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脳を司る「脳」 最新研究で見えてきた、驚くべき脳のはたらき (ブルーバックス) 新書 – 2020/12/17
毛内 拡
(著)
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【第37回 講談社科学出版賞 受賞作!】
なぜ、私たちは「特別」なのか?――その答えはここにある。
心のはたらき、知性、ひらめき……
ニューロンだけではわからなかった、
「人間らしさ」を生み出す、知られざる脳の正体
脳のはたらきは、ニューロンが担っている
――この常識が覆されようとしている。
脳の中には、知られざる「すきま」があり、
そこを舞台に、様々な脳活動が繰り広げられていたのだ。
細胞外スペースに流れる脳脊髄液、
その中で拡散する神経修飾物質や細胞外電場、
そして、脳細胞の半分を占めるグリア細胞。
私たちの心や知性の源は、ここにあるかもしれない。
「神経科学の王道」に挑む、新しい脳科学が誕生!
◆おもな内容
・寝ている間に流れる「水」が脳内を掃除している
・認知症と脳を流れる水、睡眠の意外な関係
・脳の若さの秘訣は「すきま」にあった!?
・脳の「すきま」に拡散する物質が気分を決める
・ワイヤレス伝送のような脳の信号伝達があった!
・電気を流すと頭が良くなる? 神経回路がシンプルな人ほどIQが高い?
・知性やひらめきと関係する「もう一つの脳細胞」
・脳科学から考える、脳を健康に保つ方法
……など
◆目次
プロローグ 「生きている」とはどういうことか
第1章 情報伝達の基本、ニューロンのはたらき
――コンピュータのように速くて精密なメカニズム
第2章 「見えない脳のはたらき」を"視る"方法
――脳研究はどのように発展してきたか
第3章 脳の「すきま」が気分を決める?
――細胞外スペースは脳の"モード"の調整役
第4章 脳の中を流れる「水」が掃除をしている?
――脳脊髄液と認知症の意外な関係
第5章 脳はシナプス以外でも“会話"している?
――ワイヤレスな情報伝達「細胞外電場」
第6章 頭が良いとはどういうことか?
――「知性」の進化の鍵を握るアストロサイト
エピローグ 「こころのはたらき」を解き明かす鍵
――変化し続ける脳内環境が生み出すもの
なぜ、私たちは「特別」なのか?――その答えはここにある。
心のはたらき、知性、ひらめき……
ニューロンだけではわからなかった、
「人間らしさ」を生み出す、知られざる脳の正体
脳のはたらきは、ニューロンが担っている
――この常識が覆されようとしている。
脳の中には、知られざる「すきま」があり、
そこを舞台に、様々な脳活動が繰り広げられていたのだ。
細胞外スペースに流れる脳脊髄液、
その中で拡散する神経修飾物質や細胞外電場、
そして、脳細胞の半分を占めるグリア細胞。
私たちの心や知性の源は、ここにあるかもしれない。
「神経科学の王道」に挑む、新しい脳科学が誕生!
◆おもな内容
・寝ている間に流れる「水」が脳内を掃除している
・認知症と脳を流れる水、睡眠の意外な関係
・脳の若さの秘訣は「すきま」にあった!?
・脳の「すきま」に拡散する物質が気分を決める
・ワイヤレス伝送のような脳の信号伝達があった!
・電気を流すと頭が良くなる? 神経回路がシンプルな人ほどIQが高い?
・知性やひらめきと関係する「もう一つの脳細胞」
・脳科学から考える、脳を健康に保つ方法
……など
◆目次
プロローグ 「生きている」とはどういうことか
第1章 情報伝達の基本、ニューロンのはたらき
――コンピュータのように速くて精密なメカニズム
第2章 「見えない脳のはたらき」を"視る"方法
――脳研究はどのように発展してきたか
第3章 脳の「すきま」が気分を決める?
――細胞外スペースは脳の"モード"の調整役
第4章 脳の中を流れる「水」が掃除をしている?
――脳脊髄液と認知症の意外な関係
第5章 脳はシナプス以外でも“会話"している?
――ワイヤレスな情報伝達「細胞外電場」
第6章 頭が良いとはどういうことか?
――「知性」の進化の鍵を握るアストロサイト
エピローグ 「こころのはたらき」を解き明かす鍵
――変化し続ける脳内環境が生み出すもの
- 本の長さ272ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2020/12/17
- 寸法11.4 x 1.3 x 17.4 cm
- ISBN-104065219191
- ISBN-13978-4065219195
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商品の説明
著者について
毛内 拡
お茶の水女子大学 基幹研究院自然科学系 助教
1984年、北海道函館市生まれ。2008年、東京薬科大学生命科学部卒業。2013年、東京工業大学大学院総合理工学研究科 博士課程修了。博士(理学)。日本学術振興会特別研究員、理化学研究所脳科学総合研究センター研究員を経て、2018年よりお茶の水女子大学基幹研究院自然科学系助教。生体組織機能学研究室を主宰。脳をこよなく愛する有志が集まり脳に関する本を輪読する会「いんすぴ!ゼミ」代表。「脳が生きているとはどういうことか」をスローガンに、マウスの脳活動にヒントを得て、基礎研究と医学研究の橋渡しを担う研究を目指している。研究と育児を両立するイクメン研究者。分担執筆に『ここまでわかった! 脳とこころ』(日本評論社)など。趣味は、道に迷うこと。
お茶の水女子大学 基幹研究院自然科学系 助教
1984年、北海道函館市生まれ。2008年、東京薬科大学生命科学部卒業。2013年、東京工業大学大学院総合理工学研究科 博士課程修了。博士(理学)。日本学術振興会特別研究員、理化学研究所脳科学総合研究センター研究員を経て、2018年よりお茶の水女子大学基幹研究院自然科学系助教。生体組織機能学研究室を主宰。脳をこよなく愛する有志が集まり脳に関する本を輪読する会「いんすぴ!ゼミ」代表。「脳が生きているとはどういうことか」をスローガンに、マウスの脳活動にヒントを得て、基礎研究と医学研究の橋渡しを担う研究を目指している。研究と育児を両立するイクメン研究者。分担執筆に『ここまでわかった! 脳とこころ』(日本評論社)など。趣味は、道に迷うこと。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2020/12/17)
- 発売日 : 2020/12/17
- 言語 : 日本語
- 新書 : 272ページ
- ISBN-10 : 4065219191
- ISBN-13 : 978-4065219195
- 寸法 : 11.4 x 1.3 x 17.4 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 24,135位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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毛内 拡(もうない ひろむ)
▷1984年生まれ、2013年 東京工業大学大学院修了 博士(理学)
▷理化学研究所 脳科学総合研究センター 研究員などを経て
現在、お茶の水女子大学 助教
▷専門は、脳神経科学、神経生理学
▷主な著書
○脳を司る「脳」(講談社ブルーバックス)2020
2021年 講談社科学出版賞 受賞
○面白くて眠れなくなる脳科学(PHP研究所)2022
○脳研究者の脳の中(ワニブックス)2022
○すべては脳で実現している。(総合法令出版)2022
○「気の持ちよう」の脳科学(筑摩書房)2022
▷毛内研究室(生体組織機能学)主宰
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年8月1日に日本でレビュー済み
このところ一般向けに手軽に手にしやすい脳科学の書籍がたくさん出ています。
ブルーバックスからもいくつか出ていますが、その中でも難解な方でしょう。
ただ、ほとんどの本はニューロンやシナプスの重要性にページを割いているのに対し、本書はそのすき間、特にグリア細胞の働きに重きを置いた構成であり、脳科学本が多すぎて食傷気味の読者でも満足できるでしょう。
電気生理学的なところや間質液のあたりはついていくのも大変ですが、置いてけぼりを食らわないだけの忍耐力があればしっかり応えてくれる良書です。
ブルーバックスからもいくつか出ていますが、その中でも難解な方でしょう。
ただ、ほとんどの本はニューロンやシナプスの重要性にページを割いているのに対し、本書はそのすき間、特にグリア細胞の働きに重きを置いた構成であり、脳科学本が多すぎて食傷気味の読者でも満足できるでしょう。
電気生理学的なところや間質液のあたりはついていくのも大変ですが、置いてけぼりを食らわないだけの忍耐力があればしっかり応えてくれる良書です。
2023年9月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
最新の脳研究について知ることができる本です。
これまではニューロンの神経伝達ばかり注目されてきましたが、電気信号発しない細胞間隙、脳脊髄液、グリア細胞(主にアストロサイト)について注目しその機能について分かっていることを解説しています。
恥ずかしながら、ノルアドレナリンゆっくり細胞間隙を伝わっていくということは知りませんでした。そしてそれがアストロサイトを活性化し学習効果を向上させるとは。
神経伝達でなく細胞外電場を利用して「ワイアレス伝達」をしているなど、他にも知らなかったことばかりでした。
脳の気分や調子が異なるとき脳内ではどのような状態になっているのか、学習をするときは脳内ではどのようなことが起こっているのか少しイメージできるようになった気がします。
これまではニューロンの神経伝達ばかり注目されてきましたが、電気信号発しない細胞間隙、脳脊髄液、グリア細胞(主にアストロサイト)について注目しその機能について分かっていることを解説しています。
恥ずかしながら、ノルアドレナリンゆっくり細胞間隙を伝わっていくということは知りませんでした。そしてそれがアストロサイトを活性化し学習効果を向上させるとは。
神経伝達でなく細胞外電場を利用して「ワイアレス伝達」をしているなど、他にも知らなかったことばかりでした。
脳の気分や調子が異なるとき脳内ではどのような状態になっているのか、学習をするときは脳内ではどのようなことが起こっているのか少しイメージできるようになった気がします。
2022年9月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
シナプスが脳の働きの全てと言っても良い認識だったが、その他の組織等が思考や感情を左右する働きがあるとのこと。 最近の脳科学の知識を網羅的に書いてあるが、今少し掘り下げが欲しかった。 それはブルーバックスのコンセプトではないのかも知れないが、脳科学の本を読むときのドキドキ感はあまり感じなかった。
2023年8月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
これまでの脳科学の知識を更新しました。認知症など、脳に関する疾患が気になる現在ですが、脳の研究もどんどん進みわかってきたことが増えて、脳の不思議と可能性にワクワクさせてくれる一冊です。今後の最新情報にアクセスできるサイトの紹介もあり、読み終わった終わりの本ではないのもうれしいですね。
2021年10月11日に日本でレビュー済み
脳の働きは、ニューロンが担っている――この「ニューロン中心主義」の常識が覆されようとしている、というテーマの本。
確かに、脳の働きといえば神経細胞=ニューロンが主役だと思っていた。ニューロンが長い軸索を伸ばし、他のニューロンとの間にシナプスを形成していること、軸索は電気信号が高速で流れ、シナプスではアセチルコリンやグルタミン酸が伝達物質となっていることなどは高校生物レベルで学ぶ。ところがニューロンは脳の半分以下しか占めていない。では残りのスペースはどうなっているのだろう。
本書では第1,2章はニューロンの話で始まる。即応性が必要な感覚器や運動器と脳の連絡はまさにニューロンによって行われていることがわかる。しかし、もっと時間的スパンの長い、たとえば「気分」とか「やる気」というようないわば「脳のムード」はどう調整されているのだろう。そこで・・・
第3章ではニューロンのスキマ部分を介した少しのんびりした伝達系の話になる。脳の中に青斑核とか縫線核などのように名前がつけられている場所があり、そこのニューロンは急速なシナプス性の情報伝達だけではなくノルアドレナリンやセロトニンなどの物質を脳内に放出し、それによるゆっくりとした拡散性の伝達を担っているらしい。これらの物質を「神経調節物質」と呼ぶ。
神経調節物質には
①青斑核→ノルアドレナリン・・・脳に何か危険なことがおこりつつあるというアラートを発する。
②縫線核→セロトニン・・・本能的な行動、血圧や体温、摂食や性行動、睡眠サイクル、気分。←抗うつ薬SSRIはここに作用
③黒質→ドーパミン・・・運動機能(特に随意運動)と情動機能←パーキンソン病
④内側中隔核・マイネルト基底核→アセチルコリン・・・記憶や学習、脳のモードチェンジ
などがわかってきており、脳のムードを液性にコントロールしているらしく、脳起源の多くの疾患の治療のターゲットにもなっている。
第4章では、これまで脳のショックアブソーバーくらいにしか思われていなかった脳脊髄液について。脳脊髄液って成人で150mlくらいですが、一日の循環量(産生量)は450ml、つまり一日に3回もターンオーバーしている。では古いものはどこにいくのかというと髄膜のリンパ管に入ったり血管周囲腔が筒状の通路になっていたり。著者は、こうした経路で脳内の老廃物を捨てる仕組みをグリア+リンパという意味で、グリンファティック・システムと呼ぶ。睡眠時間やアルツハイマー病と老廃物の関係など研究が盛んな分野になりつつある。
第5章では、脳内の電場が精密に測定できるようになってきたことから、脳の細胞同士が電気的にワイヤレスに情報伝達を行っている可能性について言及。また細胞外のスペースを調整することで通電性に変化をつけて頭の働きの強弱が生まれている可能性の話も面白い。一方で、アメリカの在外大使館でのマイクロ波攻撃はこのあたりの脳のメカニズムに作用するのだろうか?
第6章、第7章はここまでを踏まえて、ニューロン以外とくにアストロサイトなどのグリアが頭の良さに関係しているという話。結局、ニューロンだけでなく、様々な伝達系や脈管系が脳を構成しており、これまで研究しやすいニューロンにフォーカスしていた研究が大きく変わりつつあるのかな、と感じた。
40代の若い研究者。脳科学などという怪しいくくりではなく、きちんとした脳の生理学的研究が成果を生み出していることを実感できる。
確かに、脳の働きといえば神経細胞=ニューロンが主役だと思っていた。ニューロンが長い軸索を伸ばし、他のニューロンとの間にシナプスを形成していること、軸索は電気信号が高速で流れ、シナプスではアセチルコリンやグルタミン酸が伝達物質となっていることなどは高校生物レベルで学ぶ。ところがニューロンは脳の半分以下しか占めていない。では残りのスペースはどうなっているのだろう。
本書では第1,2章はニューロンの話で始まる。即応性が必要な感覚器や運動器と脳の連絡はまさにニューロンによって行われていることがわかる。しかし、もっと時間的スパンの長い、たとえば「気分」とか「やる気」というようないわば「脳のムード」はどう調整されているのだろう。そこで・・・
第3章ではニューロンのスキマ部分を介した少しのんびりした伝達系の話になる。脳の中に青斑核とか縫線核などのように名前がつけられている場所があり、そこのニューロンは急速なシナプス性の情報伝達だけではなくノルアドレナリンやセロトニンなどの物質を脳内に放出し、それによるゆっくりとした拡散性の伝達を担っているらしい。これらの物質を「神経調節物質」と呼ぶ。
神経調節物質には
①青斑核→ノルアドレナリン・・・脳に何か危険なことがおこりつつあるというアラートを発する。
②縫線核→セロトニン・・・本能的な行動、血圧や体温、摂食や性行動、睡眠サイクル、気分。←抗うつ薬SSRIはここに作用
③黒質→ドーパミン・・・運動機能(特に随意運動)と情動機能←パーキンソン病
④内側中隔核・マイネルト基底核→アセチルコリン・・・記憶や学習、脳のモードチェンジ
などがわかってきており、脳のムードを液性にコントロールしているらしく、脳起源の多くの疾患の治療のターゲットにもなっている。
第4章では、これまで脳のショックアブソーバーくらいにしか思われていなかった脳脊髄液について。脳脊髄液って成人で150mlくらいですが、一日の循環量(産生量)は450ml、つまり一日に3回もターンオーバーしている。では古いものはどこにいくのかというと髄膜のリンパ管に入ったり血管周囲腔が筒状の通路になっていたり。著者は、こうした経路で脳内の老廃物を捨てる仕組みをグリア+リンパという意味で、グリンファティック・システムと呼ぶ。睡眠時間やアルツハイマー病と老廃物の関係など研究が盛んな分野になりつつある。
第5章では、脳内の電場が精密に測定できるようになってきたことから、脳の細胞同士が電気的にワイヤレスに情報伝達を行っている可能性について言及。また細胞外のスペースを調整することで通電性に変化をつけて頭の働きの強弱が生まれている可能性の話も面白い。一方で、アメリカの在外大使館でのマイクロ波攻撃はこのあたりの脳のメカニズムに作用するのだろうか?
第6章、第7章はここまでを踏まえて、ニューロン以外とくにアストロサイトなどのグリアが頭の良さに関係しているという話。結局、ニューロンだけでなく、様々な伝達系や脈管系が脳を構成しており、これまで研究しやすいニューロンにフォーカスしていた研究が大きく変わりつつあるのかな、と感じた。
40代の若い研究者。脳科学などという怪しいくくりではなく、きちんとした脳の生理学的研究が成果を生み出していることを実感できる。
2023年12月23日に日本でレビュー済み
プロローグに、衝撃的な事実が書かれている。アメリカの研究グループが、試験管の中で人工的な脳を作り、その脳から「発達中の胎児に似た脳波」を記録したというのだ。この脳は生きているといえるのか。もっと成長したら、人格を持つのだろうか。このニュースについてはこれ以上触れられていないが、「つかみ」としては十分である。
これまでは脳の「ニューロン」の研究が多かったが、喜怒哀楽などの「心のはたらき」はニューロンだけでは説明がつかない。脳のニューロン以外の要素にその謎を解くカギがあるとして注目されている。
まずはブルーバックスらしく、脳の基本的な仕組みについて、ニューロン、シナプス、活動電位といった用語を使って説明している。詳細は読んでいただきたいが、脳は実に精密でよくできていることが分かる。
そして、ニューロンのパフォーマンスには空間と場(微小環境)が重要だという。「空間」は、ライブハウスや競技場のようなものである。「場(微小環境)」は、パフォーマンスによる場内全体の雰囲気、裏方やスタッフを含めた環境のことである。この「空間」と「微小環境」が人間らしさを生み出しているのではないかと著者は主張する。
また、人間の脳のすき間にある間質液が脊髄液と入れ替わることで脳にたまった老廃物を排泄している可能性がある。脳の中にあるアクアポリン4というタンパク質が脳内の水の通り道であり、アルツハイマー病の原因かもしれないアミロイドβを洗い流してくれている可能性がある。実際、アルツハイマー病の患者は睡眠障害を併発していることが多いという。
さらに、脳には細胞外スペースを伝記が拡がって伝わるワイヤレス伝送のような仕組みがあるかもしれない。マウスの脳の海馬をスライスした標本を使って、シナプス伝送が生じないようにしてみると、それでも脳波信号は伝達された。シナプスを通さなくても信号は伝わるのだ。
脳には、ニューロンと同じくらいの「グリア細胞」が存在する。このグリア細胞が頭の良さ、つまり「知性」を生み出すカギだと考えられている。アインシュタインの脳ではグリア細胞が一般人よりも多かったという報告もある。まら、マウスの脳にヒトの前駆体細胞を移植すると、そのマウスの記憶力が向上した。
脳に電気刺激を与えると、病気を治療する効果がある。北杜夫の本に、うつ病の大学教授に電気刺激による治療を数クールやったら、元の威張りくさった教授に戻ってしまったという記述がある。このことは、マウスを使った実験でも確かめられている。
いろいろな脳についての知識を得ることができ、楽しかった。さまざまなことが科学的に解明されている今、脳の研究は本当に「最後のフロンティア」なのかもしれない。これからの研究の進展が楽しみだ。
これまでは脳の「ニューロン」の研究が多かったが、喜怒哀楽などの「心のはたらき」はニューロンだけでは説明がつかない。脳のニューロン以外の要素にその謎を解くカギがあるとして注目されている。
まずはブルーバックスらしく、脳の基本的な仕組みについて、ニューロン、シナプス、活動電位といった用語を使って説明している。詳細は読んでいただきたいが、脳は実に精密でよくできていることが分かる。
そして、ニューロンのパフォーマンスには空間と場(微小環境)が重要だという。「空間」は、ライブハウスや競技場のようなものである。「場(微小環境)」は、パフォーマンスによる場内全体の雰囲気、裏方やスタッフを含めた環境のことである。この「空間」と「微小環境」が人間らしさを生み出しているのではないかと著者は主張する。
また、人間の脳のすき間にある間質液が脊髄液と入れ替わることで脳にたまった老廃物を排泄している可能性がある。脳の中にあるアクアポリン4というタンパク質が脳内の水の通り道であり、アルツハイマー病の原因かもしれないアミロイドβを洗い流してくれている可能性がある。実際、アルツハイマー病の患者は睡眠障害を併発していることが多いという。
さらに、脳には細胞外スペースを伝記が拡がって伝わるワイヤレス伝送のような仕組みがあるかもしれない。マウスの脳の海馬をスライスした標本を使って、シナプス伝送が生じないようにしてみると、それでも脳波信号は伝達された。シナプスを通さなくても信号は伝わるのだ。
脳には、ニューロンと同じくらいの「グリア細胞」が存在する。このグリア細胞が頭の良さ、つまり「知性」を生み出すカギだと考えられている。アインシュタインの脳ではグリア細胞が一般人よりも多かったという報告もある。まら、マウスの脳にヒトの前駆体細胞を移植すると、そのマウスの記憶力が向上した。
脳に電気刺激を与えると、病気を治療する効果がある。北杜夫の本に、うつ病の大学教授に電気刺激による治療を数クールやったら、元の威張りくさった教授に戻ってしまったという記述がある。このことは、マウスを使った実験でも確かめられている。
いろいろな脳についての知識を得ることができ、楽しかった。さまざまなことが科学的に解明されている今、脳の研究は本当に「最後のフロンティア」なのかもしれない。これからの研究の進展が楽しみだ。
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かなり専門的な内容です。医師の復習には良いかも。でも、アップデートで読みやすいです。