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脱グローバル論 日本の未来のつくりかた 単行本(ソフトカバー) – 2013/6/11
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本書は、日本のグローバル化が急激に進行し、グローバリスト=ナショナリスト・イデオロギーが国内世論で支配的であった時期(安倍晋三と橋下徹と石原慎太郎が高いポピュラリティを誇っていた時代)に、それに抵抗する理論的・実践的基礎を手探りしていた人間たちの悪戦の記録として資料的に読まれる価値があるのではないかと思います。
「資料的に読まれる価値がある」と思うのは、とりあえずシンポジウムが行われていたリアルタイムでは誰からも相手にされなかったからです。メディアからはほぼ完全に黙殺されました。
しかし、偶然にも、「まえがき」のために指定された締め切りをとうに過ぎてから督促されてこれを書き出したちょうどその時に、日本維新の会の橋下徹共同代表の「慰安婦容認発言」が国外のメディアから批判の十字砲火を浴びるという事件がありました。この発言をめぐる維新の会内部の意思不統一で、グローバリスト=ナショナリスト・イデオロギーの「尖兵」として我が世の春を謳歌していた維新の会も今は解党的危機を迎えています。安倍自民党も「侵略」をめぐる首相発言、靖国集団参拝、改憲、橋下発言に対する宥和的姿勢などが中国韓国のみならずアメリカ政府の不信を招き、ナショナリスト・イデオロギーの暴走を抑制せざるを得ない状態に追い詰められています。
これら一連の「逆風」が日本におけるグローバル化趨勢が方向転換する歴史的な「転轍点」になるのかどうか、ただの挿話的出来事で終わるのか、それはまだ見通せません。でも、この20年日本を覆ってきた「支配的なイデオロギー」に対するある種の不安と倦厭感が国民の間に、ゆっくりではありますけれど、拡がりつつあるようには感じられます。
この本は2013年7月の参院選の直前に発行される予定です。選挙で、グローバリスト=ナショナリスト的政治勢力に対する有権者の信認がどれほど減るのか、それとも支持率はこれほど国外からの批判があっても高止まりしたままなのか、私は興味をもって見守っています。私たちがこの本の中でそれぞれに主張してきた言葉がすこしでも理解者を獲得してきていたのであれば選挙結果にそれなりに反映するはずです。そうなることを願っています。
(内田樹氏 はじめに 「脱グローバリズム宣言」から抜粋)
- 本の長さ282ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2013/6/11
- 寸法13 x 2 x 18.8 cm
- ISBN-104062184273
- ISBN-13978-4062184274
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商品の説明
著者について
内田樹 Tatsuru Uchida
1950年東京都生まれ。思想家、武道家、翻訳家、神戸女学院大学名誉教授。『日本辺境論』『街場の文体論』『現代霊性論』ほか著書、共著多数。Twitter ID: @levinassien
中島 岳志
中島岳志 Takeshi Nakajima
1975年大阪府生まれ。北海道大学大学院法学研究科准教授。著書に『秋葉原事件』『朝日平吾の鬱屈』『保守のヒント』ほか。Twitter ID: @nakajima1975
平松 邦夫
平松邦夫 Kunio Hiramatsu
1948年兵庫県生まれ。毎日放送アナウンサー、大阪市長を経て、現在は公共政策ラボ(PPL:http://www.with-ppl.jp/)代表。共著に『おせっかい教育論』。Twitter ID: @hiramatsu_osaka
イケダ ハヤト
イケダハヤト Hayato Ikeda
1986年神奈川県生まれ。ITジャーナリスト、ブロガー、ライター、ソーシャルメディアマーケター。著書に『年収150万円で僕らは自由に生きていく』ほか。Twitter ID: @IHyato
小田嶋 隆
小田嶋隆 Takashi Odajima
1956年東京都生まれ。コラムニスト、テクニカルライター。著書に『地雷を踏む勇気』『その「正義」が危ない。』『小田嶋隆のコラム道』『場末の文体論』ほか。Twitter ID: @tako_ashi
登録情報
- 出版社 : 講談社 (2013/6/11)
- 発売日 : 2013/6/11
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 282ページ
- ISBN-10 : 4062184273
- ISBN-13 : 978-4062184274
- 寸法 : 13 x 2 x 18.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 905,745位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 107,937位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
1950(昭和25)年東京都生まれ。東京大学文学部仏文科卒。現在、神戸女学院大学文学部総合文化学科教授。専門はフランス現代思想。ブログ「内田樹の研究室」を拠点に武道(合気道六段)、ユダヤ、教育、アメリカ、中国、メディアなど幅広いテーマを縦横無尽に論じて多くの読者を得ている。『私家版・ユダヤ文化論』(文春新書)で第六回小林秀雄賞受賞、『日本辺境論』(新潮新書)で第三回新書大賞を受賞。二〇一〇年七月より大阪市特別顧問に就任。近著に『沈む日本を愛せますか?』(高橋源一郎との共著、ロッキング・オン)、『もういちど村上春樹にご用心』(アルテスパブリッシング)、『武道的思考』(筑摩選書)、『街場のマンガ論』(小学館)、『おせっかい教育論』(鷲田清一他との共著、140B)、『街場のメディア論』(光文社新書)、『若者よ、マルクスを読もう』(石川康宏との共著、かもがわ出版)などがある。
1986年生まれ。中学時代に個人ニュースサイト「nubonba」を運営し、月間30万アクセスを獲得。ソフトバンククリエイティブの月刊誌「ネットランナー」にてネット上の面白コンテンツを紹介する連載を4年間執筆。大学卒業後、大企業に就職するが11ヶ月で転職。ソーシャルメディアマーケティング支援会社トライバルメディアハウスにてソーシャルメディアマーケティングコンサルティング事業部を立ち上げ。2011年4月より独立し、講演・執筆活動を中心に行なっている。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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「グローバル化」という事象について、アジア人初のノーベル経済学賞(1998年)を受賞したアマルティア・セン博士の言を見てみたい。セン博士は、まず「グローバル化は実際には、新しくもなければ、かならずしも西洋のものでもなく、それどころか呪縛でもない」とし、私たちの文明も「グローバルな遺産なのであり、単に地域ごとの文化を並べたものではない」とする。そして、「グローバル化は過去に多大な機会と報酬を生み出した歴史的プロセス」と措定している(「グローバル化をどう考えるか」東郷えりか訳『 人間の安全保障 』(集英社新書 2006年)所収)。この「グローバル化(グローバリゼーション)」に対するセン博士の考え方に異論を挟むのは難しいであろうし、何となく私たちの“皮膚感覚”にも合致しよう。しかし今、問題となっているのは「グローバリゼーション」そのものではなく、「グローバリズム(この語自体は和製英語)」というものであろう。
この「グローバリズム」について、本書の中で平川克美さん(実業家)が「グローバリゼーション」とは「全く違う性質のもの」とし、「これは「イズム」と言っている以上、1つのイデオロギー」、具体的には「英米発の(彼らの国益を最大化するための)イデオロギー」と述べており(p.165)、それ自体は正鵠を射ている。とすると、当書はタイトル的には“脱グローバリズム論”となる。それはさておき、本書は、2007年12月から11年12月まで大阪市長で、退任後「公共政策ラボ(PPL)」代表を務める平松邦夫さんが展開した連続シンポジウム(4回)の発言内容が収録されている。出席者は、前述の平川さんのほか、思想家の内田樹さん、コラムニストの小田嶋隆さん、政治研究者の中島岳志さん、そして20代のITジャーナリストのイケダハヤトさんとコンテクストデザイナーの高木新平さんで、時期は2012年7月19日、10月18日、12月3日及び翌13年2月26日である。
この連続シンポジウムの目的について、序論を起こした内田さんは、2012年12月の総選挙を見据え、多分、特殊日本的な現象である「グローバリズムとナショナリズムの混淆態が現代日本における「支配的なイデオロギー」になりつつあるという趨向」を踏まえ、「この大きな流れに逆らって、反グローバリズムの理論的基礎を形成しようと」(pp.2~3)する試み、としている。確かに、2012年12月16日執行の総選挙は、残念かつ奇妙な結果だけど、グローバリスト+ウルトラ・ナショナリストの勢力が3分の2超を得てしまったことは事実だ。その後の衆参の結果も似たり寄ったりな訳だが、この連続シンポジウムの中の名論卓説は、現在においても通時的であり共時的である。例えば、キーワードだけ拾い出すと、「新しいジモト主義」とか「くるくる尻尾を巻いて、ゆるゆる行こう」とか「ぬるリベ(ぬるいリベラル)」などといった言葉が出てくる。それらについては、是非とも本書を紐解いて欲しいと思う。
大変満足しております。
また、ご利用させて頂きます。
恐竜も小哺乳類も、今を生き延びるために、この本は必要です。
日本で国民国家が成立した明治時代、首相に就任した日本陸軍の父、山県有朋は、「主権線」(国境)を守るだけでなく、「利益線」(周辺の勢力圏)の防衛が必要だと唱えた。この考えは、朝鮮半島や満州の侵略を正当化することになる。
同様に、ドイツのヒトラーは過剰人口を移住させる「生存圏」が必要だと主張し、東欧侵略を正当化した。山県にしろヒトラーにしろ、内田の言葉を借りれば、国民を「食わせる」ために対外進出が必要と説き、それが支持されたのである。
内田はこうした事実を知らないはずはないのに、国民国家の暗部に一言も触れない。そして自由貿易を盛んに攻撃する。貿易を制限すれば生産性が落ち、やがてかつての日独のように他国を侵略する恐れが強まることが理解できない。
内田は原発を批判する。しかし原発が乱立したのは、地方の住民を「食わせる」という大義名分の下、政府が補助金や規制で守ったからである。内田の嫌う市場原理が徹底していれば、経済合理性に反する原発はもっと早く淘汰されただろう。
国民国家は、自国民と他国民を差別し、他国侵略を正当化する危険を内包する。その差別意識は、欧州におけるユダヤ人のような自国内の異分子にも向かう。ユダヤ論を専門の一つとするはずの内田が、そうした危険をはらむ国民国家を手放しで礼賛するのはあまりにも不見識であり、異様である。
頭のリフレッシュに大変役立つみたい。