三島由紀夫に興味をもち
憂国が読みたくなった。
読んでいて、ドキドキする。
三島由紀夫さんの自決のお気持ちを
想像してしまう。
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花ざかりの森・憂国 (新潮文庫) 文庫 – 2020/10/28
三島 由紀夫
(著)
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【新装版、新・三島由紀夫】
「今夜腹を切る」「お供をさせていただきとうございます」――。〔新解説〕佐藤秀明
二・二六事件で逆賊と断じられた親友を討たねばならぬ懊悩(おうのう)に、武山中尉は自刃を決意する。夫の覚悟に添う夫人との濃厚極まる情交と壮絶な最期を描く、エロスと死の真骨頂「憂国」。16歳の実質的デビュー作「花ざかりの森」、著者の生涯にわたる文学的テーマを内包した「中世に於ける一殺人常習者の遺せる哲学的日記の抜萃」等13編。
多彩な魅力の自選短編集。三島自身の解説を付す。
【目次】
花ざかりの森
中世に於ける一殺人常習者の遺せる哲学的日記の抜萃
遠乗会
卵
詩を書く少年
海と夕焼
新聞紙
牡丹
橋づくし
女方
百万円煎餅
憂国
月
解説:三島由紀夫/佐藤秀明
【本書収録「花ざかりの森」より冒頭】
この土地へきてからというもの、わたしの気持には隠遁(いんとん)ともなづけたいような、そんな、ふしぎに老いづいた心がほのみえてきた。もともとこの土地はわたし自身とも、またわたしの血すじのうえにも、なんのゆかりもない土地にすぎないのに、いつかはわたし自身、そうしてわたし以降の血すじに、なにか深い聯関(れんかん)をもたぬものでもあるまい。……
三島由紀夫(1925-1970)
東京生れ。本名、平岡公威(きみたけ)。1947(昭和22)年東大法学部を卒業後、大蔵省に勤務するも9ヶ月で退職、執筆生活に入る。49年、最初の書き下ろし長編『仮面の告白』を刊行、作家としての地位を確立。主な著書に、54年『潮騒』(新潮社文学賞)、56年『金閣寺』(読売文学賞)、65年『サド侯爵夫人』(芸術祭賞)等。70年11月25日、『豊饒の海』第四巻「天人五衰」の最終回原稿を書き上げた後、自衛隊市ヶ谷駐屯地で自決。ミシマ文学は諸外国語に翻訳され、全世界で愛読される。
「今夜腹を切る」「お供をさせていただきとうございます」――。〔新解説〕佐藤秀明
二・二六事件で逆賊と断じられた親友を討たねばならぬ懊悩(おうのう)に、武山中尉は自刃を決意する。夫の覚悟に添う夫人との濃厚極まる情交と壮絶な最期を描く、エロスと死の真骨頂「憂国」。16歳の実質的デビュー作「花ざかりの森」、著者の生涯にわたる文学的テーマを内包した「中世に於ける一殺人常習者の遺せる哲学的日記の抜萃」等13編。
多彩な魅力の自選短編集。三島自身の解説を付す。
【目次】
花ざかりの森
中世に於ける一殺人常習者の遺せる哲学的日記の抜萃
遠乗会
卵
詩を書く少年
海と夕焼
新聞紙
牡丹
橋づくし
女方
百万円煎餅
憂国
月
解説:三島由紀夫/佐藤秀明
【本書収録「花ざかりの森」より冒頭】
この土地へきてからというもの、わたしの気持には隠遁(いんとん)ともなづけたいような、そんな、ふしぎに老いづいた心がほのみえてきた。もともとこの土地はわたし自身とも、またわたしの血すじのうえにも、なんのゆかりもない土地にすぎないのに、いつかはわたし自身、そうしてわたし以降の血すじに、なにか深い聯関(れんかん)をもたぬものでもあるまい。……
三島由紀夫(1925-1970)
東京生れ。本名、平岡公威(きみたけ)。1947(昭和22)年東大法学部を卒業後、大蔵省に勤務するも9ヶ月で退職、執筆生活に入る。49年、最初の書き下ろし長編『仮面の告白』を刊行、作家としての地位を確立。主な著書に、54年『潮騒』(新潮社文学賞)、56年『金閣寺』(読売文学賞)、65年『サド侯爵夫人』(芸術祭賞)等。70年11月25日、『豊饒の海』第四巻「天人五衰」の最終回原稿を書き上げた後、自衛隊市ヶ谷駐屯地で自決。ミシマ文学は諸外国語に翻訳され、全世界で愛読される。
- 本の長さ352ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2020/10/28
- 寸法14.8 x 10.5 x 2 cm
- ISBN-104101050414
- ISBN-13978-4101050416
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仮面の告白 | 花ざかりの森・憂国 | 愛の渇き | 盗賊 | 禁色 | 鏡子の家 | |
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【新潮文庫】三島由紀夫 作品 | 女を愛することのできない青年が、幼年時代からの自己の宿命を凝視しつつ述べる告白体小説。三島文学の出発点をなす代表的名作。 | 十六歳の時の処女作「花ざかりの森」以来、巧みな手法と完成されたスタイルを駆使して、確固たる世界を築いてきた著者の自選短編集。 | 郊外の隔絶された屋敷に舅と同居する未亡人悦子。夜ごと舅の愛撫を受けながらも、園丁の若い男に惹かれる彼女が求める幸福とは? | 死ぬべき理由もないのに、自分たちの結婚式当夜に心中した一組の男女──精緻微妙な心理のアラベスクが描き出された最初の長編。 | 女を愛することの出来ない同性愛者の美青年を操ることによって、かつて自分を拒んだ女たちに復讐を試みる老作家の悲惨な最期。 | 名門の令嬢である鏡子の家に集まってくる四人の青年たちが描く生の軌跡を、朝鮮戦争直後の頹廃した時代相のなかに浮彫りにする。 |
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潮騒 | 金閣寺 | 美徳のよろめき | 永すぎた春 | 沈める滝 | 獣の戯れ | |
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価格 | ¥649¥649 | ¥825¥825 | ¥649¥649 | ¥572¥572 | ¥572¥572 | ¥572¥572 |
明るい太陽と磯の香りに満ちた小島を舞台に海神の恩寵あつい若くたくましい漁夫と、美しい乙女が奏でる清純で官能的な恋の牧歌。〈新潮社文学賞受賞〉 | 吃音の悩み、身も心も奪われた金閣の美しさ──昭和 2 年 5 の金閣寺焼失に材をとり、放火犯である若い学僧の破滅に至る過程を抉る。〈読売文学賞受賞〉 | 優雅なヒロイン倉越夫人にとって、姦通とは異邦の珍しい宝石のようなものだったが……。魂は無垢で、聖女のごとき人妻の背徳の世界。 | 家柄の違いを乗り越えてようやく婚約にこぎつけた若い男女。一年以上に及ぶ永すぎた婚約期間中に起る二人の危機を洒脱な筆で描く。 | 鉄や石ばかりを相手に成長した城所昇は、女にも即物的関心しかない。既成の愛を信じない人間に、人工の愛の創造を試みた長編小説。 | 放心の微笑をたたえて妻と青年の情事を見つめる夫。死によって愛の共同体を作り上げるためにその夫を殺す青年──愛と死の相姦劇。 |
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美しい星 | 近代能楽集 | 午後の曳航 | 宴のあと | 音楽 | 真夏の死 | |
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価格 | ¥737¥737 | ¥605¥605 | ¥649¥649 | ¥737¥737 | ¥605¥605 | ¥693¥693 |
自分たちは他の天体から飛来した宇宙人であるという意識に目覚めた一家を中心に、核時代の人類滅亡の不安をみごとに捉えた異色作。 | 早くから謡曲に親しんできた著者が、古典文学の永遠の主題を、能楽の自由な空間と時間の中に”近代能”として作品化した名編 8 品。 | 船乗り竜二の㞖しい肉体と精神は登の憧れだった。だが母との愛が竜二を平凡な男に変えた。早熟な少年の眼で日常生活の醜悪を描く。 | 政治と恋愛の葛藤を描いてプライバシー裁判でかずかずの論議を呼びながら、その芸術的価値を海外でのみ正しく評価されていた長編。 | 愛する男との性交渉にオルガスムス=音楽をきくことのできぬ美貌の女性の過去を探る精神分析医──人間心理の奥底を突く長編小説。 | 伊豆の海岸で、一瞬に義妹と二児を失った母親の内に萌した感情をめぐって、宿命の苛酷さを描き出した表題作など自選による 11 編。 |
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青の時代 | 女神 | 岬にての物語 | サド侯爵夫人・わが友ヒットラー | 鍵のかかる部屋 | ラディゲの死 | |
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名家に生れ、合理主義に徹し、東大教授への野心を秘めて成長した青年の悲劇的な運命!光クラブ社長をモデルにえがく社会派長編。 | さながら女神のように美しく仕立て上げた妻が、顔に醜い火傷を負った時……女性美を追う男の執念を描く表題作等、 11 編を収録する。 | 夢想家の早熟な少年が岬の上で出会った若い男と女。夏の岬を舞台に、恋人たちが自ら選んだ恩寵としての死を描く表題作など 13 編。 | 獄に繋がれたサド侯爵をかばい続けた妻を突如離婚に駆りたてたものは?人間の謎を描く「サド侯爵夫人」。三島戯曲の代表作2編。 | 財務省に勤務するエリート官吏と少女の密室の中での遊戯。敗戦後の混乱期における一青年の内面と行動を描く表題作など短編 12 編。 | 〈三日のうちに、僕は神の兵隊に銃殺されるんだ〉という言葉を残して夭折したラディゲ。天才の晩年と死を描く表題作等 13 編を収録。 |
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小説家の休暇 | 殉教 | 葉隠入門 | 鹿鳴館 | 絹と明察 | 手長姫 英霊の声 1938 -1966 | |
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価格 | ¥693¥693 | ¥880¥880 | ¥649¥649 | ¥781¥781 | ¥737¥737 | ¥649¥649 |
芸術および芸術家に関わる多岐広汎な問題を、日記の自由な形式をかりて縦横に論考、警抜な逆説と示唆に満ちた表題作等評論全 10 編。 | 少年の性へのめざめと倒錯した肉体的嗜虐の世界を鮮やかに描いた表題作など 9編を収める。著者の死の直前に編まれた自選短編集。 | ”わたしのただ一冊の本”として心酔した「葉隠」の闊達な武士道精神を現代に甦らせ、乱世に生きる〈現代の武士〉たちの心得を説く。 | 明治 19 年の天長節に鹿鳴館で催された大夜会を舞台として、恋と政治の渦の中に乱舞する四人の男女の悲劇の運命を描く表題作等 4 編。 | 家族主義的な経営によって零細な会社を一躍大紡績会社に成長させた男の夢と挫折を描く。近江絹糸の労働争議に題材を得た長編小説。 | 一九三八年の初の小説から一九六六年の「英霊の声」まで、多彩な短篇が映しだす時代の翳、日本人の顔。新潮文庫初収録の九篇。 |
登録情報
- 出版社 : 新潮社; 新版 (2020/10/28)
- 発売日 : 2020/10/28
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 352ページ
- ISBN-10 : 4101050414
- ISBN-13 : 978-4101050416
- 寸法 : 14.8 x 10.5 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 20,423位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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(1925-1970)東京生れ。本名、平岡公威。
1947(昭和22)年東大法学部を卒業後、大蔵省に勤務するも9ヶ月で退職、執筆生活に入る。1949年、最初の書き下ろし長編『仮面の告白』を刊行、作家としての地位を確立。
主な著書に、1954年『潮騒』(新潮社文学賞)、1956年『金閣寺』(読売文学賞)、1965年『サド侯爵夫人』(芸術祭賞)等。1970年11月25日、『豊饒の海』第四巻「天人五衰」の最終回原稿を書き上げた後、自衛隊市ヶ谷駐屯地で自決。ミシマ文学は諸外国語に翻訳され、全世界で愛読される。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2018年10月2日に日本でレビュー済み
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三島由紀夫の初期短編小説集。 初期短編の代表作として目される 「 花ざかりの森 」 は、三島が弱冠16歳の時に、在学中であった学習院の校内誌以外の全国誌に掲載された初の小説である。
ごく初期の短編の文学的評価については、その後の三島のあまたの長編・短編への萌芽が垣間見えるといった段階に止めるべきであると考えるが、中学生の年齢としては国内外の多くの小説を読み、かつ吸収している姿勢は好感をもって評価されてよいだろう。
若年の、早熟な才能の力作を以て、「 ディレッタンティズム 」あるいは、「 文学少年の手すさび 」 等々の批判は、厳に慎むべきである。
三島由紀夫の初期短編小説集。 初期短編の代表作として目される 「 花ざかりの森 」 は、三島が弱冠16歳の時に、在学中であった学習院の校内誌以外の全国誌に掲載された初の小説である。
ごく初期の短編の文学的評価については、その後の三島のあまたの長編・短編への萌芽が垣間見えるといった段階に止めるべきであると考えるが、中学生の年齢としては国内外の多くの小説を読み、かつ吸収している姿勢は好感をもって評価されてよいだろう。
若年の、早熟な才能の力作を以て、「 ディレッタンティズム 」あるいは、「 文学少年の手すさび 」 等々の批判は、厳に慎むべきである。
2023年5月9日に日本でレビュー済み
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三島由紀夫の文章は美しい
読んで自らの血肉とすることが理想だが
読む時間がなければ買うだけでいい
本棚に飾るだけで文章がうまくなったと勘違いできる
読んで自らの血肉とすることが理想だが
読む時間がなければ買うだけでいい
本棚に飾るだけで文章がうまくなったと勘違いできる
2023年5月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
崇拝しています。他も読みたいです。
2022年7月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
軍人の夫は妻の中に日本なるもんを見出したんやな。その日本は永遠性そのものやっちゅうことや。妻、日本、永遠性、この三つはイコールで結ばれるねん。なんちゅうパトリオットや。その愛国心が美しくも、儚く描かれとる。
2021年4月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
集中の一編の『橋づくし』についてコメントを書こうかと思いましたが、現物なしで知ったかで書くのも不味いので、この高名な短編集を改めて買い直してみました。
それで書いておきたかったのは、昔は「擬人化」という便利な言葉を知らなかったので気がつくのにかなり時間がかかりましたが、女中のみなは「月」だということです。みなの登場場面で「ふくらみ返った頬の肉に押しひしがれて、目はまるで糸のようである。」(p.183)とあるとおりで、これは満月お月様(但し「真黒」)です。
しかしながら、みなは天空の「あきらか」な月ではありません。地上のもう一つの「月」です。このことは天空の「月」が雨雲に陰って見えなくなるに連れて「みな」の存在が不気味に浮かび上がってくる展開からも了解されるかと思います。
とは言え「地上の月」は実在しない文学的な観念なので、その意味するところを考えなければならない訳ですが、思うに、みなは作中の文字を使えば「他人」(p.198)を意味しているのではないかと思います(「みな」という名前自体がそのことを暗示しているようにも思えます)。
この短編集に収められた他の諸作については、三島の誠実な読者とは言い難い自分がコメントするのはおこがましいので書かないにしようと思いましたが、それだとレビューにならないので表題作について一応コメントします。
『花ざかりの森』は三島由紀夫のペンネームで最初に発表された作品で、遺作の『豊饒の海』の謎めいた結末との類似性が度々語られている一作ですが、三島の主要なモチーフである「海」が、この作品でも重要なモチーフとして登場しています。
『憂国』は自分が下手なことを書くよりはこの短編集の末尾に収められた三島自身による解説をまず読んで欲しいと思いますが、三島の天才と「言葉」というものを知ることができる、生きている間に一度は読むべき一作です。
ところで、昔、大学の入試問題集に『詩を書く少年』の結末部が問題として載っていて一応解答も有ったのですが、自分には全く理解不能で現国はダメだと思ったことを思い出しました。
その入試問題の正解が何だったのかは未だに分かりませんが、何で「生きているのかもしれない」と書いたのかは分かる気がします。つまりは「生きている」ということが意味している単純な事実と自身の運命となる出来事を予感させたからです。『詩を書く少年』は、ある「私」的な出来事を予感させて終わるわけですが、三島の天才を以てしても、その出来事を伝える「言葉」はどこにもなかったのです。
それで書いておきたかったのは、昔は「擬人化」という便利な言葉を知らなかったので気がつくのにかなり時間がかかりましたが、女中のみなは「月」だということです。みなの登場場面で「ふくらみ返った頬の肉に押しひしがれて、目はまるで糸のようである。」(p.183)とあるとおりで、これは満月お月様(但し「真黒」)です。
しかしながら、みなは天空の「あきらか」な月ではありません。地上のもう一つの「月」です。このことは天空の「月」が雨雲に陰って見えなくなるに連れて「みな」の存在が不気味に浮かび上がってくる展開からも了解されるかと思います。
とは言え「地上の月」は実在しない文学的な観念なので、その意味するところを考えなければならない訳ですが、思うに、みなは作中の文字を使えば「他人」(p.198)を意味しているのではないかと思います(「みな」という名前自体がそのことを暗示しているようにも思えます)。
この短編集に収められた他の諸作については、三島の誠実な読者とは言い難い自分がコメントするのはおこがましいので書かないにしようと思いましたが、それだとレビューにならないので表題作について一応コメントします。
『花ざかりの森』は三島由紀夫のペンネームで最初に発表された作品で、遺作の『豊饒の海』の謎めいた結末との類似性が度々語られている一作ですが、三島の主要なモチーフである「海」が、この作品でも重要なモチーフとして登場しています。
『憂国』は自分が下手なことを書くよりはこの短編集の末尾に収められた三島自身による解説をまず読んで欲しいと思いますが、三島の天才と「言葉」というものを知ることができる、生きている間に一度は読むべき一作です。
ところで、昔、大学の入試問題集に『詩を書く少年』の結末部が問題として載っていて一応解答も有ったのですが、自分には全く理解不能で現国はダメだと思ったことを思い出しました。
その入試問題の正解が何だったのかは未だに分かりませんが、何で「生きているのかもしれない」と書いたのかは分かる気がします。つまりは「生きている」ということが意味している単純な事実と自身の運命となる出来事を予感させたからです。『詩を書く少年』は、ある「私」的な出来事を予感させて終わるわけですが、三島の天才を以てしても、その出来事を伝える「言葉」はどこにもなかったのです。
2021年4月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
三島由紀夫さんの作品はどれも良い
2022年1月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
三島作品については申し上げることはございません。
新品で購入した本なのに、
表紙に折り目がある、ページも折れ曲がっている状態で配送されました。
これが新品ですか?
なぜ…
新品で購入した本なのに、
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なぜ…