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ふりむく (講談社文庫) 文庫 – 2010/9/15
この本は薄くて小さな本ですが、分厚い長編小説よりも、ずっと長い時間、ぼくたちを楽しませてくれることでしょう。――永江朗(「この本のつかいかた」より)
さようなら。私はもうあなたのものではありません。たぶんもともとあなたのものではなかったのです――空港、波、木漏れ日、女性……「ふりむく」というテーマで描いた松尾たいこの絵から、江國香織が文章を紡いだ21の物語。繰り返し読めば読むほど、自分だけのストーリー(ふりむく)まで動き出す、不思議な1冊。
※本書は2005年9月15日にマガジンハウスより刊行されたものに解説を加え、文庫化したものです。
- 本の長さ64ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2010/9/15
- 寸法10.8 x 0.6 x 14.8 cm
- ISBN-104062765926
- ISBN-13978-4062765923
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登録情報
- 出版社 : 講談社 (2010/9/15)
- 発売日 : 2010/9/15
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 64ページ
- ISBN-10 : 4062765926
- ISBN-13 : 978-4062765923
- 寸法 : 10.8 x 0.6 x 14.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 583,730位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 7,981位講談社文庫
- カスタマーレビュー:
著者について
1964年東京生まれ。1987年『草之丞の話』で毎日新聞社主催「小さな童話」大賞を受賞。2002年『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』で山本 周五郎賞、2004年『号泣する準備はできていた』で直木賞を受賞。「409ラドクリフ」(1989年フェミナ賞)、『こうばしい日々』(1991年産経 児童出版文化賞、1992年坪田譲治文学賞)、『きらきらひかる』(1992年紫式部文学賞)、『ぼくの小鳥ちゃん』(1999年路傍の石文学賞)、『が らくた』(2007年島清恋愛文学賞)など作品多数(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 真昼なのに昏い部屋 (ISBN-13:978-4062161053)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
アーティスト / イラストレーター。
広島県呉市生まれ。短大卒業後、約10年の自動車メーカー勤務を経て、32歳だった1995年に上京。セツ・モードセミナーに入学し、98年よりフリーのイラストレーターとなる。
大手企業広告へも作品を提供し、そのほかにもCDジャケットや書籍の装画など多くの作品を生み出すヒットメーカー。アジアを代表するアーティストの一人として海外での人気も高い。2010年にはNHK「トップランナー」に出演し、話題を呼んだ。
ファッションやグッズにも造詣が深く、20代から60代までのあらゆる世代の女性に人気がある。
「イラストレーション」(玄光社)コンペで第16回ザ・チョイス年度賞鈴木成一賞受賞。14年より「千年陶画」プロジェクトで陶器作品の制作を開始。16年「ブータン しあわせに生きるためのヒント」展(上野の森美術館)のアートディレクションを担当。現在は、東京・軽井沢・福井の3か所を拠点に活動中。夫はジャーナリストの佐々木俊尚。おもな著書に「古事記ゆる神様 100図鑑」(講談社)、「35歳からわたしが輝くために捨てるもの」(かんき出版)、「クローゼットがはちきれそうなのに着る服がない!そんな私が、1年間洋服を買わないチャレンジをしてわかったこと」(扶桑社)などのほかに、角田光代との共著「Presents」(双葉社)などがある。
最新刊は『部屋が片づかない、家事が回らない、人間関係がうまくいかない 暮らしの「もやもや」整理術』(扶桑社)
公式ブログ http://ameblo.jp/taiko-closet/
公式サイト http://taikomatsuo.jimdo.com/
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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価格も適正で良かった。
「ふりむく」時は、ちょっと躊躇して、
ちょっと決断することが多いように思う。
(時には、躊躇なく決断する<させられる>こともあるけれど)
で、「ふりむいた」になるわけだ。
そう考えると、瞬間見るからにして不安定感たっぷりの
松尾たいこさんの絵は「ふりむく」のうちの「ふり」で、
一貫して強い語調に感じられる
江國香織さんの文は「ふりむく」のうちの「むく」を
それぞれが担当している感じがする、
なーんて思いながら、眺めたり、読んだりしたのは、
この本を何度目かに開いた時のこと。
好き、そのうえ、いい本。
切り離されたイラストに江國さんのエグい文章。
このミスマッチを残念と思うか、自分の人生を重ねて
楽しむか。読む人を試す本になっています。
江國さんの狙いなのかもしれませんね。
私は江国氏のファンだったので本作を購入した。
この本を開き、まず目をひかれるのは松尾氏の鮮やかなはっきりとした線で描かれながらも、
どこか寂莫とした感じや、暖かい雰囲気や、幼い日への懐かしさを彷彿とさせるシンプルに
何かを語りかけてくる絵。
そこへ江国氏の言いえて妙とも言える言葉が添えられる。同じような気持ちを感じて共感したり、
自分では思いもよらないような発想に感心したり。けれどそこには常に彼女の作品独特のゆったり
としたテンポと、人を癒すうつくしい言葉の力がある。
気分が沈んでいるときこの本を見ていると、理由はわからないが、すっと心が軽くなり、自分でも
驚くほど癒されているのがわかった。
軽いタッチで描かれた絵を、思わず微笑んでしまうような文章を目にするたび、心に渦巻くもやが
すっきりと整頓されていくのだ。
その理由を、心の中に描こうとするか、今一度本の中へ自分の気持ちをゆだねるかは
その人次第であろう。私はもちろん後者であったが。
何も考えず絵に、文に、気持ちをゆだねて欲しい。そうすればおのずと自分の心から何かが
発せられるはずである。
自分なりに絵だけをまず見て、自分ならこういう文章が思いつくな、と思って文章を見ると全然違うというか、さすが江国さんだなと思わせられる。
売れっ子の2人がとりあえず一緒に仕事しました、みたいな作品。
装丁のタイル模様も何かナゾだ。中身がかわいい感じなのに何であんな無機質な表紙なのか。
「あなたは露ほどにも孤独をおそれてはいない。/それほど立派に、愉快にひとりぼっちだ。」
「疑念と諦念、胸のきしみ。/それでも私は言うだろう。/ねえ見て、すばらしく清々しい朝じゃない?」
こんな言葉たちにあたえられている絵を想像してみよう。ひょいっと江國ワールドは存在しているのだ。