一読して感じたのは、大学の研究者の踏破する書籍と資料の量の膨大さと
それらを分析する能力の高さだ。その内容については、概略、国家の思想には
理想主義と現実主義とがあり、理想主義が破綻し、現実主義的対応が必要
になっているという方向である。
1 結論
アメリカの覇権は消滅しようとしており、「戦後日本」は終わった。今後、
日本は東シナ海での中国との覇権戦争に巻き込まれる可能性がある。したがって、
日本の道は、中国が侵略を断念するのに十分な自主防衛能力を持つか、中国
を覇権国家とする東アジア秩序の中で従属的地位に甘んじるかのどちらかだ。
膨大な資料書籍を踏破した割には、一般的な内容だと感じる。失礼ながら…
2 日本人の決意を示そう
以上の筆者中野氏の結論を見たときに、日本国民は自主独立の道を選ぶはずである。
筆者は触れていないが、中国に対して従属的地位に立った場合、勇敢な日本人は
対米、対ロ戦争の先兵として矢面に立たされ、消耗されてしまうのは確実である。
そのあとで、日本列島に中国人が続々と入植するだろう。日本人の数を減らすための
戦争が確実に行われるだろう。
3 大学研究者に読めない「意志」と「気魄」がある
筆者中野氏を貶めるつもりはない。立派な研究者だと思う。だが、19世紀半ば、欧米
帝国主義国家の最後の草刈り場となった東アジアで、清朝の東方海上にある小さな島国
の日本という国が近代化を開始し、50年ほど後に国際連盟の常任理事国となり、その20
年ほど後には白人国家の植民地帝国主義時代を終わらせることになる、という論文を書く
大学の教授は欧米にいなかっただろう。もし、いたら彼は学位を剥奪されるか、大学を
追われるかであったに違いない。この教授は発狂していると言われただろう。
しかし、現実はそうなったのである。そこには、日本人の「意志」と「気魄」があったはずだ。
今、再び、それを示す時が来た。危機はチャンスという。そのチャンスが到来したのである。
これは空疎な理想主義ではない。危機に直面した日本国民が、「逞しく生存する」という
意志を行動で示す、現実主義である。
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世界を戦争に導くグローバリズム (集英社新書) 新書 – 2014/9/17
中野 剛志
(著)
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アメリカの衰退と世界の多極化。
次に起きてしまうのは覇権戦争!
衰退著しい覇権国アメリカが「世界の警察官」の役割を放棄し、東アジアでもバランス・オブ・パワーの大変動が起きている。
アメリカの凋落は、皮肉なことに自ら主導したグローバリズムの帰結だ。グローバリズムは中国の経済成長を促し、軍事大国化を可能にし、その一方でアメリカ経済の土台を崩して、あの金融危機まで引き起こした。その結果が、アメリカ覇権の終焉だ。
衝撃なのは、実はグローバリズムが第二次世界大戦前の国際秩序崩壊の原因でもあったという歴史的な事実だ。こうした厳しい現実から目をそむける日本に未来はあるのか。
『TPP亡国論』で日米関係のゆがみを鋭い洞察力でえぐり出した著者が、国際政治の深層を分析。グローバル覇権不在の時代に起こる、地域覇権を巡る戦い、覇権戦争の危機を予見する衝撃作!
[著者情報]
中野剛志(なかの たけし)
一九七一年、神奈川県生まれ。評論家。元京都大学工学研究科大学院准教授。専門は政治経済思想、政治経済学。東京大学教養学部(国際関係論)卒業後、通商産業省(現経済産業省)に入省。エディンバラ大学より博士号取得(社会科学)。イギリス民族学会Nations and Nationalism Prize 受賞。主な著書に二○万部を超えるベストセラーとなった『TPP亡国論』(集英社新書)、山本七平賞奨励賞を受賞した『日本思想史新論』(ちくま新書)など。
次に起きてしまうのは覇権戦争!
衰退著しい覇権国アメリカが「世界の警察官」の役割を放棄し、東アジアでもバランス・オブ・パワーの大変動が起きている。
アメリカの凋落は、皮肉なことに自ら主導したグローバリズムの帰結だ。グローバリズムは中国の経済成長を促し、軍事大国化を可能にし、その一方でアメリカ経済の土台を崩して、あの金融危機まで引き起こした。その結果が、アメリカ覇権の終焉だ。
衝撃なのは、実はグローバリズムが第二次世界大戦前の国際秩序崩壊の原因でもあったという歴史的な事実だ。こうした厳しい現実から目をそむける日本に未来はあるのか。
『TPP亡国論』で日米関係のゆがみを鋭い洞察力でえぐり出した著者が、国際政治の深層を分析。グローバル覇権不在の時代に起こる、地域覇権を巡る戦い、覇権戦争の危機を予見する衝撃作!
[著者情報]
中野剛志(なかの たけし)
一九七一年、神奈川県生まれ。評論家。元京都大学工学研究科大学院准教授。専門は政治経済思想、政治経済学。東京大学教養学部(国際関係論)卒業後、通商産業省(現経済産業省)に入省。エディンバラ大学より博士号取得(社会科学)。イギリス民族学会Nations and Nationalism Prize 受賞。主な著書に二○万部を超えるベストセラーとなった『TPP亡国論』(集英社新書)、山本七平賞奨励賞を受賞した『日本思想史新論』(ちくま新書)など。
- 本の長さ256ページ
- 言語日本語
- 出版社集英社
- 発売日2014/9/17
- ISBN-104087207552
- ISBN-13978-4087207552
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- 新書 : 256ページ
- ISBN-10 : 4087207552
- ISBN-13 : 978-4087207552
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トップレビュー
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2014年10月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2020年3月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
いろいろためになる情報がかかれている本だと思います かなり良いものだと思います
2015年2月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
書店で見かけ、帯にある「アメリカの衰退と世界の多極化」が気になり、
「よくわからないけどTPP亡国論の著者なら楽しみ」と購入。大当たりでした。
詳細なレビューはすでに充実しているようなので、個人の読書体験としてどうだったかを。
私がアメリカ外交に対してなんとなく抱いていた印象は
「押し付けがましく、世界の警察を気取っており、理想論的な主張の裏に自国の利益が透けて見える傲慢な外交」
というものでした。
しかし、本書を読むと、
・中国の台頭、アメリカ経済の凋落、中東への介入の泥沼化などにより国力が著しく低下している
・中東やアジア秩序のためにこれ以上コストを費やしたくない
・そのため自分で作り上げた「世界の警察」の立ち位置からうまく後退したい
・一方では台頭する中国を牽制したい
・国民は相変わらずアメリカに覇権国家としての振る舞いを求め続ける。
などなど、極めて複雑な状況のなかで、傲慢な強者としてのアメリカ外交(理想主義)はもはや継続不可能となり
現実主義的な外交へとシフトチェンジすべく綱渡りをしている姿が見えてきました。
また、アメリカがアジア秩序の調整役から後退しようとしていることの意味は大きく、
台頭する中国がアジアで覇権国家として暴走するとき、歯止めが効かないことを意味します。
日本としてもそこを理解した上で戦略を練るべきなのですが、
明らかにアメリカの調整役を前提とした戦略のまま停滞しており、強い危機感を覚えました。
今後の国際政治を理解する上で非常に重要な1冊といえると思います。オススメです。
「よくわからないけどTPP亡国論の著者なら楽しみ」と購入。大当たりでした。
詳細なレビューはすでに充実しているようなので、個人の読書体験としてどうだったかを。
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というものでした。
しかし、本書を読むと、
・中国の台頭、アメリカ経済の凋落、中東への介入の泥沼化などにより国力が著しく低下している
・中東やアジア秩序のためにこれ以上コストを費やしたくない
・そのため自分で作り上げた「世界の警察」の立ち位置からうまく後退したい
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などなど、極めて複雑な状況のなかで、傲慢な強者としてのアメリカ外交(理想主義)はもはや継続不可能となり
現実主義的な外交へとシフトチェンジすべく綱渡りをしている姿が見えてきました。
また、アメリカがアジア秩序の調整役から後退しようとしていることの意味は大きく、
台頭する中国がアジアで覇権国家として暴走するとき、歯止めが効かないことを意味します。
日本としてもそこを理解した上で戦略を練るべきなのですが、
明らかにアメリカの調整役を前提とした戦略のまま停滞しており、強い危機感を覚えました。
今後の国際政治を理解する上で非常に重要な1冊といえると思います。オススメです。
2019年4月6日に日本でレビュー済み
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現在のグローバリズムによる、世界の経済、社会の破綻と疲弊、極端な貧富の格差を、既にそれが起こる前から指摘しており、見事に的中している。他にも多くの著作があり、現在の最高の論者ではないか。
2018年6月11日に日本でレビュー済み
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当部つ本来の姿が弱肉強食であるが、知性・理性がある人間として弱肉強食となるグローバリズムが自分にとってどのようなかかわりがあるかを考えることにとても参考になりました。
2014年12月7日に日本でレビュー済み
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中野剛志氏の著作は大変明快。
アメリカの知性、とりわけレーガンまでのアメリカをリードした中産階級が
崩壊しつつあるという現在、軍事力と「強いアメリカ」信仰で動くアメリカ帝国
への認識は大変貴重だと思います。
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2014年9月30日に日本でレビュー済み
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細かい解説理論はさすが中野さんと思います。勉強になりました。しかし全体的にある程度予測してた結論で、大半の他の論者と同じでした。現実的に権力の中枢で実際に世界を操ってきた国際金融資本、オルガルヒ等々などには一切触れていないのが残念です。個人的な感想としては「核心を見ない学者が解説する国際情勢」て感じ かな
2015年5月15日に日本でレビュー済み
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TPPの交渉が大詰めを迎えて「グロ-バル」になっていくことの危険性が
改めてよくわかりました。世界の動きと過去の歴史が記載されていて、とても
理解しやすかった。
改めてよくわかりました。世界の動きと過去の歴史が記載されていて、とても
理解しやすかった。