ノンフィクションではなくルポルタージュ、を読むのは久々、というか初めてに近い。
ルポルタージュの作法というものはよくわからないが、確認の取れた事実を積み重ねて事件を立体化させていくのかなと考える。
そういった意味では、「もう少し突っ込んで欲しいな」「なんか遠回しな言い方だな」と感じるところは、きっと裏が取りきれていないのだろうなと思って読んだ。
地面師は、簡単に言うと不動産がらみの詐欺師ということになるのだろうが、本書ではこれまでに起きた案件を紹介しながら、対象となりやすい物件、地面師グループの構成、詐欺の手口、警察や検察の対応などを説明し、地面師の姿を彫り出していっている。
だが、テレビの警察24時のようなハラハラ感はあまりなく、どちらかと言うと淋しさややるせなさのようなものを感じる。
こういう言い方をするアレだけど、地面師グループはもちろん、被害を受けた人もどこか欲をかいた結果だし、法の限界なのか、いくつもの案件に関わったとされる者が多い割に刑に処せられた者は多くない。
また、好不況や少子高齢化といった時代の影も見え隠れする。
まえがきに「地面師が絶滅することはない」という一文がある。
本書は地面師の手口を追ったルポルタージュだが、その実、なぜ地面師は生き続けられているのかということを書いたもの、とも言えると思う。
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地面師 他人の土地を売り飛ばす闇の詐欺集団 単行本 – 2018/12/6
森 功
(著)
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購入オプションとあわせ買い
「積水ハウスが地面師に55億円以上を騙し取られた」というニュースに日本中が驚いた。そもそも、地面師とはなんなのか。「不動産の持ち主になりすまし、勝手に不動産を転売して大儲けする」詐欺集団で、いま日本中に跋扈している。騙されるのは、デベロッパーや不動産業者などの「プロ」たち。被害者の中には積水ハウスを筆頭に、信じられないような大手が含まれている。その複雑で巧妙すぎる手口をすべて書く!
あの積水ハウスが、なぜ巨額の地面師詐欺に引っかかったのか?
あなたの土地を地面師たちが狙っている!
「積水ハウスが地面師に55億円以上を騙し取られた」というニュースに日本中が驚いた。
そもそも、地面師とはなんなのか。
「不動産の持ち主になりすまし、勝手に不動産を転売して大儲けする」詐欺集団で、いま日本中に跋扈している。
騙されるのは、デベロッパーや不動産業者などの「プロ」たち。被害者の中には積水ハウスを筆頭に、信じられないような大手が含まれている。
積水ハウスは五反田駅前の旅館「海喜館」の土地建物を70億円で購入したが、なんとその土地取引は完全な「なりすまし詐欺」。被害があまりに巨額だったため、この事件が会長追い落としのクーデターに利用される後日談もあった。また、飛ぶ鳥を落とすあのアパグループも、赤坂溜池の駐車場を12億円で買ったつもりが、これまた地面師詐欺で全額減損処理を余儀なくされた。
名だたるプロがコロッとダマされる地面師の手口は実に巧妙で複雑だ。詐欺集団の実態とその犯行の内実を知ることしか、詐欺から身を守る方法はない。
《本書より抜粋》
「あなたたちは、どちらの方ですか」
積水ハウス工務部の担当者たちは、パトカーから降りてきた警察官にいきなりそう誰何された。
まったく事情が呑み込めない。まさに面食らった。
「ここは持ち主からうちが買いとったんです。それで、測量を始めたところですが・・・」
二人の工務部員のうちの一人が、警察官にそう説明した。
すると、そこへ通報した弁護士が割って入った。
「あんた方、何を言っているんですか。私こそ持ち主の依頼でここへ来ています」
すでに旅館の土地建物の売買契約を済ませていたはずの積水側にとっては、まさに寝耳に水だ。
「何を言っているんだ。支払いも済ませているんだよ。何の権利があって邪魔するんだ」
だが、弁護士も負けていない。
「依頼人はこの旅館を売ってないんだから、測量なんか絶対にさせないよ」
なぜ、こんなことに・・・迫真ドキュメント!
あの積水ハウスが、なぜ巨額の地面師詐欺に引っかかったのか?
あなたの土地を地面師たちが狙っている!
「積水ハウスが地面師に55億円以上を騙し取られた」というニュースに日本中が驚いた。
そもそも、地面師とはなんなのか。
「不動産の持ち主になりすまし、勝手に不動産を転売して大儲けする」詐欺集団で、いま日本中に跋扈している。
騙されるのは、デベロッパーや不動産業者などの「プロ」たち。被害者の中には積水ハウスを筆頭に、信じられないような大手が含まれている。
積水ハウスは五反田駅前の旅館「海喜館」の土地建物を70億円で購入したが、なんとその土地取引は完全な「なりすまし詐欺」。被害があまりに巨額だったため、この事件が会長追い落としのクーデターに利用される後日談もあった。また、飛ぶ鳥を落とすあのアパグループも、赤坂溜池の駐車場を12億円で買ったつもりが、これまた地面師詐欺で全額減損処理を余儀なくされた。
名だたるプロがコロッとダマされる地面師の手口は実に巧妙で複雑だ。詐欺集団の実態とその犯行の内実を知ることしか、詐欺から身を守る方法はない。
《本書より抜粋》
「あなたたちは、どちらの方ですか」
積水ハウス工務部の担当者たちは、パトカーから降りてきた警察官にいきなりそう誰何された。
まったく事情が呑み込めない。まさに面食らった。
「ここは持ち主からうちが買いとったんです。それで、測量を始めたところですが・・・」
二人の工務部員のうちの一人が、警察官にそう説明した。
すると、そこへ通報した弁護士が割って入った。
「あんた方、何を言っているんですか。私こそ持ち主の依頼でここへ来ています」
すでに旅館の土地建物の売買契約を済ませていたはずの積水側にとっては、まさに寝耳に水だ。
「何を言っているんだ。支払いも済ませているんだよ。何の権利があって邪魔するんだ」
だが、弁護士も負けていない。
「依頼人はこの旅館を売ってないんだから、測量なんか絶対にさせないよ」
なぜ、こんなことに・・・迫真ドキュメント!
- 本の長さ250ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2018/12/6
- 寸法14.2 x 2.1 x 19.4 cm
- ISBN-104065134129
- ISBN-13978-4065134122
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商品の説明
著者について
森 功
1961(昭和36)年、福岡県生まれ。ノンフィクション作家。岡山大学文学部卒。「週刊新潮」編集部などを経て独立。2008年、2009年に2年連続で「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞」を受賞。『黒い看護婦』『ヤメ検』『同和と銀行』『大阪府警暴力団担当刑事』『総理の影』など著書多数。『悪だくみ 「加計学園」の悲願を叶えた総理の欺瞞』で2018年、大宅壮一メモリアル日本ノンフィクション大賞受賞。本書が同賞受賞後第一作の書き下ろし作品となる。
1961(昭和36)年、福岡県生まれ。ノンフィクション作家。岡山大学文学部卒。「週刊新潮」編集部などを経て独立。2008年、2009年に2年連続で「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞」を受賞。『黒い看護婦』『ヤメ検』『同和と銀行』『大阪府警暴力団担当刑事』『総理の影』など著書多数。『悪だくみ 「加計学園」の悲願を叶えた総理の欺瞞』で2018年、大宅壮一メモリアル日本ノンフィクション大賞受賞。本書が同賞受賞後第一作の書き下ろし作品となる。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2018/12/6)
- 発売日 : 2018/12/6
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 250ページ
- ISBN-10 : 4065134129
- ISBN-13 : 978-4065134122
- 寸法 : 14.2 x 2.1 x 19.4 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 233,424位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 16,856位投資・金融・会社経営 (本)
- - 46,598位ノンフィクション (本)
- - 64,656位文学・評論 (本)
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著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年2月13日に日本でレビュー済み
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2019年4月27日に日本でレビュー済み
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地面師は新聞記事で垣間見て、世間を震撼させている。
地面師の事件を追いかけていくルポルタージュ。
事件の顛末を詳しく掘り下げ、その様相と人物像を描いている。
集団で役割を分担し行為を分散していくその手口は実に巧妙で、複雑怪奇。
事件の実態を知ることにより、リスクを回避し、未然防止につなげていく必要がある。
地面師の事件を追いかけていくルポルタージュ。
事件の顛末を詳しく掘り下げ、その様相と人物像を描いている。
集団で役割を分担し行為を分散していくその手口は実に巧妙で、複雑怪奇。
事件の実態を知ることにより、リスクを回避し、未然防止につなげていく必要がある。
2023年12月20日に日本でレビュー済み
有限会社白は地面師の不動産会社でした。
時効逃れのやり方です。
時効逃れのやり方です。
2019年12月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
読みやすい文体で、内容も面白くすぐ読破してしまった。このライターのほかの作品も読んでみたいが、とりあえず今はもう少し「地面師」について掘り下げてみたいので、地面師に関する資料を探しているところです。
2020年9月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
身寄りの無い資産家、士業の方、不動産関係者は必読。
不動産取引の詐欺方法が書かれていますが、不動産登記制度の知識がないと意味がわからないかも…
ごくかんたんでも民法177条と登記制度の解説があればさらによい気がします。
予防法務を含めたビジネスチャンスを考える良書。
不動産取引の詐欺方法が書かれていますが、不動産登記制度の知識がないと意味がわからないかも…
ごくかんたんでも民法177条と登記制度の解説があればさらによい気がします。
予防法務を含めたビジネスチャンスを考える良書。
2022年3月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
積水ハウスを舞台に繰り広げられた詐欺事件だったので楽しみに購入して読んでみましたが、伝聞口述で綴られている文章が読みづらく、いかにも作られた文章なのかと思いました。ルポなので取材されたとは思われますが間接話法ではなく直接的に綴られたほうがわかりやすかったと思います。事実関係をはっきり書かれたほうがわかりやすい。回りくどい表現が多すぎて読みづらかった。これからもいろいろな事件をルポされると思いますがゴーストライターに任せず自分でお書きなさい。
2019年6月22日に日本でレビュー済み
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そこそこ面白いが、構成が前後するので読みにくいけれど、犯罪本としては良書だと思います