昔読んだことがあります。
懐かしくて読み直しました。
遠藤周作さんはやはり奥が深くて読み応えがあります。
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深い河 新装版 (講談社文庫) 文庫 – 2021/5/14
遠藤 周作
(著)
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喪失感をそれぞれに抱え、インドへの旅をともにする人々。生と死、善と悪が共存する混沌とした世界で、生きるもののすべてを受け止め包み込み、母なる河ガンジスは流れていく。本当の愛。それぞれの信じる神。生きること、生かされていることの意味。読む者の心に深く問いかける、第35回毎日芸術賞受賞作。
人は皆、それぞれの辛さを背負い、生きる。
そのすべてを包み込み、母なる河は流れていく。
死生観、宗教観に問いかける名著
本当の愛、生きることの意味を問う、遠藤文学の集大成!
人は皆、それぞれの辛さを背負い、生きる。
そのすべてを包み込み、母なる河は流れていく。
死生観、宗教観に問いかける名著
本当の愛、生きることの意味を問う、遠藤文学の集大成!
- 本の長さ400ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2021/5/14
- 寸法10.8 x 1.6 x 14.8 cm
- ISBN-104065234484
- ISBN-13978-4065234488
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商品の説明
著者について
遠藤 周作
1923年東京都生まれ。48年慶應義塾大学文学部仏文科卒業。’50年カトリック留学生として、戦後日本人初めての渡仏、リヨン大に学ぶ。’55年『白い人』で第33回芥川賞受賞。’58年『海と毒薬』で新潮社文学賞・毎日出版文化賞、’66年『沈黙』で谷崎潤一郎賞、’80年『侍』で野間文芸賞、’94年『深い河(ディープ・リバー)』で毎日芸術賞を受賞。また狐狸庵山人の別号をもち、「ぐうたら」シリーズでユーモア作家としても一世を風靡する。’85年~’89年日本ペンクラブ会長。’95年文化勲章受賞。’96年9月、73歳で逝去。
1923年東京都生まれ。48年慶應義塾大学文学部仏文科卒業。’50年カトリック留学生として、戦後日本人初めての渡仏、リヨン大に学ぶ。’55年『白い人』で第33回芥川賞受賞。’58年『海と毒薬』で新潮社文学賞・毎日出版文化賞、’66年『沈黙』で谷崎潤一郎賞、’80年『侍』で野間文芸賞、’94年『深い河(ディープ・リバー)』で毎日芸術賞を受賞。また狐狸庵山人の別号をもち、「ぐうたら」シリーズでユーモア作家としても一世を風靡する。’85年~’89年日本ペンクラブ会長。’95年文化勲章受賞。’96年9月、73歳で逝去。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2021/5/14)
- 発売日 : 2021/5/14
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 400ページ
- ISBN-10 : 4065234484
- ISBN-13 : 978-4065234488
- 寸法 : 10.8 x 1.6 x 14.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 8,527位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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(1923-1996)東京生れ。
幼年期を旧満州大連で過ごし、神戸に帰国後、11歳でカトリックの洗礼を受ける。慶応大学仏文科卒。フランス留学を経て、1955(昭和30)年「白い人」で芥川賞を受賞。
一貫して日本の精神風土とキリスト教の問題を追究する一方、ユーモア作品、歴史小説も多数ある。主な作品は『海と毒薬』『沈黙』『イエスの生涯』『侍』『スキャンダル』等。1995(平成7)年、文化勲章受章。1996年、病没。
イメージ付きのレビュー
5 星
バラナシの今と昔
5人の登場人物の人生が語られ、それぞれが何かを求めてガンジス河を訪れます。とても読みやすく一気に読んでしまいました。私は、本書に書かれている磯辺夫妻の夫婦関係に心が引かれました。同じような場面が訪れたときに、私の妻も同じようなことを言ってくれるか。。。今以上に妻と会話を持ちたいと思いました。私は本書が書かれる前の80年代、学生時代にバラナシを訪れました。当時、火葬場を眺めていたところ、火葬場の係と思われる者が棒を振り回して”Tourist,get out!”と立ち退かされました。それほど人間の最後の儀式は厳格なものであったと私自身認識していました。その後本書に出会い、私自身違った角度でガンジス河を見たくなりました。先月、インド出張が入ったため、現地で休みを取りバラナシを訪れました。日の出の瞬間は、80年代と変わらず厳かなものでした。しかし、日が昇り観光客が動き出すころに火葬場を訪れてみると、火葬している間近まで観光客の姿が。。。また、川辺であるため、観光客を乗せたボートが複数集まり火葬を眺めていました。私もその一人でしたが、当時と様子が一変していたのに衝撃を受けました。インドでは魂が抜けた体は「モノ」であると故人を見送りに来ていたインド人から聞きました。火葬をしているのは、衛生的な理由で政府の規制があるからだそうです。そういえば、前回訪れたときは水葬された遺体が河を流れていたのを見ましたが、今回は見ませんでした。肉体の形がなくなる瞬間を多くの観光客に見送られるのが現代のバラナシの姿かもしれません。インド人と日本人の死生観の違いをあらためて感じました。本書は、再度私をバラナシに導いてくれました。良い本に巡り合えたと思います。今回バラナシで撮影した写真を貼ります。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年12月5日に日本でレビュー済み
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新しい作家の作品を開拓しようと、本書を購入。遠藤周作は、高校時代に「国語便覧」という本を読んで、結構大きく扱われていたので、評価が高い作家なのかなと思っていたが、クリスチャンであるということから、良くも悪くも清廉潔白な小説を書いているんじゃないかと思って敬遠していた。しかし、中年になって仏教に興味を持ち始めたこともあり、読んでみようという気になった。さて、本作は旅行会社のインドツアーで旅を共にすることになった人々の、人生模様を描く作品であるが、メインキャラの1人の女性の心根がとても邪悪で読んでいて不快に感じ、また非常に思慮が浅薄な人物も描かれていて、作者が意図してそうしたのだと思うが、読んでいて結構しんどい時間が長かった。また、予想通りクリスチャンの人物が出てきたが、結構思想を独自にカスタマイズしていて、押しつけがましさが少ないのは良かった。また、メインキャラの壮年男性と老年男性の物語も、重厚な思惟の裏打ちがあるような記述ぶりで良かった。総じて、本書は「読み終わってすっきり」「ワクワク・ドキドキ」といったタイプの小説ではなく、結構重めだが、まあ評価されているだけのことはあって、かなり実のある内容だと思う。自分としては、思想部分と人間感覚に少し興味が湧く部分があったので、遠藤周作の他の作品を読んでみよう、と思った。
2023年10月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
人生の重みを感じる壮大な文学でした。終わり方がまたなんとも未完了感を残す終わり方、、、登場人物たちと共に様々な気持ち、感覚、考えを自分でリアルに感じる作品です。今の時代を生きるには逆に必要なものなのではないかと思います。
2023年9月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
状態説明が信用できるものでした。発想も早かったです。
2023年7月29日に日本でレビュー済み
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知人にプレゼントしました
2020年10月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
Twitterで話題になっていたから読んだが、結局インドなのか、と思った。
インドのガンジス川にすべての宗教を包含するものを見出すと言う考え方は、
インドに行ったことのない人間にとっては、なんとなく聞き古した結論のように思われた。
遠藤周作の時代には、目新しい発想だったのだろうか。
頭の中に、自分探しの若者やバックパッカーたちのイメージがちらついて、
インドに行けば人生変わるよ! と言うキャッチフレーズも思い浮かぶ。
こういうことを言われると天邪鬼な人間なので、ますますインドから足が遠のく。
インドが舞台の映画は「きっと、うまく行く」「裁き」「スラムドッグ・ミリオネア」あたりしか見たことがないが、裁きと通じる空気感を感じた。合う人は合う、合わない人は合わない。
登場人物の中で美津子には共感できた。空疎な自分を抱えて彷徨う、何かになりきれない自分。ただ結婚観や男女観において全体的に人物設計が古く、令和の時代においては、昭和気質の人々には感情移入するというところまではいかない。そうか、戦争を知らない世代と知っている世代がこんなふうに交錯していたのか、と思う程度である。
塚田が〇〇を食らったという告白も、置かれた状況を思えば容易に予想がつくし、そこまで衝撃的でもない。悔やむべきは、あの時代、戦争軍人に適切なカウンセリングを受ける術がなかったことだ。
遠藤周作は、沈黙、海と毒薬、王妃マリー・アントワネット、悲しみの歌を読んだが、好きな作家である。彼は人の悲しみをとらえるのが上手い。如才なく生きることができない人間の気持ちをよく描いている。またクリスチャンである彼は、近代以降の日本人の運命ー日本人の中に植え付けられたヨーロッパが、決して本物のヨーロッパたり得ないこと、常にその違いに苦しみ続けることーをよく知っている。陰を抱えて生きざるを得ない人間に優しい小説家である。
ただ、古いのだ。鼻につくのだ。大津をからかいたくなる、美津子の気持ちはよく分かる。小説自体がまるで大津のようだ。今どき宗教なんて、カトリックの司祭が小児虐待スキャンダルで権威が揺らいでいる時に、フランスのカトリック教会だなんて。
世界は遠藤周作の時代から比べると狭くなった。だから、前提の異なる話を読んでも、共通するものは見出せないよ、と感じた。
インドのガンジス川にすべての宗教を包含するものを見出すと言う考え方は、
インドに行ったことのない人間にとっては、なんとなく聞き古した結論のように思われた。
遠藤周作の時代には、目新しい発想だったのだろうか。
頭の中に、自分探しの若者やバックパッカーたちのイメージがちらついて、
インドに行けば人生変わるよ! と言うキャッチフレーズも思い浮かぶ。
こういうことを言われると天邪鬼な人間なので、ますますインドから足が遠のく。
インドが舞台の映画は「きっと、うまく行く」「裁き」「スラムドッグ・ミリオネア」あたりしか見たことがないが、裁きと通じる空気感を感じた。合う人は合う、合わない人は合わない。
登場人物の中で美津子には共感できた。空疎な自分を抱えて彷徨う、何かになりきれない自分。ただ結婚観や男女観において全体的に人物設計が古く、令和の時代においては、昭和気質の人々には感情移入するというところまではいかない。そうか、戦争を知らない世代と知っている世代がこんなふうに交錯していたのか、と思う程度である。
塚田が〇〇を食らったという告白も、置かれた状況を思えば容易に予想がつくし、そこまで衝撃的でもない。悔やむべきは、あの時代、戦争軍人に適切なカウンセリングを受ける術がなかったことだ。
遠藤周作は、沈黙、海と毒薬、王妃マリー・アントワネット、悲しみの歌を読んだが、好きな作家である。彼は人の悲しみをとらえるのが上手い。如才なく生きることができない人間の気持ちをよく描いている。またクリスチャンである彼は、近代以降の日本人の運命ー日本人の中に植え付けられたヨーロッパが、決して本物のヨーロッパたり得ないこと、常にその違いに苦しみ続けることーをよく知っている。陰を抱えて生きざるを得ない人間に優しい小説家である。
ただ、古いのだ。鼻につくのだ。大津をからかいたくなる、美津子の気持ちはよく分かる。小説自体がまるで大津のようだ。今どき宗教なんて、カトリックの司祭が小児虐待スキャンダルで権威が揺らいでいる時に、フランスのカトリック教会だなんて。
世界は遠藤周作の時代から比べると狭くなった。だから、前提の異なる話を読んでも、共通するものは見出せないよ、と感じた。
2023年9月23日に日本でレビュー済み
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キリスト教徒の遠藤周作が、ヒンズー教徒の聖地のガンジス川の畔で、人間にとって神とは何かを問うた作品。神は自分の内面に存在している見方は、仏性が自らに内在するという仏教にも通じ、宗教の本質の在りかを明らかにしている。