○同じ著者の「カペー朝」から続いて本書を読んだ。有名なブルボン朝の前史と見ればよいのだろうか。簡潔な記述と、王ごとに説明するという書き方のため、大変わかりやすい。
○本書のポイントを私なりに整理すると次のとおり。ご参考までに。
〇ヴァロア朝は、フィリップ6世からアンリ3世までの13人の王を生んだ。1328年から1589年に及ぶ250年間。
○戦争に次ぐ戦争の時代で、百年戦争(対英)、ブルゴーニュ戦争とブルターニュ戦争、イタリア戦争、宗教戦争と連続して戦った。この間にフランス王領は、パリ周辺の小さい地域から現在のフランス全土に及ぶほど拡大した。外様の有力領主であってもフランス王に反旗を翻す者は無くなり、イングランド王家も追い出した。
○注目すべきは、この拡大の過程で国家統治制度を着々と整えていったことである。シャルル5世、シャルル7世、ルイ11世、フランソワ1世などの精力的な王が充実させていった。第一に王のみが課することのできる税を確立した、第二にその財源をもとに常備軍を持った。第三に、王を頂点とし、地方に代理者(日本の守護のようなもの)を置く中央集権的な司法行政制度を整えた。カペー朝が個人商店ならば、ヴァロア朝は会社組織になった。
○しかし、かろうじて制度はできたが、人々の心がフランス王に向かっていたかというとそうではない。まだナショナルの概念は強くなかった。ジャンヌダルクは「フランスを救え」と叫んで共感を得た。それは神のお告げだったから共感を得たのであって、そのスローガンの力ではなかった。これがヴァロア朝の限界である。
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ヴァロワ朝 フランス王朝史2 (講談社現代新書) 新書 – 2014/9/18
佐藤 賢一
(著)
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カペー、ヴァロワ、ブルボンと続くフランス王朝の歴史を描けるのは、この人しかいない!ヴァロワ朝の歴史を描く待望の第2弾。イングランドとの百年戦争、イタリアへの夢、皇帝との確執、そして血みどろの宗教戦争……。相次ぐ戦争と金策の日々。歴代王の心労絶えない260年間は、後に続くブルボンの輝く絶対王政への長き助走期間だったか。
カペー、ヴァロワ、ブルボンと続くフランス王朝の歴史を描けるのは、
この人しかいない!
ヴァロワ朝の歴史を描く待望の第2弾。
ヴァロワ朝創設より始まったイングランドとの百年戦争、
国内有力諸侯との駆け引き。
イタリアへの夢、神聖ローマ帝国皇帝との確執、
そして血みどろの宗教戦争……。
相次ぐ戦争と金策の日々。
歴代王の心労絶えない260年間は、
後に続くブルボンの輝く絶対王政への長き助走期間だったか。
フランスを救え──。
百年戦争のときのジャンヌ・ダルクの叫びはフランス人の心を鼓舞したが……。
神のためには死ねる。しかしフランスのためには死ねるか?
ましてやフランス王のためには??
こうした中でも一歩一歩、王家の国造りは進む。
カペー、ヴァロワ、ブルボンと続くフランス王朝の歴史を描けるのは、
この人しかいない!
ヴァロワ朝の歴史を描く待望の第2弾。
ヴァロワ朝創設より始まったイングランドとの百年戦争、
国内有力諸侯との駆け引き。
イタリアへの夢、神聖ローマ帝国皇帝との確執、
そして血みどろの宗教戦争……。
相次ぐ戦争と金策の日々。
歴代王の心労絶えない260年間は、
後に続くブルボンの輝く絶対王政への長き助走期間だったか。
フランスを救え──。
百年戦争のときのジャンヌ・ダルクの叫びはフランス人の心を鼓舞したが……。
神のためには死ねる。しかしフランスのためには死ねるか?
ましてやフランス王のためには??
こうした中でも一歩一歩、王家の国造りは進む。
- 本の長さ368ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2014/9/18
- 寸法10.7 x 1.8 x 17.3 cm
- ISBN-104062882817
- ISBN-13978-4062882811
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商品の説明
著者について
佐藤 賢一
1968年山形県鶴岡市生まれ。東北大学大学院文学研究科西洋史学専攻博士課程単位取得満期退学、以降作家活動に専念。
1999年『王妃の離婚』(集英社)で第121回直木賞を受賞。作品はほかに『傭兵ピエール』『オクシタニア』『小説フランス革命』(以上、集英社)、『二人のガスコン』(講談社)、『双頭の鷲』(新潮社)、『黒い悪魔』『褐色の文豪』(文藝春秋)など多数。またノンフィクションに『ダルタニャンの生涯──史実の「三銃士」』(岩波新書)、『英仏百年戦争』(集英社新書)がある。本書は『カペー朝』(講談社現代新書)に次ぐ、「フランス王朝史」第2弾である。
1968年山形県鶴岡市生まれ。東北大学大学院文学研究科西洋史学専攻博士課程単位取得満期退学、以降作家活動に専念。
1999年『王妃の離婚』(集英社)で第121回直木賞を受賞。作品はほかに『傭兵ピエール』『オクシタニア』『小説フランス革命』(以上、集英社)、『二人のガスコン』(講談社)、『双頭の鷲』(新潮社)、『黒い悪魔』『褐色の文豪』(文藝春秋)など多数。またノンフィクションに『ダルタニャンの生涯──史実の「三銃士」』(岩波新書)、『英仏百年戦争』(集英社新書)がある。本書は『カペー朝』(講談社現代新書)に次ぐ、「フランス王朝史」第2弾である。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2014/9/18)
- 発売日 : 2014/9/18
- 言語 : 日本語
- 新書 : 368ページ
- ISBN-10 : 4062882817
- ISBN-13 : 978-4062882811
- 寸法 : 10.7 x 1.8 x 17.3 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 165,373位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 42位フランス史
- - 87位西洋史
- - 414位ヨーロッパ史一般の本
- カスタマーレビュー:
著者について
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1968年、山形県鶴岡市生まれ。東北大学大学院文学研究科で西洋史学を専攻。93年、『ジャガーになった男』で第六回小説すばる新人賞を受賞。99年、『王妃の離婚』で第一二一回直木賞を受賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 フランス革命の肖像 (ISBN-13:978-4087205411)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2020年11月1日に日本でレビュー済み
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やはりこの人は小説がうまい。次作が楽しみだなあ。
2018年8月18日に日本でレビュー済み
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カペー朝の続編。面白い。佐藤賢一氏の名調子になれればクセもそれなりに楽しめる。歴史書というよりは珍しい、フランス王朝をネタにして漫談と思えば楽しい。それにこのヴァロワ朝が面白い。カペー朝の歴史はどちらかと言えば一進一退という感じで、じれったいが終わりに近づいてようやく国家としての体制がおぼろげながら形になってくる。
それが、ヴァロワ朝では軍、議会、官僚、政府、地方が形となってきます。もちろんこれも一進一退の風ですがいよいよ偉大な大国として台頭してきます。同時に周辺の敵も増え、特に神聖ローマ皇帝の武力、ローマ教皇の老獪さがイギリス王国以上の圧力となって登場します。
同時にそれらを敵に回して互角以上にわたりあうフランスがまぶしい。最後はブルボン朝の登場のドタバタがありますが、あくまでも内輪もめ以上のトラブルではない。カペー朝なら旧西フランク領内に多数の勢力のある中の一つとしてのフランス王家、当然、ブルゴーニュもフランドルも臣下と見えても内実は外国と同盟を結んで対抗する事実上の外国。それが、単なる国内の勢力争いになったのは両王朝の決定的な違いでしょう。
我々の知るフランスの始まりといった趣です。
それが、ヴァロワ朝では軍、議会、官僚、政府、地方が形となってきます。もちろんこれも一進一退の風ですがいよいよ偉大な大国として台頭してきます。同時に周辺の敵も増え、特に神聖ローマ皇帝の武力、ローマ教皇の老獪さがイギリス王国以上の圧力となって登場します。
同時にそれらを敵に回して互角以上にわたりあうフランスがまぶしい。最後はブルボン朝の登場のドタバタがありますが、あくまでも内輪もめ以上のトラブルではない。カペー朝なら旧西フランク領内に多数の勢力のある中の一つとしてのフランス王家、当然、ブルゴーニュもフランドルも臣下と見えても内実は外国と同盟を結んで対抗する事実上の外国。それが、単なる国内の勢力争いになったのは両王朝の決定的な違いでしょう。
我々の知るフランスの始まりといった趣です。
2018年4月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
失礼な言い様かもしれませんが、作家さんってさすがですね。異国の、日本でいえば足利尊氏から戦後末期までという微妙に縁遠い時代の通史を、こうも面白く描いてくれるんですから。いきなり視界がすっと拓けた感じになりました。有り難い限り。
当代の人物達を生き生きと立ち上げて、波乱万丈の、それでいて今の人をきちんと納得させてくれる作品です。昔の人の、それも王さまお妃、諸侯達の行動原理って今の一般人には理解できないものがあるじゃないですか。足利義満が芸術にはまってみたり、織田信長が残忍だったりしたことを知っていても、私の場合、ストンと腑に落ちないことがあるんですね。何故だろうって?その点本書は、歴代王の生い立ちにまで遡ってそれぞれの性格、考え方、親族との関係、置かれた政治環境などなどを上手い具合に示してくれて、「なぜそういう行動をとったのか」を、納得がいくように語ってくれるんです。歴史上の人物がぐっと身近に感じられるんです。
前著カペー朝を「個人商店」と例えていますが、続くヴァロア朝の歩みは「中小企業の苦闘実録」くらい、という著者の捉え方は成功してると思います。行政、司法、徴税、軍事の制度が徐々に整えられて行く様子。議会の成長。政略結婚を含む数限りない外交上のやり取り、さらには宗教戦争と宮廷内派閥抗争等々、国王の奮闘振りに絡めて見せてくれます。面白いですよ。
星を一つ減らしているのは、前著同様、地図が少ないことが残念だから。そうでなくともボリュームありますので、詰め込むのは難しいでしょうか。それならいっそ、写真なども入れたヴィジュアル版でも作って貰えたら嬉しく思います。講談社さん宜しくご検討の程、お願いします。
続くブルボン朝も楽しみです!
当代の人物達を生き生きと立ち上げて、波乱万丈の、それでいて今の人をきちんと納得させてくれる作品です。昔の人の、それも王さまお妃、諸侯達の行動原理って今の一般人には理解できないものがあるじゃないですか。足利義満が芸術にはまってみたり、織田信長が残忍だったりしたことを知っていても、私の場合、ストンと腑に落ちないことがあるんですね。何故だろうって?その点本書は、歴代王の生い立ちにまで遡ってそれぞれの性格、考え方、親族との関係、置かれた政治環境などなどを上手い具合に示してくれて、「なぜそういう行動をとったのか」を、納得がいくように語ってくれるんです。歴史上の人物がぐっと身近に感じられるんです。
前著カペー朝を「個人商店」と例えていますが、続くヴァロア朝の歩みは「中小企業の苦闘実録」くらい、という著者の捉え方は成功してると思います。行政、司法、徴税、軍事の制度が徐々に整えられて行く様子。議会の成長。政略結婚を含む数限りない外交上のやり取り、さらには宗教戦争と宮廷内派閥抗争等々、国王の奮闘振りに絡めて見せてくれます。面白いですよ。
星を一つ減らしているのは、前著同様、地図が少ないことが残念だから。そうでなくともボリュームありますので、詰め込むのは難しいでしょうか。それならいっそ、写真なども入れたヴィジュアル版でも作って貰えたら嬉しく思います。講談社さん宜しくご検討の程、お願いします。
続くブルボン朝も楽しみです!
2019年4月15日に日本でレビュー済み
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佐藤賢一さんの書くものだけあって、どの人物にも血が通っていて、それぞれの性格の違いや運の良し悪し、ターニングポイントとなる出来事、そして女たちの話までどれも本当に面白い。どの王様も、それぞれの時代特有の問題を抱えながら皆さん頑張ってたいたようですが、個人的に特に気になったのは、暴君と言われたルイ11世(小説『王妃の離婚』のジャンヌのパパ)と、アンリ2世の王妃カトリーヌ・ド・メディシス(藤本ひとみさんの小説『預言者ノストラダムス』のヒロイン)の二人でした。
並行して『英仏百年戦争』(集英社新書)を読み返していたのですが、国や国民という意識が出来上がって過程は決して一筋縄ではなく、要するに自分とその属する社会を守るためには何処と戦って何処と組んだら良いのか、そういう大小の戦いと同盟の中で生まれてくるものなのだということが分かります。日本は四方を海で囲まれていたお陰で、他の国々に比べれば割と平和に暮らしてきたせいで、未だヨーロッパのように他国に対して慣れていない。キリスト教のような絶対的な価値観を振りかざす権力とも無縁でしたし。でもヨーロッパ(いわゆる白人)の歴史を学べば、少しは警戒するようになるんじゃないかと思わなくもないのですが。
並行して『英仏百年戦争』(集英社新書)を読み返していたのですが、国や国民という意識が出来上がって過程は決して一筋縄ではなく、要するに自分とその属する社会を守るためには何処と戦って何処と組んだら良いのか、そういう大小の戦いと同盟の中で生まれてくるものなのだということが分かります。日本は四方を海で囲まれていたお陰で、他の国々に比べれば割と平和に暮らしてきたせいで、未だヨーロッパのように他国に対して慣れていない。キリスト教のような絶対的な価値観を振りかざす権力とも無縁でしたし。でもヨーロッパ(いわゆる白人)の歴史を学べば、少しは警戒するようになるんじゃないかと思わなくもないのですが。
2018年4月13日に日本でレビュー済み
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私のようなバカでも最低限わかるように書いてあり助かりました!!
2021年1月24日に日本でレビュー済み
世界史をよりよく学びたいために購入しました。
前作カペー朝に続き、ヴァロア朝でも王様たちの功績をヒストリカルに扱います。これを縦糸と例えますと、並行するようにおこった百年戦争とイタリア戦争をメインに描いており、本作の代表的なモチーフになっています。その中にはオルレアン奪還でヒロインとなるジャンヌ・ダルクやユグノー戦争の象徴とされるサン・パルテルミの虐殺なども出てきます。
・・・
本作の特徴といえばやはり人物描写。相変わらず、人を語るのが上手です。対英戦争である百年戦争の最中、イギリスから逃げ出した捕虜に代わり、「なら私が!」と自ら捕虜となることを申し出るジャン2世。シャルル9世の母として隠然たる力を持ち、美人局兼スパイ隊である「遊撃騎兵隊」(女官集団)を組織したカトリーヌ・ドゥ・メディシスなどです。そんな気になる人物をAmazonで検索すると大抵この佐藤氏が別の作品を書いてたりします笑。はい今度読みますよ。
他方、ややわかりづらいと感じるのは、当時の時代背景である反ハプスブルグの動きであるとか、オランダ独立の動きとか、宗教改革であるとか、いわば横糸と捉えられるような事象については多くを語っていないため、世界史全体のうねりについては奥深さを欠くように感じられました。王様の喧嘩のような話が続くこともあり、読んでいて冗長である(長くて終わらない!!)という感覚にも陥りました。
・・・
前作のカペー朝から引き続き読みましたが、何故か、前作と比べ大分苦戦しました。何しろ王様の名前が同じ過ぎて、自分を見失います笑 殆どの王様がアンリ、シャルル、アンリ、シャルル、たまにルイ、そしてアンリ、シャルル、アンリ、シャルル。。。いや、もちろん、フィリップ、ジャンもあるけど。そうそう、フランソワもあるけど。。。
とにかく、通読には資料集必須!あるいはフランスの地図や系図が横にあると数倍読みやすいと感じました。
Kindleで購入しましたが、ページの行き来が面倒ですので、折角系図や地図を載せてくれてもジャンプしてわざわざ戻りませんよね。紙の本はこういう内容の時には強さを発揮すると感じました。
前作カペー朝に続き、ヴァロア朝でも王様たちの功績をヒストリカルに扱います。これを縦糸と例えますと、並行するようにおこった百年戦争とイタリア戦争をメインに描いており、本作の代表的なモチーフになっています。その中にはオルレアン奪還でヒロインとなるジャンヌ・ダルクやユグノー戦争の象徴とされるサン・パルテルミの虐殺なども出てきます。
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本作の特徴といえばやはり人物描写。相変わらず、人を語るのが上手です。対英戦争である百年戦争の最中、イギリスから逃げ出した捕虜に代わり、「なら私が!」と自ら捕虜となることを申し出るジャン2世。シャルル9世の母として隠然たる力を持ち、美人局兼スパイ隊である「遊撃騎兵隊」(女官集団)を組織したカトリーヌ・ドゥ・メディシスなどです。そんな気になる人物をAmazonで検索すると大抵この佐藤氏が別の作品を書いてたりします笑。はい今度読みますよ。
他方、ややわかりづらいと感じるのは、当時の時代背景である反ハプスブルグの動きであるとか、オランダ独立の動きとか、宗教改革であるとか、いわば横糸と捉えられるような事象については多くを語っていないため、世界史全体のうねりについては奥深さを欠くように感じられました。王様の喧嘩のような話が続くこともあり、読んでいて冗長である(長くて終わらない!!)という感覚にも陥りました。
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前作のカペー朝から引き続き読みましたが、何故か、前作と比べ大分苦戦しました。何しろ王様の名前が同じ過ぎて、自分を見失います笑 殆どの王様がアンリ、シャルル、アンリ、シャルル、たまにルイ、そしてアンリ、シャルル、アンリ、シャルル。。。いや、もちろん、フィリップ、ジャンもあるけど。そうそう、フランソワもあるけど。。。
とにかく、通読には資料集必須!あるいはフランスの地図や系図が横にあると数倍読みやすいと感じました。
Kindleで購入しましたが、ページの行き来が面倒ですので、折角系図や地図を載せてくれてもジャンプしてわざわざ戻りませんよね。紙の本はこういう内容の時には強さを発揮すると感じました。
2018年11月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
筆者の同時代本である「英仏百年戦争」は脱落してしまったんですが、こちらは楽しく読めました。筆者お得意のデュ・ゲクランやジャンヌダルクも登場して飽きさせません。
どちらの本も、ルイ・シャルル・ジャン・フィリップが行列を作って出てくるので、途中で誰が誰やらさっぱりわからなくなるんですが、「百年戦争」にクローズアップすると全員をそれなりに理解しなくてはと必死で食らいつこうとして負けてしまいました。この本はそれぞれの王で区分されているので、どのジャンかわからなくなっても諦めてフランス王さえ押さえておけば流れがわかる、というもの。
難点としては、浅学のせいか、ブルターニュとブルゴーニュなど地理関係がイメージ湧かず。もうちょっと地図が欲しかったかな…。
どちらの本も、ルイ・シャルル・ジャン・フィリップが行列を作って出てくるので、途中で誰が誰やらさっぱりわからなくなるんですが、「百年戦争」にクローズアップすると全員をそれなりに理解しなくてはと必死で食らいつこうとして負けてしまいました。この本はそれぞれの王で区分されているので、どのジャンかわからなくなっても諦めてフランス王さえ押さえておけば流れがわかる、というもの。
難点としては、浅学のせいか、ブルターニュとブルゴーニュなど地理関係がイメージ湧かず。もうちょっと地図が欲しかったかな…。