「
まるまるの毬 (講談社文庫)
」の続編。各章のタイトルにある和菓子を象徴とした連作スタイルは前作同様。展開を新にする手法としてよくつかわれる、新人物の登場により、物語が進んでいきます。
文学賞をとった前作に比べると、やや盛り上がりを欠いたり、冗長な印象があったり、治兵衛一家の人間性が自制と思いやりに溢れすぎていて、もはや出来過ぎの感があったりします。
しかし、ふっとしたときの内面の表現、ひとつの情景にのせる複雑な感情の描き方がとても魅力的。なにより、治兵衛一家の行く末が気になって、前作を読んだらやはりコチラも読まずにいられない。現実のこの俗世と対極にある、とても優しい世界観に癒されます。
なお、巻末の解説でとりあげられている「凪いで見える暮らしにも、時々にさざ波は立つ。~(中略)~それでも織り上がった一反は、この世にひとつしかない大切な一品となる。」という治兵衛の思いは、解説者が解釈しているような、よき方向に変わっていこうという積極的な趣旨ではなく、やや一歩引いて寛容と肯定を表現しているのではないかなと私は感じました。
プライム無料体験をお試しいただけます
プライム無料体験で、この注文から無料配送特典をご利用いただけます。
非会員 | プライム会員 | |
---|---|---|
通常配送 | ¥410 - ¥450* | 無料 |
お急ぎ便 | ¥510 - ¥550 | |
お届け日時指定便 | ¥510 - ¥650 |
*Amazon.co.jp発送商品の注文額 ¥2,000以上は非会員も無料
無料体験はいつでもキャンセルできます。30日のプライム無料体験をぜひお試しください。
新品:
¥1,595¥1,595 税込
ポイント: 96pt
(6%)
無料お届け日:
3月30日 土曜日
発送元: Amazon.co.jp 販売者: Amazon.co.jp
新品:
¥1,595¥1,595 税込
ポイント: 96pt
(6%)
無料お届け日:
3月30日 土曜日
発送元: Amazon.co.jp
販売者: Amazon.co.jp
中古品: ¥100
中古品:
¥100

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
亥子ころころ 単行本(ソフトカバー) – 2019/6/26
西條 奈加
(著)
{"desktop_buybox_group_1":[{"displayPrice":"¥1,595","priceAmount":1595.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"1,595","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"37bMdg3MqCE35zsDJI8lB9p7vrBwGIWX5KPjMaobiJGJti0ynqSHNlr2yaYHXcS%2FFz9aovTybdV9%2BJyotDT5EIC0AF4JK4NaPz8x7f8MEHXukqTe8OUq%2FrIIqeUVg00weap60NY3HHw%3D","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"NEW","aapiBuyingOptionIndex":0}, {"displayPrice":"¥100","priceAmount":100.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"100","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"37bMdg3MqCE35zsDJI8lB9p7vrBwGIWXwx4tu9kodl20eIK5VBGdTfWIIeauPqIsCEDp7PxBk1Sn2Td3L97QbjnunkfoE9AEHOG7Y41wifeVelGhh3vlgZYQdM8w0QNABlgwXAbc0Ei9l0dBEq7FpXeVUB8ZwGaDi7O4zZm1i0xslvVIxlDXH7%2BCPxSSh68K","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"USED","aapiBuyingOptionIndex":1}]}
購入オプションとあわせ買い
味見してみちゃ、くれねえかい? 読んで美味しい“人情”という銘菓。
“思い”のこもった諸国の菓子が、強張った心を解きほぐす――。
親子三代で営む菓子舗を舞台に、人の温もりを紡いだ傑作時代小説!
武家出身の職人・治兵衛を主に、出戻り娘のお永、孫娘のお君と三人で営む「南星屋」。
全国各地の銘菓を作り、味は絶品、値は手ごろと大繁盛だったが、治兵衛が手を痛め、粉を捏ねるのもままならぬ事態に。不安と苛立ちが募る中、店の前に雲平という男が行き倒れていた。聞けば京より来たらしいが、何か問題を抱えているようで――。
吉川英治文学新人賞受賞作
『まるまるの毬』
待望の続編!
“思い”のこもった諸国の菓子が、強張った心を解きほぐす――。
親子三代で営む菓子舗を舞台に、人の温もりを紡いだ傑作時代小説!
武家出身の職人・治兵衛を主に、出戻り娘のお永、孫娘のお君と三人で営む「南星屋」。
全国各地の銘菓を作り、味は絶品、値は手ごろと大繁盛だったが、治兵衛が手を痛め、粉を捏ねるのもままならぬ事態に。不安と苛立ちが募る中、店の前に雲平という男が行き倒れていた。聞けば京より来たらしいが、何か問題を抱えているようで――。
吉川英治文学新人賞受賞作
『まるまるの毬』
待望の続編!
- 本の長さ258ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2019/6/26
- 寸法13.5 x 1.8 x 19 cm
- ISBN-104065161207
- ISBN-13978-4065161203
よく一緒に購入されている商品
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
商品の説明
著者について
西條 奈加
1964年北海道生まれ。2005年『金春屋ゴメス』で第17回日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。12年に『涅槃の雪』で第18回中山義秀文学賞を受賞、15年には『まるまるの毬』で第36回吉川英治文学新人賞を受賞した。他著に「善人長屋」シリーズ、『九十九藤』『無暁の鈴』『睦月童』などがある。
1964年北海道生まれ。2005年『金春屋ゴメス』で第17回日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。12年に『涅槃の雪』で第18回中山義秀文学賞を受賞、15年には『まるまるの毬』で第36回吉川英治文学新人賞を受賞した。他著に「善人長屋」シリーズ、『九十九藤』『無暁の鈴』『睦月童』などがある。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2019/6/26)
- 発売日 : 2019/6/26
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 258ページ
- ISBN-10 : 4065161207
- ISBN-13 : 978-4065161203
- 寸法 : 13.5 x 1.8 x 19 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 538,468位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。

著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2023年2月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ますますお気に入りです
2022年9月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
どれを読んでも面白く、いつも引き込まれます。次の作品も楽しみです。
2022年7月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
第1作目も良かったけれど、この第2作目は、さらに良い。
家族を中心とした人間関係や、主人公の菓子職人としての思いなどが、テンポ良く描かれている。
会話は、そのまま、演劇か映画になりそう。
著者も楽しんで書いているのでは。
家族を中心とした人間関係や、主人公の菓子職人としての思いなどが、テンポ良く描かれている。
会話は、そのまま、演劇か映画になりそう。
著者も楽しんで書いているのでは。
2022年6月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
左手を痛めてしまい菓子づくりが儘ならない治兵衛とその家族のもとに江戸の町に迷って行き倒れた男が転がり込む…先の『まるまるの毬』での意外な出自が家族に騒動をもたらしてしまい孫を気遣う治兵衛だが、菓子づくりに精をだすことでその暮らす日々が次第に元通りになっていたように思えたが、怪我で他人の手を借りるはめに陥ったとき助けた男が偶然にも同じ菓子職人であったことから菓子づくりにかける治兵衛の想いに新たな風を吹き込むこととなる。
2022年6月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
『まるまるの毬』をKU で読んでとても気に入って、その続編の本書を待ちきれずに購入しましたが、ガッッッカリしました。
待ちかねていた読者のために無理をされたのでしょうか? 過去の説明があちこちに二重、三重と書かれ、ちょっとくどい、ページ稼ぎ?と思わされる程でした。それでも中盤までは結構楽しく読めたのですが結末が中途半端で落胆。続々編を期待させる為なのでしょうか? 魅力たっぷりだった登場人物それぞれの生き方の先が身定まりません。読者の想像に任せるため、と言われるかもしれませんが、『まるまる、、、』を読み終わった後のような満足感には浸れません。
『まるまるの毬』は間違いなく5つ星で、こちらの期待が多き過ぎていたのは確かなので、本書は3つ星にさせていただきました。
待ちかねていた読者のために無理をされたのでしょうか? 過去の説明があちこちに二重、三重と書かれ、ちょっとくどい、ページ稼ぎ?と思わされる程でした。それでも中盤までは結構楽しく読めたのですが結末が中途半端で落胆。続々編を期待させる為なのでしょうか? 魅力たっぷりだった登場人物それぞれの生き方の先が身定まりません。読者の想像に任せるため、と言われるかもしれませんが、『まるまる、、、』を読み終わった後のような満足感には浸れません。
『まるまるの毬』は間違いなく5つ星で、こちらの期待が多き過ぎていたのは確かなので、本書は3つ星にさせていただきました。
2022年7月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
著者は、甘いものを食べないそうですが、とてもそうは思えない和菓子愛にあふれた優しい物語でした。読んでいると甘いものを食べたときのように幸せな気持ちになれました。続編が文庫本になるのを楽しみにしています。
2020年8月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
西條奈加さんの小説が大好きです。
面白いです。お菓子が美味しいそうです。その背景にある深い絆、思い入れが交錯します。おすすめです。
面白いです。お菓子が美味しいそうです。その背景にある深い絆、思い入れが交錯します。おすすめです。