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そろそろ旅に (講談社文庫) 文庫 – 2011/3/15

4.2 5つ星のうち4.2 13個の評価

『東海道中膝栗毛』で一世を風靡(ふうび)するのはまだ先のこと。若き日の十返舎一九(じっぺんしゃいっく)、与七郎は平穏な暮らしに満たされず、憑(つ)かれたように旅を繰り返す。駿府から大坂、そして江戸へ。稀代のユーモア作家が心に抱いた暗闇とは何だったのか。意外な結末が深い感動を呼ぶ、直木賞作家渾身の長編小説。


江戸の大ベストセラー『東海道中膝栗毛』作者は、いかにして「道を外れた」のか。
「弥次さん喜多さん」の生みの親、十返舎一九が作家として立つまで。
漫画家しりあがり寿氏、嫉妬! 直木賞作家が贈る“笑って泣ける”時代小説!

『東海道中膝栗毛』で一世を風靡(ふうび)するのはまだ先のこと。若き日の十返舎一九(じっぺんしゃいっく)、与七郎は平穏な暮らしに満たされず、憑(つ)かれたように旅を繰り返す。駿府から大坂、そして江戸へ。稀代のユーモア作家が心に抱いた暗闇とは何だったのか。意外な結末が深い感動を呼ぶ、直木賞作家渾身の長編小説。<解説・しりあがり寿>

いやー、とても一九さんにはかなわない。(略)一九先輩、もしかして『東海道中膝栗毛』の弥次喜多が求めていたのも、そして先輩自身が求めていたのも、「リアル」だったんじゃありませんか? ――漫画家 しりあがり寿氏(『真夜中の弥次さん喜多さん』『弥次喜多 in DEEP』作者)――<本書解説より>
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 講談社 (2011/3/15)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2011/3/15
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 576ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4062769026
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4062769020
  • カスタマーレビュー:
    4.2 5つ星のうち4.2 13個の評価

著者について

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松井 今朝子
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1953年、京都祇園生まれ。歌舞伎の企画・制作に携わった後、故武智鉄二に師事して、歌舞伎の脚色・演出を手がける。97年『東洲しゃらくさし』で小説家としてデビュー。『吉原手引草』で第137回直木賞受賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 今朝子の晩ごはん―仕事も遊びもテンコ盛り篇 (ISBN-13: 978-4591117569)』が刊行された当時に掲載されていたものです)

カスタマーレビュー

星5つ中4.2つ
5つのうち4.2つ
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上位レビュー、対象国: 日本

2011年1月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
松井今朝子にハズレなし、そのなかでもこの「そろそろ旅に」はとくに味わい深い名作だと思います。
人にもお金にも恵まれた環境にありながらすべてを捨てて旅立ちたくなる主人公の心の深い闇。
一九の秘密は作者のフィクションではあっても、ものを書く人には、おそらくそうした心の闇が深く潜んでいるのだろうと、恐ろしくもなりました。
そして、闇を抱えた孤独な魂が書きあらわしたものが「滑稽な二人旅」であったという設定に唸りました。
だれかに一冊だけ松井今朝子を薦めるとしたら、これにしようと思います。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2011年7月13日に日本でレビュー済み
教科書で習っただけで読んだことのない野次喜多物の作者の人生を描いた力作。恐らく十返舎一九についての史料がそれほどないと思われる中で、大坂奉行所詰めの武士が、刀を捨て大坂の大きな材木商の婿になり、その後離縁され、最終的には江戸の超人気作家になるまでの不思議といえば不思議な人生を描く。

物質的な成功とは裏腹に、私生活はあまり幸福とは言えなかったのかもしれない。作者はそのあたりの成功した有名人の心の闇を上手く描いており、読み応えと、説得力がある。どうして折角手に入れた幸福を直ぐに手放し、新たな人生、旅に出ようとするのか。著者は、子供の頃の心の傷、精神の歪みに原因があるとしているが、史実なのかどうかは良く分からない。でも、そうとでも考えないと、確かに不思議な人生である。

ちょっと長すぎ、最後の部分で少々だれるので★四つ。
2011年9月29日に日本でレビュー済み
笑いあり涙あり、艶あり悔恨あり情けあり、主人公を中心に様々な男と女が入り乱れて織り成してきた物語が一転、「エピローグ」であまりのさわやかさをもって幕を閉じるその緩急自在の筆致。JR新宿駅南口側の立ち食いそば屋(改札入って左手)で読了したとき、勝手ににじんできた涙に困って暫時目をしばたきました。

歴史の教科書で目に触れ、多くの日本人がその名を知っているであろう、ただ名前くらいは知っているであろう十返舎一九という江戸時代の作家をこの作者がモチーフにすれば、このように味わい深い小説が生まれ、このようにその人への果てしない親しみが生まれます。

豊かな教養に裏打ちされた第一級のエンターテインメントが楽しめる逸品です。今朝子万歳。秋です。わたしも、そろそろ旅に。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2016年12月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ほかの方々のレビューを拝読すると、いかに私の読み方が浅いかがわかり、お恥ずかしいのですが、
とても長い話で、一九がふらふらのらりくらりしている様に、げんなりしました。
そういう人だからこそ、あの名作が生まれたといえば、それは納得できるのですけど、一人の人間と
して彼の人生をたどっていると、こういう人とは一緒に歩めないなと思わずにはいられませんでした。
女の人無しには暮らせないようでいて、住む場所も伴侶も一つ所にとどまっていられる性分ではない
一九。
一旦彼に惚れた女は、苦労しますね。
一方、一九の心の中から出ていくことのなかった太吉という存在を、作者は折に触れて描いています。
それも、困った状況に陥った時に登場させています。
うわ言や寝言などで、太吉の名を出すよりも、いっそ岡場所の女の名前でも言ってくれたら、妻は悋気を
起こしつつも一九を許したかも…。
太吉って誰? 一九の心の闇にまでは妻は入り込んだり理解したりというのは難しかったでしょう。
気味が悪いとさえ感じたことでしょう。
作者の書き味は秀逸だったのかもしれませんが、一九には馴染めないまま読み終えました。
2008年7月1日に日本でレビュー済み
十返舎一九が東海道中膝栗毛を書くまでの半生を描いた作品です。
当時の戯作者たちや版元(出版社)の人間たちの姿が生き生きと描かれています。
博識ぶりもさすがで、実に読みやすいと思います。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2008年4月7日に日本でレビュー済み
駿河で同心の家に生まれた与七郎(十返舎一九)が、大阪の材木問屋の養子に入り浄瑠璃作家になり、更に江戸へ出て質屋の養子に入って黄表紙本の作者になり、そこから旅立って「東海道中膝栗毛」を書き、名前をあげるまでの半生を描いています。

何のヴィジョンもなく、ただふらふらと旅立ちたいと思う心が、与七郎には常にあります。作者は、そんな彼の気持ちを「太吉」と言う別人格を登場させて表現します。このもう一人の人物を内に持つことによって、彼の表面的な言葉とは裏腹な本心を表現しているのです。多重人格的なこの表現によって、彼の苦悩が読む側に迫ってきます。

そして、この本心が彼をして「旅の本」を書かせることになります。それが「東海道中膝栗毛」な訳です。
それまでは山東京伝を越えられず、その亜流でしかなかった彼が、その世界から旅立った瞬間です。このとき初めて、十返舎一九が成立したのでしょう。

この独自性を見出してゆく産みの苦しみが、実に楽しく書かれています。そのさらりとした文章で、深刻な心の動きを見事に映し出している作品です。

と同時に、当時の江戸の様子や戯作の世界や、様々なエピソードなど、意外な事実を知ることが出来、楽しく読むことが出来る作品です。
10人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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