2005年に起きた福知山線脱線事故で、妻と妹を亡くした都市計画コンサルタントの淺野弥三一氏が加害者のJR西日本に徹底した対話を訴えた記録。社内政治に長けた官僚ではなく技師出身の山崎正夫氏が社長に登用され、不器用ながらも自分の言葉で事故に向き合おうとする姿勢に淺野は共鳴、事故の再発防止と組織の変革に向けた歯車が回り始めます。
国鉄改革に携わり経営基盤が弱いとされたJR西日本を株式上場にまで導き、天皇とさえ呼ばれた井手正敬氏にもインタビュー。大所高所の視線に立ち組織を牽引した井手の功績を評価しながらも、事故は組織ではなく運転士個人の責任と固執する言葉に著者は「国鉄の幻影と戦っている」と距離を置きます。
家族を奪った大企業に理性的に向き合い続けた淺野、被害者と事故に組織としてではなく人間として真摯に接した山崎、事故がなければ功労者と讃えられていたはずの井手。わかりやすさをあえて排して複数の視線から事故を考えさせる良作です。
プライム無料体験をお試しいただけます
プライム無料体験で、この注文から無料配送特典をご利用いただけます。
非会員 | プライム会員 | |
---|---|---|
通常配送 | ¥410 - ¥450* | 無料 |
お急ぎ便 | ¥510 - ¥550 | |
お届け日時指定便 | ¥510 - ¥650 |
*Amazon.co.jp発送商品の注文額 ¥3,500以上は非会員も無料
無料体験はいつでもキャンセルできます。30日のプライム無料体験をぜひお試しください。
新品:
¥825¥825 税込
ポイント: 25pt
(3%)
無料お届け日:
3月31日 日曜日
発送元: Amazon.co.jp 販売者: Amazon.co.jp
新品:
¥825¥825 税込
ポイント: 25pt
(3%)
無料お届け日:
3月31日 日曜日
発送元: Amazon.co.jp
販売者: Amazon.co.jp
中古品: ¥159
中古品:
¥159

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
軌道 ――福知山線脱線事故 JR西日本を変えた闘い (新潮文庫) 文庫 – 2021/3/27
松本 創
(著)
{"desktop_buybox_group_1":[{"displayPrice":"¥825","priceAmount":825.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"825","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"Fwbwu%2FPI3lj%2F8bUA0lL6U5uVCopPiYIylVFzIEeGso1KvUvaw23NJ7oTiWeAtZIJPrkVSwSHn2MMgIz0vKGHhtJ%2BTABGI8qel5yfmGmh0cfD3LM91aGyiOtIgmxtwAoqxLXKIKaeX%2F8%3D","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"NEW","aapiBuyingOptionIndex":0}, {"displayPrice":"¥159","priceAmount":159.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"159","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"Fwbwu%2FPI3lj%2F8bUA0lL6U5uVCopPiYIyX599ALnjMRo6DSA%2Boc%2FxO8YSZJRAa2NmXqDwhuzkMq8aDEIoLCsc6rDP0tlHRzW%2FTZ5Pp08e6GIqt8YoODWK13%2BKeiZZoBNFXTvCjlB467gEBdWiBt96PsVYQXtj%2BUpofM%2BmRpw3HVsWDIYUropzYA%3D%3D","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"USED","aapiBuyingOptionIndex":1}]}
購入オプションとあわせ買い
各紙誌絶賛!
講談社 本田靖春ノンフィクション賞受賞作
この組織を変える、それが遺族の責務だ。
なぜ、この大事故は起きたのか──。2005年4月、JR福知山線で快速電車が脱線。107人が死亡し、562人が重軽傷を負った。妻と妹を亡くし、娘が重傷を負った、淺野弥三一。豊富な経験を持つ都市計画コンサルタントであった。淺野は、JR西日本の企業風土と効率最優先の経営に原因があると考え、加害者側の新社長らと共に、巨大組織を変えるための闘いを始める。解説・重松 清
講談社 本田靖春ノンフィクション賞受賞作
この組織を変える、それが遺族の責務だ。
なぜ、この大事故は起きたのか──。2005年4月、JR福知山線で快速電車が脱線。107人が死亡し、562人が重軽傷を負った。妻と妹を亡くし、娘が重傷を負った、淺野弥三一。豊富な経験を持つ都市計画コンサルタントであった。淺野は、JR西日本の企業風土と効率最優先の経営に原因があると考え、加害者側の新社長らと共に、巨大組織を変えるための闘いを始める。解説・重松 清
- 本の長さ480ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2021/3/27
- 寸法14.8 x 10.5 x 2 cm
- ISBN-104101026815
- ISBN-13978-4101026817
よく一緒に購入されている商品

対象商品: 軌道 ――福知山線脱線事故 JR西日本を変えた闘い (新潮文庫)
¥825¥825
最短で3月31日 日曜日のお届け予定です
残り12点(入荷予定あり)
¥1,981¥1,981
最短で3月31日 日曜日のお届け予定です
残り1点 ご注文はお早めに
総額:
当社の価格を見るには、これら商品をカートに追加してください。
ポイントの合計:
pt
もう一度お試しください
追加されました
一緒に購入する商品を選択してください。
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。

著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
イメージ付きのレビュー

5 星
戦後民主主義、ヒューマニズム、マスメディアの倫理など、多くの示唆に富む良書
「マングローブ」(西岡研介)、「昭和解体」(牧久)に連なるとの、指摘はその通りで、本の中にも筆者自ら示している。同時に、筆者の松本氏には、ある種の「柔らかさ」を感じる。浅野弥三一のヒューマンストーリーであると同時に、対話を通じた「社会化」という、戦後民主主義のエッセンスが、通底している。メディアが、対話ではなく、対立を煽りがちになっていることも、強く意識している。JR西日本の企業文化が、本当によくなっているとしたら、貴重な社会実験の報告書になる。21世紀の今だからこそ、成り立った、得がたい良書だと確信する。(敬称略)
フィードバックをお寄せいただきありがとうございます
申し訳ありませんが、エラーが発生しました
申し訳ありませんが、レビューを読み込めませんでした
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2021年4月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2023年3月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
御巣鷹の日航機墜落事故で日本航空が様々な責任及び社内体質が問われたが 全く同様の体質で 金儲け主義が鮮明に出ている企業体質。事故が無ければ今どうなっていただろうと考えると恐ろしい。
2019年3月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2005年に起きた福知山線脱線事故は死亡107人、重軽傷562人もの犠牲者を出した。遺族から告発されたJR西日本の歴代社長3人は無罪となった。あれほどの事故を起こしながら誰も刑事責任を負わない。当時、私は司法に対して不信感を抱いたことを覚えている。この感情はどうやら日本人に共通らしく、ある学者が本文中にも述べているが、日本人は事故が起きた時には原因追求よりも犯人探しをする傾向が強いという。江戸時代には火災が起きると失火者を河原で火あぶりにした。罰則を重くすることで火災を減らそうとしたのである。それは事故の原因や組織的背景の究明には力をいれないことを意味する。
やはりJR西日本もこの大事故を「運転手のブレーキ遅れ」の個人の過失として幕引きを図ろうとしていた。しかし、それを許さない遺族がいた。妻と妹を奪われ、娘が重傷を負わされた浅野弥三一氏は、地獄のような苦しみをのりこえて、原因究明と再発防止が「遺族の社会的責務」であると考えて行動に移したのである。浅野氏は、子会社から呼び戻されて社長に就任したばかりの山崎正夫JR西日本社長に「責任追及は横に置く。組織的な原因究明と安全構築のために一緒にやろうではないか」と遺族代表、JR西日本関係者、学者の3者による委員会設立を提案した。災害復興や都市計画の専門家として常に住民側に立って活動してきた浅野氏ならではの動きであった。
山崎社長の指示でつくられた三者委員会は、これまでのJR西日本の処罰主義に傾く安全管理を俎上に乗せた。ミスした個人を罰することは事故撲滅には繋がらないことを確認し、避けられないヒューマンエラーを組織やシステムでカバーする仕組みが話し合われた。委員会は5年間で27回開催され、組織事故の構造を明らかにし、ヒューマンエラー非懲戒、リスクアセスメントの充実、第三者機関による外部監査などを提言した。この提言はやがてJR西日本の安全運行の方針と組織改革に取り入れられていった。被害者と加害者が同じテーブルで再発防止を協議するのは、わが国において画期的な出来事であった。巨大組織を相手に闘った浅野氏の峻烈な生きざまに敬意を表したい。
著者は、事故は戦後の日本の2つの道の交差だったと考えている。浅野氏は都市計画の専門家として、災害や公害の問題や街づくりで一貫して弱い住民の側に立って活動してきた。それが彼の生きる道であった。一方で、新自由主義の構造改革により民営化されたJR西日本は、赤字路線切り捨て、私鉄とのスピード競争=過密ダイヤ、人員削減を進め、安全よりも利益を重視する道を進んでいた。その2つの道が交わったところに福知山線事故が起きた。浅野氏が被害者となって原因究明と再発防止のために巨大組織と闘ったのは自らの道を進むためであった。
事故後の13年を掘り下げたこのレポートには感嘆しかない。事故を核にして組織と人間が赤裸々に描かれていて私は熱くなって読みふけった。本書は一級のノンフィクションであるのはもちろんだが、経営学の組織論、危機管理論の絶好のテキストでもある。長く読まれるべき名著として私は推したい。
やはりJR西日本もこの大事故を「運転手のブレーキ遅れ」の個人の過失として幕引きを図ろうとしていた。しかし、それを許さない遺族がいた。妻と妹を奪われ、娘が重傷を負わされた浅野弥三一氏は、地獄のような苦しみをのりこえて、原因究明と再発防止が「遺族の社会的責務」であると考えて行動に移したのである。浅野氏は、子会社から呼び戻されて社長に就任したばかりの山崎正夫JR西日本社長に「責任追及は横に置く。組織的な原因究明と安全構築のために一緒にやろうではないか」と遺族代表、JR西日本関係者、学者の3者による委員会設立を提案した。災害復興や都市計画の専門家として常に住民側に立って活動してきた浅野氏ならではの動きであった。
山崎社長の指示でつくられた三者委員会は、これまでのJR西日本の処罰主義に傾く安全管理を俎上に乗せた。ミスした個人を罰することは事故撲滅には繋がらないことを確認し、避けられないヒューマンエラーを組織やシステムでカバーする仕組みが話し合われた。委員会は5年間で27回開催され、組織事故の構造を明らかにし、ヒューマンエラー非懲戒、リスクアセスメントの充実、第三者機関による外部監査などを提言した。この提言はやがてJR西日本の安全運行の方針と組織改革に取り入れられていった。被害者と加害者が同じテーブルで再発防止を協議するのは、わが国において画期的な出来事であった。巨大組織を相手に闘った浅野氏の峻烈な生きざまに敬意を表したい。
著者は、事故は戦後の日本の2つの道の交差だったと考えている。浅野氏は都市計画の専門家として、災害や公害の問題や街づくりで一貫して弱い住民の側に立って活動してきた。それが彼の生きる道であった。一方で、新自由主義の構造改革により民営化されたJR西日本は、赤字路線切り捨て、私鉄とのスピード競争=過密ダイヤ、人員削減を進め、安全よりも利益を重視する道を進んでいた。その2つの道が交わったところに福知山線事故が起きた。浅野氏が被害者となって原因究明と再発防止のために巨大組織と闘ったのは自らの道を進むためであった。
事故後の13年を掘り下げたこのレポートには感嘆しかない。事故を核にして組織と人間が赤裸々に描かれていて私は熱くなって読みふけった。本書は一級のノンフィクションであるのはもちろんだが、経営学の組織論、危機管理論の絶好のテキストでもある。長く読まれるべき名著として私は推したい。
2019年3月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
巨大事故で最愛の妻を奪われながら、強靭な意志を持って冷静であろうと努め、あくまで「理」によって加害企業と粘り強く対峙した淺野氏。
子会社から呼び戻されて社長となり、官僚的組織風土の中で孤立しながらも「安全のプロ」の信念を貫き、遺族との対話の道を開いた山崎氏。
2人の技術屋が出会い、外と内からJR西日本という巨大企業の「軌道」を変えていった10数年間の闘いの記録。
「国鉄改革の総司令官」から「JR西の天皇」となった井手正敬の生々しい言葉は、人間は決して成功体験から逃れられないこと、急進的な改革は必然的に独裁者を生み、止まれなくなって破綻することを物語る。とはいえ、井手を単純な悪者にして一刀両断するのではなく、その功罪を詳らかにしている。
題材は一つの大きな事故だが、「組織と個人、その闘い」を描き出した普遍的なノンフィクションである。
子会社から呼び戻されて社長となり、官僚的組織風土の中で孤立しながらも「安全のプロ」の信念を貫き、遺族との対話の道を開いた山崎氏。
2人の技術屋が出会い、外と内からJR西日本という巨大企業の「軌道」を変えていった10数年間の闘いの記録。
「国鉄改革の総司令官」から「JR西の天皇」となった井手正敬の生々しい言葉は、人間は決して成功体験から逃れられないこと、急進的な改革は必然的に独裁者を生み、止まれなくなって破綻することを物語る。とはいえ、井手を単純な悪者にして一刀両断するのではなく、その功罪を詳らかにしている。
題材は一つの大きな事故だが、「組織と個人、その闘い」を描き出した普遍的なノンフィクションである。
2022年5月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
事故の遺族となって怒りをぶつけるだけではなく、根本的な原因追求と企業体質を変えるためにJR西日本と対話する努力をされたことに敬意を表します。
2019年11月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
誤りを認めることが出来ない巨大企業を動かした一人の遺族の闘いを克明に記録したノンフィクション。
非常に読み応えあります。
非常に読み応えあります。
2019年2月19日に日本でレビュー済み
JR西日本の列車事故原因調査を描写した一冊である。
本書で描かれる原因調査の深度に驚いた。被害者と加害者が責任問題を一旦棚上げに
して原因究明に挑んだという話である。言ってしまうと簡単だが、両者の心の有り様
を考えると想像を絶する作業だと言わざるを得ない。
まず被害者はどうか。
本書の主人公は家族を事故で亡くした方である。その個人的な
悲劇から立ち上がり、冷静になって事故原因究明に当たるということが常人に出来る
だろうかと考えてしまう。ともすると運転手の責任に帰しがちなJRの説明に毅然
と立ち向かう浅野という方の迫力が本書に強い緊迫感を与えている。
次に被害者である。
JRの中にも真剣に浅野と共に原因究明に当たった人がいたということが、暗い悲劇を
扱っている本書に暖かみを齎している。根性論や精神論等ではなく、JRの組織論に
原因を求めていく浅野に寄り添うJRの一部の経営者の姿は清々しい。
それでは本書を読む僕らは何を考えるべきなのか。
国鉄はかつて赤字垂れ流しにて瀕死の状態だった。そんなJRを民営化させるという
政治的な決断があり、それを遂行した現場の経営者がいた。現場の経営者は見事な
リーダーシップで民営化をやり遂げたが、そこには強烈な副作用もあった。経営革命
という美名のもとで見失ったものがあったのではないか。
そのように本書を読むと、これは僕らが普段過ごしているあらゆる組織にも援用
出来る話ではないのか。そう問い詰められているような気もする。何かを進める際には
必ず負の一面があることは避けられない。但し、それを直視することは出来る。それが
被害者と加害者との麗しい「視線」のありようだったように思えるのだ。
本書で描かれる原因調査の深度に驚いた。被害者と加害者が責任問題を一旦棚上げに
して原因究明に挑んだという話である。言ってしまうと簡単だが、両者の心の有り様
を考えると想像を絶する作業だと言わざるを得ない。
まず被害者はどうか。
本書の主人公は家族を事故で亡くした方である。その個人的な
悲劇から立ち上がり、冷静になって事故原因究明に当たるということが常人に出来る
だろうかと考えてしまう。ともすると運転手の責任に帰しがちなJRの説明に毅然
と立ち向かう浅野という方の迫力が本書に強い緊迫感を与えている。
次に被害者である。
JRの中にも真剣に浅野と共に原因究明に当たった人がいたということが、暗い悲劇を
扱っている本書に暖かみを齎している。根性論や精神論等ではなく、JRの組織論に
原因を求めていく浅野に寄り添うJRの一部の経営者の姿は清々しい。
それでは本書を読む僕らは何を考えるべきなのか。
国鉄はかつて赤字垂れ流しにて瀕死の状態だった。そんなJRを民営化させるという
政治的な決断があり、それを遂行した現場の経営者がいた。現場の経営者は見事な
リーダーシップで民営化をやり遂げたが、そこには強烈な副作用もあった。経営革命
という美名のもとで見失ったものがあったのではないか。
そのように本書を読むと、これは僕らが普段過ごしているあらゆる組織にも援用
出来る話ではないのか。そう問い詰められているような気もする。何かを進める際には
必ず負の一面があることは避けられない。但し、それを直視することは出来る。それが
被害者と加害者との麗しい「視線」のありようだったように思えるのだ。
2020年12月12日に日本でレビュー済み
松本創さんの本です。
JR福知山線脱線事故の話です。奥さんが犠牲になった浅野さんを軸にしています。事故後のJR西の非情な対応や、事故後に社長就任した技術屋の山崎や、JR西日本の天皇とされ、隠然たる力を持つ井手正敬や、そういう取材を通して、JR西日本の企業体質と、それを改革する難しさや、鉄道の安全の難しさを書いた本です。
浅野さんは、むやみやたらとJR西を断罪するのではなく、二度と事故を繰り返さないことを求めたりしていて、しかしJR西はまともに対応しない、しかし技術屋の山崎が社長になり、少しは流れが変わるかと思ったら、
山崎を被告とした裁判がはじまってしまい、山崎は志半ばで退任ですよ。
とりあえず、日勤教育の見直しなど、前向きな話もでてくるけど、どうやらJR西の企業体質って、もう変わらないみたい…という感じで終わりましたね。
この本の最後のあたりになると、天皇の井手がインタビューに応じたりしていて、支配者から見た事故原因が語られたりしています。それなりに論理的なんですね。
終わりのあたりでは、日本の製造業で頻発している不祥事とからめつつ、JR西の不祥事は、日本の企業が利益優先で安全軽視のため起きたのでは、とまとめていて、なかなか説得力はあります。
とりあえず、こういう事故は二度とおこしてほしくない、と強く感じさせてくれた本でした。
JR福知山線脱線事故の話です。奥さんが犠牲になった浅野さんを軸にしています。事故後のJR西の非情な対応や、事故後に社長就任した技術屋の山崎や、JR西日本の天皇とされ、隠然たる力を持つ井手正敬や、そういう取材を通して、JR西日本の企業体質と、それを改革する難しさや、鉄道の安全の難しさを書いた本です。
浅野さんは、むやみやたらとJR西を断罪するのではなく、二度と事故を繰り返さないことを求めたりしていて、しかしJR西はまともに対応しない、しかし技術屋の山崎が社長になり、少しは流れが変わるかと思ったら、
山崎を被告とした裁判がはじまってしまい、山崎は志半ばで退任ですよ。
とりあえず、日勤教育の見直しなど、前向きな話もでてくるけど、どうやらJR西の企業体質って、もう変わらないみたい…という感じで終わりましたね。
この本の最後のあたりになると、天皇の井手がインタビューに応じたりしていて、支配者から見た事故原因が語られたりしています。それなりに論理的なんですね。
終わりのあたりでは、日本の製造業で頻発している不祥事とからめつつ、JR西の不祥事は、日本の企業が利益優先で安全軽視のため起きたのでは、とまとめていて、なかなか説得力はあります。
とりあえず、こういう事故は二度とおこしてほしくない、と強く感じさせてくれた本でした。