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物価とは何か (講談社選書メチエ) 単行本（ソフトカバー） – 2022/1/13

渡辺努 (著)

413

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購入オプションとあわせ買い

◆第65回日経・経済図書文化賞受賞作◆
話題書『世界インフレの謎』(講談社現代新書)の"理論篇"!
インフレもデフレもない世界をめざす経済学
◆朝日(坂井豊貴氏)・毎日(大竹文雄氏)・読売・日経 4大紙書評掲載◆

あのバブル絶頂時、そしてその崩壊、いずれのときも意外なほどに物価は動かなかった。それはなぜか?
お菓子がどんどん小さくなっている……なぜ企業は値上げを避けるのか?
インフレもデフレも気分次第!?
物価は「作る」ものだった?

経済というものの核心に迫るための最重要キーである、物価という概念。
国内第一人者が初歩の初歩から徹底的にわかりやすく説き起こし、社会にくらす私たち全員にとって、本当に知るべき経済学のエッセンスを教える、画期的入門書の登場!

ハイパーインフレやデフレと闘う中央銀行や政府の実務家(ポリシーメーカー)たちは、何を考え何をしているのか。
それらの成果と教訓を研究者たちはどのように学び、理論を発展させてきたか。
私たちの生活そのものと直結する、生きた学問としての経済学が立ち上がっていく様を生き生きと描く!
万人のための学問としてのマクロ経済学を希求する、真摯な社会科学探究。

【本書より】
個々の商品の価格が、売り手や買い手の個別の事情を適切に反映して動くのは、自然なことです。そして、個々の価格は忙しく動きまわるけれど全体としてみると安定している、というのが健全な姿です。ただ、同じ「全体が動かない」場合でも、個々の価格がまったく動かず、その当然の帰結として全体も動かないということもあり得ます。しかしそれは病的だと言えるでしょう。(中略)売り手や買い手の事情で価格が上がり下がりするという、経済の健全な動きが止まっていたら、それは異変とみるべきです。後で詳しく述べますが、今の日本経済はこれに近い状態だと私はみています。

【主な内容】
はじめに
第1章物価から何がわかるのか
第2章何が物価を動かすのか
第3章物価は制御できるのか――進化する理論、変化する政策
第4章なぜデフレから抜け出せないのか――動かぬ物価の謎
第5章物価理論はどうなっていくのか――インフレもデフレもない社会を目指して
おわりに

【本書の参考文献】
著者webサイトに一覧が掲出されています。
https://www.centralbank.e.u-tokyo.ac.jp/wp-content/uploads/2022/03/reference0304.pdf
同内容のものを電書版に掲載しました。

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本の長さ

336ページ
言語

日本語
出版社

講談社
発売日

2022/1/13
寸法

13.2 x 2 x 19 cm
ISBN-10

4065267145
ISBN-13

978-4065267141
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商品の説明

著者について

渡辺努
1959年生まれ。東京大学経済学部卒業。日本銀行勤務、一橋大学経済研究所教授等を経て、現在、東京大学大学院経済学研究科教授。株式会社ナウキャスト創業者・技術顧問。ハーバード大学Ph.D. 専攻は、マクロ経済学、国際金融、企業金融。著書に、『世界インフレの謎』(講談社現代新書)、『市場の予想と経済政策の有効性』(東洋経済新報社)、『新しい物価理論物価水準の財政理論と金融政策の役割』(共著、岩波書店)、『慢性デフレ真因の解明』(編著、日本経済新聞出版社)、『検証中小企業金融』(共編著、日本経済新聞社)、『金融機能と規制の経済学』(共著、東洋経済新報社)などがある。

登録情報

出版社 ‏ : ‎ 講談社 (2022/1/13)
発売日 ‏ : ‎ 2022/1/13
言語 ‏ : ‎ 日本語
単行本（ソフトカバー） ‏ : ‎ 336ページ
ISBN-10 ‏ : ‎ 4065267145
ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4065267141
寸法 ‏ : ‎ 13.2 x 2 x 19 cm

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カスタマーレビュー:
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Ratamaque

門外漢にも理解しやすい解説書

2024年2月18日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

経済政策に関して、犯人探しにならないように書いていますが、それでいて誰が失策したのかはしっかり書いてある。現象に注意が向くように上手く書かれています。
賃金に関して、特に低賃金が全体の賃金に悪い形で同期するところに関して書かれていてもよかったかなと思います。

1人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

アストロノーツ日本橋48

最近よく目にする「物価高騰」、そもそも物価って何だっけ？

2023年1月18日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

私は「物価とは何か」と誰かから尋ねられても、クリアに回答できる自信がないです。それは私が大学などで専門的な勉強をしたわけではないからだし、なんとなく知らなくても生きてくることができたからだと思います。でも、日ごろのニュースを見ていると物価の話は連日のように見受けるし、そもそも金融業界に身を置くものとして、何もビューがないのはおかしいことだと思います。そのような危機感がどこかにあった中で、この本に出会いました。講談社の本であり、渡辺さんの本であり、Amazonのカスタマーレビューも非常に良い。これは読んでおこうと手に取りました。

本書は、東京大学大学院経済学研究科の渡辺先生により、「物価とは何か」そして「物価理論はどうなっていくのか」が記されたものです。記されたとはいえ、アカデミックにクリアな回答がないため、渡辺先生が「網羅性は追求せず、中立性を捨てて」まとめてくださった内容に留まります（本書でもそういった趣旨の記載があります。）。しかしながら、先述の通りこの分野に明るくない私にとっては成程と思うところがあり、また、驚きがあるところもあり、それでも納得感のある内容でした。

恐らく、大学などで経済学などを学ばれた方にとっては真新しい内容でもなんでもなく、寧ろ教科書の方が良いのかもしれません。一方で、私のような人間にとっては、面白さが損なわれることなく、読み進めることができる良い難易度とボリュームの一冊であったと思います。

・日本では「緩やかな」デフレが「長続き」しています。「世代交代時の値戻し」が、これを解決するカギになるかもしれない。
・失業という大きな社会問題が、実はメニューの書き換え費用という、些末で超ミクロの事柄に由来している－この意外性こそがメニューコスト仮設の醍醐味

例えばこれらのような物価にまつわる諸事に対して、なかなか認識や理解が及んでいないのは、物価が何となく身近すぎるからであり、個々人にヒューリスティックに醸成された「感覚」があるからかもしれません。悪くいえばリテラシーの低さであり、良くいえばこれまでの金融政策の賜物なのかもしれませんが、これが日本のデフレの原因かもというのは苦虫を噛み潰したような気分になりますね。

5人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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Y・O

分かりやすく、専門的

2024年1月14日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

専門的な内容も、分かりやすく、具体例を交えて記載されているので、読みやすい。日銀の物価対策に関する考え方を整理できた。また、今後の方向性や論点についてもイメージがついた。

2023年11月28日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

１　星５つの理由
　長年、物価に取り組んでいる専門家の深い学識に触れることができた。
２　書評
　最初に「物価とは蚊柱のようなもの」と書かれている。「何のことだろう？」と疑問に思った。たくさんの商品の個々の価格（蚊）があつまって物価（蚊柱）を構成するという。後半の部分で「今の日本は蚊が止まっているような状態。すなわち死んでいるようなもの」という。よくわかった。

2人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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Ellipse-Keplar-Gravitation

FISCAL THEORY OF PRICE LEVEL

2023年7月11日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

物価は将来の税収見込みが弁証した時に上昇する。逆もまた然り。

現金をばら蒔く政策が現在のインフレの主因。物価は安定していることが一番。2%にこだわる必要もない。ゼロパーセントが理想だろう。

経済的な課題は、環境制約と再分配。物価上昇は格差拡大の一因。財政赤字に増税で立ち向かえば政治的に殺されてしまうから、インフレ経路か。で、バブル。また弾ける。

そろそろこの循環も、螺旋形になり、あうふへーべん?

2人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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Laurent

重要な一冊であることは確かなのだけれど、、、

2022年3月6日に日本でレビュー済み

『物価とは何か』という本書の主題は非常に興味深いのだが、たとえ話などのエピソードが多く煙に巻かれている感が強い。そうした印象を抱いたのは、本書では物価の重要性が自明な前提とされているためと思われる。
本書では、物価理論研究の動向については詳細に描かれている一方、経済学全体における物価に関する研究の位置づけ、ひいては経済における物価の重要性そのものについて明確な説明がない。最初に「物価とは何か」について定義を与えたあとは、物価を図る術についての説明がはじまり、第5章「物価理論はどうなっていくのか」が結語となる。
経済に多少かかわる一読者として本書に期待したのは、物価理論の現在ではなく、経済現象全体に占める物価の役割を知ることであり、それこそが『物価とは何か』に対する答えだったのではないか。

6人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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WhiteOceanWind

物価の本質的理解が深まる一冊

2023年12月16日に日本でレビュー済み

夏の水辺で見られる「蚊柱」の例えは、物価の理解において示唆に富むものである。蚊柱における一匹一匹の蚊が世の中の商品に相当し、これらの動きが多少揺らいでも、全体としてまとまっていれば、それは物価が安定していることを意味する。一方で、蚊柱全体が急速に移動していれば、インフレやデフレの状態にあると言える。

物価の背後には「貨幣の魅力」が存在する。貨幣が商品を購入する際の支払い手段、すなわち決済サービスとしての役割を果たすこと、また中央銀行や政府が貨幣の後ろ盾となっていることが、貨幣の魅力を支えている。この「貨幣の魅力」が物価の変動に大きな影響を与える。

物価を具体的な数値で表すためには、生計費指数などの物価指数が用いられるが、これらは単純な計算によるものではなく、さまざまな商品価格のデータを元に「作られる」ものである。

物価変動の理解には、人々のインフレやデフレに対する予想の揺れが重要である。この予想の揺れが物価の変動を引き起こす。「病は気から」と同様に、経済においても「景気は気から」と言われる。景気を決めるのは人々の気持ち、つまり予想の揺れである。

物価の動きを理解するためには、自然失業率仮説や前向きの予想、マイモデルの考え方など、経済理論の進化を理解することが重要である。これらの理論は、物価や経済の動きを予測し、適切な政策を策定する上で役立つ知見を提供する。

本書は、物価理論を深く理解するために、教科書的な網羅性や中立性よりも、読みやすさや具体例を通じた理解の促進を重視している。物価とは何かを理解しようとする際に、非常に役立つ一冊である。

2024年2月11日に日本でレビュー済み

物価、インフレーション、デフレーションとは何かを深く理解できる、お金や経済の勉強で始めて読む本という感じでもないけどある程度知識があれば凄くわかりやすく買いてあると思う。

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