ノーベル文学賞に輝く、ラテンアメリカを代表する著者の作品を初めて読みましたが、<文学>という敷居の高さをあまり感じさせず、多くの方が支持するのも納得の作品、という印象を受けました。
【予告された殺人の記録】(1981年発表)
南米コロンビアのある町で、事件は起こった。サンチアゴ・ナサールは、ある朝、司教が船で到着するのを待つために外出するのだが、そこに待ち受けていたのは「死」であった…。
「文学には禁じられている偶然が、人々の間でいくつも重なることによって、あれほど十分に予告された殺人が、行われてしまったこと」
−−ナサールはなぜ殺されてしまったのか。この謎を、著者でもある記述者の<わたし>がドキュメンタリータッチで描いていきます。
この作品で描かれている事件は、実際に起きたことを題材にしているとのこと。
事件が起こるまでの時間軸を、何度も視点を変えて描写していく中で浮かび上がるのは、「共同体」に縛られた人々の行動の不可解さでした。
事件そのものは、「惨殺」と呼べるものですが、「悲惨・陰惨」といった感じがあまりしないのは、著者の作風の特徴なのでしょうか。
【十二の遍歴の物語】(1976〜1992年発表)
創作ノートとでも言える「緒言」に続く、12の短編は、様々な題材で描かれています。
次は一体どうなるのか、と言う興味で読者を引っ張る、「何が待ち受けているか分からない」物語は、<文学>以前に、小説の持つ魅力を存分に堪能させてくれるように思います。
なお、途中で気がついたのですが、この作品群の共通点は、舞台を「ヨーロッパ」に置きつつ、登場人物が「ラテンアメリカ」ゆかりの人物、というところにあるようです。
【聖女】【八月の亡霊】【毒を盛られた十七人のイギリス人】が、私の選んだベスト・スリーです。
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予告された殺人の記録,十二の遍歴の物語 単行本 – 2008/1/1
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- ISBN-13978-4105090135
- 出版社新潮社
- 発売日2008/1/1
- 言語日本語
- 本の長さ349ページ
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- 出版社 : 新潮社 (2008/1/1)
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- 言語 : 日本語
- 単行本 : 349ページ
- ISBN-10 : 4105090135
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上位レビュー、対象国: 日本
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2008年11月21日に日本でレビュー済み
翻訳書独特の角ばってチクチクする感じは仕方ないけれども、物語の構造が複雑なので登場人物の関係図くらいは紙に書き出したりしないと「アレ? これ誰だっけ?」といった事態になりかねない。積読派の方にはキツイ作品。
ミステリーというよりは、群像劇に近いのかな。読み応えもあって面白いのだけれど、人に自身を持って勧められるものでもない。絶対この手の本が苦手な人もいるはずなので、一度本屋などで中身を確認してみると良いと思う。
ミステリーというよりは、群像劇に近いのかな。読み応えもあって面白いのだけれど、人に自身を持って勧められるものでもない。絶対この手の本が苦手な人もいるはずなので、一度本屋などで中身を確認してみると良いと思う。
2014年10月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
申し訳ない、小説の良しあしより好みに合いませんでした。
全ての人が悪気はないのに悪運の連鎖でどうしようもなく不幸な展開に突き進んでいってしまうという、悪夢のような小説で、こういう感覚が好きな人にはたまらなくおもしろいでしょう。インパクトはすごくありました。予告された殺人の記録のエンディングは私としては悪い夢を見そうでこわかったです。頑張って(短編集なので)もう一篇は読んだのですが続きに進めず投げ出しました。ある意味、「これは無理だ」と思わせるほどパワーが強烈な小説なんでしょうね。
全ての人が悪気はないのに悪運の連鎖でどうしようもなく不幸な展開に突き進んでいってしまうという、悪夢のような小説で、こういう感覚が好きな人にはたまらなくおもしろいでしょう。インパクトはすごくありました。予告された殺人の記録のエンディングは私としては悪い夢を見そうでこわかったです。頑張って(短編集なので)もう一篇は読んだのですが続きに進めず投げ出しました。ある意味、「これは無理だ」と思わせるほどパワーが強烈な小説なんでしょうね。