自分がいきものがかりのファンになったのは2009年末。
前年に出た「My Song Your Song」というアルバムをレンタルして通勤の行き帰りで聴いていました。その曲の多彩さに感心していたところで、年末の紅白歌合戦で歌われた「YELL」に心を持って行かれ、トドメをさされました。
興味が一気に強まり調べ初めてみると、自分が良いと思った曲はどれも作詞・作曲が本著者の水野良樹さん。その時、ご本人はまだ20代半ば。
近年は(おそらくはクライアントに求められて)バラードが増えたものの、作品の振れ幅たるやものすごいワイドレンジであり、
全て「作者」として自身の名で世に放たれる事でご本人が背負っているものや、ともすれば作家性等にケチがつきやすいJ-POPのど真ん中を恐れずに進もうとしている覚悟を思うと尊敬とあこがれの念をいだきました。
宇多田ヒカルが15歳で「Automatic」を書いたのは凄いけど、作家性よりも大衆性を優先して曲をかけるというのは熟練のプロだからこそのワザだと思っていたので、商業作家としての卓越したセンスに脱帽しました。
以来、ライブに行くためにファンクラブに入会しCDを集め、ずっと曲を作り続け、歌い続けてもらいたい、と応援をしていました。
デビュー前エピソードは過去のブログ等で知っている話も多かったです。
数々の名曲のエピソードも当時のインタビュー等を読み漁っていたのである程度は知っています。
本著で傑出していたのは、事務所の所属が決まってからのメンバーとともに「いきものがかかり」というプロジェクトを育ててきた様々なスタッフ、クリエイターとの出会いと別れの部分でした。
現在、私はとあるジャンルのプロデューサーとしてクリエイターのモノづくりをより良いものにするためのお手伝いをしています。
本著でプロジェクトの中心となっているメンバーでありクリエイターである水野さんが周囲の方からどのように影響を受け、時にリスペクトをし、時には自分の著作物として我を通すのか、という想いを知ることできました。
私自身と周囲のクリエイターの方との付き合い方に重ねる部分が多くあり、読了後には明日からより良いモノづくりをしていくために、他者とどう寄り添っていくか想いを巡らせ、より良い仕事ができるよう自分の責務を全うしよう、という活力が生まれました。
嗜好のパーソナル化や、価値観の多様化が叫ばれ、モノの消耗速度がギュンギュン縮まっている昨今で、大衆的なヒットというのはなかなか出づらくなりました。
そんな時代の中、不特定多数の人に向けて何か作品を放つ仕事に何らかの形で携わっている多くのビジネスマンに、現代のトップランナーの一人の金言として読んでいただくと面白いかと思います。
※私事ですが、いきものがかりよりも以前に自分がハマったアーティストにプリンセス・プリンセスがいました。
いきものがかりを発掘した事務所のマネジャーの方がファンから「6人目のプリプリメンバー」とまで言われた元マネジャーの市ヤンだとは本著がでるまで全く知らず、衝撃を受けました。
プリプリを好きになったことが、自分が今の仕事に至るまでのルーツであり、「ファン」といえるまで好きなアーティストを2組も手掛けた彼女には「ありがとう」って伝えたい・・・と思いました。

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いきものがたり 単行本 – 2016/8/25
水野 良樹
(著)
「いきものがかり」の「いきものがたり」。
「ありがとう」「風が吹いている」誰もが口ずさめる名曲ばかり。
国民的グループ「いきものがかり」の有名曲の多くを作詞作曲している水野良樹氏が、
自分たちの出会い、グループの結成、路上ライブ、メジャーデビュー、多数のミュージシャンとの出会い、
そしてその後の大成功までのプロセスを、自ら甘酸っぱく書き下ろしました。
青春成長物語と呼ぶべき自伝的ノンフィクションです。
デビュー前の初公開秘蔵写真も多数収録。
「ありがとう」「風が吹いている」誰もが口ずさめる名曲ばかり。
国民的グループ「いきものがかり」の有名曲の多くを作詞作曲している水野良樹氏が、
自分たちの出会い、グループの結成、路上ライブ、メジャーデビュー、多数のミュージシャンとの出会い、
そしてその後の大成功までのプロセスを、自ら甘酸っぱく書き下ろしました。
青春成長物語と呼ぶべき自伝的ノンフィクションです。
デビュー前の初公開秘蔵写真も多数収録。
- 本の長さ447ページ
- 言語日本語
- 出版社小学館
- 発売日2016/8/25
- ISBN-104093885052
- ISBN-13978-4093885058
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登録情報
- 出版社 : 小学館 (2016/8/25)
- 発売日 : 2016/8/25
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 447ページ
- ISBN-10 : 4093885052
- ISBN-13 : 978-4093885058
- Amazon 売れ筋ランキング: - 265,901位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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上位レビュー、対象国: 日本
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2016年10月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2016年10月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
10年前の第1回ワールドベースボールクラシックの決勝戦をTVで観ていたら、CFで「さくら、ひらひら舞い降りて…」と実に印象的な女性ボーカルの歌声が響いた。クレジットを見ると、ひらがなで変わった名前のユニットのようだ。そういえば、芸能人をほとんど輩出しない母校(大学)から、音楽業界でメジャーデビューした卒業生がいたのを何かで読んだが、その人たちのデビュー曲なんだなと幸先の良さそうな邂逅を喜んだ。
私は基本的にJ-POPに関心が薄い。音楽と言えば、ジャズやクラシックを聴いている人間なので、いきものがかりのことはしばらく忘れていた。が、いつの間にか彼らのオリジナルの楽曲が、よく耳に入るようになり、今ではアルバムを何枚も持ち、リピートして聴くようになった。
考えると不思議なことなのだが、彼らはまだ高校生だった路上ライブの頃から、自分たちの気持ちや考えを表現するのではなく、世代や性別の隔てなく、多くの人に共感してもらえる、あるいは聴く人に自分の気持ちを重ねてもらえるような楽曲を目指していたらしい。
中学生や高校生のころは、クラスメートと比較しながら、自分らしさを無意識にも模索する多感な時期であり、ユニットを結成した三人が同じように、そうした自分を出さない方向で一致できたことが、あまり無さそうなことであり、幸運でもあったように思う。
カリスマ的な人物ならば、彼または彼女の思いそのものがファンに希求されるだろうが、いきものがかりは、その対極にありそうである。彼らの採った方向性は路上を足早に急ぐ人々に立ち止まってもらうためには、おそらく正しかったろうし、彼らの楽曲が世間に浸透した要因でもあったろうというのはあとづけの理屈ではある。
さて、リーダー水野氏のネット上のつぶやきから実を結んだ本書であるが、音楽業界の事情も含めて面白く読ませてもらった。その内容について批評する意思も能力もないが、本書の中で気になった言葉に「根拠のない自信」というのがある。
300人のキャパのある地元のライブハウスで世間知らずにも、いきなりワンマンライブを企画した時から始まって、彼らがデビューしてからも新たな機会やステージに挑む時に、その根拠のない自信が拠り所のひとつとなったようである。
いきなり卑近な例えになって恐縮だが、サラリーマンの会社人生においても、新たな機会を与えられた時、権限や責任のステージが上がるときに、当然、不安感はある。そこで、前に進む力になるのは、自分のポテンシャルを信じてやれること、水野氏のように謙遜して表現すれば根拠のない自信ということになる。
ただし、それは冷静に自分自身を棚卸した上で、信じられる自分の可能性であり、過去の努力の積み重ねの上に、将来に向けた正しい方向性あってのものである。うまくいく確信までは持てないが、十分に挑戦できるという心証のようなものと、私は水野氏の言葉を理解した。そして、いきものがかりの三人はそれぞれが、冷静に自分自身を評価し、努力を重ねることができる資質を持った人たちだと思う。
本の中で、水野氏は、自分たちは様々な幸運や出会いに助けられてきたが、そういう運をつかむための努力はしてきたつもりだという意味のことも書いている。男子2人で始めたユニットに女性ボーカルを入れたこと、路上ライブからバッキングのサポートを加えたライブハウスでの活動への切り替え等々、彼らはスタートした時から、節目節目で先を考え、努力を続けて今日に至っていると思う。
ただし、個人個人が優れた資質を持っていても、活動するのは、いきものがかりというユニットをを通じてのことである。メンバー三人の性格や才質には、けっこう違いがありそうだが、それがうまく補完しあって共通した音楽の方向性のもと、チームがまとまっていることも、彼らが前に進むことを続けてこられた要因であろう。
デビュー10周年の節目にあたり、今後はメンバーがそれぞれ自分を出していく機会も創りたいと、どこかで水野氏が言っていたと思う。水野、吉岡、山下それぞれの声を聴けることにも期待しつつ、いきものがかりが今後も続いていくことを願っている。
私は基本的にJ-POPに関心が薄い。音楽と言えば、ジャズやクラシックを聴いている人間なので、いきものがかりのことはしばらく忘れていた。が、いつの間にか彼らのオリジナルの楽曲が、よく耳に入るようになり、今ではアルバムを何枚も持ち、リピートして聴くようになった。
考えると不思議なことなのだが、彼らはまだ高校生だった路上ライブの頃から、自分たちの気持ちや考えを表現するのではなく、世代や性別の隔てなく、多くの人に共感してもらえる、あるいは聴く人に自分の気持ちを重ねてもらえるような楽曲を目指していたらしい。
中学生や高校生のころは、クラスメートと比較しながら、自分らしさを無意識にも模索する多感な時期であり、ユニットを結成した三人が同じように、そうした自分を出さない方向で一致できたことが、あまり無さそうなことであり、幸運でもあったように思う。
カリスマ的な人物ならば、彼または彼女の思いそのものがファンに希求されるだろうが、いきものがかりは、その対極にありそうである。彼らの採った方向性は路上を足早に急ぐ人々に立ち止まってもらうためには、おそらく正しかったろうし、彼らの楽曲が世間に浸透した要因でもあったろうというのはあとづけの理屈ではある。
さて、リーダー水野氏のネット上のつぶやきから実を結んだ本書であるが、音楽業界の事情も含めて面白く読ませてもらった。その内容について批評する意思も能力もないが、本書の中で気になった言葉に「根拠のない自信」というのがある。
300人のキャパのある地元のライブハウスで世間知らずにも、いきなりワンマンライブを企画した時から始まって、彼らがデビューしてからも新たな機会やステージに挑む時に、その根拠のない自信が拠り所のひとつとなったようである。
いきなり卑近な例えになって恐縮だが、サラリーマンの会社人生においても、新たな機会を与えられた時、権限や責任のステージが上がるときに、当然、不安感はある。そこで、前に進む力になるのは、自分のポテンシャルを信じてやれること、水野氏のように謙遜して表現すれば根拠のない自信ということになる。
ただし、それは冷静に自分自身を棚卸した上で、信じられる自分の可能性であり、過去の努力の積み重ねの上に、将来に向けた正しい方向性あってのものである。うまくいく確信までは持てないが、十分に挑戦できるという心証のようなものと、私は水野氏の言葉を理解した。そして、いきものがかりの三人はそれぞれが、冷静に自分自身を評価し、努力を重ねることができる資質を持った人たちだと思う。
本の中で、水野氏は、自分たちは様々な幸運や出会いに助けられてきたが、そういう運をつかむための努力はしてきたつもりだという意味のことも書いている。男子2人で始めたユニットに女性ボーカルを入れたこと、路上ライブからバッキングのサポートを加えたライブハウスでの活動への切り替え等々、彼らはスタートした時から、節目節目で先を考え、努力を続けて今日に至っていると思う。
ただし、個人個人が優れた資質を持っていても、活動するのは、いきものがかりというユニットをを通じてのことである。メンバー三人の性格や才質には、けっこう違いがありそうだが、それがうまく補完しあって共通した音楽の方向性のもと、チームがまとまっていることも、彼らが前に進むことを続けてこられた要因であろう。
デビュー10周年の節目にあたり、今後はメンバーがそれぞれ自分を出していく機会も創りたいと、どこかで水野氏が言っていたと思う。水野、吉岡、山下それぞれの声を聴けることにも期待しつつ、いきものがかりが今後も続いていくことを願っている。
2016年10月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
いきものがかりの結成からデビュー、そして今に至るまでを、リーダー水野くんの
その時々の気持ちとともに読むことができるとても貴重で素敵な本だと思いました。
結成、デビュー、そして今。そう書くと簡単なようだけれど、それぞれの合間に
どれだけのエピソードや逸話があって今に至るのか、この本でたくさん知ることができて感動しました。
出逢うべきときに出逢うべき人と出逢っている。その一つ一つのプロセス、道のりが
時に険しく、ドラマティックで、すごいな~って思いました。
読むのがもったいないくらいで、各章ごとに大切に一言一句を読みました。
特にミュージックステーションのエピソードが好きです。
聖恵ちゃん面白い(笑)
私は「キミがいる」という曲をきっかけにいきものがかりを好きになったのですが
この本を読んでいきものがかりについて、知らないことだらけでした。
いきものがかりの曲をあまり聴いたことがないという方でも、この本を読んでみてほしいと思いました。
たくさんの方におすすめしたい気持ちになる素敵な本です!!
そして、コンドウアキさんのイラストが可愛いです!!
よっちゃんとても似ています。。。
私は特に第-1回「山下穂尊」の挿絵が好きです。
各章ごとにその章の特徴を表す挿絵があるのも読み進める楽しみのひとつでした。
写真も貴重な写真が多く、観ていて楽しかったです。
「いきものがたり」すごく面白かったです!!!!
いつか「いきものがたり2」も読みたいです。
その時々の気持ちとともに読むことができるとても貴重で素敵な本だと思いました。
結成、デビュー、そして今。そう書くと簡単なようだけれど、それぞれの合間に
どれだけのエピソードや逸話があって今に至るのか、この本でたくさん知ることができて感動しました。
出逢うべきときに出逢うべき人と出逢っている。その一つ一つのプロセス、道のりが
時に険しく、ドラマティックで、すごいな~って思いました。
読むのがもったいないくらいで、各章ごとに大切に一言一句を読みました。
特にミュージックステーションのエピソードが好きです。
聖恵ちゃん面白い(笑)
私は「キミがいる」という曲をきっかけにいきものがかりを好きになったのですが
この本を読んでいきものがかりについて、知らないことだらけでした。
いきものがかりの曲をあまり聴いたことがないという方でも、この本を読んでみてほしいと思いました。
たくさんの方におすすめしたい気持ちになる素敵な本です!!
そして、コンドウアキさんのイラストが可愛いです!!
よっちゃんとても似ています。。。
私は特に第-1回「山下穂尊」の挿絵が好きです。
各章ごとにその章の特徴を表す挿絵があるのも読み進める楽しみのひとつでした。
写真も貴重な写真が多く、観ていて楽しかったです。
「いきものがたり」すごく面白かったです!!!!
いつか「いきものがたり2」も読みたいです。
2020年1月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ファンになって数年が経ちいきものがたりと言う本が出たので買いました。
本当に大好きでファンクラスに入るぐらい好きなんです(笑)
この本を読んで思ったのは自分の知らない事がたくさんあるんだなあと・・・。
本当に水野良樹さん吉岡聖恵さん山下穂尊さんスタッフの方々・・・。多くのみなさんが関わっているんだなと感じました。
本当に大好きでファンクラスに入るぐらい好きなんです(笑)
この本を読んで思ったのは自分の知らない事がたくさんあるんだなあと・・・。
本当に水野良樹さん吉岡聖恵さん山下穂尊さんスタッフの方々・・・。多くのみなさんが関わっているんだなと感じました。
2020年1月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
いきものがたりは、いきものがかりの水野さんと山下さんの出会いから、いきものがかりの結成、吉岡さんの加入、様々なことが水野さんの飽きのこない文章で、まさに物語のように書かれていて凄く面白かったです。いきものがかりの皆さんが過酷な状況で精神的に辛くなってたことも書かれていて、辛いのに乗り越えた三人が本当に素晴らしいなと思いました。いきものがかりのことがたくさんわかって、いきものがかりの楽曲も聴きたくなる、いろんな魅力が詰まった本です。
2017年10月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
いきものがかりは路上ライブから今日に至るまで拝聴して参りました。
音の創作性は、若かりし頃に夢中になったビートルズにも似ているようにも思えました。
ポールマッカートニー風が水野さんで、ジョンレノンが山下さん。
放牧宣言されて、そして充分にエネルギーchargeしたら、また我々に活きるエネルギーを与えて下さい。
待っています。
音の創作性は、若かりし頃に夢中になったビートルズにも似ているようにも思えました。
ポールマッカートニー風が水野さんで、ジョンレノンが山下さん。
放牧宣言されて、そして充分にエネルギーchargeしたら、また我々に活きるエネルギーを与えて下さい。
待っています。