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人口の経済学 平等の構想と統治をめぐる思想史 (講談社選書メチエ) 単行本(ソフトカバー) – 2022/11/10
野原 慎司
(著)
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かつては「人口爆発」が、そして現代では「人口減少」が、重大な危機として社会に浮上している。
人口が増えたり減ったりすることは、社会においていかなる問題として捉えられてきたのか。
経済学の歴史を振り返ると、それは制度や統治という問題圏と常に重なり合いながら論じられてきた。
本書はその道のりを、社会思想史の底流にある大きな流れとして描き出す挑戦である。
人口というものは、とりわけ現在の日本において喫緊の問題となっているが、それはわたしたちが社会をいかなるものとして捉え、統治するかという問題と表裏一体となっている。
アダム・スミス、マルサス、ミル、ケインズ――本書でたどる彼らの思想的格闘のあとは、いまわたしたちがまさに直面する危機を考えるにあたり、見逃すことのできない発見をもたらすだろう。
【本書の内容】
序文
第一章 重商主義の時代 人口論の射程の広さとデータ主義の起源
1.はじめに
2.ペティ:人口を測る
3.重商主義と人口
4.おわりに
5.補説:ベーコン主義
第二章 スミスの時代 自由と平等の条件と、経済学の生成
1.はじめに
2.モンテスキュー
3.ヒューム・ウォーレス論争
4.ステュアートとケイムズ卿
5.スミス
6.おわりに
第三章 マルサスと古典派経済学 フランス革命後の統治論の平等論的転回
1.はじめに
2.コンドルセとフランス革命
3.ゴドウィンとフランス革命
4.マルサス
5.リカードウ
6.J・S・ミル
7.おわりに
第四章 ケインズと転換期の経済学 人口減少論の勃興
1.はじめに
2.マーシャル
3.優生学
4.ケインズにおける人口変動
5.成長理論と人口:ハロッドとソロー
6.おわりに
第五章 現代の経済学 人口法則とその統治論的含意
1.はじめに
2.人口転換論
3.現代経済学と人口論
4.世代間所得移転
5.経済の成長と長期停滞
6.おわりに
結語
注
参考文献
索引
人口が増えたり減ったりすることは、社会においていかなる問題として捉えられてきたのか。
経済学の歴史を振り返ると、それは制度や統治という問題圏と常に重なり合いながら論じられてきた。
本書はその道のりを、社会思想史の底流にある大きな流れとして描き出す挑戦である。
人口というものは、とりわけ現在の日本において喫緊の問題となっているが、それはわたしたちが社会をいかなるものとして捉え、統治するかという問題と表裏一体となっている。
アダム・スミス、マルサス、ミル、ケインズ――本書でたどる彼らの思想的格闘のあとは、いまわたしたちがまさに直面する危機を考えるにあたり、見逃すことのできない発見をもたらすだろう。
【本書の内容】
序文
第一章 重商主義の時代 人口論の射程の広さとデータ主義の起源
1.はじめに
2.ペティ:人口を測る
3.重商主義と人口
4.おわりに
5.補説:ベーコン主義
第二章 スミスの時代 自由と平等の条件と、経済学の生成
1.はじめに
2.モンテスキュー
3.ヒューム・ウォーレス論争
4.ステュアートとケイムズ卿
5.スミス
6.おわりに
第三章 マルサスと古典派経済学 フランス革命後の統治論の平等論的転回
1.はじめに
2.コンドルセとフランス革命
3.ゴドウィンとフランス革命
4.マルサス
5.リカードウ
6.J・S・ミル
7.おわりに
第四章 ケインズと転換期の経済学 人口減少論の勃興
1.はじめに
2.マーシャル
3.優生学
4.ケインズにおける人口変動
5.成長理論と人口:ハロッドとソロー
6.おわりに
第五章 現代の経済学 人口法則とその統治論的含意
1.はじめに
2.人口転換論
3.現代経済学と人口論
4.世代間所得移転
5.経済の成長と長期停滞
6.おわりに
結語
注
参考文献
索引
- 本の長さ336ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2022/11/10
- 寸法13 x 2 x 18.8 cm
- ISBN-104065297494
- ISBN-13978-4065297490
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商品の説明
著者について
野原 慎司
1980年、大阪府に生まれる。京都大学大学院経済学研究科博士後期課程修了。博士(経済学)。現在、東京大学大学院経済学研究科准教授。専攻は、経済学、経済学史、社会思想史、経済・社会哲学。主な著書に、『戦後経済学史の群像:日本資本主義はいかに捉えられたか』(白水社)、『アダム・スミスの近代性の根源』(京都大学学術出版会)、Commerce and Strangers in Adam Smith Springer (Springer) などがある。
1980年、大阪府に生まれる。京都大学大学院経済学研究科博士後期課程修了。博士(経済学)。現在、東京大学大学院経済学研究科准教授。専攻は、経済学、経済学史、社会思想史、経済・社会哲学。主な著書に、『戦後経済学史の群像:日本資本主義はいかに捉えられたか』(白水社)、『アダム・スミスの近代性の根源』(京都大学学術出版会)、Commerce and Strangers in Adam Smith Springer (Springer) などがある。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2022/11/10)
- 発売日 : 2022/11/10
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 336ページ
- ISBN-10 : 4065297494
- ISBN-13 : 978-4065297490
- 寸法 : 13 x 2 x 18.8 cm
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- - 680位講談社選書メチエ
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- - 1,912位経済学 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年2月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「人口思想」といえば一般になじみの薄いジャンルかもしれないが、有名なマルサスの人口論に限らず、古代ギリシャのプラトンから20世紀のローマクラブ「成長の限界」、さらには近年の少子高齢化人口減少社会論まで、政治経済社会システムのあるべき姿を構想する上で常に「人口」は不可欠な視点であった。世界人口が80億を超える一方、日本はかつて人類が経験したことのない人口減少問題に直面している。古今東西の人口論の歴史を振り返ることは今日の問題を考えるうえでも有意義なことである。
本書は重商主義の時代、古典派経済学の時代、そして20世紀から21世紀の現在に至る主要な人口論を取り上げ、「平等」、「統治」、「制度」という3つのキーワードを軸に、主に経済学の観点から解説する。人口・経済思想の歴史に関心のある方にお奨めしたい良書である。
本書は重商主義の時代、古典派経済学の時代、そして20世紀から21世紀の現在に至る主要な人口論を取り上げ、「平等」、「統治」、「制度」という3つのキーワードを軸に、主に経済学の観点から解説する。人口・経済思想の歴史に関心のある方にお奨めしたい良書である。
2023年4月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
実は全編を通読していません。
購入動機に従って、序文(本書の概観、著者の問題関心)、第五章(私の問題関心)、結語(本書の総括、著者による解決策の提起)だけ読みました。
それだけでも、私の興味関心は十分に満たされました。
折を見て、全編を通読したいと思います。
これまでの経済学が、人口増加を前提に組み立てられていること。
従って、現在進行形の少子高齢化への処方箋を欠いていることなどが指摘されています。
著者によるこの問題提起は、現在の私の関心興味にジャストフィットしました。
様々な学説を要領よくまとめている点も評価できます。
購入動機に従って、序文(本書の概観、著者の問題関心)、第五章(私の問題関心)、結語(本書の総括、著者による解決策の提起)だけ読みました。
それだけでも、私の興味関心は十分に満たされました。
折を見て、全編を通読したいと思います。
これまでの経済学が、人口増加を前提に組み立てられていること。
従って、現在進行形の少子高齢化への処方箋を欠いていることなどが指摘されています。
著者によるこの問題提起は、現在の私の関心興味にジャストフィットしました。
様々な学説を要領よくまとめている点も評価できます。
2023年4月11日に日本でレビュー済み
難解な書であった。私が理解するかぎりで端的に要約すれば、市場に経済をすべてゆだねる自由放任主義においてさえ、その根っこの部分、いわば市民社会の領域において、人口が変化するならば、その変化の仕方によっては経済は容易く崩壊しうる。つまり言葉の真の意味での自由放任経済はありえない。自由な市場経済の裏側で、人口調整のための統治が必要となってくる。本書によれば、経済学の歴史は人口をめぐる統治学の歴史であった。そして人口問題は「平等」をどう考えるかという問題と密接不可分であった。
本書の大きな問題点として、本書は読み手に相当な知識を要求している。
(些末な問題点として、主語がなかったり「てにをは」が合わなかったり、日本語として文章が読みづらいことが挙げられる)
本書では重商主義時代から現代まで、数多くの経済学者・思想家が登場する。
しかし彼らの理論そのものに対する説明が非常に簡潔である。論理の飛躍のように見える箇所も少なくない。
読み手は、手持ちの知識ないしは想像力を総動員し、行間を埋める必要がある。
加えて言えば、主に近現代の理論に対する著者の解釈に、おそらく著者の説明不足によるものであるが、怪しく見える箇所がなくもない。
私は全くの素人ゆえ、見当違いの恐れを承知の上であえて言うと、例えばケインズの議論を優生学に結びつけるのは牽強付会の感を禁じ得ない。ケインズの所得再分配論も、著者は重視するようだが、統治の制度変更と言いうるほどにドラスティックな改革のようには思えない。
また本書では、「平等」が鍵概念と位置づけられる。
全体を通して「平等」という語が頻出するが、しかし具体的に何の平等なのかがほとんど説明されていない。
身分の平等、参政権など権利の平等、土地含む資産の平等、所得の平等など、一口で平等と言っても、その中身はいろいろ考えられうる。
おそらく本書では、文脈によって何の平等かが異なっているようである。ここでも読み手側が想像力で行間を埋める必要が生じる。
さらに言えば、序文に触れられるように、著者はフーコーを意識して「統治」という語を用いていると思われる(見当違いかもしれないが)。しかしフーコーの分析視角、すなわち重商主義→自由主義→新自由主義、それぞれの統治体の種別性は、まったく本書の議論に活かされていない。
その弊害ゆえか、統治と政策の違いもよくわからなくなってしまっている。本書には統治という語の重みが感じられず、言うなれば分析が統治の次元に到達できていない。
ただし終章「おわりに」の最後2段落は、フーコー的と言えるかもしれない。それゆえに逆説的に、これら段落は、これまでの議論に対して「なぜ、なんのために人口減少が問題とされるのか」という根本的疑問を提起するとも言える。この疑問に、本書は明確に答えていないと思われる。またこれに付随し、著者は、人口減少問題は経済外要因にも関係するが、経済内要因だけに対応策を求めていると現代の経済学を批判するが、経済外の社会的および私的な領域へと統治が浸食していくことがはたして望ましいのか、議論の余地があると思われる。私見では、人口減少という問題解決のために著者の強調する「平等」を含めた制度変更、社会構造変化を求めることは、まさに新自由主義的というべき、つまり理想的市場機構の実現を軸として社会を統治するということになりかねないと思われる。(著者は結語においてこの危険性を認知しているのであるが、人口減少を問題とすることと個々人の自由との整合性を十分に論じていない。)
まとめると、本書は必ずしも読みやすいとは言えず、万人向けではないだろう。しかし、人口を主題として経済学の歴史を整序するという、大変な労作であることは間違いない。本書によれば、経済学は人口変動とともに変化してきたと言って過言ではない。本書は主流的な経済学の固い地盤に新たな視点からメスを入れる画期的な研究書であることは間違いないだろう。
本書の大きな問題点として、本書は読み手に相当な知識を要求している。
(些末な問題点として、主語がなかったり「てにをは」が合わなかったり、日本語として文章が読みづらいことが挙げられる)
本書では重商主義時代から現代まで、数多くの経済学者・思想家が登場する。
しかし彼らの理論そのものに対する説明が非常に簡潔である。論理の飛躍のように見える箇所も少なくない。
読み手は、手持ちの知識ないしは想像力を総動員し、行間を埋める必要がある。
加えて言えば、主に近現代の理論に対する著者の解釈に、おそらく著者の説明不足によるものであるが、怪しく見える箇所がなくもない。
私は全くの素人ゆえ、見当違いの恐れを承知の上であえて言うと、例えばケインズの議論を優生学に結びつけるのは牽強付会の感を禁じ得ない。ケインズの所得再分配論も、著者は重視するようだが、統治の制度変更と言いうるほどにドラスティックな改革のようには思えない。
また本書では、「平等」が鍵概念と位置づけられる。
全体を通して「平等」という語が頻出するが、しかし具体的に何の平等なのかがほとんど説明されていない。
身分の平等、参政権など権利の平等、土地含む資産の平等、所得の平等など、一口で平等と言っても、その中身はいろいろ考えられうる。
おそらく本書では、文脈によって何の平等かが異なっているようである。ここでも読み手側が想像力で行間を埋める必要が生じる。
さらに言えば、序文に触れられるように、著者はフーコーを意識して「統治」という語を用いていると思われる(見当違いかもしれないが)。しかしフーコーの分析視角、すなわち重商主義→自由主義→新自由主義、それぞれの統治体の種別性は、まったく本書の議論に活かされていない。
その弊害ゆえか、統治と政策の違いもよくわからなくなってしまっている。本書には統治という語の重みが感じられず、言うなれば分析が統治の次元に到達できていない。
ただし終章「おわりに」の最後2段落は、フーコー的と言えるかもしれない。それゆえに逆説的に、これら段落は、これまでの議論に対して「なぜ、なんのために人口減少が問題とされるのか」という根本的疑問を提起するとも言える。この疑問に、本書は明確に答えていないと思われる。またこれに付随し、著者は、人口減少問題は経済外要因にも関係するが、経済内要因だけに対応策を求めていると現代の経済学を批判するが、経済外の社会的および私的な領域へと統治が浸食していくことがはたして望ましいのか、議論の余地があると思われる。私見では、人口減少という問題解決のために著者の強調する「平等」を含めた制度変更、社会構造変化を求めることは、まさに新自由主義的というべき、つまり理想的市場機構の実現を軸として社会を統治するということになりかねないと思われる。(著者は結語においてこの危険性を認知しているのであるが、人口減少を問題とすることと個々人の自由との整合性を十分に論じていない。)
まとめると、本書は必ずしも読みやすいとは言えず、万人向けではないだろう。しかし、人口を主題として経済学の歴史を整序するという、大変な労作であることは間違いない。本書によれば、経済学は人口変動とともに変化してきたと言って過言ではない。本書は主流的な経済学の固い地盤に新たな視点からメスを入れる画期的な研究書であることは間違いないだろう。
2023年2月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
少子化時代を考える良書です。
2023年4月4日に日本でレビュー済み
著者は1980年生まれの経済学者であり、本書は経済学史としての「人口の経済学」を解説したものである。ただ、本書には図表が唯の一枚も含まれないことから類推されるように、あくまで「思想」としての側面を論じたものである。日本が直面している急激な人口減少社会に対する具体的な提言を期待していたので、失望した。
人口と経済とは極めて密接な関係があることは容易に推察できる。そこで本書では、17世紀から今日に至るまでの「経済学の巨人」たちの人口論を丁寧に解説している。17世紀のスミスと経済学の生成、18世紀から19世紀のマルサスやミル、20世紀のケインズなどである。門外漢のためにも、過去から現在に至る各論者の論点を比較表として示して欲しかった。また「人口の経済学」を謳いながら、グラフが一枚もないことに違和感を感じた。「思想史」だからといって、可視化していけない理由はないはずだが・・・。
人口の急増も急減も、国に深刻な影響を及ぼす。末尾の「結語」によると、(一般論として)人口減少それ自体の解決、および人口減少にともない生じる問題の解決には、平等および不平等の是正の問題が必要である。納得できる結論である。ただ、この結論を、たとえば日本の実際の統計データを使って検証してもらいたかった。
評者の感想であるが、上記の結論は現代日本の政権政党やそれを支持する保守層の思想と真っ向から対決する。戦前のような家族制度を支持し、旧態依然の男性優位の社会に固執し、近隣諸国や移民に対して強い嫌悪感を持ち、場合によってはヘイト行動に走る保守層を基盤とする政権政党が、有効な人口減少社会への対応策を打ち出すとは思えない。残念ながら日本はこのままでは、「日本はスゴイ!」と唱えながら日本海に沈みゆく国になりそうである。
人口と経済とは極めて密接な関係があることは容易に推察できる。そこで本書では、17世紀から今日に至るまでの「経済学の巨人」たちの人口論を丁寧に解説している。17世紀のスミスと経済学の生成、18世紀から19世紀のマルサスやミル、20世紀のケインズなどである。門外漢のためにも、過去から現在に至る各論者の論点を比較表として示して欲しかった。また「人口の経済学」を謳いながら、グラフが一枚もないことに違和感を感じた。「思想史」だからといって、可視化していけない理由はないはずだが・・・。
人口の急増も急減も、国に深刻な影響を及ぼす。末尾の「結語」によると、(一般論として)人口減少それ自体の解決、および人口減少にともない生じる問題の解決には、平等および不平等の是正の問題が必要である。納得できる結論である。ただ、この結論を、たとえば日本の実際の統計データを使って検証してもらいたかった。
評者の感想であるが、上記の結論は現代日本の政権政党やそれを支持する保守層の思想と真っ向から対決する。戦前のような家族制度を支持し、旧態依然の男性優位の社会に固執し、近隣諸国や移民に対して強い嫌悪感を持ち、場合によってはヘイト行動に走る保守層を基盤とする政権政党が、有効な人口減少社会への対応策を打ち出すとは思えない。残念ながら日本はこのままでは、「日本はスゴイ!」と唱えながら日本海に沈みゆく国になりそうである。