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妊娠・出産をめぐるスピリチュアリティ (集英社新書) 新書 – 2021/8/17

4.2 5つ星のうち4.2 59個の評価

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フェミニズムの「落とし物」がここにある――。
今世紀に入り、日本社会で大きく膨れ上がった「スピリチュアル市場」。
特に近年は「子宮系」「胎内記憶」「自然なお産」に代表されるような妊娠・出産をめぐるコンテンツによって、女性とスピリチュアリティとの関係性はより強固なものとなっていった。
しかし、こうしたスピリチュアリティは容易に保守的な家族観と結びつき、ナショナリズムとも親和性が高い。
本書は、この社会において「母」たる女性が抱く不安とスピリチュアリティとの危うい関係について、その構造を解明する。

「子宮系、胎内記憶、自然なお産。女性たちのスピリチュアルで切実な思いを分析した画期的な本だ。」――森岡正博氏、推薦!

◆目次◆
第1章 妊娠・出産のスピリチュアリティとは何か
第2章 「子宮系」とそのゆくえ
第3章 神格化される子どもたち――「胎内記憶」と胎教
第4章 「自然なお産」のスピリチュアリティ
第5章 女性・「自然」・フェミニズム
第6章 妊娠・出産のスピリチュアリティとその広まり

◆著者略歴◆
橋迫瑞穂(はしさこ・みずほ)
1979年、大分県生まれ。立教大学大学院社会学研究科社会学専攻博士課程後期課程修了。立教大学社会学部他、兼任講師。
専攻は宗教社会学、文化社会学、ジェンダーとスピリチュアリティ。また、ゴシック・ロリータやゲーム、マンガなどのサブカルチャーについても研究している。
著書に『占いをまとう少女たち――雑誌「マイバースデイ」とスピリチュアリティ』(青弓社)がある。
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 集英社 (2021/8/17)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2021/8/17
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 新書 ‏ : ‎ 224ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4087211800
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4087211801
  • 寸法 ‏ : ‎ 10.6 x 1.1 x 17.3 cm
  • カスタマーレビュー:
    4.2 5つ星のうち4.2 59個の評価

カスタマーレビュー

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5つのうち4.2つ
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妊娠・出産、スピリチュアリティ、そしてフェミニズムで現代人の生きづらさが照らされる
5 星
妊娠・出産、スピリチュアリティ、そしてフェミニズムで現代人の生きづらさが照らされる
近年、大きな市場を形成しているスピリチュアリティ。その実践者にはなぜ女性が多いのか。その謎について「妊娠・出産」そして「フェミニズム」という観点から解き明かした好著。全文200ページほどで短時間で読める。医療界隈からは「非科学的」「迷信」と斬られるスピリチュアリティ。スピリチュアリティ界隈からは「欧米偏重」「非人間的」と断じられる現代医療。ときに激しい対立を見せるスピリチュアル論議の狭間で置き去りにされている、女性の悩み・葛藤を鮮やかに浮かび上がらせている。著者は戦後日本で女性の地位向上に貢献してきたフェミニズムが、妊娠・出産を選ぶ女性を取りこぼしてきたことも指摘する。これは「女性が女性を叩く」という胸の痛む事態を解決するためにも重要だ。また、なぜ一部のスピリチュアルな実践に、ナショナリズム的な気配が感じられるのかも説得的に論じている。現代社会で情報の伝播や共同体の形成に大きな役割を果たすSNSや各種フェアの紹介も興味深い。これらの雰囲気は活字だけでは伝わりずらい部分もあるので、適宜、図表や画像などを提示する工夫があってもよかった(著作権等の問題で難しいかもしれないが)。本書をきっかけに、今後、現代に生きる、女性、そして男性の生きづらさをいかに解きほぐしていくか、党派性を超えての建設的な議論が進むことを願う。
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上位レビュー、対象国: 日本

2021年9月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
感想じゃないけど私が読みながら書いたメモを貼っておきます。

努力型-子宮系 ムック
西洋医学東洋医学温活ヨガ風水
卵子の老化を世間に周知させた
池下育子
宋美玄
奥谷まゆみ
仁平美香
井上清子
若杉友子

開運型-子宮系
子宮委員長はる
ジェンダーバイアスの再生産

神格化される子どもたち

胎教
七田眞(しちだまこと)
森本義晴
大島清

戦後の胎教を取り上げた先行研究
種田博之

「胎内記憶」
池川明
マーケッター

自然なお産
ニューエイジ運動・文化と
フェミニズムとか交差
吉村典子

欧米からの翻訳書
アイナ・メイ・ガスキン
オルガズム体験
フェミニズム的な価値観を内包

日本における自然なお産
齊藤純子
吉村正と「自然なお産」
映画「玄牝」
死をも恐れない姿勢でお産に臨む

由井寅子
ナショナリズム
ホメオパシー

海外の自然なお産
病院よりも楽に分娩できる助産院、神秘体験
日本の自然なお産言説では
胎児の存在や生まれてくる子どもに聖性を見出す傾向が強い
困難や痛みも乗り越えて、と強調されるのも日本の特徴で、医療に基づく出産よりも痛みが少なく時に性的な体験と同じ快感を得ることができるとする海外における「自然なお産」とは対照的。
女性に聖性を見いだす吉村正の価値観は旧態依然たる性別分業の思想と一体?
由井寅子の理想は父親を必要としない強い母親

日本における「自然なお産」の言説には、生命の選別を許容する優生思想的な傾向、ナショナリズムが見られ、母親となる女性をことさらに賛美、フェミニズムが捨象されている。

三砂ちづる
青木やよひ
母性と女性性の区別
田中美津
ウーマンリブ

青木やよひ

「性」三つの意味
身体的特質を根拠とする
性愛を含む他者との関係における
文化的社会的なジェンダー

性の向こう側にあって性を意味づけているその文化や社会に特有の自然観ないし宇宙観の存在

マーガレット・ミード
ホピ族など「子は授かりもの」

青木やよひの主張「自然との共生=肉体と性の受容=両性の対等」を実現する道がある

イヴァン・イリイチ
ヴァナキュラー(土着の,話し言葉の)
17人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2021年11月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
近年の出産に関する書籍に入り込んだスピリチュアリティを分析する。

 スピリチュアル系というものがあるとは知ってはいたが、具体的にその内容を知って驚いた。そんな危ういものが「より自分らしく」「より心身を健康に」みたいな誰もが思う良いものにいつの間にか入り込んでくる。私は心理職をしているが、この部分は距離感の近さを感じて非常に危機感を持った。
 出産を巡るスピリチュアリティはなぜか昔からの出産や女性を良いものとし、保守的な方向へと流れていく。この本のコピーが「フェミニズムの落とし物」となってるのは読む前にはなぜか疑問だったが、読んでみて強く納得した。

 まだまだ私が理解しきれてない部分も多いが、この日本の出産を巡るスピリチュアリティの現象を読み解くことは非常に重要であると感じた。
 この本すごいであります!
12人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2021年9月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
スピリチュアルが出産にも関わりがあるとは知らなかった。本書では「子宮系」「胎内記憶≒胎教」「自然なお産」を柱に論述がなされているが、出産とスピリチュアリティとの関係が今ひとつ伝わってこない。そもそも冒頭にある、妊娠・出産が「スピリチュアリティと接続している」のは「特別な意味や価値を伴う体験」だからというのが意味不明だ。

また、件の3つには共通して「女性の身体性に聖性を付与する価値観が貫かれ」、妊娠・出産は「スピリチュアル市場の登場によって初めて肯定的な意味での聖性を与えられた」とあるくだりもよく理解できない。「女性らしさの象徴の強調」「フェミニズムの切り捨て」「保守的な国家観につながる要素」などの表現も独断的で、論理の飛躍や相互の矛盾を感じる。

著者は妊娠・出産とスピリチュアリティを3つのコンテンツで結びつけ、子育てにおける「男性の存在が希薄」「仕事・キャリアと出産・母親の選択」といった課題の解決にスピリチュアルが効果を示すとみているようだ。ひとりよがりの視点や勝手な思い込みから謎の結論を導く本書はトンデモ本の類かもしれない。
64人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2021年11月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
頭の良い人達が侃侃諤諤される話題に、当事者である妊娠出産に挑む女性達は置いてきぼり
時に頭の悪い女と蔑まれ、妊娠は病気じゃないと無理を強いられ、妊娠できなきゃ石女と罵られ、どうすりゃあいいんだと追い詰められた時、一見優しいスピリチュアルへ傾倒していく心理はよく分かるが、この気持ちを表現できずモヤモヤしていました
しかし、当事者の自分には、言語化されただけで元々分かっていたことなわけで、できることなら、正論をもって罵倒している偉い人達に、言語化されたこの本を読んで頂きたい
15人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2021年9月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
大事な本なのに、誤読に基づいた?読んでない?レビューが並んでいてショックです。現代女性を守り励ますと見せかけて本当は苦しめている、「子宮系」「よい妊娠」「自然なお産」などなどのトンデモ言説を、著者は*批判的に*解読しています。

一般向けには「Aは詐欺師!」「Bが言ってることは変!」などと、大きいフォントで書くとわかりやすいのかもしれませんが、著者は冷徹に学術的に書いています。ちゃんと読んでほしい。

新書という媒体では、SNSに頼りがちな若い女性にはこの批判がなかなか届かないかも、ともったいない気がしました。そして妊娠や出産が他人事の人たちは現状を共有していないので読んでも誤読してしまうのかもしれない。。。
107人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2023年5月1日に日本でレビュー済み
子宮系など、妊娠経験がないか非妊婦の女性に向けての言説が保守的な価値観をはらんでおり、それは女性が産む性としての自分の身体性に折り合いをつけるために一定の役割を果たしているという指摘はまあそういう面もあるかなと思いました。

でも妊婦や経産婦向けの言説を非妊婦向けの言説と一緒くたに扱っているのはいかがなものかと思います。

全体的に本書は分析対象となっている言説の文脈理解が弱いように思いました。

妊婦向けのスピリチュアルな言説を必要とする読者は、「今ここ」で変化している自分の身体を説明してくれる物語を必死で探しているわけです。それは災害や死や病という自然がもたらす無秩序に向き合わなければならない人と同じです。スピリチュアル系言説で多用される「自然」という単語は、妊娠出産が第一義として生物学的な自然現象であることを妊婦に説明し、出産に向かう彼女らをエンパワーするために選択されるのに妥当な単語でありましょう。「スピリチュアル市場では妊娠出産が肯定的に扱われる」というのは、こと妊婦向けの言説に限って言えば当たり前のことでしかありません。今妊娠している妊婦を不安にさせて誰に利があるのでしょうか。母子共に健康であってほしい・安心して妊娠期を過ごしてほしいという女性や家族や産科医の気持ちは、筆者の家父長制批判よりも価値がないことでしょうか。

他にもたとえばスピリチュアル系言説において流死産や新生児死にまつわる部分は特に慎重な取り扱いが必要です。なぜなら現代日本でそれら幼い者たちの死はレアケースとなったがゆえに、「存在しないもの」となっており、我が国で長く葬祭儀礼を担ってきた仏教すらきちんとした喪の作法を準備していないという状況の中で、スピリチュアル系言説が女性たちに喪の物語を提供している、という面があるからです(前近代ではこれらの死が「存在しない」と扱われたわけではありません。数が多いので日常の一部だっただけです。たとえば「一寸法師」は明らかに流産児を弔う喪の物語です)。
筆者は胎内記憶の映画についての分析で「他の観客が何に感動しているのかわからなかった」と書いていますが、この部分、ちょっとどうなんだろうと思ってしまいました。
つまり涙を流すほどなんらかの痛みを抱えて映画を観に来ている人がいるわけですよね。その人の痛みと癒しの文脈に目を向けずに、その人が大切にしている映画を無造作に分析することは、研究上の謙虚さに欠けるのではと思ってしまいました。
今回は研究手法を他者と向き合うことを必要としない言説分析に絞っておられるようですが、この手の分析はスピリチュアル系言説を受容している読者に聞き取りをしないとやはり片手落ちかなと思います。そうしなければいかなる分析も独断の批判を免れないでしょう。

全体として、本書はさまざまな文脈の異なるテクストを「家父長制批判」のために利用しているという印象です。ここでは女性はとにかく家父長制に搾取される哀れな被害者として描き出され、女性が受容する言説は家父長制の枠組みの中でのささやかな抵抗か、家父長制的価値観の内面化のためのものに過ぎないとして矮小化されすぎている印象を受けます。現代日本では産んだ女は家父長制からの要請に応じて妊娠を「選択」したにすぎないのでしょうか。産んだ方へのインタビューを聞いてみたいところです。

個人的には欧米が「自然なお産」に「快感」「痛くない」という表現を用いていることと、日本の「自然なお産」において男性が排除されているという比較分析はちょっと面白いなと思いました。本書では指摘がありませんが、欧米の表現は明らかにキリスト教における「無原罪のお宿り」を想起させるものですし、日本の女性単独の出産イメージはイザナミの国産みと重なります。文化人類学方面の指摘がすでにあるかとも思いますが、妊娠出産の表象がかなり古い時代から類型として引き継がれているのではと思いました。
要は妊娠出産という無秩序を説明する時に文化的な差異が表象の差となって現れるということなのでしょうが、そういった通史的視点から現代の言説を分析するという視点もあって良いかと思いました。
私は無痛分娩は希望に応じて提供されるべきだとは思う者ですが、キリスト教における陣痛の忌避と無痛分娩の普及はイブの原罪意識と繋がっていて、そのそもが女性差別的なものです。しかし本書は意図的にその指摘を避けて女性に痛みを強要する日本社会への批判に繋げている印象も持ちました。

以下付け加えです。本書では歴史的に見て助産「婦」が妊娠出産をリードしてきたと書かれていますが、江戸の中条流の医師が男性だったように、少なくとも近世以降は異常分娩の処置は男性が担う場合も多かったかと思います。子宮内で死亡した胎児を無理矢理にでも引っ張り出すのに男性の力が必要ですので。地域によっては男性の産婆もいたという指摘があったかと思います。
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2021年8月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
夫や親のためでなく、女性が自身の人生において「子どもを産むこと」の肯定的な意味をみつけようとした営みを知ることができる良書である。宗教的、スピリチュアルな形で妊娠、出産を意味づけようとすることに違和感を持つ人もいるかもしれない。しかし、社会的抑圧にさらされた者が、これに抗する戦略の一つとして、宗教的な意味づけを行うことは意外と多いものである。本書はそうした女性としての人生の模索、意味の探求に光をあてている。
51人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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