったら中古を探すというパターンです。各人の写真も豊富ですので、内容をイメージしやすいかと。
2012年1月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
人と人が競い合う時、最終的に勝敗を決めるものは何だろう。それは結局の所その人の有する人間力なのではないか。本作品を読みながらそんなことを考えた。
イギリスという人格とドイツという人格が激しく競い合ったヨーロッパ戦線。どうしてもイタリアをシシリー島から攻略したいイギリス軍は一計を画す。ドイツ軍に実際の攻略目標はギリシャだと思い込ませればよい、そのためには...。その詳細は本書でお楽しみいただきたいが、イギリス側の作戦発案/企画から実行にまで至るプロセスには、常にそこはかとないユーモアが感じられる。人は余裕が無い時、人間力の発露であるユーモアなど浮かばない。それがあったイギリス、無かったドイツ。
ぜひ本書でイギリス人の天真爛漫でありながら且つどす黒いユーモアを味わって下さい。
イギリスという人格とドイツという人格が激しく競い合ったヨーロッパ戦線。どうしてもイタリアをシシリー島から攻略したいイギリス軍は一計を画す。ドイツ軍に実際の攻略目標はギリシャだと思い込ませればよい、そのためには...。その詳細は本書でお楽しみいただきたいが、イギリス側の作戦発案/企画から実行にまで至るプロセスには、常にそこはかとないユーモアが感じられる。人は余裕が無い時、人間力の発露であるユーモアなど浮かばない。それがあったイギリス、無かったドイツ。
ぜひ本書でイギリス人の天真爛漫でありながら且つどす黒いユーモアを味わって下さい。
2024年1月31日に日本でレビュー済み
第二次世界大戦で、もっとも興味深い出来事で、若い頃確か「丸」という雑誌にその簡略な経過が掲載されており、その記憶が残っており期待して読み始めました。しかし、いけません!欧米の作家、特にノンフイクション部門の人によくあることですが、「調べて知り得た情報は総て書き込まずにはいられない!」という悪い癖がもろに出ています。従ってややこしくなり、読み難いことこの上ありません。登場人物一人一人を、取り上げるたびに、その経歴を必要以上に書き込みます。従って経過を追って読んでいるのが妨げられます。「さっさと進んでくれ!」と言いたくなります。ただでさえ、人名がややこしいのに・・・冒頭の写真と照らし合わせていても大混乱です。しかも、どうでもいい人物まで取り上げ、写真にも掲載されています。例えば女装趣味の人物などは全然重要でもないのに、写真を大きく掲載し、蝶の収集家の人物は確かに重要人物ですが、その経歴を関係ない部分まで延々と書き連ねます。その他の人物も何人かどうでもよい経歴等が延々と書かれ、やっと丁度半分の220ページから、作戦が開始されるのです。(それにしても、たった1度登場する運転手や死体容器製造者まで写真を掲載しています)
いざ始まっても迫力がありません。肝心な発見後のスペイン当局の動向、ドイツ情報部とベルリンの心理状態、それを見守るイギリスの仕掛け人達の心理描写がほとんど描けていません。ここが、一番迫力のある部分と思われるのに・・・・兎も角、余計なことを書き過ぎています。「調べて得た情報と知識は総て書かなきゃ損だ!」という気持ちなのか・・・欧米のノンフイクションは読むのがしんどいです。途中で2ヵ月休み、年越してやっと読み終えましたが、誠に期待はずれの一冊でした。
いざ始まっても迫力がありません。肝心な発見後のスペイン当局の動向、ドイツ情報部とベルリンの心理状態、それを見守るイギリスの仕掛け人達の心理描写がほとんど描けていません。ここが、一番迫力のある部分と思われるのに・・・・兎も角、余計なことを書き過ぎています。「調べて得た情報と知識は総て書かなきゃ損だ!」という気持ちなのか・・・欧米のノンフイクションは読むのがしんどいです。途中で2ヵ月休み、年越してやっと読み終えましたが、誠に期待はずれの一冊でした。
2014年6月5日に日本でレビュー済み
元スパイのスパイ小説家が生まれる土壌がよくわかる本。しかし、ヨーロッパ各地の地名が一般的ではない表記になっているものが多く、戸惑う。『ザ・モサド』でも感じたが、歴史的事件に連なる内容なら、教科書的な表記にしてもらいたい!
2022年5月22日に日本でレビュー済み
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戦史ものといえば、とやかく登場人物たちの描き方がおざなりで退屈なものも多いですが、この本は各人の個性が伝わってきてグイグイ読めました。「あー、こういう人いるよねー」「いつの時代もこういう人はいるんだなー」などと思いながら読んでました。