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武家用心集 (集英社文庫) 文庫 – 2006/1/20

乙川優三郎 (著)

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傑作時代小説集。
藩内の政争や肉親のしがらみ、世間のうわさや嫉妬、身にかかる諸々のなか、生きる上で一番大切なのは何か。己を見失うことなく生きようとする人間を、静謐な文章で描きだす8編。第10回中山義秀文学賞受賞作。(解説/島内景二)

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本の長さ

312ページ
言語

日本語
出版社

集英社
発売日

2006/1/20
ISBN-10

4087460037
ISBN-13

978-4087460032
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登録情報

出版社 ‏ : ‎ 集英社 (2006/1/20)
発売日 ‏ : ‎ 2006/1/20
言語 ‏ : ‎ 日本語
文庫 ‏ : ‎ 312ページ
ISBN-10 ‏ : ‎ 4087460037
ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4087460032

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乙川優三郎

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1953(昭和28)年、東京生れ。千葉県立国府台高校卒。’96(平成8)年に『薮燕』でオール讀物新人賞、’97年に『霧の橋』で時代小説大賞、 2001年に『五年の梅』で山本周五郎賞、’02年に『生きる』で直木賞、’04年に『武家用心集』で中山義秀文学賞をそれぞれ受賞。(「BOOK著者紹介情報」より：本データは『さざなみ情話 (新潮文庫)　(ISBN-13: 4101192243 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)

カスタマーレビュー

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ガブリエル

はまってます。

2023年5月27日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

特に、短編集はキレキレの素晴らしさです。

1人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

大久保彦左衛門

★★★★★そのほう、藤沢周平氏の後継者に認定す。(上から目線)

2015年11月24日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

田蔵田半右衛門としずれの音が特に私の心に響いた。
乙川さんの他の著書も読んでみたいと思った。

3人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

edge walker

武家を媒介にして現代を描いた短編集

2015年3月18日に日本でレビュー済み

架空の藩の武士を描いた８つの短編集です。
時代小説といっても、主に下級武士を通して現代の世相を反映させたものとなっていました。

上役である兄に無理な仕事「暗殺」を押し付けられた弟、老いた母を兄妹で押し付けあう家族、かつてライバルを中傷して出世を果たした男の苦悩、穢れ仕事に悩む主人の傍らでひっそりと寄り添ってくれる下女の優しい眼差しなど。
どれも当人達の心情や背景を丁寧に描き、心に染み入る情や温かみを感じさせてくれるものでした。
特に老いた母を誰が世話するかで兄と対立する妹の苦悩を描いた「しずれの音」はラストシーンで不覚にも胸が一杯になりました。
そして継母に疎まれる孫の身を案じた祖母が語った言葉、
「本当に欲しいと思うものは自分の力で手に入れなさい。
　どうすればよいか分からなくなったら、自分の心に訊きなさい。」
は自分の亡き後の孫を案じる心が伝わってきて心に残りました。

評者は元々時代小説は食わず嫌いでしたが、池波正太郎氏の作品にはまり、その後藤沢周平氏を読んで以降はこれという作品に巡りあいませんでした。
その中で、本作は久しぶりの「アタリ」でした。
この著者の作品はこれから少し読んでみようと思います。

3人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

freesia

美しい日本語であることにも、うっとり。

2019年2月27日に日本でレビュー済み

武家としての心の有り様を描いた短編それぞれに趣がありますが、内容
だけではなく、日本語の美しさ奥深さに魅せられる作品です。
また、本として、活字の大きさ、漢字と平仮名のバランス、改行の頻度
なども心地よく、すっきりとした読後感に浸れました。

2人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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本蓑虫

（これがまことの褒章かな・・・・・・）

2015年10月10日に日本でレビュー済み

誠、読んでいてほれぼれする美しい日本語の文体です。
最近はライトノベルなど軽く読める文体があちこちで蔓延っておりますが、
乙川先生の文体は漢字も複雑なものを使用していないので非常に読みやすく、
それでいて気品があり、本当にその当時の生活が頭に浮かんできます。

内容は武家社会の片隅で必死に生きる人々の物語です。
現代に通じる出世・介護・独居問題などを扱い、くじけながらも頑張って生きていきます。

素晴らしい読書をさせて頂きました。
お勧め致します。

1人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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逆さメガネ

どこかで…

2014年8月16日に日本でレビュー済み

　短編集であるが、いずれも、凝縮された作品である。古風にも、彫心鏤骨という言葉が浮かんでくる。

　作品を読み始めると、どの話にも、どこかで、心の奥深くで、これまでに感じた思いが甦ってくるような感覚に襲われる。ほとんどの話は、自分がこれまで無縁に過ごしてきたような状況であるのに、ある種の既視感が漂っている。そして、作品の世界の深みに引きこまれていく。

　どの作品も、最後は、考えようによっては、余りにも類型的である。決断のもと、行為がなされ、これまで絶望的であった状況が、どこか明るく見えはじめる。この先、明るい状況になるかはどうかは、本当のところはっきりしない。思えば、ほとんどの人は、そんな思いを支えに生きているのではあるまいか。

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ミステリーマニア

出会えて良かった

2014年4月2日に日本でレビュー済み

短篇集でありながら、どれも深い余韻の残る作品ばかりでした。
重い題材であっても、最後は爽やかささえ感じる。
普段疎遠な兄から、藩の重役暗殺を命じられ悩む主人公の半右衛門、過去の過ちから人の目を避けて生きてきたのに厄介事に巻き込まれる。だが最後は自分の意志で、正しいと思うことに賭ける。
つましい暮らしながら妻や子どもたちの笑い声で自らも笑ってしまう。
最初の一編「田倉田半右衛門」から、暖かな気持ちにさせてもらった。

2人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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ａ０ｓ１ｐ

短編すべて面白い、すべての作品読むつもりです。

2015年3月8日に日本でレビュー済み

珠玉の作品集、読んでも、読んでも読み足りない面白さが乙川優三郎には有る。

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