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海を見たことがなかった少年―モンドほか子供たちの物語 (集英社文庫) 文庫 – 1995/6/20
さざ波がまばゆい南仏ニースの海辺。いつの間にかどこからか来て、知らぬ間に旅立ってしまったモンド…。子どもたちのいる風景をみずみずしい感性で描く素敵な物語8編。
- 本の長さ336ページ
- 言語日本語
- 出版社集英社
- 発売日1995/6/20
- ISBN-104087602680
- ISBN-13978-4087602685
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登録情報
- 出版社 : 集英社 (1995/6/20)
- 発売日 : 1995/6/20
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 336ページ
- ISBN-10 : 4087602680
- ISBN-13 : 978-4087602685
- Amazon 売れ筋ランキング: - 113,810位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 147位フランス文学研究
- - 174位フランス文学 (本)
- - 838位集英社文庫
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2021年4月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
知的で希望がある
2011年4月21日に日本でレビュー済み
テレビの深夜映画は要注意で、時々とんでもなく良いものに遭遇することがある。そういう事があるので、朝の慌しい時間の中でも、新聞のテレビ番組だけはチェックを入れるクセがある。これっ!と思った、特に映画を予約録画する為だ。
朝、いつものように新聞のテレビ番組を眺めていると、深夜帯に「モンド」という映画を見つけた。モンド? 既視感があるが判らない。そこで、新聞の中を開き、テレビの「見もの」欄を探す。あった!何々、ル・クレジオの原作で、南仏のニースの海岸を舞台に、一人の少年(モンド)と海の物語とある。
ル・クレジオはむかしから読みたかった作家なので、これが既視感に繋がったのだろう。早速予約録画をする。数日後の深夜、独りで観た。
ル・クレジオはノーベル文学賞を取ったので、ご存知のむきも有るだろうが、私が知ったのは30年以上前まで遡る。その頃に読んだ有名な作家の書評で、彼はル・クレジオを絶賛していたのだ。作品は本書ではなく、言語の実験性に取組んだ「巨人たち」という題名で、その有名な作家は、それに触発されて、「虚人たち」を上梓したと云われる。
芸術家はよく変転すると云われるが、ピカソなども初期は写実性に富んでいたのが、後年は完全に抽象性の雄になってしまった。クレジオも中盤に至るまで、先鋭的・実験的な作品を書いていたが、以降、全てではないが、平明な文章を心がけ、題材も少年少女を扱い、読者層が幅広くなったようだ。
本書がまさしくそれで、一言でいうと大人の童話というか、はっきりしたストーリー性はなく、淡々と描かれていく中で、読者は生活とは、あるいは生きるとはどういう事かを感じとるのだが、本当の少年少女の世代が、星新一は判っても、クレジオが判るかと云えば疑問である。
難解というのではないが、やや哲学的でやはり大人の童話なのである。
私は映画を観て感動し、本を読んだのだが、両方をお奨めする。本はそこそこの大型書店なら、さすがにノーベル賞作家なので、置いてあると思う。500円台と廉価なのも嬉しい。ただ、映画はどうだろうか? ストーリー性のある特別面白い代物ではないので、レンタルビデオ屋にあるかと云えば心もとない。
さて映画のモンドの表情が良い。狡(こす)っ辛さがなく、活き活きとしている。本のイメージにピッタリである。
と云うより、映画のイメージが本で増幅されると云ったらよいだろうか。
モンドはニースの土地の子ではなく、独りで暮らしている。いつ、どこから来たのか誰も知らない。当然、学校も行ってない。或る時、高台の大きな庭のある家に入り、そこの庭で寝入ってしまう。そこには年老いた婦人が住んでいて、モンドに疲れたらいつでも、いらっしゃいと云う。
しかし現実は厳しく、浮浪者扱いされたモンドは施設に入れられる。警察に事情を聞きにきた老婦人は、引き取りを決意するのだが、そこも脱走し、杳としてその後のモンドの行方は判らなくなる。余韻の残るストーリーだ。
朝、いつものように新聞のテレビ番組を眺めていると、深夜帯に「モンド」という映画を見つけた。モンド? 既視感があるが判らない。そこで、新聞の中を開き、テレビの「見もの」欄を探す。あった!何々、ル・クレジオの原作で、南仏のニースの海岸を舞台に、一人の少年(モンド)と海の物語とある。
ル・クレジオはむかしから読みたかった作家なので、これが既視感に繋がったのだろう。早速予約録画をする。数日後の深夜、独りで観た。
ル・クレジオはノーベル文学賞を取ったので、ご存知のむきも有るだろうが、私が知ったのは30年以上前まで遡る。その頃に読んだ有名な作家の書評で、彼はル・クレジオを絶賛していたのだ。作品は本書ではなく、言語の実験性に取組んだ「巨人たち」という題名で、その有名な作家は、それに触発されて、「虚人たち」を上梓したと云われる。
芸術家はよく変転すると云われるが、ピカソなども初期は写実性に富んでいたのが、後年は完全に抽象性の雄になってしまった。クレジオも中盤に至るまで、先鋭的・実験的な作品を書いていたが、以降、全てではないが、平明な文章を心がけ、題材も少年少女を扱い、読者層が幅広くなったようだ。
本書がまさしくそれで、一言でいうと大人の童話というか、はっきりしたストーリー性はなく、淡々と描かれていく中で、読者は生活とは、あるいは生きるとはどういう事かを感じとるのだが、本当の少年少女の世代が、星新一は判っても、クレジオが判るかと云えば疑問である。
難解というのではないが、やや哲学的でやはり大人の童話なのである。
私は映画を観て感動し、本を読んだのだが、両方をお奨めする。本はそこそこの大型書店なら、さすがにノーベル賞作家なので、置いてあると思う。500円台と廉価なのも嬉しい。ただ、映画はどうだろうか? ストーリー性のある特別面白い代物ではないので、レンタルビデオ屋にあるかと云えば心もとない。
さて映画のモンドの表情が良い。狡(こす)っ辛さがなく、活き活きとしている。本のイメージにピッタリである。
と云うより、映画のイメージが本で増幅されると云ったらよいだろうか。
モンドはニースの土地の子ではなく、独りで暮らしている。いつ、どこから来たのか誰も知らない。当然、学校も行ってない。或る時、高台の大きな庭のある家に入り、そこの庭で寝入ってしまう。そこには年老いた婦人が住んでいて、モンドに疲れたらいつでも、いらっしゃいと云う。
しかし現実は厳しく、浮浪者扱いされたモンドは施設に入れられる。警察に事情を聞きにきた老婦人は、引き取りを決意するのだが、そこも脱走し、杳としてその後のモンドの行方は判らなくなる。余韻の残るストーリーだ。
2015年3月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
だいぶ前に買ったほんですが、すばらしい本なので知人に差し上げて
自分用にまた買いました。
自分用にまた買いました。
2010年12月23日に日本でレビュー済み
他に貰っていい候補者が意外にもル・クレジオで万年候補のアプタイグやライバルのユダヤ系のロスは涙を呑んだ。もういい加減にしろ!ビート詩人の仏教・僧侶で大物=ゲイリー・シュナイダーは何故もらえないんだろ?「俺はなんでもらえないんだよ?」ボブ・ディランは怒っていた。クレジオは親父は英国人で生粋のおフランスでないしメキシコに移住。そこでマヤ文明などから強い影響を受けラテン・アメリカ・ブームにも乗ったのが幸いしたのだろう。今年もペルー人でラテン・アメリカである。フランス人作家はかつて毛沢東主義に染まり過激な活動をしたためノーベル委員会に敬遠され受賞は出来ないということを聞いたことある。フィリップ・ソレルスなど。サガンは左翼とはいえないがお友達がサルトルで「いらねえよ」とノーベル賞を蹴ったため心証を悪くしたらしい。サルトルも凄い。なんか「金だけくれ」と言ったとか。とにかくフランスは日本のような人畜無害な作家はまあいない。過激な人が多い。クレジオはメキシコ移住が幸いして万馬券に。この短編集はメキシコ色濃い。小生もメキシコ大好き。2回行ってる。まあノーベル賞のご祝儀に1冊買えば彼女(いれば)も「まあインテリね」と見直すだんべ。サバ。 鯖の塩焼きではない。
2014年12月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
海岸に住む、ホームレスの少年。少年はなにを求めているのか。自由について考え始める年代の若者たちにおすすめ。少年の時の気持ちをわすれかけた大人たちにもおすすめ。
2004年10月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ある夜、深夜に目が醒めて何気なくテレビをつけた。画面には水面に太陽の光が照り返して舟の舳先からのびた縄が揺れているだけのショットが映っていた。「これはル・クレジオだ。」となぜか確信し、次の日新聞で確かめたところ思わず手が震えた。トニー・ガトリフ監督『モンド』。いまだに理由はわかりません。
ごくまれに芸術は芸術を超えた力をもつことがある。それはほとんど霊感といったものに近い。ぼくにとってこの短編集はそうした霊感にみちあふれた宝石のような作品。海外を旅するさいにはかならず携えて行きます。
ごくまれに芸術は芸術を超えた力をもつことがある。それはほとんど霊感といったものに近い。ぼくにとってこの短編集はそうした霊感にみちあふれた宝石のような作品。海外を旅するさいにはかならず携えて行きます。
2012年12月1日に日本でレビュー済み
読みにくすぎて、内容がまったく頭に入ってこない
針に糸を通すような苦行である
だが、そこを通過した後には究極の読書体験がある
とは保証できない
なぜなら、けっきょく読み通せなかったからだ
針に糸を通すような苦行である
だが、そこを通過した後には究極の読書体験がある
とは保証できない
なぜなら、けっきょく読み通せなかったからだ
2000年11月22日に日本でレビュー済み
短編集ですがどれも主人公は子供。感受性豊かな彼らの世界に引き込まれます。子供の頃、学校帰りにいろんな事に気を取られていたのを思い出すような本です。 何か疲れてるな。と思ったときに読むと元気になる本です。