主に文化財修復と観光業に議論の的を絞っています。
しかし、日本人の議論が合理的でないというのは、
自分自身を含めて確かにそういう傾向はあると思います。
特に、結論が先に決っていて、
それに合わせて都合のよい数字が後知恵で部分的に提示されてくるという話は、
僕自身新聞その他を読んでいていて感じることがよくあります。
軍事の専門家の間では、優秀な軍人というのは、
アメリカ人の司令官、ドイツ人の軍曹、日本人の歩兵と言うそうです。
こういう物の見方は海外では色んな分野でされているのだろうと思います。
あまりこの本では書かれていませんが、
先日BSフジのプライムニュースのインタビューで、
日本人や日本の非効率性について、
説得的な説明はあまり聴く機会はないと言っていました。
非効率性そのものを指摘すること自体は、
実は多くの人達は色んな分野で行なっていて、
その中の人達には日本人自身も含まれます。
あれは合理性がない、これは効率的ではないとか、
外国ではこうだけれども日本人や日本はこうであるなど。
でもこういう言葉は、実は自分が非合理的・非効率的であると思う事柄に
単にたくさんの修飾や名前を与えているにすぎないのです。
これをどう考えるかはとても難しいと思います。
著者自身は自分が文化財補修の仕事をしたり茶道を極めたりすることで、
一部は文化に答えを求めているようです。
僕自身は日本人の特殊性とか文化に答えを求めるより、
最初からそんなものに答えを期待しないほうが良いのではないかとも思います。
日本の非合理性ということにしても、
ひとくくりに日本といっても非常に合理的・効率的に運営されている事柄や人の例もあります。
日本的なものという説明が、単なる後付けの言い訳にしかならないのなら、
むしろ安易に説明を求めないというのも有りうるのかもしれないと思います。
観光業からの収益性が低いとか、
文化財修復に対する予算が極端に低いとか、
これは理由はどうであれ、
大半の日本人にとってはほとんどろくに考えもしなかったことだと思います。
これを改善したいのなら、これを改善することが理に適っているかどうかだけを
日本人は考えればよいのではないかと感じます。
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イギリス人アナリスト 日本の国宝を守る 雇用400万人、GDP8パーセント成長への提言 (講談社+α新書) 新書 – 2014/10/21
デービッド・アトキンソン
(著)
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元ゴールドマンサックスのカリスマアナリストとして日本の金融再編に多大な影響力を与えながら、日本の国宝・重要文化財を守る江戸時代より続く老舗企業の経営者へと転身したデービッド・アトキンソン氏が、オックスフォードの日本学とゴールドマンサックスの財務分析を駆使し、「日本」の経済と文化を深く考察。日本人だけが知らない「日本の弱みと強み」をわかりやすく解説する。
- 本の長さ208ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2014/10/21
- 寸法11.7 x 1.2 x 17.3 cm
- ISBN-104062728702
- ISBN-13978-4062728706
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商品の説明
著者について
デービッド・アトキンソン
小西美術工藝社会長。元ゴールドマンサックスアナリスト。裏千家茶名「宗真」拝受。
1965年、イギリス生まれ。オックスフォード大学「日本学」専攻。アンダーセンコンサルティング、ソロモンブラザーズを経て、1992年にゴールドマンサックス入社。日本の不良債権の実態を暴くレポートを発表し、注目を集める。98年に同社managing director(取締役)、06年にpartner(共同出資者)となるが、マネーゲームを達観するに至り、07年に退社。同社での活動中、99年に裏千家に入門。日本の伝統文化に親しみ、06年には茶名「宗真」を拝受する。
09年、創立300年の国宝・重要文化財の補修を手掛ける小西美術工藝社に入社、取締役に就任。10年に代表取締役会長、11年に同会長兼社長に就任し、日本の伝統文化を守りつつ、旧習の縮図である伝統文化財をめぐる行政や業界の改革への提言を続けている。
小西美術工藝社会長。元ゴールドマンサックスアナリスト。裏千家茶名「宗真」拝受。
1965年、イギリス生まれ。オックスフォード大学「日本学」専攻。アンダーセンコンサルティング、ソロモンブラザーズを経て、1992年にゴールドマンサックス入社。日本の不良債権の実態を暴くレポートを発表し、注目を集める。98年に同社managing director(取締役)、06年にpartner(共同出資者)となるが、マネーゲームを達観するに至り、07年に退社。同社での活動中、99年に裏千家に入門。日本の伝統文化に親しみ、06年には茶名「宗真」を拝受する。
09年、創立300年の国宝・重要文化財の補修を手掛ける小西美術工藝社に入社、取締役に就任。10年に代表取締役会長、11年に同会長兼社長に就任し、日本の伝統文化を守りつつ、旧習の縮図である伝統文化財をめぐる行政や業界の改革への提言を続けている。
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2014/10/21)
- 発売日 : 2014/10/21
- 言語 : 日本語
- 新書 : 208ページ
- ISBN-10 : 4062728702
- ISBN-13 : 978-4062728706
- 寸法 : 11.7 x 1.2 x 17.3 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 123,128位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 145位講談社+α新書
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2015年1月25日に日本でレビュー済み
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2015年8月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
私は日本を愛していますが、自己愛的な愛ではありません。100%好きなんてありえないし、不健全です。新興宗教的ですらあります。
悪いところがあれば、それを治すよう努力すべきです。
しかし、日本人は以下の問題があると著者はいいます(「バカじゃないの」は私の心の声です。著者はそんなこといいません。日本に敬意をもっておられます)。
・数字を使って論理的な議論できない。確かにGDPは大きいかもしれないが、一人当たりのGDPは先進国でも低レベル。なぜそれを問題にしない? バカじゃないの。不良債権処理のときには銀行の経営者もコンサルタントも日本人はすばらしいと文化的、感情的ないいわけをしてキレる。これがこの国のプロの実態。バカじゃないの。輸出立国といってきたが、GDPに占める割合からいえばこれまた低レベル。なにみてんの?農業で日本経済建て直しっていうけど、農業はGDPの1%。そんな小さな部門で建て直しができると思ってんの? バカじゃないの。
しかし、日本興業銀行の役員がその程度だったとは・・・学歴バカ
あと、リーダーのポジショントークも気になります。この国の民は一度、ポジションにつくと、論理よりポジションの維持拡大に力を注ぐ。たとえそれがどれだけ不合理であっても。
・シンプルアンサーが大好き。世界に冠たる日本の大経済という複雑なものをたった3本の矢ですぐによくなると信じたい国民やマスコミ。幼稚な小学生に教えるんじゃあるまいし、シンプルアンサーで世界がよくなれば苦労はしないっつうの。
・絆や連帯とかいうけど、日本人は個人主義だ。例えば都市計画。個人は財産価値が下がるとかなんとか屁理屈をつけて、公的規制に反対して、町並みはガタガタ。その結果、町全体の価値が下がっている。イギリスでは、自分の家の修理さえ、文化的な意味から公的規制がかかることがある。私なりに解釈すれば、個人最適を極大化しようとするあまり、全体最適が損なわれ、個人最適さえ阻害される。バカじゃないの。それで観光立国をめざすなんて・・・
リーダーが非合理なポジショントークをし、国民が非合理な個人主義に走る・・・そりゃ、悲惨な戦争も起こるわな。
・自分の国だけは違う、立派だと思いたがる。ブラジルサッカーで日本人サポーターが掃除したのが、さも日本人のマナーがいいというニュースがあったが、あんたらが大事にする富士山の汚れっぷりはどうなんだ? 花火大会の汚れっぷりはどうなんだ? 都合のいいところだけとりだして、自分たちはすごい!って思いたがる。なんかDQNみたい。あ、さっきの銀行役員や日本の経営者も同じね。
・悪いところと比較して安心する。「競合社でも苦労してるし、うちはまだまし」。アホかと。悪いほうと比べてどーすんの?いいほうと比べて、自分の欠点を直さなきゃダメでしょ。
・コンセンサスを重視する。根回し社会は老人には有利だが、社会の改革を行うには弊害が多い。数字や論理的議論ができない欠点と合わさると、とんでもない事態に陥る。イギリスでも成熟すると老人が政治家になりコンセンサス政治がはびこる結果、どんどん悪くなっていった。それをサッチャーが変えた。必要なのは数字と分析と論理、そのうえで大半のコンセンサスを得るのではなく過半数で物事を決める民主主義。それがまっとうな議論のあり方だろう。
「和をもって尊しとなす」聖徳太子のこの言葉は、争いが絶えなかった時代のあらまほし願い。何も考えずに所与の日本文化とするな。バーカ。
・他者の評価より身内の評価を気にする。滝川クリステル「お・も・て・な・し」のように単語を区切ると、欧米では見下していると取られる。しかし「日本国内では絶賛されました」。書いてて、だんだんイヤになってきますが、これも、世界の見方を知らずに日本すばらしい、よい国と思いたがる幼稚な心性に通じるし、他の問題点と合わせて考えると、前の戦争を引き起こした国民の問題を想起せざるをえません。
評価は他者がするものであって、自分でするものではありません。その意味で、日本を愛する著者の言葉には、傾聴すべき点が多々あるでしょう。
観光産業って、ちょっと見くびっていましたが、ものすごい伸びシロがあるんですね。
人口オーナスの時代、なんとかしたいものです。そのためにも、議論の仕方を変えないと。
ちなみにレディファーストは本家イギリスでは上流階級の女性に対して使うものであり、それ以外の女性には関係ないし、最近では逆にレディファーストという考えは女性差別として捉えられているとのこと。
悪いところがあれば、それを治すよう努力すべきです。
しかし、日本人は以下の問題があると著者はいいます(「バカじゃないの」は私の心の声です。著者はそんなこといいません。日本に敬意をもっておられます)。
・数字を使って論理的な議論できない。確かにGDPは大きいかもしれないが、一人当たりのGDPは先進国でも低レベル。なぜそれを問題にしない? バカじゃないの。不良債権処理のときには銀行の経営者もコンサルタントも日本人はすばらしいと文化的、感情的ないいわけをしてキレる。これがこの国のプロの実態。バカじゃないの。輸出立国といってきたが、GDPに占める割合からいえばこれまた低レベル。なにみてんの?農業で日本経済建て直しっていうけど、農業はGDPの1%。そんな小さな部門で建て直しができると思ってんの? バカじゃないの。
しかし、日本興業銀行の役員がその程度だったとは・・・学歴バカ
あと、リーダーのポジショントークも気になります。この国の民は一度、ポジションにつくと、論理よりポジションの維持拡大に力を注ぐ。たとえそれがどれだけ不合理であっても。
・シンプルアンサーが大好き。世界に冠たる日本の大経済という複雑なものをたった3本の矢ですぐによくなると信じたい国民やマスコミ。幼稚な小学生に教えるんじゃあるまいし、シンプルアンサーで世界がよくなれば苦労はしないっつうの。
・絆や連帯とかいうけど、日本人は個人主義だ。例えば都市計画。個人は財産価値が下がるとかなんとか屁理屈をつけて、公的規制に反対して、町並みはガタガタ。その結果、町全体の価値が下がっている。イギリスでは、自分の家の修理さえ、文化的な意味から公的規制がかかることがある。私なりに解釈すれば、個人最適を極大化しようとするあまり、全体最適が損なわれ、個人最適さえ阻害される。バカじゃないの。それで観光立国をめざすなんて・・・
リーダーが非合理なポジショントークをし、国民が非合理な個人主義に走る・・・そりゃ、悲惨な戦争も起こるわな。
・自分の国だけは違う、立派だと思いたがる。ブラジルサッカーで日本人サポーターが掃除したのが、さも日本人のマナーがいいというニュースがあったが、あんたらが大事にする富士山の汚れっぷりはどうなんだ? 花火大会の汚れっぷりはどうなんだ? 都合のいいところだけとりだして、自分たちはすごい!って思いたがる。なんかDQNみたい。あ、さっきの銀行役員や日本の経営者も同じね。
・悪いところと比較して安心する。「競合社でも苦労してるし、うちはまだまし」。アホかと。悪いほうと比べてどーすんの?いいほうと比べて、自分の欠点を直さなきゃダメでしょ。
・コンセンサスを重視する。根回し社会は老人には有利だが、社会の改革を行うには弊害が多い。数字や論理的議論ができない欠点と合わさると、とんでもない事態に陥る。イギリスでも成熟すると老人が政治家になりコンセンサス政治がはびこる結果、どんどん悪くなっていった。それをサッチャーが変えた。必要なのは数字と分析と論理、そのうえで大半のコンセンサスを得るのではなく過半数で物事を決める民主主義。それがまっとうな議論のあり方だろう。
「和をもって尊しとなす」聖徳太子のこの言葉は、争いが絶えなかった時代のあらまほし願い。何も考えずに所与の日本文化とするな。バーカ。
・他者の評価より身内の評価を気にする。滝川クリステル「お・も・て・な・し」のように単語を区切ると、欧米では見下していると取られる。しかし「日本国内では絶賛されました」。書いてて、だんだんイヤになってきますが、これも、世界の見方を知らずに日本すばらしい、よい国と思いたがる幼稚な心性に通じるし、他の問題点と合わせて考えると、前の戦争を引き起こした国民の問題を想起せざるをえません。
評価は他者がするものであって、自分でするものではありません。その意味で、日本を愛する著者の言葉には、傾聴すべき点が多々あるでしょう。
観光産業って、ちょっと見くびっていましたが、ものすごい伸びシロがあるんですね。
人口オーナスの時代、なんとかしたいものです。そのためにも、議論の仕方を変えないと。
ちなみにレディファーストは本家イギリスでは上流階級の女性に対して使うものであり、それ以外の女性には関係ないし、最近では逆にレディファーストという考えは女性差別として捉えられているとのこと。
2016年3月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
何か問題に直面した時に一番重要なのは、「感情」や「今までそうだった事」は
一旦横において、徹底的に理性でそれを分析してみる事。
確かに、感情に流されたり、今まで通りにする方が楽。
だから感情に沿わない事、今までそうだった事に沿わない事は、それはそれでストレス。
ただそのストレスと、問題の本質を見誤ることで被るストレスとどちらが大きいか。
簡単な比較論ですね。
運や処世術だけで銀行のトップに上り詰めるのは無理だろうから、銀行頭取クラスは
当然それなりの知性と実績を兼ね備えた人達の筈。
その銀行トップをもってしても、
「感情」「今までそうだった事」により現実が見れず、目も当てられない馬鹿っぷりを
露呈するバブル期のエピソードが印象的。
また、「奇跡の戦後復興を遂げた、世界に誇る日本人」と我々は刷り込まれているが、
本当にそうなのか。
数値を用いた徹底分析により、「そう思いたい」「その方が気持ちいい」という心理から
日本人は日本人を、いささか買いかぶりすぎている事を気づかせてくれる。
それと、本当に最近多い「日本が外国よりいかに素晴らしいか」系のテレビ番組。
それは正に、「そう思いたい」「その方が気持ちいい」のニーズに沿ったもので、番組も
売り物である以上、視聴者に迎合することが優先であり、上記の「買いかぶりを」をさらに
くすぐることが販売戦略。
世界的アナリストの凄みというか、とにかくこの本、ぐうの音も出ない説得力なのだ。
当方には、アナリスト的セルフプロデュース指南本とも感じられた。
一旦横において、徹底的に理性でそれを分析してみる事。
確かに、感情に流されたり、今まで通りにする方が楽。
だから感情に沿わない事、今までそうだった事に沿わない事は、それはそれでストレス。
ただそのストレスと、問題の本質を見誤ることで被るストレスとどちらが大きいか。
簡単な比較論ですね。
運や処世術だけで銀行のトップに上り詰めるのは無理だろうから、銀行頭取クラスは
当然それなりの知性と実績を兼ね備えた人達の筈。
その銀行トップをもってしても、
「感情」「今までそうだった事」により現実が見れず、目も当てられない馬鹿っぷりを
露呈するバブル期のエピソードが印象的。
また、「奇跡の戦後復興を遂げた、世界に誇る日本人」と我々は刷り込まれているが、
本当にそうなのか。
数値を用いた徹底分析により、「そう思いたい」「その方が気持ちいい」という心理から
日本人は日本人を、いささか買いかぶりすぎている事を気づかせてくれる。
それと、本当に最近多い「日本が外国よりいかに素晴らしいか」系のテレビ番組。
それは正に、「そう思いたい」「その方が気持ちいい」のニーズに沿ったもので、番組も
売り物である以上、視聴者に迎合することが優先であり、上記の「買いかぶりを」をさらに
くすぐることが販売戦略。
世界的アナリストの凄みというか、とにかくこの本、ぐうの音も出ない説得力なのだ。
当方には、アナリスト的セルフプロデュース指南本とも感じられた。
2017年5月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
とても鋭い目線だと思いました。決して感情的ではなく、数字で日本の現状をはっきり分析してくれました。
2019年5月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
"経済にとどまらず、文化のことまで論評するということに抵抗がないわけではありません。しかし、それらが日本のみなさんと、私が愛する『日本文化』を守るために役にたつと信じて筆をとりました。"英国人の著者が文化財保護、観光立国について指摘している本書は気付きに満ちている。
個人的には、著者の元金融コンサルタントという立場からの日本金融業界、経営者へのストレートな指摘も恥ずかしながら共感する部分が多々あるのですが。それ以上に2014年に本書が発刊されてからの訪日外国人が約2倍(13百万人→28百万人)になっている事実と、それに対する本書はもちろん、メディア露出他の活動による著者の貢献は賛否はあったとしても、やはり認めざるを得ないのではないかとあらためて再読し思いました。
インバウンドについて関わっている、考えている誰か。日本の文化財保護について関心のある誰かにオススメ。
個人的には、著者の元金融コンサルタントという立場からの日本金融業界、経営者へのストレートな指摘も恥ずかしながら共感する部分が多々あるのですが。それ以上に2014年に本書が発刊されてからの訪日外国人が約2倍(13百万人→28百万人)になっている事実と、それに対する本書はもちろん、メディア露出他の活動による著者の貢献は賛否はあったとしても、やはり認めざるを得ないのではないかとあらためて再読し思いました。
インバウンドについて関わっている、考えている誰か。日本の文化財保護について関心のある誰かにオススメ。
2015年2月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
タイトルには「国宝を守る」とあるが、
内容としては、日本への直言といったところだろう。
最近、「日本」と名の付く本が多いし、
しかも、「日本は素晴らしい」といった自画自賛の
ような本や、テレビ番組が多いように思う。
一概に、それらを批判するつもりもないのだが、
この本のように、日本のダメなところをはっきり
言ってくれる本も必要だと思う。
観光政策の遅れや、
寺社仏閣の説明文の少なさ、
「おもてなし」を標榜する割には、
ホテルもレストランも融通が利かないことなど、
耳に痛い話ばかりだ。
(特に、この本に出てくる箱根の旅館と
その旅館内にあるレストランの冷たさと言ったらひどい!)
政府は日本への観光客が1千数百万人の見込み、と
言っているが、日本への観光客は、
アメリカや中国に比べて、数の上でも、
実感としても少ない。
中国人や韓国人は来てくれているが、
アメリカに行っても中国に行っても、
フランス人はドイツ人を多くみかけるのに
日本ではあまり気が付かない。
逆に言えば、この著者が提言するように、
文化財にお金をつかうなどすれば、
観光客がもっと来てくれるようになるかもしれない。
観光産業に携わる人も必見だろう。
内容としては、日本への直言といったところだろう。
最近、「日本」と名の付く本が多いし、
しかも、「日本は素晴らしい」といった自画自賛の
ような本や、テレビ番組が多いように思う。
一概に、それらを批判するつもりもないのだが、
この本のように、日本のダメなところをはっきり
言ってくれる本も必要だと思う。
観光政策の遅れや、
寺社仏閣の説明文の少なさ、
「おもてなし」を標榜する割には、
ホテルもレストランも融通が利かないことなど、
耳に痛い話ばかりだ。
(特に、この本に出てくる箱根の旅館と
その旅館内にあるレストランの冷たさと言ったらひどい!)
政府は日本への観光客が1千数百万人の見込み、と
言っているが、日本への観光客は、
アメリカや中国に比べて、数の上でも、
実感としても少ない。
中国人や韓国人は来てくれているが、
アメリカに行っても中国に行っても、
フランス人はドイツ人を多くみかけるのに
日本ではあまり気が付かない。
逆に言えば、この著者が提言するように、
文化財にお金をつかうなどすれば、
観光客がもっと来てくれるようになるかもしれない。
観光産業に携わる人も必見だろう。
2019年2月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
おもてなしについての記述は目から鱗でした。私達はおもてなしが出来ているような錯覚がありますが、随分と不親切な国民性をなかなか改善出来ずにいますし、数字で分析をする事も苦手なまま。
気づいたら直していく
行動力が欲しいと思いました。
良書でした、もっと読みたくなりました。
気づいたら直していく
行動力が欲しいと思いました。
良書でした、もっと読みたくなりました。