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文明が衰亡するとき (新潮選書) 単行本(ソフトカバー) – 2012/5/25
高坂 正堯
(著)
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衰退は必然なのか――。マクニール『世界史』に並ぶ歴史の名著!なぜ文明は衰亡してしまうのか? 繁栄の中に隠された失敗の本質とは? 古代の巨大帝国ローマ、中世の通商国家ヴェネツィア、そして現代の超大国アメリカ……栄華を極めた強国が衰退する過程を詳しく検証、その驚くべき共通項を洞察する。人類の栄光と挫折のドラマを描く、日本人必読の史的文明論。【文字拡大改版】
- 本の長さ301ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2012/5/25
- 寸法12.8 x 2.1 x 19.1 cm
- ISBN-104106037092
- ISBN-13978-4106037092
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世界史の中から考える | 現代史の中で考える | 文明が衰亡するとき | 世界地図の中で考える | 歴史としての二十世紀 | |
カスタマーレビュー |
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価格 | ¥1,760¥1,760 | ¥1,760¥1,760 | ¥1,815¥1,815 | ¥1,925¥1,925 | ¥1,760¥1,760 |
【新潮選書】高坂正堯 作品 | 答えは歴史の中にあり――バブル崩壊も民族問題も宗教紛争も、人類はすでに体験済み。世界史を旅しつつ現代の難問解決の糸口を探る、著者独自の語り口。 | 天安門事件、ソ連の崩壊と続いた20世紀末の激動に際し、日本のとるべき道を同時進行形で指し示した貴重な記録。「高坂節」に乗せて語る知的興奮の道。 | 巨大帝国ローマ、通商国家ヴェネツィア、そして現代の超大国アメリカ。衰亡の歴史に隠された、驚くべき共通項とは……今こそ日本人必読の史的文明論。 | 「悪」を取りこみ、人間社会は強くなる──タスマニア人の悲劇から国際政治学者が得た洞察の真意とは。原理主義や懐疑主義に陥らないための珠玉の文明論。 | 戦争の時代に逆戻りした今こそ、現実主義の視点から二度の世界大戦と冷戦を振り返る必要がある。国際政治学者の幻の名講演を書籍化。 |
登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2012/5/25)
- 発売日 : 2012/5/25
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 301ページ
- ISBN-10 : 4106037092
- ISBN-13 : 978-4106037092
- 寸法 : 12.8 x 2.1 x 19.1 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 126,155位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 175位世界史一般の本
- - 741位その他の歴史関連書籍
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年2月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
現在日本の海洋国家としての自覚と海洋国家構想の確立
2023年2月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
塩野七生や苅谷剛彦の本で、高坂氏のことが触れられていたので、関心を持って読む気になった。
昭和の文化人というか、少し前の時代の人というイメージで読み始めたんだけど、読みながらいつの間にか同時代の人という感覚で読んでいることに気がついた。日本が今よりも経済的に強く、自信がある程度あった時代の本だとは思うんだけどさ。
パワーベースを持たない日本の危うさが、過去に存在したローマ帝国、ヴェネツィア、オランダ、そして現在のアメリカ合衆国まで、国際関係と対比させて語られている。通商で生き残りをはかる国って、好かれないとかね。いろいろ考えさせられるなぁ。
刺激的で面白かった。
昭和の文化人というか、少し前の時代の人というイメージで読み始めたんだけど、読みながらいつの間にか同時代の人という感覚で読んでいることに気がついた。日本が今よりも経済的に強く、自信がある程度あった時代の本だとは思うんだけどさ。
パワーベースを持たない日本の危うさが、過去に存在したローマ帝国、ヴェネツィア、オランダ、そして現在のアメリカ合衆国まで、国際関係と対比させて語られている。通商で生き残りをはかる国って、好かれないとかね。いろいろ考えさせられるなぁ。
刺激的で面白かった。
2022年2月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
紛れもない名著です。
異論の余地があるとは思えません。
歴史を紐解きつつ、現代に至るまでの「繁栄と滅亡」の核心に迫る内容はまったく色褪せず、読者を惹きつけるのは間違いありません。
40年前にこれを書くだけの知性が日本の中にあったことを思うと、色々と考えさせられるものがあります。
大きく三部構成で、第一部ではローマ帝国、第二部では通商国家ヴェネツィア、第三部では現代アメリカを扱います。また、それぞれの部が2.30ページ程度の小論文が複数本で構成されています。
ローマやヴェネツィアの部分は、特にギボンや塩野七生さんの作品に半ば準拠していると感じられる部分が多く感じられました。
そのため、「文明の滅亡」という、難解にもなりかねない壮大な主テーマを、我々一般大衆にとって非常に興味深く読める懐の深い文体に仕上がっています。
このような在り方は、優れた知性が一国の文化に与える貢献といって間違いありません。
第一部と第二部が実質的な前半であり、ここで印象に残った文章を抜粋します。政治システムに対する言及の箇所です。
•共和制の基本原理は徳性、すなわち祖国への愛と平等の愛であり、君主制は名誉、独裁性は恐怖を基本原母とする
第三部では、アメリカの弱体化について「都市論」「冷戦」「大量消費社会」「大きな政府化と活力の衰頽」などを切り口として考察されます。1970年台後半の時事的テーマとして書かれた内容ですが、CO2問題やエネルギー政策、世界の警察官としてのアメリカの限界などへの言及はまさに現代に通ずるものがあり、時世感を見失いそうになるタイミングがありました。インターネット以前に書かれた内容とはとても思えません。
いくつか興味深い文章を抜粋します。
大きな政府と活力の衰頽から
•「公的家計」の増大は、政府の行動の自由を小さくする。そこでは政府のサービスを求める要求が強まるから、結局は増税が必要となる。しかし、選挙民は増税を認めようとしない。こうして、政府は全くの窮地に陥ることになる。サービスを求める声に応じなければ不人気になるが、しかし、それに応じて政府支出が増大し、それを捻出するため増税を提案しても容れられない。したがって福祉政策の充実と減税とが同時に要求されることになる。この2つの要求を満たすことは論理的に不可能である。そこで政府はこのジレンマをなし崩しに解決するため、慢性的なインフレ策を取らざるを得ない。政府の取りうる政策の幅はまことに小さい。
また、
•たとえば老人を助けることは確かに必要だけれども、公共のカネでそれをおこなうとき、老人専門の病院がもっとも儲けるようになってしまうことは、我々も知っている。
これらは、40年前当時のアメリカ文明の衰頽に対して語られた内容です。驚くべきことに、現代の日本について書いた内容ではないのです...
最終章では、日本の運命が語られます。日本が高度成長真っ只中に書かれた内容ですが、「プロテクション•レント」や「リンケージ」の観点から日本の先行きを大いに懸念していました。資源を持たない通商国家•島国が生き残る術を、先に扱ったヴェネツィアやオランダといった前例のあり方の中に探りつつ、武力を持たずに大国間のバランスの中で平和的あるいは偽善的に振る舞う姿勢を描き出す明晰な想像力には感嘆するほかありませんでした。
著者後書きによればこの一冊は、高坂正堯さんが子供の頃から思い描いてきた構想が結実した作品とのことです。
今、40年が経ち、やがて100年が経ちます。それでもなお、この本は読まれるのではないでしょうか。
異論の余地があるとは思えません。
歴史を紐解きつつ、現代に至るまでの「繁栄と滅亡」の核心に迫る内容はまったく色褪せず、読者を惹きつけるのは間違いありません。
40年前にこれを書くだけの知性が日本の中にあったことを思うと、色々と考えさせられるものがあります。
大きく三部構成で、第一部ではローマ帝国、第二部では通商国家ヴェネツィア、第三部では現代アメリカを扱います。また、それぞれの部が2.30ページ程度の小論文が複数本で構成されています。
ローマやヴェネツィアの部分は、特にギボンや塩野七生さんの作品に半ば準拠していると感じられる部分が多く感じられました。
そのため、「文明の滅亡」という、難解にもなりかねない壮大な主テーマを、我々一般大衆にとって非常に興味深く読める懐の深い文体に仕上がっています。
このような在り方は、優れた知性が一国の文化に与える貢献といって間違いありません。
第一部と第二部が実質的な前半であり、ここで印象に残った文章を抜粋します。政治システムに対する言及の箇所です。
•共和制の基本原理は徳性、すなわち祖国への愛と平等の愛であり、君主制は名誉、独裁性は恐怖を基本原母とする
第三部では、アメリカの弱体化について「都市論」「冷戦」「大量消費社会」「大きな政府化と活力の衰頽」などを切り口として考察されます。1970年台後半の時事的テーマとして書かれた内容ですが、CO2問題やエネルギー政策、世界の警察官としてのアメリカの限界などへの言及はまさに現代に通ずるものがあり、時世感を見失いそうになるタイミングがありました。インターネット以前に書かれた内容とはとても思えません。
いくつか興味深い文章を抜粋します。
大きな政府と活力の衰頽から
•「公的家計」の増大は、政府の行動の自由を小さくする。そこでは政府のサービスを求める要求が強まるから、結局は増税が必要となる。しかし、選挙民は増税を認めようとしない。こうして、政府は全くの窮地に陥ることになる。サービスを求める声に応じなければ不人気になるが、しかし、それに応じて政府支出が増大し、それを捻出するため増税を提案しても容れられない。したがって福祉政策の充実と減税とが同時に要求されることになる。この2つの要求を満たすことは論理的に不可能である。そこで政府はこのジレンマをなし崩しに解決するため、慢性的なインフレ策を取らざるを得ない。政府の取りうる政策の幅はまことに小さい。
また、
•たとえば老人を助けることは確かに必要だけれども、公共のカネでそれをおこなうとき、老人専門の病院がもっとも儲けるようになってしまうことは、我々も知っている。
これらは、40年前当時のアメリカ文明の衰頽に対して語られた内容です。驚くべきことに、現代の日本について書いた内容ではないのです...
最終章では、日本の運命が語られます。日本が高度成長真っ只中に書かれた内容ですが、「プロテクション•レント」や「リンケージ」の観点から日本の先行きを大いに懸念していました。資源を持たない通商国家•島国が生き残る術を、先に扱ったヴェネツィアやオランダといった前例のあり方の中に探りつつ、武力を持たずに大国間のバランスの中で平和的あるいは偽善的に振る舞う姿勢を描き出す明晰な想像力には感嘆するほかありませんでした。
著者後書きによればこの一冊は、高坂正堯さんが子供の頃から思い描いてきた構想が結実した作品とのことです。
今、40年が経ち、やがて100年が経ちます。それでもなお、この本は読まれるのではないでしょうか。
2019年8月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
文明の衰亡は興隆と表裏の関係にあり時代の変化、進歩の伴い衰亡するものと興隆するものとがある。今の時代も相互の
せめぎ合いがあるのではないか。
せめぎ合いがあるのではないか。
2016年4月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
今まで読んだ本の中で一番得られるものが多かった。文明ごとに書く。大体のページ数も書いておく。
古代ローマ帝国
p32 ローマ帝国は打ち負かしたイタリアの諸国家を属国にはせず、同盟国として扱った。外交政策についてはローマが支配権を持ち、戦時には兵力の供給を義務付けた。紀元前246年に始まるカルタゴとの死闘に勝てたのは同盟国のおかげだった。カルタゴの名将ハンニバルは強かった。ハンニバルは同盟国に対し、ローマから離れて、カルタゴにつくように働きかけた。しかし、働きかけは成功しなかった。これは、カルタゴに支配されることとローマに支配されることを天秤にかけたとき、ローマに支配される方がいいと同盟国が考えたからだと思う。
このことは、現代日本の状況に重なるように思われる。日本はアメリカから経済的に搾取されているが、中国は領土と経済をとろうとしてきている。アメリカがローマに、中国がカルタゴに見える。日本はアメリカの同盟国(属国)である。日本の取るべき戦略の正解が歴史から分かる。
p71 ローマは1パーセントのインフレで財政危機に陥ったが、それは物が少ない時代だったからであって、現代日本では1パーセントのインフレは金の回りをよくして、財政をよくすると思う。
p77 税はある程度以上重くなると、特例措置が乱用され、財政危機に陥る。
パナマ文書で日本の大企業がタックスヘイヴンで租税回避をしていることが分かった。福祉国家と言われているが、日本よりも法人税が低いデンマークなどを参考にするのがいいと思う。デンマークは研究開発も盛んである。
中世通商国家ヴェネツィア
p121 競争心がないから、国営企業はうまくいかない。ガレー船は国家が所有し、ガレー船航海の運営は、公的な委員会が船団の規模と日程を決定した後、入札を行い、最高の値を付けたものが行った。しかも、ガレー船の運送料は商品ごとに政府によってきめられており、どの市民が依頼した商品も法定の輸送量で引き受けなくてはならなかった。こうして、ほとんどだれでも事業に参加できた。
p161 毛織物産業は規制によって安くていいものを作るための技術革新が遅れた。規制を破ることは、ギルド(職人組合)の中で競争を生み、平穏を乱すことになる。平穏を守るために衰えていった。
p170 保守化「企業家から土地からの貢租で生きる利子生活者へ」。成功すると陥りがち。
現代アメリカ
ローマ帝国やヴェネツィアの章と比較すると論理展開が甘いような気がした。研究が進んでいないからだろうか?それでも得られるものは多かった。
p230 どこでも、人々がそれを求めて群がってくる価値そのものが、人々が群がり集まることによって破壊されつつある。アメリカで最大の、美しい山岳湖であるタホー湖でも、ネバダの賭博士たちが摩天楼ホテルを立て始め、下水処理場から染み出るものや排出物が、かつては住んできれいだった湖水の中へ流れ込みだした。
p246 選挙屋≠政治家 アメリカでは、選挙にスタミナ、金、暇を使いすぎる。
p253 サービスを増やしても国民の支持は上がらない。政府によるサービスを人々が当然のこととみなしてしまう。
p255 現代社会では地縁も血縁も過去ほど強力ではない。したがって、困った人を助ける仕組みを政府が作らなくてはならない。
p260 成功したものは築いた資本が無駄になるから保守主義になる。
p262 マーケットリサーチと世論調査の落とし穴。
p272 国際政治では、他国との関係を重視するため自国の信条を忘れやすい。
(現代日本)
p289 通商国家は敵意を持たれると落ちる。発展すると敵意を持たれるから発展に限界あり。
p295 通商国家のような巧妙な生き方をすれば、他国が脅威に感じる。
頭のいい奴に対してプレッシャーを感じるようなものだと思う。
p296 通商国家として生きていくと相手に合わせなくてはいけないため、自国の信念が揺らぐ。
古代ローマ帝国
p32 ローマ帝国は打ち負かしたイタリアの諸国家を属国にはせず、同盟国として扱った。外交政策についてはローマが支配権を持ち、戦時には兵力の供給を義務付けた。紀元前246年に始まるカルタゴとの死闘に勝てたのは同盟国のおかげだった。カルタゴの名将ハンニバルは強かった。ハンニバルは同盟国に対し、ローマから離れて、カルタゴにつくように働きかけた。しかし、働きかけは成功しなかった。これは、カルタゴに支配されることとローマに支配されることを天秤にかけたとき、ローマに支配される方がいいと同盟国が考えたからだと思う。
このことは、現代日本の状況に重なるように思われる。日本はアメリカから経済的に搾取されているが、中国は領土と経済をとろうとしてきている。アメリカがローマに、中国がカルタゴに見える。日本はアメリカの同盟国(属国)である。日本の取るべき戦略の正解が歴史から分かる。
p71 ローマは1パーセントのインフレで財政危機に陥ったが、それは物が少ない時代だったからであって、現代日本では1パーセントのインフレは金の回りをよくして、財政をよくすると思う。
p77 税はある程度以上重くなると、特例措置が乱用され、財政危機に陥る。
パナマ文書で日本の大企業がタックスヘイヴンで租税回避をしていることが分かった。福祉国家と言われているが、日本よりも法人税が低いデンマークなどを参考にするのがいいと思う。デンマークは研究開発も盛んである。
中世通商国家ヴェネツィア
p121 競争心がないから、国営企業はうまくいかない。ガレー船は国家が所有し、ガレー船航海の運営は、公的な委員会が船団の規模と日程を決定した後、入札を行い、最高の値を付けたものが行った。しかも、ガレー船の運送料は商品ごとに政府によってきめられており、どの市民が依頼した商品も法定の輸送量で引き受けなくてはならなかった。こうして、ほとんどだれでも事業に参加できた。
p161 毛織物産業は規制によって安くていいものを作るための技術革新が遅れた。規制を破ることは、ギルド(職人組合)の中で競争を生み、平穏を乱すことになる。平穏を守るために衰えていった。
p170 保守化「企業家から土地からの貢租で生きる利子生活者へ」。成功すると陥りがち。
現代アメリカ
ローマ帝国やヴェネツィアの章と比較すると論理展開が甘いような気がした。研究が進んでいないからだろうか?それでも得られるものは多かった。
p230 どこでも、人々がそれを求めて群がってくる価値そのものが、人々が群がり集まることによって破壊されつつある。アメリカで最大の、美しい山岳湖であるタホー湖でも、ネバダの賭博士たちが摩天楼ホテルを立て始め、下水処理場から染み出るものや排出物が、かつては住んできれいだった湖水の中へ流れ込みだした。
p246 選挙屋≠政治家 アメリカでは、選挙にスタミナ、金、暇を使いすぎる。
p253 サービスを増やしても国民の支持は上がらない。政府によるサービスを人々が当然のこととみなしてしまう。
p255 現代社会では地縁も血縁も過去ほど強力ではない。したがって、困った人を助ける仕組みを政府が作らなくてはならない。
p260 成功したものは築いた資本が無駄になるから保守主義になる。
p262 マーケットリサーチと世論調査の落とし穴。
p272 国際政治では、他国との関係を重視するため自国の信条を忘れやすい。
(現代日本)
p289 通商国家は敵意を持たれると落ちる。発展すると敵意を持たれるから発展に限界あり。
p295 通商国家のような巧妙な生き方をすれば、他国が脅威に感じる。
頭のいい奴に対してプレッシャーを感じるようなものだと思う。
p296 通商国家として生きていくと相手に合わせなくてはいけないため、自国の信念が揺らぐ。
2019年10月19日に日本でレビュー済み
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特にベネチアの衰退の章が今の日本と駄々被りなので、日本は確実に衰退するんだな、と納得させられる。手を打たなければ衰退するんだけど、それがいいのか悪いのかは分からない。現にベネチアも現存するし。日本も現存し続けるのだろうけど、どういう形で現存するのか、という話だと思う。
2014年11月16日に日本でレビュー済み
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図書館で借りて読んだが、あまりに素晴らしいのといちいち深く考えさせられて
なかなか進まないので結局買って座右の銘にすることにしました。
なかなか進まないので結局買って座右の銘にすることにしました。
2024年3月17日に日本でレビュー済み
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ローマ→ヴェネチア→アメリカ→日本という順番で、前3国の事例をもとに日本の衰退や回避方法について語るものと思っていたが、各国の詳細な事例は最終章にあまり関係がなかった。期待していたより最終章の内容が薄かった。各国の論考も視点が広すぎてイマイチだった。