安定した家庭を周囲に祝福されて好きになった人と築くか?
それとも
なにもかも捨てて愛した人とその思いを貫きながらそれまでの
ものを捨てるか?
愛とは何か?十代の頃は重い内容で息苦しかった。最後まで読めなかった。
年を取ると愛は甘いものでなく、自分はどう生きるかに通じるような気がする。
では、幸せとは?なにか。一生懸命生きることなのか。
アンナは死んでしまうが、悲惨だが、一生懸命生きたと思う。
トルストイはクリスチャンである。それを踏まえるとこの小説の内容は非常に
深い。そして難しい。
キティは幸せな結婚、アンナは辛い恋愛をするが本当の愛を彼女自身で体現する。
プライム無料体験をお試しいただけます
プライム無料体験で、この注文から無料配送特典をご利用いただけます。
非会員 | プライム会員 | |
---|---|---|
通常配送 | ¥410 - ¥450* | 無料 |
お急ぎ便 | ¥510 - ¥550 | |
お届け日時指定便 | ¥510 - ¥650 |
*Amazon.co.jp発送商品の注文額 ¥3,500以上は非会員も無料
無料体験はいつでもキャンセルできます。30日のプライム無料体験をぜひお試しください。
新品:
¥990¥990 税込
ポイント: 30pt
(3%)
無料お届け日:
4月4日 木曜日
発送元: Amazon.co.jp 販売者: Amazon.co.jp
新品:
¥990¥990 税込
ポイント: 30pt
(3%)
無料お届け日:
4月4日 木曜日
発送元: Amazon.co.jp
販売者: Amazon.co.jp
中古品: ¥86
中古品:
¥86

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
アンナ・カレーニナ(上) (新潮文庫) 文庫 – 1998/3/1
{"desktop_buybox_group_1":[{"displayPrice":"¥990","priceAmount":990.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"990","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"QKJMlFv1K6X8OYWVoDs%2BcT4YbE3jrn2TdhGniAB3n3Ul%2F2aLHUmQYUtijMZKuO5ST4CZwj%2F%2Fm6cHvJUjUdvrVLo9hqi%2BhSq%2FciUQhQHc7KL4sXCkgf67zlX1Qsqo7NN%2F","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"NEW","aapiBuyingOptionIndex":0}, {"displayPrice":"¥86","priceAmount":86.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"86","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"QKJMlFv1K6X8OYWVoDs%2BcT4YbE3jrn2TxBvCdVKwD1YFB%2BdxQnyBL%2FkZSn3d7Bn2bA8e%2BuH9UDx3A4pDoOJcwXeNz0C5mIhyjbpfKDZRHh0Dh%2BI7rCh7I9jIDWoD%2FpO%2B81ky2yhW6J14RojgkpCt3eryVflby8B2e%2BFb2cl389b8QqaYrv8L2w%3D%3D","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"USED","aapiBuyingOptionIndex":1}]}
購入オプションとあわせ買い
モスクワ駅へ母を迎えに行った青年士官ヴロンスキーは、母と同じ車室に乗り合せていたアンナ・カレーニナの美貌に心を奪われる。アンナも又、俗物官僚の典型である夫カレーニンとの愛のない日々の倦怠から、ヴロンスキーの若々しい情熱に強く惹かれ、二人は激しい恋におちてゆく。文豪トルストイが、そのモラル、宗教、哲学のすべてを注ぎ込んで完成した不朽の名作の第一部。
- 本の長さ580ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日1998/3/1
- 寸法14.8 x 10.5 x 2 cm
- ISBN-104102060014
- ISBN-13978-4102060018
よく一緒に購入されている商品

¥979¥979
最短で3月31日 日曜日のお届け予定です
残り11点(入荷予定あり)
¥1,155¥1,155
最短で3月31日 日曜日のお届け予定です
残り12点(入荷予定あり)
総額:
当社の価格を見るには、これら商品をカートに追加してください。
ポイントの合計:
pt
もう一度お試しください
追加されました
一緒に購入する商品を選択してください。
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
出版社より
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
|
---|---|---|---|---|---|
アンナ・カレーニナ〔上〕 | アンナ・カレーニナ〔中〕 | アンナ・カレーニナ〔下〕 | クロイツェル・ソナタ 悪魔 | 人生論 | |
カスタマーレビュー |
5つ星のうち4.0
75
|
5つ星のうち4.4
42
|
5つ星のうち4.0
56
|
5つ星のうち4.1
36
|
5つ星のうち4.1
122
|
価格 | ¥990¥990 | ¥1,155¥1,155 | ¥979¥979 | ¥605¥605 | ¥506¥506 |
【新潮文庫】トルストイ 作品 | 文豪トルストイが全力を注いで完成させた不朽の名作。美貌のアンナが真実の愛を求めるがゆえに破局への道をたどる壮大なロマン。 | 性的欲望こそ人間生活のさまざまな悪や不幸の源であるとして、性に関する極めてストイックな考えと絶対的な純潔の理想を示す 2 編。 | 人間はいかに生きるべきか?人間を導く真理とは?トルストイの永遠の問いをみごとに結実させた、人生についての内面的考察。 |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
|
---|---|---|---|---|---|---|
戦争と平和 一 | 戦争と平和 二 | 戦争と平和 三 | 戦争と平和 四 | 復活〔上〕 | 復活〔下〕 | |
カスタマーレビュー |
5つ星のうち4.1
130
|
5つ星のうち4.4
80
|
5つ星のうち4.3
77
|
5つ星のうち4.4
85
|
5つ星のうち4.1
47
|
5つ星のうち4.6
39
|
価格 | ¥1,045¥1,045 | ¥1,100¥1,100 | ¥1,155¥1,155 | ¥1,045¥1,045 | ¥737¥737 | ¥737¥737 |
【新潮文庫】『戦争と平和』シリーズ | ナポレオンのロシア侵攻を歴史背景に、十九世紀初頭の貴族社会と民衆のありさまを生き生きと写して世界文学の最高峰をなす名作。 | 青年貴族ネフリュードフと薄幸の少女カチューシャの数奇な運命の中に人間精神の復活を描き出し、当時の社会を痛烈に批判した大作。 |
登録情報
- 出版社 : 新潮社; 改版 (1998/3/1)
- 発売日 : 1998/3/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 580ページ
- ISBN-10 : 4102060014
- ISBN-13 : 978-4102060018
- 寸法 : 14.8 x 10.5 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 89,603位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 84位ロシア・ソビエト文学 (本)
- - 2,070位新潮文庫
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。

著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2023年2月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
読みたかったけど本屋に無くて、助かりました。
2013年8月11日に日本でレビュー済み
キチイがイケメンのヴロンスキーにメロメロに
なり真面目な醜男リョービンを振ったことを
知ったキチイのオトン
「胸くそが悪い。
あんたはまんまと目的を果たして
娘をのぼせあがらしてもうたやないか。
リョービンのほうが千倍も立派な人間だ。
あのペテルブルグの青二才なんか、あんな連中は
機械でも作れるんや。
どいつもこいつも似たりよったりで、
そろいもそろってヤクザもんやないか。
たとえあいつが皇太子でも、
わしの娘はなにひとつ不自由してへんからな!
もしキチイがほんまに惚れこんでもうて、
しかも男のほうが結婚のことなんか
まったく考えておらんかったらどうする、え!
そうゆうことを見抜く目はわれわれ男どもにはあるが
女にはないねん。
わしには真剣な気持ちをもっている人間はちゃんとわかる。
それはリョービンだ。
ところが、あのオッチョコチョイのウズラ野郎なんか、
ちょっとした楽しみをあさってるだけなんだ。
わかりきったことじゃないか」
、、、、、、ケンカに負けた公爵夫人は怖くなって、
神さまにお祈りしながら
眠りに落ちていく、、、、
良い時代やね。
瀬戸内寂聴さんをはじめ、だれにきいても
アンナさんの不倫ドラマってことになってるけど、
この小説の主人公は悩むリョービンくんであって、
リョービンの哲学小説なのであーる。
というふうに、
だれもが、共感できる人物を見いだせるから、
偉大な小説なんだろう。
でも、アンナのロマンスがなければ、
売れなかっただろうなあ
なり真面目な醜男リョービンを振ったことを
知ったキチイのオトン
「胸くそが悪い。
あんたはまんまと目的を果たして
娘をのぼせあがらしてもうたやないか。
リョービンのほうが千倍も立派な人間だ。
あのペテルブルグの青二才なんか、あんな連中は
機械でも作れるんや。
どいつもこいつも似たりよったりで、
そろいもそろってヤクザもんやないか。
たとえあいつが皇太子でも、
わしの娘はなにひとつ不自由してへんからな!
もしキチイがほんまに惚れこんでもうて、
しかも男のほうが結婚のことなんか
まったく考えておらんかったらどうする、え!
そうゆうことを見抜く目はわれわれ男どもにはあるが
女にはないねん。
わしには真剣な気持ちをもっている人間はちゃんとわかる。
それはリョービンだ。
ところが、あのオッチョコチョイのウズラ野郎なんか、
ちょっとした楽しみをあさってるだけなんだ。
わかりきったことじゃないか」
、、、、、、ケンカに負けた公爵夫人は怖くなって、
神さまにお祈りしながら
眠りに落ちていく、、、、
良い時代やね。
瀬戸内寂聴さんをはじめ、だれにきいても
アンナさんの不倫ドラマってことになってるけど、
この小説の主人公は悩むリョービンくんであって、
リョービンの哲学小説なのであーる。
というふうに、
だれもが、共感できる人物を見いだせるから、
偉大な小説なんだろう。
でも、アンナのロマンスがなければ、
売れなかっただろうなあ
2018年2月23日に日本でレビュー済み
ドストエフスキーは大衆を描き、トルストイは上流を描いた。
ドストエフスキーの小説は場末の酒場のようだが、トルストイの小説は華やかなパーティのよう。
どちらも卓越した観察力と天賦の文章力で人間心理をこれでもかと描いている。
ストーリーはアンナ、リョーヴィンの二組の恋を多くの登場人物を交え、また時には両者を邂逅させたりしながら進む。僕は表題にもなっているアンナパートより、僕が男のせいなのか、リョーヴィンパートの方が気に入ったし、心なしかトルストイの力の入れようも後者に偏っているように感じられた。
リョーヴィンはその設定上、明らかに作者がモデルである。貴族の若者リョーヴィンは、若いながら田舎の領地を治めていて、向上心があり、なんとか領民たちに自分の理想を理解させようと試行錯誤する。この辺は実際のトルストイの生き方とリンクしている。
僕はこの作品の中でもとりわけ、このリョーヴィンが領地で努力するシーンが好きで、彼の無教養な百姓たちに対する苛立ち、厳しい冬の後、目に浮かぶような春の訪れ、百姓たちに混ざっての過酷な農作業、そしてその後に飲んだ水がもたらす感銘、これらの描写はとてもフィクションとは思えない瑞々しいリアリティに満ちている。
誰が好きで誰が好きじゃないばかりの昼ドラ的ストーリーよりも、そう言った細部に目をやると、文豪トルストイの凄さがわかると思います。
ドストエフスキーの小説は場末の酒場のようだが、トルストイの小説は華やかなパーティのよう。
どちらも卓越した観察力と天賦の文章力で人間心理をこれでもかと描いている。
ストーリーはアンナ、リョーヴィンの二組の恋を多くの登場人物を交え、また時には両者を邂逅させたりしながら進む。僕は表題にもなっているアンナパートより、僕が男のせいなのか、リョーヴィンパートの方が気に入ったし、心なしかトルストイの力の入れようも後者に偏っているように感じられた。
リョーヴィンはその設定上、明らかに作者がモデルである。貴族の若者リョーヴィンは、若いながら田舎の領地を治めていて、向上心があり、なんとか領民たちに自分の理想を理解させようと試行錯誤する。この辺は実際のトルストイの生き方とリンクしている。
僕はこの作品の中でもとりわけ、このリョーヴィンが領地で努力するシーンが好きで、彼の無教養な百姓たちに対する苛立ち、厳しい冬の後、目に浮かぶような春の訪れ、百姓たちに混ざっての過酷な農作業、そしてその後に飲んだ水がもたらす感銘、これらの描写はとてもフィクションとは思えない瑞々しいリアリティに満ちている。
誰が好きで誰が好きじゃないばかりの昼ドラ的ストーリーよりも、そう言った細部に目をやると、文豪トルストイの凄さがわかると思います。
2015年3月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
私はこの物語は好きでした。
アンナは偶然にも若い彼に惹かれてしまい、自身の身を滅ぼしてしまうお話だったのですが、色んな葛藤もあり面白かったです。
アンナは偶然にも若い彼に惹かれてしまい、自身の身を滅ぼしてしまうお話だったのですが、色んな葛藤もあり面白かったです。
2023年8月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本自体のレビューでなく恐縮ですが…
読むのを楽しみに上中下巻まとめて購入しました。いざ届いてみると、紙袋にそのまま3冊入っており、本の隅やカバーが折れてしまったり、カバーの角が切れてしまったりしていました。
折角中古でなく、わざわざ新品を購入したのに、状態の悪い本が届き非常に残念です。
読むのを楽しみに上中下巻まとめて購入しました。いざ届いてみると、紙袋にそのまま3冊入っており、本の隅やカバーが折れてしまったり、カバーの角が切れてしまったりしていました。
折角中古でなく、わざわざ新品を購入したのに、状態の悪い本が届き非常に残念です。
2018年5月3日に日本でレビュー済み
本書『アンナ・カレーニナ』は出版(1877年)されて以来、ドストエフスキーやトーマス・マンなど世界中の多くの作家や文学研究者から評論を得ている。ここで評者が付け加えるものは何もないだろうと思う。それゆえ、評者が最も感じたことのみを述べてみたい。
まず本書は題名の通りアンナ・カレーニナの物語であるとともに、ロシアの地方地主リョーヴィンの物語だということだ。
本書の主要な登場人物は、アンナとその実兄オブロンスキー、オブロンスキーの妻ドリイ、ドリイの妹キチイ、アンナの夫カレーニン、アンナの愛人ヴロンスキー、それにリョーヴィンの7人である。しかし7人の中では、アンナとリョーヴィンの占める比重が、ページ数という点でも内面描写の濃さという点でも、非常に大きい。
アンナとリョーヴィンは対照的な人物である。アンナは美貌の女性であり、優しく誠実で、多情多感で情熱的な性格だ。リョーヴィンはお世辞にもイケメンとは言えず、不器用で、善良で、愚直と言ってよいくらい実直で、真摯な性格である。
アンナはヴロンスキーと恋に落ち、夫と息子を捨てて、ヴロンスキーの許へ走り娘を産む。リョーヴィンはキチイと幸福な結婚をし息子に恵まれる。
しかしアンナはヴロンスキーの愛を失い(ここはヴロンスキーの些細な態度や言葉をアンナが誤解した面があると思う)、精神的に追い詰められ破滅への道を辿る。一方リョーヴィンは、元々無神論者だったが、宗教問題、道徳論、ロシアの農業問題等に頭を悩ませていた。しかしキチイの愛を得て子宝に恵まれ、さらにロシアの素朴な農民との交流を続ける中で信仰を得るに至る。
この主に下巻でののアンナの破滅への道とリョーヴィンの幸福への道はまことに対照的だ。
評者は、アンナが精神的に混乱していく内面描写と、リョーヴィンが感情に起伏を抱えながらも徐々に精神的に平穏を得るに至る描写に、圧倒された。
しかし本書を読んでいると分かるが、アンナの破滅とリョーヴィンの幸福は決して必然ではない。むしろ偶然に左右されている面が大きい。例えばアンナは投身する直前に、信頼する義姉ドリイを訪問し自分の置かれている状況を打ち明けようとするが、たまたまドリイの許にドリイの妹キチイが来ていたため目的を果たせなかった。もしドリイの許にキチイが来ていなかったら、どうなっていただろう。親切なドリイはアンナに親身になった助言をくれるだろうし、そうなればアンナは投身することはなく、ヴロンスキーとの間の感情の行き違いも解ける方向に向かっていたかもしれない。
逆に、一方のリョーヴィンも、一歩誤ると不幸に転落するという場面は何回もあった。
本書『アンナ・カレーニナ』は人間の幸不幸、さらには運命というものが、偶然や些細な出来事や人間の何気ない言葉・態度といったもので一変することを教えてくれる。
評者が以上で書いたことは、評者が本書を読んで感じたことの一部に過ぎない。その上、再読すれば新たに多くの発見が得られるだろうと思う。名作文学というものは、読者の無限に近いくらい多くの感情を呼び起こすものである。
まず本書は題名の通りアンナ・カレーニナの物語であるとともに、ロシアの地方地主リョーヴィンの物語だということだ。
本書の主要な登場人物は、アンナとその実兄オブロンスキー、オブロンスキーの妻ドリイ、ドリイの妹キチイ、アンナの夫カレーニン、アンナの愛人ヴロンスキー、それにリョーヴィンの7人である。しかし7人の中では、アンナとリョーヴィンの占める比重が、ページ数という点でも内面描写の濃さという点でも、非常に大きい。
アンナとリョーヴィンは対照的な人物である。アンナは美貌の女性であり、優しく誠実で、多情多感で情熱的な性格だ。リョーヴィンはお世辞にもイケメンとは言えず、不器用で、善良で、愚直と言ってよいくらい実直で、真摯な性格である。
アンナはヴロンスキーと恋に落ち、夫と息子を捨てて、ヴロンスキーの許へ走り娘を産む。リョーヴィンはキチイと幸福な結婚をし息子に恵まれる。
しかしアンナはヴロンスキーの愛を失い(ここはヴロンスキーの些細な態度や言葉をアンナが誤解した面があると思う)、精神的に追い詰められ破滅への道を辿る。一方リョーヴィンは、元々無神論者だったが、宗教問題、道徳論、ロシアの農業問題等に頭を悩ませていた。しかしキチイの愛を得て子宝に恵まれ、さらにロシアの素朴な農民との交流を続ける中で信仰を得るに至る。
この主に下巻でののアンナの破滅への道とリョーヴィンの幸福への道はまことに対照的だ。
評者は、アンナが精神的に混乱していく内面描写と、リョーヴィンが感情に起伏を抱えながらも徐々に精神的に平穏を得るに至る描写に、圧倒された。
しかし本書を読んでいると分かるが、アンナの破滅とリョーヴィンの幸福は決して必然ではない。むしろ偶然に左右されている面が大きい。例えばアンナは投身する直前に、信頼する義姉ドリイを訪問し自分の置かれている状況を打ち明けようとするが、たまたまドリイの許にドリイの妹キチイが来ていたため目的を果たせなかった。もしドリイの許にキチイが来ていなかったら、どうなっていただろう。親切なドリイはアンナに親身になった助言をくれるだろうし、そうなればアンナは投身することはなく、ヴロンスキーとの間の感情の行き違いも解ける方向に向かっていたかもしれない。
逆に、一方のリョーヴィンも、一歩誤ると不幸に転落するという場面は何回もあった。
本書『アンナ・カレーニナ』は人間の幸不幸、さらには運命というものが、偶然や些細な出来事や人間の何気ない言葉・態度といったもので一変することを教えてくれる。
評者が以上で書いたことは、評者が本書を読んで感じたことの一部に過ぎない。その上、再読すれば新たに多くの発見が得られるだろうと思う。名作文学というものは、読者の無限に近いくらい多くの感情を呼び起こすものである。
2020年5月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
まだ、三分の一しか読み進んでいません。
海外の恋愛小説を読んでみたいと購入しました。
翻訳物は、表現が回りくどくて日本語ではないような気がして、おバカな私の頭にはスムーズに入って来ません。
読み進まないのも、そんな理由ですかね?
海外の恋愛小説を読んでみたいと購入しました。
翻訳物は、表現が回りくどくて日本語ではないような気がして、おバカな私の頭にはスムーズに入って来ません。
読み進まないのも、そんな理由ですかね?