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紫式部ひとり語り (角川ソフィア文庫) 文庫 – 2020/2/21
山本 淳子
(著)
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『源氏物語』の第一人者が「紫式部の一人語り」で描く、源氏物語の時代!
「この私の人生に、どれだけの華やかさがあったものだろうか。紫の上にちなむ呼び名には、とうてい不似合いとしか言えぬ私なのだ」――。今、紫式部が語りはじめる、『源氏物語』誕生秘話。望んでいなかったはずの女房となった理由、宮中の人付き合いの難しさ、主人中宮彰子への賛嘆、清少納言への批判、道長との関係、そして数々の哀しい別れ。研究の第一人者だからこそ可能となった、新感覚の紫式部譚。年表や系図も充実。
「この私の人生に、どれだけの華やかさがあったものだろうか。紫の上にちなむ呼び名には、とうてい不似合いとしか言えぬ私なのだ」――。今、紫式部が語りはじめる、『源氏物語』誕生秘話。望んでいなかったはずの女房となった理由、宮中の人付き合いの難しさ、主人中宮彰子への賛嘆、清少納言への批判、道長との関係、そして数々の哀しい別れ。研究の第一人者だからこそ可能となった、新感覚の紫式部譚。年表や系図も充実。
- 本の長さ320ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA
- 発売日2020/2/21
- 寸法10.5 x 1.3 x 15.3 cm
- ISBN-104044005818
- ISBN-13978-4044005818
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商品の説明
著者について
●山本 淳子:1960年石川県生まれ。京都大学大学院博士課程修了。現在、京都学園大学教授。著書に『紫式部日記 現代語訳付き』(角川ソフィア文庫)、『源氏物語の時代 一条天皇と后たちのものがたり』(朝日選書 サントリー学芸賞受賞)、『紫式部集論』(和泉書院)など。
登録情報
- 出版社 : KADOKAWA; 一般文庫版 (2020/2/21)
- 発売日 : 2020/2/21
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 320ページ
- ISBN-10 : 4044005818
- ISBN-13 : 978-4044005818
- 寸法 : 10.5 x 1.3 x 15.3 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 10,768位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2024年5月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
楽しく読めました。先生の注釈がとても良くて。面白かったです。
2024年4月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
一人語りが斬新
紫式部の心情や時代の空気が生き生きと伝わって来ます。
紫式部の心情や時代の空気が生き生きと伝わって来ます。
2024年5月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
学生時代に源氏物語の現代語訳を読んで、源氏物語がわかったつもりでいましたが、著者の一連の作品を読んで、まさに目からウロコ!でした。この作品は図書館で借りて読み、即購入しようと思いましたが絶版。と、思うとソフィア文庫で発見、喜びました。胸にしみる良い本です。
2024年5月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
正直なところを言わせてもらえば、「ひとりがたり」というには甘いところがあります。本人が書いたというより、他人が本人になりかわって書いたというところはどうしても残ってしまっている。しかしそのことを割り引いても当時の本人の思いというものをなんとかかたちにしようという努力は、成功していると言わないわけにはいかないでしょう。源氏物語の読み込みはもとより、紫式部日記や紫式部集を丁寧に読み解いた素晴らしい仕事だと思います。
2024年4月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「紫式部日記」などの関連資料から、紫式部と言う人物を浮き彫りにします。その際、紫式部の1人称の視点から、その人生を振り返るように書かれています。ですから読みやすく、この人の生きた平安時代の背景を、生きた人の視点から読み解くことができます。現代に生きる我々とは、だいぶ違う感覚で生きていたようです。当たり前ですけれども。また「源氏物語」における人間関係が、自身の実際の経験からいくらか引用されていることもわかります。「源氏物語」の男女や親子の関係は、その当時の宮中の人間関係を映し取っているのですね。「源氏物語」を楽しく読むための基本知識があると言ってもいいかもしれません。NHKの大河ドラマを楽しむためにも必読ですね。
2024年3月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この「ひとり語り」には、小説家や脚本家が得意とする
フィクションの挿入はなく、どこまでも、史料を踏まえたうえでの
紫式部のお人柄が綴られているので、歴史書に学んでいるという、
印象を受けます。
著者の堅実な研究成果が、随所に活かされているので、安心して
読めますし、読了後もまた、ゆっくりと読み直したいという気に
させられます。
大河ドラマで(現時点では前編)は「まひろ」(後の紫式部)と
藤原道長との恋愛感情という創作(ドラマの歴史考証を担当する
研究者、倉本一宏さんは、フィクションと断言)のほうが、
衆目を集めていますが、本書の紫式部からは、もっと、もっと、
地味に暮らしていたことが察せられます。
藤原氏の栄華に貢献する『源氏物語』の執筆をはかどらせるため、
道長が紙や筆や墨などの支給を続けていた時期が、彼女の生涯では、
いちばん華やかにもみえますが、お役目を終えてからの晩年のほうが、
もしかしたら、ずっと、充実していたのではないか、とも思えてきます。
...弟の惟規(のぶのり)さんとの思い出語りを聴き終えた際には、
しみじみと泣けてきました。
大河ドラマで扱う以上に、史実が再現されているはずですので、
ご注目なさる価値はあると思われます。
研究者が著わした、紫式部の「ひとり語り」は、期待以上に、
平安時代に生きた才女のたたずまいを、身近に感じさせてくれますので、
当時のことについて何も知らなくても、親しみを持てるはずです。
本書を切っ掛けとして、『紫式部日記』(『紫式部ひとり語り』の著者、
山本淳子さんによる現代語訳付きの角川ソフィア文庫あり)を
読みたくなるかもしれません。
和泉式部、赤染衛門、清少納言など、紫式部と同時代の女性たちに
ついても、この著者による「ひとり語り」を読みたいなぁ…と思いました。
…研究にお忙しくて、それどころではないかもしれませんが、
このレヴューをご覧になる可能性を諦めず、リクエストしておきましょう。
フィクションの挿入はなく、どこまでも、史料を踏まえたうえでの
紫式部のお人柄が綴られているので、歴史書に学んでいるという、
印象を受けます。
著者の堅実な研究成果が、随所に活かされているので、安心して
読めますし、読了後もまた、ゆっくりと読み直したいという気に
させられます。
大河ドラマで(現時点では前編)は「まひろ」(後の紫式部)と
藤原道長との恋愛感情という創作(ドラマの歴史考証を担当する
研究者、倉本一宏さんは、フィクションと断言)のほうが、
衆目を集めていますが、本書の紫式部からは、もっと、もっと、
地味に暮らしていたことが察せられます。
藤原氏の栄華に貢献する『源氏物語』の執筆をはかどらせるため、
道長が紙や筆や墨などの支給を続けていた時期が、彼女の生涯では、
いちばん華やかにもみえますが、お役目を終えてからの晩年のほうが、
もしかしたら、ずっと、充実していたのではないか、とも思えてきます。
...弟の惟規(のぶのり)さんとの思い出語りを聴き終えた際には、
しみじみと泣けてきました。
大河ドラマで扱う以上に、史実が再現されているはずですので、
ご注目なさる価値はあると思われます。
研究者が著わした、紫式部の「ひとり語り」は、期待以上に、
平安時代に生きた才女のたたずまいを、身近に感じさせてくれますので、
当時のことについて何も知らなくても、親しみを持てるはずです。
本書を切っ掛けとして、『紫式部日記』(『紫式部ひとり語り』の著者、
山本淳子さんによる現代語訳付きの角川ソフィア文庫あり)を
読みたくなるかもしれません。
和泉式部、赤染衛門、清少納言など、紫式部と同時代の女性たちに
ついても、この著者による「ひとり語り」を読みたいなぁ…と思いました。
…研究にお忙しくて、それどころではないかもしれませんが、
このレヴューをご覧になる可能性を諦めず、リクエストしておきましょう。
2020年6月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
平易に書いていただき有難う御座います。
2024年2月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日本史、古典とはほとんど無縁の生活をしていましたが、
話題になっていたので今更ながらに無学だった大河の勉強も兼ねて購入。
学術的な新書では無いので丁度良い難易度でスラスラ読める内容で楽しく
為になり興味深くあります。
酸いも甘いも知り尽くした当代きっての麗しき書き手紫式部による
最高峰の一人語りになっており現代に転生してもアルファ
ツイッタラーとして名を轟かせて書籍化されこと間違いない
偉大な王朝文学を記しただけのことがある人生観や無常観や仏教観、
やや厭世的なところを持ち合わせており、あはれでございまして御言葉
の一つ一つ頂戴しまして感動しました。洗練されており人間の普遍性
まで昇華しておりお見事で天晴(あっぱ)れです。
タワマン文学も現代東京の野心的なアッパーミドル層の差異化ゲーム
や人間関係や立身出世やマウンティングを巧みに厭世的に描いてい
おりますが元祖である源氏物語の入門に良いのかもと思ってみたりした。
少しですが、類似的なところがあると思います。現代のモノの見方で
源氏物語を解釈している『フェミニスト紫式部の生活と意見』や
『ミライの源氏物語』などもあります。また現代的にリビルドした
読みやすい『ワケあり式部とおつかれ道長』も酒の肴になります。
現代と時代錯誤の所も多々ありますが、似通ったところも多く
大学を出てもせいぜい中間階級上がりで閉塞的ですが文化が爛熟して
行き届いており内裏では女性活躍の世で時代的にも親近感が湧きました。
自己啓発ブームと主体性と自己責任論の世と真逆の宿命を受け入れて忍んで袖を涙で
濡らす違いはあるにせよ…。どちらの世も占い需要があるのは興味深いです。
また悲しき熱帯ならぬ、いとおかしな温帯とも言うべきか…。
サロンで読書会とか華やかで憧れます。ある意味に平安版の『蛇と梯子』
の一大スペクタクル物語でもあり階級の上昇、左遷、下降など考えさせられる
ものがありました。関連して結婚の重要性も再認識させられます。
何気に人生観や処世術に影響を与える名著だと思います。
おかわりして『道長ものがたり』や映画『山猫』も購入しようか検討中…。
余談ですが、没落した男には需要など無いのは普遍的だと気付く今日この頃です。
(映画『草の響き』など)
話題になっていたので今更ながらに無学だった大河の勉強も兼ねて購入。
学術的な新書では無いので丁度良い難易度でスラスラ読める内容で楽しく
為になり興味深くあります。
酸いも甘いも知り尽くした当代きっての麗しき書き手紫式部による
最高峰の一人語りになっており現代に転生してもアルファ
ツイッタラーとして名を轟かせて書籍化されこと間違いない
偉大な王朝文学を記しただけのことがある人生観や無常観や仏教観、
やや厭世的なところを持ち合わせており、あはれでございまして御言葉
の一つ一つ頂戴しまして感動しました。洗練されており人間の普遍性
まで昇華しておりお見事で天晴(あっぱ)れです。
タワマン文学も現代東京の野心的なアッパーミドル層の差異化ゲーム
や人間関係や立身出世やマウンティングを巧みに厭世的に描いてい
おりますが元祖である源氏物語の入門に良いのかもと思ってみたりした。
少しですが、類似的なところがあると思います。現代のモノの見方で
源氏物語を解釈している『フェミニスト紫式部の生活と意見』や
『ミライの源氏物語』などもあります。また現代的にリビルドした
読みやすい『ワケあり式部とおつかれ道長』も酒の肴になります。
現代と時代錯誤の所も多々ありますが、似通ったところも多く
大学を出てもせいぜい中間階級上がりで閉塞的ですが文化が爛熟して
行き届いており内裏では女性活躍の世で時代的にも親近感が湧きました。
自己啓発ブームと主体性と自己責任論の世と真逆の宿命を受け入れて忍んで袖を涙で
濡らす違いはあるにせよ…。どちらの世も占い需要があるのは興味深いです。
また悲しき熱帯ならぬ、いとおかしな温帯とも言うべきか…。
サロンで読書会とか華やかで憧れます。ある意味に平安版の『蛇と梯子』
の一大スペクタクル物語でもあり階級の上昇、左遷、下降など考えさせられる
ものがありました。関連して結婚の重要性も再認識させられます。
何気に人生観や処世術に影響を与える名著だと思います。
おかわりして『道長ものがたり』や映画『山猫』も購入しようか検討中…。
余談ですが、没落した男には需要など無いのは普遍的だと気付く今日この頃です。
(映画『草の響き』など)