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なれのはて ハードカバー – 2023/10/25

4.5 5つ星のうち4.5 224個の評価

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第170回直木賞候補作!

一枚の不思議な「絵」から始まる運命のミステリ。
生きるために描く。それが誰かの生きる意味になる。

ある事件をきっかけに報道局からイベント事業部に異動することになったテレビ局員・守谷京斗(もりや・きょうと)は、異動先で出会った吾妻李久美(あづま・りくみ)から、祖母に譲り受けた作者不明の不思議な絵を使って「たった一枚の展覧会」を企画したいと相談を受ける。しかし、絵の裏には「ISAMU INOMATA」と署名があるだけで画家の素性は一切わからない。二人が謎の画家の正体を探り始めると、秋田のある一族が、暗い水の中に沈めた業に繋がっていた。

1945年8月15日未明の秋田・土崎空襲。
芸術が招いた、意図しない悲劇。
暴走した正義と、取り返しのつかない後悔。
長年秘められてきた真実は、一枚の「絵」のミステリから始まっていた。

戦争、家族、仕事、芸術……すべてを詰め込んだ作家・加藤シゲアキ「第二章」のスタートを彩る集大成的作品。

「死んだら、なにかの熱になれる。すべての生き物のなれのはてだ」
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商品の説明

著者について

加藤 シゲアキ
1987年生まれ、大阪府出身。青山学院大学法学部卒業。2012年1月『ピンクとグレー』で作家デビュー。2021年『オルタネート』で第42回吉川英治文学新人賞、第8回高校生直木賞を受賞。「NEWS」のメンバーとして活躍しながら作家としても精力的な活動を続けており、評価を高めている。他の著書に『閃光スクランブル』『Burn.ーバーンー』『傘をもたない蟻たちは』『チュベローズで待ってるAGE22・AGE32』(全2冊)『1と0と加藤シゲアキ』、エッセイ集に『できることならスティードで』がある。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 講談社 (2023/10/25)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2023/10/25
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • ハードカバー ‏ : ‎ 448ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4065331439
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4065331439
  • 寸法 ‏ : ‎ 14.5 x 3.2 x 19.5 cm
  • カスタマーレビュー:
    4.5 5つ星のうち4.5 224個の評価

著者について

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加藤シゲアキ
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カスタマーレビュー

星5つ中4.5つ
5つのうち4.5つ
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上位レビュー、対象国: 日本

2024年3月25日に日本でレビュー済み
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著者の本は4冊目だが今までと程度が違う。いい意味で物語に引き摺り込まれる。登場人物のその当時の述懐があるため微妙なすれ違いが起きない。ただラストのつながりは多少強引さが強く出ていた。
2024年2月18日に日本でレビュー済み
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ミステリーと歴史を繋げて読みやすく引き込まれる小説てす。
2024年1月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
一つの絵から様々な物語に繋がり、とっても面白かったです。重く、ただその中に少しの希望があり、最後は感涙してしまいました。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2024年1月27日に日本でレビュー済み
すごい。すごいよシゲアキ。前作の『オルタネート』もすごかったけど今作もすごい。ディテールの積み上げ方が本当に緻密で、『オルタネート』では、高校生という狭い範囲で物語が終始していたけど、今作は大風呂敷広げてきてその大きさに圧倒、ただその大きくなった分綻びを感じる部分があったことも確かで、大きく三点ありました。

まず、現代と過去を行き来するその狭間で人物関係がややこしくなって見失いそうになる始末、途中で相関図を書いてなんとか読み進めたけど、エンタメの面白さよりしんどさが勝ってしまったのは否めない。もう少しシンプルにできなかったのか。或いはその複雑さに見合うぐらいの衝撃が欲しかった。

二点目は、調べたことをどれだけ物語の中に自然に溶け込ませるか。例えば、輝が山小屋を爆燃させようと火の付いた軍手を投げ入れる場面、その直後に可燃物が燃える温度について説明が添えられているけれども、知識の羅列が物語の進行を妨げていると思うようなところが何ヶ所か目に付きました。その積み重ねがリアリティを一層高めていると言えばそうなんですが、その辺がすごく難しいな……と。「説明」ではなく「物語」であってほしい。可燃物うんぬんについては、それまでの部分で自然と物語に溶け込ませることができていれば一番よかったと思いました。

三点目。終盤でタイトルの「なれのはて」という言葉が本文でふっと現れるわけですが、こういうキラーワード的な使い方をするのであれば、もっと、もっとここで打ちのめされたかった。タイトルと小説の内容が有機的に結び付いているかというとそこまでではない印象を受けました。

気になる点を挙げましたが、作者の心意気が伝わってくる傑作だと思います。物語の畳み方も見事でした。残念ながら直木賞受賞には至らなかったのですが、どこが評価されどこが評価されなかったのか、選評を楽しみに待ちたいと思います。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2023年11月28日に日本でレビュー済み
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小説は慟哭を描く。
それは一枚の絵がはじまり。
大正から、戦争、そして現代まで。
不思議な絵の画家の姿を追っていく。
そのミステリアスな謎を解明していく階層は深くてつらくて。
”なにかを抱えて生きる人々に”と。
あの、”たった一日”が人生を変えてしまった。
10人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2023年12月28日に日本でレビュー済み
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これは面白そう、と思って読み始めたら想像以上で、一気読みしたくなる内容でしたが、この重厚さを一気に読んでしまうのは勿体無くてじっくり丁寧に読ませていただきました。
物語のスケールの大きさ、いろいろな登場人物のさりげないエピソードが最後にきちんとはまり込んでいく気持ちよさ、あちこちに散りばめられた深くて含蓄のある言葉、読み終わった後の爽快感などどこをとってもパーフェクトな作品です。

海外住みのせいもあってアイドルでもあるという作者のことを今まで知らず、その多彩さに驚きました。他の作品もぜひ読んでみたいし、たくさんの人に勧めたいです。
13人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2024年3月5日に日本でレビュー済み
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結婚おめでとうございます。加藤シゲアキ先生としても定着してきて、そろそろもう1つ上のステージを伺う為の作品として出されたのかな?と勝手に思ってます。芥川賞の文学性と直木賞のカジュアル感を狙ってどっち付かずな感じがするなー。が印象に残りました。
2023年12月28日に日本でレビュー済み
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まず初めに、加藤さんの作品はデビュー作から読んでますが、確実に大衆向けの筆力を上げたのはオルタネートあたりだと思います。今作に至っては作者のアイドルとしての肩書きを気にせず、普通に文芸作品として本作をたくさんの人に読んでいただきたい。
読む前に宣伝などを見る限り、戦争がテーマのミステリだと思っていたら、それ以上にテーマが多い作品でした。戦争はもちろん、秋田地方の歴史、美術や著作権、報道のあり方、家族や友情の形式、いわゆる自閉症なども全部重要なテーマと考えられます。それだけのテーマを扱いつつ、一つのミステリ/ストーリーとしてすごく綺麗にまとまってるので驚きました。最後の方は感動しましたし、読み終えた後もかなりの間余韻が残りました。今年一番好きな小説の一つになったので、この作品をきっかけに、他の170回直木賞候補作も読んでみようと思ってます。
11人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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