文章の大半が電子化し、本の多くが焼失した世界。
そんな中で生きている人達の、それでも本に関わっていく姿。
内容としてはそんな感じです。
最近の風潮を頭に浮かべて読んでいると、決してこれが空想だけの世界ではないと思いました。
物語を楽しむだけじゃなく自分達の未来を考えさせられるような、そんな本です。
自信を持ってオススメできる一冊です。

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サエズリ図書館のワルツさん 1 (星海社FICTIONS) 単行本 – 2012/8/17
本が手の届かないほど遠くにあると思っていたこと。
本が母と娘を繋ぐ絆であったこと。
本が祖父への畏れであり、忘れ得ぬ思い出であったこと。
そして、強すぎる願いゆえに、たった一冊の本すら手放せないこと。
そこにあるすべての本には数え切れない“想い”があり、そこに集うすべての読者にはその数だけの“物語”があった。
さえずり町のサエズリ図書館。
それは本の“未来”が収められた、美しく、不思議な図書館。
紅玉いづきが詠う、すべての書物への未来譚(ラブソング)――。
あなたにとっての大切な一冊は、きっとここでみつかる。
本が母と娘を繋ぐ絆であったこと。
本が祖父への畏れであり、忘れ得ぬ思い出であったこと。
そして、強すぎる願いゆえに、たった一冊の本すら手放せないこと。
そこにあるすべての本には数え切れない“想い”があり、そこに集うすべての読者にはその数だけの“物語”があった。
さえずり町のサエズリ図書館。
それは本の“未来”が収められた、美しく、不思議な図書館。
紅玉いづきが詠う、すべての書物への未来譚(ラブソング)――。
あなたにとっての大切な一冊は、きっとここでみつかる。
- 本の長さ296ページ
- 言語日本語
- 出版社星海社
- 発売日2012/8/17
- 寸法12.9 x 1.5 x 18.1 cm
- ISBN-10406138838X
- ISBN-13978-4061388383
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登録情報
- 出版社 : 星海社 (2012/8/17)
- 発売日 : 2012/8/17
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 296ページ
- ISBN-10 : 406138838X
- ISBN-13 : 978-4061388383
- 寸法 : 12.9 x 1.5 x 18.1 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 716,369位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 175位星海社FICTIONS (本)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2012年8月22日に日本でレビュー済み
最近はスマートフォンなどモバイル型情報端末機器の普及に伴って電子書籍なども普及し始め
「便利そうだけどなんか違うな〜」と違和感を覚えておられる愛書家も少なからずおられるかと思います
紅玉いづき女史の最新作はあらゆる情報が端末経由で得る物となり「本」というメディアが普通の人には
縁遠いものとなった時代が舞台です。そんな「本」が貴重品である時代に何故かとある地方に設けられた
サエズリ図書館の来館者と図書館の代表にして司書であるワルツさんの交流が優しい文体で描かれています
無論「本」が珍しい時代ですから登場する人物も「本など読んだ事が無い」という女性から
「本など道楽者が集める贅沢品」という男性まで現代の図書館利用者からは想像もつかないタイプの来館者ばかり
ですがワルツさんはデータだけでは伝わらない、本という形でしか伝えられないものがある事を伝えていきます
そしてその本という形でなければならない、データだけでは伝えられない物を重視する背景には第三次世界大戦の結果
人類の文明が崩壊寸前になり、障害児の出生率が上がり出生数そのものも落ちる一方の暗澹たる状況があります
愛書家であれば一度は感じるであろう自分が読んだ本、あるいは親しい誰かが繰り返した読んだ本に深く染み込んだ「想い」
即ち読み手の感じた感動を伝えるべき相手がいなくなってしまう時が来てしまうかもしれないという切迫した想いが
隠されていたのです。
個人的には第三章の祖父の寄贈した蔵書を取り戻そうとする利用者の話が気に入りましたね。最近の新古書店で売られている
本と違い、昔の古本屋で売られていた本には様々な書き込みが残っているものが多く「前の持ち主はどんな人だったんだろう」と
想像して楽しんだ事を思い出しました。本が好きで、感動した本は他の人にも読んでもらい感動を共有したいという方にはお勧めの一冊です
「便利そうだけどなんか違うな〜」と違和感を覚えておられる愛書家も少なからずおられるかと思います
紅玉いづき女史の最新作はあらゆる情報が端末経由で得る物となり「本」というメディアが普通の人には
縁遠いものとなった時代が舞台です。そんな「本」が貴重品である時代に何故かとある地方に設けられた
サエズリ図書館の来館者と図書館の代表にして司書であるワルツさんの交流が優しい文体で描かれています
無論「本」が珍しい時代ですから登場する人物も「本など読んだ事が無い」という女性から
「本など道楽者が集める贅沢品」という男性まで現代の図書館利用者からは想像もつかないタイプの来館者ばかり
ですがワルツさんはデータだけでは伝わらない、本という形でしか伝えられないものがある事を伝えていきます
そしてその本という形でなければならない、データだけでは伝えられない物を重視する背景には第三次世界大戦の結果
人類の文明が崩壊寸前になり、障害児の出生率が上がり出生数そのものも落ちる一方の暗澹たる状況があります
愛書家であれば一度は感じるであろう自分が読んだ本、あるいは親しい誰かが繰り返した読んだ本に深く染み込んだ「想い」
即ち読み手の感じた感動を伝えるべき相手がいなくなってしまう時が来てしまうかもしれないという切迫した想いが
隠されていたのです。
個人的には第三章の祖父の寄贈した蔵書を取り戻そうとする利用者の話が気に入りましたね。最近の新古書店で売られている
本と違い、昔の古本屋で売られていた本には様々な書き込みが残っているものが多く「前の持ち主はどんな人だったんだろう」と
想像して楽しんだ事を思い出しました。本が好きで、感動した本は他の人にも読んでもらい感動を共有したいという方にはお勧めの一冊です
2013年1月15日に日本でレビュー済み
『ミミズクと夜の王』と『雪蟷螂』を読んで、残酷な童話やシリアスなファンタジー風の作家という印象を抱いていました。
しかし、今回の作品はこれまでとは異なり、世界観全体に温かく優しい雰囲気が満ちています。
4話の構成で、それぞれサエズリ図書館を訪れる人たちとワルツさんの交流の物語が描かれます。
ただ、ハートフルな印象ではあっても、登場するキャラクターたちが善人とは限りません。もちろん、ワルツさんも。
書かれる世界は未来ではありますが、そこに暮らしている人々は、私たちの身近にいそうな人たちなのです。
彼女らは「本を愛している」あまりに、過激な行動に出てしまうだけなのです。
ぜひ、本を開き、サエズリ図書館を訪れて、ワルツさんたちに出会ってください。
この世界への旅は、心に残る思い出になるでしょう。
(蛇足。個人的にカミオさんが可愛くてたまりません。こんな子がいたら、お局さんでなくても、いじめたくなっちゃうと思います)
しかし、今回の作品はこれまでとは異なり、世界観全体に温かく優しい雰囲気が満ちています。
4話の構成で、それぞれサエズリ図書館を訪れる人たちとワルツさんの交流の物語が描かれます。
ただ、ハートフルな印象ではあっても、登場するキャラクターたちが善人とは限りません。もちろん、ワルツさんも。
書かれる世界は未来ではありますが、そこに暮らしている人々は、私たちの身近にいそうな人たちなのです。
彼女らは「本を愛している」あまりに、過激な行動に出てしまうだけなのです。
ぜひ、本を開き、サエズリ図書館を訪れて、ワルツさんたちに出会ってください。
この世界への旅は、心に残る思い出になるでしょう。
(蛇足。個人的にカミオさんが可愛くてたまりません。こんな子がいたら、お局さんでなくても、いじめたくなっちゃうと思います)
2023年11月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
軽いので、スムーズに気楽に読めるんですけど、内容的にはとても怖い近未来の話で、現実がそんな方向に進んでいるような今なので、余計に胸にチクリと刺さっています。
主張は伝わりました!
主張は伝わりました!
2014年7月20日に日本でレビュー済み
紙の本がほぼ失われた後の世界での「図書館」のお話。
本は「紙」派で、今の所どんなに電子図書が普及しても、一定の「紙派」は残るという確信めいたモノがあるので「本がなくなる」を本気で危惧した事はありませんが…。
本にまつわる出来事より、「で、この世界は、あとどういう設定が残ってるの?」「で、ワルツさんの頭の中の仕組みは?」など、道具立ての方に興味を抱いて読み進んだ感じです。
本は「紙」派で、今の所どんなに電子図書が普及しても、一定の「紙派」は残るという確信めいたモノがあるので「本がなくなる」を本気で危惧した事はありませんが…。
本にまつわる出来事より、「で、この世界は、あとどういう設定が残ってるの?」「で、ワルツさんの頭の中の仕組みは?」など、道具立ての方に興味を抱いて読み進んだ感じです。