文系にもよく理解でき、考えさせる、素晴らしい本でした。
深く、再度、「死」の意味を考えました。
遺伝子の世界や地球、宇宙に思いを馳せました。
「ヒト早期老化症の原因遺伝子がDNAの修復(ゲノムの安定 化)に関わる遺伝子でした。ゲノムが不安定化すると、がん化 したら困るので、その前に増殖を止めるべく細胞の老化スイッチをオンにして細胞の 老化を誘導します。」
死ぬ意味は、「「 死ぬ」ことで生物は誕生し、進化し、生き残ってくることができたのです。」
そして、AIに支配される未来へ思いを馳せ、最後に締めくくっています。
「AIは 自分で自分を殺す( 破壊する)かもしれませんね、人の存在を守るために。」
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生物はなぜ死ぬのか (講談社現代新書) 新書 – 2021/4/14
小林 武彦
(著)
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すべての生き物は「死ぬため」に生まれてくる。
――「死」は恐れるべきものではない。
【死生観が一変する〈現代人のための生物学入門〉!】
なぜ、私たちは“死ななければならない”のでしょうか?
年を重ねるにつれて体力は少しずつ衰え、肉体や心が徐々に変化していきます。
やむを得ないことだとわかっていても、老化は死へ一歩ずつ近づいているサインであり、私たちにとって「死」は、絶対的な恐るべきものとして存在しています。
しかし、生物学の視点から見ると、すべての生き物、つまり私たち人間が死ぬことにも「重要な意味」があるのです。
その意味とはいったい何なのか――「死」に意味があるならば、老化に抗うことは自然の摂理に反する冒涜となるのでしょうか。
そして、人類が生み出した"死なないAI"と“死ぬべき人類”は、これからどのように付き合っていくべきなのでしょうか。
遺伝子に組み込まれた「死のプログラム」の意味とは?
■主な内容
・私たちは、次の世代のために“死ななければならない”
・恐竜が絶滅してくれたおかげで、哺乳類の時代が訪れた
・宇宙人から見た「地球の素晴らしさ」とは
・地球上で最も進化した生物は昆虫である
・遺伝物質DNAとRNAの絶妙な関係
・「死」も、進化が作った仕組みである
・ヒトだけが死を恐れる理由
・"若返る"ベニクラゲの不思議
・超長寿のハダカデバネズミは、なぜがんにならないか
・ヒトの老化スピードが遅くなっている理由とは?
・「若返り薬」の実現性
・少なめの食事で長生きできる理由
・老化細胞は“毒”をばらまく
・テロメアの長さと老化は関係ない?
・生物学的に見ると、子供が親よりも「優秀」なワケ
・ヒトが生きる目的は、子孫を残すことだけではない
・“死なないAI”を生み出してしまったヒトの未来
・有限の命を持つからこそ、「生きる価値」を共有できる
――生命の死には、重要な意味がある。
第1章 そもそも生物はなぜ誕生したのか
第2章 そもそも生物はなぜ絶滅するのか
第3章 そもそも生物はどのように死ぬのか
第4章 そもそもヒトはどのように死ぬのか
第5章 そもそも生物はなぜ死ぬのか
――「死」は恐れるべきものではない。
【死生観が一変する〈現代人のための生物学入門〉!】
なぜ、私たちは“死ななければならない”のでしょうか?
年を重ねるにつれて体力は少しずつ衰え、肉体や心が徐々に変化していきます。
やむを得ないことだとわかっていても、老化は死へ一歩ずつ近づいているサインであり、私たちにとって「死」は、絶対的な恐るべきものとして存在しています。
しかし、生物学の視点から見ると、すべての生き物、つまり私たち人間が死ぬことにも「重要な意味」があるのです。
その意味とはいったい何なのか――「死」に意味があるならば、老化に抗うことは自然の摂理に反する冒涜となるのでしょうか。
そして、人類が生み出した"死なないAI"と“死ぬべき人類”は、これからどのように付き合っていくべきなのでしょうか。
遺伝子に組み込まれた「死のプログラム」の意味とは?
■主な内容
・私たちは、次の世代のために“死ななければならない”
・恐竜が絶滅してくれたおかげで、哺乳類の時代が訪れた
・宇宙人から見た「地球の素晴らしさ」とは
・地球上で最も進化した生物は昆虫である
・遺伝物質DNAとRNAの絶妙な関係
・「死」も、進化が作った仕組みである
・ヒトだけが死を恐れる理由
・"若返る"ベニクラゲの不思議
・超長寿のハダカデバネズミは、なぜがんにならないか
・ヒトの老化スピードが遅くなっている理由とは?
・「若返り薬」の実現性
・少なめの食事で長生きできる理由
・老化細胞は“毒”をばらまく
・テロメアの長さと老化は関係ない?
・生物学的に見ると、子供が親よりも「優秀」なワケ
・ヒトが生きる目的は、子孫を残すことだけではない
・“死なないAI”を生み出してしまったヒトの未来
・有限の命を持つからこそ、「生きる価値」を共有できる
――生命の死には、重要な意味がある。
第1章 そもそも生物はなぜ誕生したのか
第2章 そもそも生物はなぜ絶滅するのか
第3章 そもそも生物はどのように死ぬのか
第4章 そもそもヒトはどのように死ぬのか
第5章 そもそも生物はなぜ死ぬのか
- 本の長さ224ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2021/4/14
- 寸法10.8 x 1.1 x 17.3 cm
- ISBN-104065232171
- ISBN-13978-4065232170
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商品の説明
著者について
小林 武彦
1963年生まれ。神奈川県出身。九州大学大学院修了(理学博士)、基礎生物学研究所、米国ロシュ分子生物学研究所、米国国立衛生研究所、国立遺伝学研究所を経て、東京大学定量生命科学研究所教授(生命動態研究センター ゲノム再生研究分野)。前日本遺伝学会会長。現在、生物科学学会連合の代表も務める。生命の連続性を支えるゲノムの再生(若返り)機構を解き明かすべく日夜研究に励む。海と演劇をこよなく愛する。著書に『寿命はなぜ決まっているのか』(岩波ジュニア新書)、『DNAの98%は謎』(講談社ブルーバックス)など。
1963年生まれ。神奈川県出身。九州大学大学院修了(理学博士)、基礎生物学研究所、米国ロシュ分子生物学研究所、米国国立衛生研究所、国立遺伝学研究所を経て、東京大学定量生命科学研究所教授(生命動態研究センター ゲノム再生研究分野)。前日本遺伝学会会長。現在、生物科学学会連合の代表も務める。生命の連続性を支えるゲノムの再生(若返り)機構を解き明かすべく日夜研究に励む。海と演劇をこよなく愛する。著書に『寿命はなぜ決まっているのか』(岩波ジュニア新書)、『DNAの98%は謎』(講談社ブルーバックス)など。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2021/4/14)
- 発売日 : 2021/4/14
- 言語 : 日本語
- 新書 : 224ページ
- ISBN-10 : 4065232171
- ISBN-13 : 978-4065232170
- 寸法 : 10.8 x 1.1 x 17.3 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 855位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 16位科学 (本)
- - 37位講談社現代新書
- - 54位科学・テクノロジー (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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イメージ付きのレビュー
5 星
「生まれてきた以上、私たちは次の世代のために死ななければならない」に、死の恐怖を克服するヒントが隠されています。
『生物はなぜ死ぬのか』は、生物に組み込まれた「死」の仕組みを解き明かすビジネス書です。「死:作っては分解して作り変えるリサイクル」「コロナウイルス:風邪の原因」「生物の最大の法則:進化=変化×選択」など、死を通して進化の仕組みを学ぶことができます。特に「進化の想定年齢:55歳/ヒトの最大寿命:115歳」は、がん化を防ぐ細胞の仕組みは55歳が限界で、ヒトは細胞の想定年齢の2倍以上長生きすることを明らかにしています。細胞限界の55歳からは病気との闘いで、異常な細胞が急増していきます。死が怖い方は、「老化抑制薬:メトホルミン/ラパマイシン/SIR2遺伝子などで無理やり延ばす」か、「進化の過程とあきらめる」か、の選択を受け入れる必要があるでしょう。「身体の変化は、まずDNAに起こる」「栄養の摂取量が少し減ると寿命が延びる」「死は生命の連続性を維持する原動力」などを通して、死を感情論で拒否するよりも、論理的に死を肯定することの有用性を示しています。特に「先進国の人口減少が引き金となり、人類は今から100年ももたない」は、人類滅亡を予言する一言です。「生き物が死ななければいけない理由①食料や生活空間などの不足②多様性のため」とあるように、少子化圧力が高まり、人口減少が加速していくからです。「死に絶える」というよりは、「子どもが生まれなくなる」のが正解かもしれません。人類滅亡を回避するためにも、「死」の概念を再度問い直してみてください。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2023年12月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2023年9月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
進化の過程で、生は有限
死は免れない
人類がもたらした、
地球史上最高の大量絶滅時代へ突入
日本の少子化は社会環境に即したもの
世界的に未来への投資は大切に
変わりゆく環境下で生きられる個体や種が
生命を連続させる
そのために出来るだけ多くの試作品が
古いものが滅ぶことで新しく作り直される
進化は結果であり目的ではない
とにかく、わたしには面白い
死は免れない
人類がもたらした、
地球史上最高の大量絶滅時代へ突入
日本の少子化は社会環境に即したもの
世界的に未来への投資は大切に
変わりゆく環境下で生きられる個体や種が
生命を連続させる
そのために出来るだけ多くの試作品が
古いものが滅ぶことで新しく作り直される
進化は結果であり目的ではない
とにかく、わたしには面白い
2021年7月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
珍しい動物、面白い動物としてよく取り上げられる代表格の動物ハダカデバネズミ。
名前のとおり毛がなく裸が露出している体長10センチくらいの出っ歯のネズミで、私も一度実物を見たことがありますが、か弱で生存能力が高そうには見えずく、ハムスターなどと同様、短命な生き物なのだろうと思い込んでしました。
ところが、本書の生物の多様な死に方を取り上げた章で、意外や意外、ハダカデバネズミの寿命はなんと30年、ネズミの仲間では最長だと初めて知りました。
しかも、その生態はユニークです。
深い穴の中という低酸素の生活環境下、100匹程度が集団生活を送っており、女王の1匹だけが子供を産み、それ以外の雌は、女王ネズミが出すフェロモンの影響で排卵が止まり一時的に子供が産めなくなるのだといいます。女王以外のネズミは、食料調達係や子育て係など仕事を分業しています。まさにミツバチやアリの世界と同じ生態が哺乳類にもあったのですね。驚きです。
本書において、一番興味深かったのは、この前述のパートでした。
生物の世界を牛耳る最大の法則は「進化」であり、「進化」とは「変化と選択」です。
生物の多様性が減少するとどうなるのか、どのくらいまで減少しても問題ないのかということはあまりよく知られておらず、そのため各国の政治家や企業の方針に大きな影響をあたえることができない。
様々な種が存在して生態系が複雑であればあるほど、ますますいろんな生物が生きられる。
そのため、ハダカデバネズミのような独特な生態を持つ生き物も存在するのですね。
ただ、本書には前述のとおり、興味深い部分もありますが、多様性の実現のために子育てや教育の話が出てくるなど唐突感は違和感を覚える部分もあり、全体として高評価するには及ばないとの印象です。
名前のとおり毛がなく裸が露出している体長10センチくらいの出っ歯のネズミで、私も一度実物を見たことがありますが、か弱で生存能力が高そうには見えずく、ハムスターなどと同様、短命な生き物なのだろうと思い込んでしました。
ところが、本書の生物の多様な死に方を取り上げた章で、意外や意外、ハダカデバネズミの寿命はなんと30年、ネズミの仲間では最長だと初めて知りました。
しかも、その生態はユニークです。
深い穴の中という低酸素の生活環境下、100匹程度が集団生活を送っており、女王の1匹だけが子供を産み、それ以外の雌は、女王ネズミが出すフェロモンの影響で排卵が止まり一時的に子供が産めなくなるのだといいます。女王以外のネズミは、食料調達係や子育て係など仕事を分業しています。まさにミツバチやアリの世界と同じ生態が哺乳類にもあったのですね。驚きです。
本書において、一番興味深かったのは、この前述のパートでした。
生物の世界を牛耳る最大の法則は「進化」であり、「進化」とは「変化と選択」です。
生物の多様性が減少するとどうなるのか、どのくらいまで減少しても問題ないのかということはあまりよく知られておらず、そのため各国の政治家や企業の方針に大きな影響をあたえることができない。
様々な種が存在して生態系が複雑であればあるほど、ますますいろんな生物が生きられる。
そのため、ハダカデバネズミのような独特な生態を持つ生き物も存在するのですね。
ただ、本書には前述のとおり、興味深い部分もありますが、多様性の実現のために子育てや教育の話が出てくるなど唐突感は違和感を覚える部分もあり、全体として高評価するには及ばないとの印象です。
2023年10月11日に日本でレビュー済み
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入試に出るテーマでもあるので指導者は活用すべきと思います。
2022年3月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
個人的にはドはまりです。一部作者の個人的見解もありますが。
46億年前に地球が誕生し、分子の集合から偶然生命が合成されるくだりから始まります。
生物が進化を遂げるうえで、死と再生が必要であったことを科学的に解き明かしています。
DNAなどがどのように複製され、原初の生命がどのようなものであるか、
単細胞から多細胞への進化、細胞の老化のメカニズムを解説しています。
46億年前に地球が誕生し、分子の集合から偶然生命が合成されるくだりから始まります。
生物が進化を遂げるうえで、死と再生が必要であったことを科学的に解き明かしています。
DNAなどがどのように複製され、原初の生命がどのようなものであるか、
単細胞から多細胞への進化、細胞の老化のメカニズムを解説しています。
2022年1月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
著者がニュース番組で紹介されていたので読んでみました。
入門編としてはちょうど良いのかなと思います。
もともとこの分野に興味のある人には、少し物足りないと感じるかも。
入門編としてはちょうど良いのかなと思います。
もともとこの分野に興味のある人には、少し物足りないと感じるかも。