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銀色の鈴 (講談社文芸文庫) 文庫 – 2010/12/15

5.0 5つ星のうち5.0 4個の評価

身辺の移り変わりをユーモアとペーソスで綴った名短篇集

前妻の死から再婚までを淡々と綴った表題作、戦時下、疎開先での教員体験をユーモラスに描いた「古い編上靴」――これら世評の高い<大寺さん>シリーズほか、伯母の家の凋落に時代の変遷を重ねる「小径」、戦前の良き時代の交友を哀惜の情をもって語る「昔の仲間」など、7作品を収録。滋味あふれる洗練された筆致で、ほのぼのと温かい独特の世界を創り出した「小沼文学」中期の代表的作品集。

清水良典
小沼の小説においては、「可笑しい」をはじめとする「驚いた」「吃驚した」「閉口した」といった心的印象の結語は、心理の簡潔な表示というよりも、ほとんど「心理」を封印している。同時にそれはまったく別の経路から、心があふれ出す出口なのである。ことに「可笑しい」は、小沼らしさを象徴している言葉である。――<「解説」より>
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 講談社 (2010/12/15)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2010/12/15
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 256ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4062901064
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4062901062
  • カスタマーレビュー:
    5.0 5つ星のうち5.0 4個の評価

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小沼 丹
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上位レビュー、対象国: 日本

2011年3月8日に日本でレビュー済み
小沼丹の顔写真をどこかで見たことがあるが、とても穏和な顔をしていて、見ていると心が和む。その温かい表情は、例えば、本書に収められている最初の二篇(「小径」「猫柳」)に感じられるさりげないユーモアと軌を一にしているようにも思える。ちなみに、個人的には、「小径」が一番好きな作品だった。

一方で、本書に収められている作品の多くには、肉親や知人の死にまつわる哀惜感も漂っている。ユーモアとペーソスの割合は、後半に収められている作品ほど後者の割合が高くなる。それらの作品は主人公のなんでもない回想に思えるのだが、ある箇所でハッとさせられることになる。巧みな比喩が使われており、その挿入の仕方は見事と言うほかない。1つ例を挙げよう。

・「昔の仲間」という作品で、戦死した伊東という友人のことが頭を過ぎったときの描写。

《暗い長いトンネルがあって、トンネルを出て見たら、いつの間にか座席のあちらこちらに空席が出来ていて、座席の主は帰って来ない。棚の上に残されたのは、追憶と云うトランクだけである。伊東の座席も空席の儘竟に塞がらない・・・。雨に濡れる青葉を見ながら、そんなことを考えていたように思う。(192頁)》

この短篇は30頁ほどの話だが、この一節を記すために書かれたといってもよいほどの力がここには具わっていると思う。凛烈というしかない文章である。

以前、同じ文芸文庫から出ている『村のエトランジェ』を読んだことがある。これは初期作品集だったが、この『銀色の鈴』は50代前半の中期作品集といえる。小沼は40代のときに、妻、母、父を相次いで亡くしており、そのことが作風の変化をもたらしたようだ。本書にも二篇収められている、いわゆる大寺さんシリーズも含め、この時期に書かれた作品をもっと読んでみたいと思った次第である。
10人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2010年12月17日に日本でレビュー済み
小沼丹全集を持っていますが、嵩張り読み難いので購入しました。文庫なのでいつでも気軽に読めますね。講談社文芸文庫は偉い。こういう過去の本当に素晴らしい作品を丁寧な造りで再販していただき感謝です。沢山の方々に読んで頂きたい見事な短編集です。再読してまた心が洗われました。
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